ダイヤ「並行世界に行ける装置?」
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〜部室〜
鞠莉「イエース!オハラグループの総力を結集した夢の装置!」
鞠莉「そのプロトタイプがついに完成したのでーす!」
ダイヤ「そうですか」スタスタ
鞠莉「Oh!反応が薄いわよダイヤ!」
ダイヤ「まだわたくしたちだけしか来てないとは言え、もうすぐ練習ですし準備なさい」
鞠莉「はーい……って違うわよ!」
ダイヤ「何ですの、騒々しい」
鞠莉「ダイヤが話を聞いてくれないからでしょ!」
ダイヤ「はいはい。それでその平行四辺形がどうしたのですか?」
鞠莉「並行世界!んもー、疲れるわねぇ」
ダイヤ「それはわたくしの台詞ですわ」
鞠莉「こほん。それでね、ダイヤにお願いがあるの」
ダイヤ「お断りします」
鞠莉「まだ何も言ってない!」
ダイヤ「どーせその胡散臭い装置の実験台になってくれとでも言うのでしょう?」
鞠莉「ぎくっ」 〜〜〜〜〜
千歌「んーーー!満喫満喫!」
善子「ひっさびさにこんなに遊んだわね」
ダイヤ「練習が休みのはずなのに同じくらい疲れましたわ……」
梨子「ふふふ、エアホッケーのダイヤちゃんは面白かったなぁ」
善子「マレットが飛んでくるとは思わなかったわね」
ダイヤ「い、言わないでください!」
千歌「何かこのまま帰るのが勿体ないねぇ」
梨子「お茶でもしていく?」
千歌「んーそれよりも……そうだ!うちでお泊り会しようよ!」
善子「いくらなんでも急すぎでしょ」
ダイヤ「そうですわ。それに明日が休みならともかく、学校があるではないですか」
千歌「ぶーぶー。久々に4人で遊んだんだから良いじゃん、しよーよー」
梨子「ふふ、千歌ちゃんがこうなった以上、諦めるしかないね」
善子「ったく、仕方ないわねぇ」
千歌「やたっ!ダイヤちゃんは?」
ダイヤ「わたくしは……」
千歌「来てくれないの……?」ウルウル
ダイヤ「……はぁ。もう好きにして下さい」
千歌「わーい!」 〜千歌の部屋〜
千歌「さ、あがってあがってー」
梨子「お邪魔しまーす」
善子「ねぇ、何か物が散乱してるんだけど」
千歌「あ、あはは。今日泊める事ことになるとは思ってなくて」
ダイヤ「それでよくお泊り会やろうなんて言えますわね」
千歌「めんぼくありません」
梨子「じゃあ役割分担しない?」
ダイヤ「役割分担?」
梨子「千歌ちゃんと一緒にお部屋のお片付けする人と」
梨子「買い出しに行く人で分かれるの」
千歌「なるほどーって、私選択権無くない!?」 善子「なら私は買い出し行くわね」
千歌「その心は」
善子「千歌の部屋何が出てくるか分からないし大変そうだから」
千歌「ひどい!」
梨子「あはは。ダイヤちゃんはどっちが良い?」
ダイヤ「そうですね……わたくしも買い出しに行きますわ」
ダイヤ「善子さんに任せてたら変なものばっか買ってきそうですし」
善子「どういう意味よ!」
梨子「ふふっ。じゃあ私は千歌ちゃんとお片付けしてるね」 〜コンビニ〜
善子「でも意外ね。ダイヤだったら千歌の部屋の片付けやると思ったけど」
ダイヤ「そうでしょうか?」
善子「そうよ。千歌がだらしなくしてるといつも叱ってたし」
ダイヤ「それは善子さんも同じでは?」
善子「うぐっ、私の事は良いのよ」
ダイヤ「まぁそれに、先程からチョコレートばかりカゴに入れてる善子さんを見てたら」
ダイヤ「こちらに来て大正解だと思いましたけどね」
