せつ菜「三船さんってコロナ感染者だったんですね」

栞子「はあ、それが何か?」

せつ菜「それが何か、じゃないですよ!!! どうして言ってくれなかったんですか!!!」

栞子「貴女に言う必要がありますか?」

せつ菜「それはっ……そうですけど」

栞子「わざわざそんなことを訊きに生徒会室まで来たんですか? 用がないのであれば私は仕事に戻らせてもらいますが」

せつ菜「いやいやいや!!! 休んでください!!!」

栞子「問題ありません。私は既に完治していますから」

せつ菜「完治?」

栞子「ええ。私は新型コロナウィルスに罹った可能性が非常に高かったですが、既に容態は回復し、完治したと思われます」

せつ菜「可能性……? 思われます……?」

栞子「どうしましたか?」

せつ菜「あの……検査は?」

栞子「受けていませんが」

せつ菜「えっ?」