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──翌日 虹ヶ咲学園 某教室

彼方「以上が昨日の事の顛末。やっぱり勘は当たってたねぇ」

果林「あぁ……当たって欲しくない勘は当たるのよねぇ……」

エマ「果林ちゃん! はやく栞子ちゃんに話を聞いていじめなんて止めさせないとだめだよ!」

果林「エマ、憤る気持ちもわかるけど……直接本人に聞いてもまともには教えてくれないと思うわ」

エマ「どうして……? 栞子ちゃん、きっと辛くて、誰にも言えないはずなのに……私たちから聞いてあげないと……!」

果林「彼女があれを虐めとして認識していない限り、絶対に認めないでしょうね」

エマ「え……? どうして!? お弁当も、教科書も、体操服も、リボンも! 盗まれたり隠されたりして、それがいじめじゃないって、どういうこと……?」

彼方「……例えばだけど……栞子ちゃんが内罰的な子だとしたら、どうする?」

エマ「内罰的……自分を責めちゃう子って事?」

果林「物の例えよ。普通の子があんなに嫌がらせを受けて、夜も眠れないほど追い込まれて……それでもあそこまで気丈に振舞える?」

彼方「栞子ちゃん自体もともととてもストレスに強い子かもしれないけれど……それ以上に今の状況が正しいと思っているんじゃないかな」

エマ「そんなのあり得ないよ! いじめられることが正しいだなんて!!」