善子「あぁ!戻さないで!」
ダイヤ「確かに千歌さんと梨子さんから夜のお菓子パーティー用のお菓子も買ってきてと言われました」
ダイヤ「寝る前の間食など言語道断ですが、まぁ今回はそういう催しなので大目に見ましょう」
ダイヤ「で・す・が!こんなにもチョコレートを買う必要は無いでしょう!?」
善子「だって好きなんだもん……」 ダイヤ「好きだからと言ってこの量は認められません!」
善子「けちー」
ダイヤ「はぁ……。善子さんのチョコレート好きがここまでだったとは」
ダイヤ「それにしてもチョコレートってこんなに種類があったのですね」
善子「当然よ!」
ダイヤ「したり顔で言わないで下さい……んん?」
善子「どうしたのよ?」
ダイヤ「いえ、抹茶チョコレートなんていうのもあるのだなと」
善子「あぁ、ダイヤ抹茶好きだったわね」
ダイヤ「えぇ、まぁ」
善子「戻さないの?」
ダイヤ「も、戻しますとも!」
善子「……」
ダイヤ「……」
善子「戻さないの?」ニヤニヤ
ダイヤ「う〜〜〜!」 アリガトウゴザイマシター
ダイヤ「さ、買う物も買えましたし千歌さんの家に戻りましょう」
善子「そうね。でも本当に抹茶チョコ買わなくて良かったの?」
ダイヤ「善子さんにあぁまで言ったのですから当然ですわ」
善子「別に私は気にしないし買っちゃえば良かったのに。ほんと強情なんだから」
ダイヤ「強情って」
善子「……そうだ。日を改めてならダイヤも気にしないわよね?」
ダイヤ「どういう意味です?」
善子「駅前にチョコレートの専門店が出来たんだけど、今度の休みに一緒に行かない?」
ダイヤ「チョコレートの専門店、ですか」
善子「多分抹茶チョコもあると思うけど」
ダイヤ「それは大変魅力的ですわね。ですが……」
善子「ですが?」
ダイヤ「千歌さんや梨子さんではなく、わたくしでよろしいのですか?」
善子「ダイヤと行きたいと思ったんだから良いの!」
ダイヤ「……っ!」
ダイヤ「で、ではお言葉に甘えて」
善子「ふふっ、約束よ」 〜千歌の部屋〜
千歌「さ、夜も更けてきたしお菓子パーティーの始まりだよ!」
ダイヤ「お夕飯あれだけ食べておいてまだ食べるのですか……」
千歌「お菓子は別腹だもん!」
ダイヤ「はぁ」
善子「そう言いつつダイヤもお菓子に手を伸ばしてるけどね」ニヤニヤ
ダイヤ「こ、これは!ついと言いますか何と言いますか」
梨子「ふふっ、ダイヤちゃんもお泊り会久々だからね。つい気が緩んじゃうじゃない?」
ダイヤ「そ、そうかもしれませんわね」
千歌「でもほんとこの4人でお泊り会って最近やってなかったよね」
善子「練習もハードでそれどころじゃなかったしね」
梨子「じゃあ積もり積もった話でもする?」
千歌「するー!」 ワイワイワイワイ
ダイヤ「ふふっ」
ダイヤ(何故でしょう、楽しくて仕方ありません)
ダイヤ(千歌さん、梨子さん、そして善子さんとこんなにも距離が近くなって)
ダイヤ(他愛もない会話に花を咲かせているのも、わたくしにはとても刺激的なのかもしれません)
ダイヤ(……それと同時に、頭のどこかで、記憶のどこかで引っかかるものがありました)
ダイヤ(わたくしにとって、このメンバーだけのお泊り会は初めてのはずです)
ダイヤ(でも、先程の千歌さんの久しぶりのお泊り会という言葉に)
ダイヤ(わたくしは確かに、と思ってしまったのです)
ダイヤ(記憶に無いはずのものが、記憶のどこかにあるような感覚……)
ダイヤ(わたくしはこの光景を知っている……?何故……?)
