0383名無しで叶える物語(しうまい)
2021/01/14(木) 11:52:53.30ID:JrHi7bqXビンと、食器棚にあったスプーンを持ちテーブルへと運ぶ。
そしてフタを開けたあと、ジャムを掬(すく)い、手に移す。
これを3度繰り返した。
すぐさまイチゴの甘い香りが、鼻をくすぐる。
「あっ…いい匂い…」
思わず花陽さんが声をあげた。
「舐めてみます?」
俺はジャムの付いた指先を、彼女の口元へと、半ば強引に宛てがった。
仕方ないなぁ…と苦笑いしながら
花陽さんが唇に付いたジャムを指で拭(ぬぐ)い、それをペロッと舐める。
「うん、美味しいよ」
花陽さんはにっこりと微笑んだ。