あなた「……」ガサゴゾ

あなた「あった」

歩夢「だ、駄目!美味しくないし、そんな汚いの……!」

あなた「汚くなんかないよ」パクッ

あなた「……うん、美味しい」パリパリ

歩夢「どうして……」

あなた「だって、歩夢ちゃんが私のために作ってくれたチョコなんだよね?私は食べたいな」

あなた「それに歩夢ちゃんはお料理上手で、チョコだって美味しいのに……」

あなた「なのにどうして?捨てるなんてことしちゃったの?」

歩夢「……だって、かすみちゃんのチョコ、凄く美味しかったんでしょ?……本当はね、あのとき渡そうと思ったの」

歩夢「でも、あなたのあんな笑顔を見ちゃったら……渡す勇気も、自身もなくなっちゃった……」

(来年はかすみちゃんのより美味しいチョコ作れるように頑張るからね?)


あなた「それで……」

あなた「たしかに美味しかったよ。でも、バレンタインデーのチョコって、どっちのが美味しいとか、そういうことじゃないと思うな」

あなた「な、なんて、貰ってるだけの私が言うと偉そうなんだけど…」