ダイヤ(もしかしたら、それが元の世界に戻る為の手がかりなのかもしれません)
千歌「ダイヤちゃん?ぼーっとしてどうしたの?」
ダイヤ「いえ、何でもありませんわ。それで、何の話でしたっけ?」
千歌「えっとねぇ」
ダイヤ(わたくしがこの世界に来た理由が……元の世界に戻れない理由が)
ダイヤ(もしかしたらあるのかもしれません……) 今日はここまで!寝るびぃ!
続きはまた明日(多分) 黒澤系の闇ってルビィちゃん早産とかならありえるよね G’s世界に来てるのにダイヤは仕方ないにしても千歌と梨子も善子呼びしてるのはおかしいぞ
ダイヤにもいつもと呼び方が違うと指摘があってもよさそうなもんだし 平行世界であってG's世界とは明言されてないからセーフ
きっといろんな世界が交錯してるんだろ んまー!?>lcll^.-^ll ll^.-^lbl <わたくしがもう一人!? >>89
自分の作品しか面白いと思わないあんたはもう他人の書いたSSスレに来るな そんなこと言ったら最初期って学年関係なく赤ネクタイだし…
意味深な描写もあるし設定について今とやかく言ってもしょうがない そもそも初期設定って速攻で死んだから口調とかわからんくね? そもそも初期設定世界ってG's世界とはまた別だよね 〜次の休日〜
ダイヤ(先日の約束通り、今日は善子さんとお出かけの日です)
ダイヤ「ふぅ……少し緊張しますわね」
ダイヤ(現実世界では善子さんと2人でお出かけなんてした事が無かったですしね……)
善子「お待たせ」
ダイヤ「あ、善子さん」
善子「待たせちゃったかしら?」
ダイヤ「いえ、わたくしも今来たところで」
善子「良かった。じゃあ早速行きましょ?」
ダイヤ「えぇ!」 〜チョコレート屋〜
ダイヤ「色々な種類があるのですねぇ」
善子「そうねぇ」キラキラ
ダイヤ「……ぷっ」
善子「な、何よ!」
ダイヤ「いえ、善子さんもそんな表情をするのだなと」
善子「う、うっさい!」カァァァ
ダイヤ「ふふ、とても可愛らしかったですわ」
善子「うぅ〜そういうダイヤだってさっきから抹茶チョコレートばっか気にしてるじゃない!」
ダイヤ「そ、それは!」
善子「ダイヤも好きなものには目がないものねぇ」ニヤニヤ
ダイヤ「良いじゃないですか別に!」 善子「ま、今日はそれが目的の1つだしね」
善子「それで、ダイヤのお眼鏡にかなう物は見つかった?」
ダイヤ「えぇ、勿論ですわ」タンマリ
善子「いやいやいや!何か涼しい顔して言ってるけど明らかに買いすぎでしょ!」
善子「この間私が買ってた量より多いんですけど!?」
ダイヤ「だってどれも美味しそうだったので仕方ないでしょう!?」
善子「しかもこれ全部抹茶チョコなのね……。抹茶チョコがこんなに種類あったとは」
善子「まさかこれ全部1人で食べる気……?」
ダイヤ「さ、流石にそんなわけありませんわ。皆さんにいくつか配ります……多分」
善子「めちゃくちゃ不安になるんだけど」 ダイヤ「それより善子さんはどうなのですか?」
善子「私はまぁ、それなりにって感じね」
ダイヤ「善子さんも善子さんで結構買っているじゃないですか」
善子「でもダイヤと違って色んな種類買ってまーす」
ダイヤ「ぐっ……」
善子「そうだ、そこのイートインスペースで休憩しない?」
善子「お互いが買ったものの試食会も兼ねてね」
ダイヤ「良いですね」 善子「って、飲み物まで抹茶なのね……」
ダイヤ「つい抹茶チョコラテという文字に心躍らされまして……」
善子「何かダイヤって店側の手のひらで簡単に転がりそうよね」
ダイヤ「失礼な!」
善子「ま、早速試食タイムといきましょ」
