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遥「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

彼方「っ」

朝になって、部屋の中には悲鳴が轟く

すぐそばに隣接していた壁を力強く叩く音が聞こえたかと思えば

相手側からは「叩くな!」という怒号が飛んできて

上のベッドが軋み、遥ちゃんの嗚咽が聞こえる

彼方「遥ちゃん」

彼方「……遥ちゃん、彼方ちゃんならここにいるよ〜」

彼方「下におりてごらん? 大丈夫だから〜」

顔を見せてあげられたら良いけど、今は難しい

せめて……と、声だけでも聴かせて傍にいることをアピールしてみる

遥ちゃんがゆっくり動く布擦れの音

視界の片隅に見える梯子に右足が降りてきて

徐々に遥ちゃんの姿が見えてくる

遥「お姉ちゃん……っ」

彼方「ね〜? 彼方ちゃん、ちゃんとここにいるでしょ〜?」