ダイヤ「改めて見ても、善子さんは色々な種類を買ってますわね」
善子「抹茶オンリーのダイヤとは違うのよ」
ダイヤ「ふふっ、でも気のせいか、いちごチョコが多いように見えますけど?」
善子「うっ、観察眼鋭いわね……」
ダイヤ「好きなものに目がないのは一緒ですわね」クスクス
善子「そうね……そうだ、ダイヤ」
ダイヤ「?」 善子「せっかくだし私の選んだチョコ1つあげるわ」
ダイヤ「まぁ、それではわたくしの抹茶チョコも差し上げますわ」
善子「ありがと。じゃあ先ずは私のチョコからね」
ダイヤ「えぇ。いただきますわ……って善子さん?」
善子「なーに?」
ダイヤ「いつまでチョコを持っているのですか?それでは食べられないのですが」
善子「私が食べさせるんだから当然じゃない」
ダイヤ「は、はぁ!?」
善子「ほら、口開けて。あ〜ん」
ダイヤ「え、え、え……あ、あ〜ん」パクッ
善子「美味しい?」
ダイヤ「……///」コクッコクッ
善子「照れてる照れてる」ニシシ
ダイヤ「むっ、ではわたくしの抹茶チョコも食べさせて差し上げますわ」
善子「の、望むところよ!」 ダイヤ「はい、口を開けて下さいな」
善子「あ〜ん///」パクッ
ダイヤ「美味しいですか?」
善子「そ、そうね!ダイヤにしては良いセンスしてるんじゃないかしら!」
ダイヤ「素直に美味しいと言えば良いものを」
善子「うっさい!ほら、こっちのチョコもあげる!」
ダイヤ「あぁもう、そんなにチョコを広げないで下さい!」
グラッ
ダイヤ「おや?地震ですか?」
善子「……そうみたいね」
ダイヤ「少し大きいですわね。そういえば最近地震多いですし日頃から……」
善子「……」ボー
ダイヤ「善子さん?」
善子「な、何!?」
ダイヤ「いえ、ボーッとしてどうしたのですか?」
善子「な、何でもない!さ、揺れも収まったしチョコ食べましょ!」
ダイヤ「?」 〜〜〜〜〜
善子「……いやー食べた食べた」
ダイヤ「お陰でお口の中が甘ったるいですわ……」
善子「結局買ったチョコの半分は食べちゃったわね」
ダイヤ「しばらくは糖分の摂取を控えましょう」
善子「そうね……でも楽しかったわ」
ダイヤ「えぇ、わたくしも楽しかったですわ」
善子「ねっ、また今度2人で出掛けない?」
ダイヤ「またチョコですか?」
善子「ううん、チョコじゃなくても。買い物行ったり映画でも観に行ったり」
ダイヤ「そうですわね。その時は是非誘って下さい」
善子「え〜、今度はダイヤから誘ってよ〜」
ダイヤ「ぜ、善処しますわ」
善子「約束よ……あ、バスが来たみたい」
ダイヤ「それでは善子さん、また学校で」
善子「えぇ、またね」 ダイヤ「はぁ……しばらくチョコは遠慮したいですわね」
ダイヤ「それにしても……」
善子『そうねぇ』キラキラ
善子『あ〜ん///』パクッ
ダイヤ「善子さんって、あんな表情を見せてくれるのですね」
ダイヤ「これは発見と言いますか、驚きと言いますか」
ダイヤ「現実世界の善子さんも、ああいう表情を見せてくれるのでしょうか」
ダイヤ「まぁ、2人でお出かけなんてした事が無いですし」
ダイヤ「きっと物凄く警戒されるのでしょうね」クスッ
ダイヤ「……わたくしは、元の世界に戻る事が出来るのでしょうか」 ====================================================================
今日……
近づいてるんだね……
まだ大丈夫……時間はまだあるよ……
==================================================================== 〜生徒会室〜
ダイヤ「ライブ?」
千歌「うん!学園祭のステージで!」
ダイヤ「そういえば、ステージの枠は全部埋まってなかったですね」
千歌「そこに私たちスクールアイドル部が立候補して、ライブをやるってわけだよ!」
千歌「せっかくだし学園祭用の新曲も作ったりして!」
ダイヤ「まぁ、問題はないでしょうけど……」
千歌「けど?」
ダイヤ「もうあまり日がありませんわよ?急に決めて準備が間に合う算段はついてますか?」
千歌「えっと〜何とかなるよ!」
ダイヤ「無計画なんですから……」アキレ
千歌「でもでも!どうしても学園祭のステージで歌いたいの!」
千歌「じゃないと……」
ダイヤ「?」
千歌「と、とにかく!お願いダイヤちゃん!」 ダイヤ「はぁ。わたくしは別に反対しているわけではありません」
千歌「ダイヤちゃん?」
ダイヤ「衣装や曲、他にも準備しなきゃいけないものは山程あります」
ダイヤ「ライブを目前にして『間に合いませんでした』は絶対にあってはいけません」
ダイヤ「そうならない為の青写真は描けていますか?」
千歌「そ、それは勿論……って言いたいけど」
梨子「曲は大丈夫だよ」
千歌「梨子ちゃん!」
ダイヤ「いつから聞いていたのですか?」
梨子「ふふっ、実は最初から♪」
梨子「ねっ?みんな」
ダイヤ「みんな?」 曜「衣装もお任せであります!」
ルビィ「うゆ!」
花丸「マルも手伝うずら!」
ダイヤ「曜さん、ルビィ、花丸さん……」
果南「振付とフォーメーションは任せてよ」
鞠莉「とびっきりシャイニーなパフォーマンスにするわよ!」
ダイヤ「果南さん、鞠莉さん……」
善子「みんなすっかりやる気だけど、どうするわけ?」
ダイヤ「これではわたくしが悪者ではないですか、反対してるわけではないと言いましたのに」
ダイヤ「良いでしょう、わたくしの方からライブの申請を出しておきます」
千歌「やったー!」 ダイヤ「ですが千歌さん?」
千歌「な、なにかな?」
ダイヤ「わたくしが1番心配しているのは、あなたが歌詞をちゃんと書いてくれるかどうかなのですが」
千歌「やだなー、ちゃんと書くに決まってるよー」
千歌「……」
ダイヤ「……」
千歌「いいいい今から書き始めまーす!」
ダイヤ「あぁちょっと!千歌さん!」
梨子「まだ私の曲が出来てないんだけどなぁ」アハハ 〜屋上〜
ダイヤ「とりあえず、大まかな曲の方向性は別途話し合うとして」
ダイヤ「今日からはライブを意識した練習に取り組みましょう」
「「「はーい!」」」
梨子「ダイヤちゃん、一緒に柔軟やらない?」
ダイヤ「えぇ。お願いしますわ」
梨子「背中押すね?」
ダイヤ「はい」
梨子「それっ。大丈夫?きつくない?」
ダイヤ「大丈夫ですわ」
梨子「良かった。それはそうと、ダイヤちゃん」
ダイヤ「何ですか?」
梨子「この間善子ちゃんとデートしたんでしょ?」
ダイヤ「デデデデート!?いきなり何を!」 梨子「クラスの子が言ってたよ?2人で仲良さそうに歩いてるとこを見たって」
ダイヤ「いやまぁ、2人でお出かけはしましたけど、そういうつもりは一切無いですわ!」
梨子「本当かなぁ?」
ダイヤ「もう、からかってるんですか?」
梨子「う〜ん、そういうわけじゃないんだけど……ただ、良いなぁって」
ダイヤ「何ですって?」
梨子「だって、思えば私もダイヤちゃんと2人でお出かけなんてしたこと無いもの」
梨子「善子ちゃんだけしれっとダイヤちゃん連れ出しちゃって」
ダイヤ「いや、誘って頂ければ別にわたくしはいつでも……」
梨子「本当?なら誘っちゃおっかな〜」
ダイヤ「何ですかその煮え切らない反応は」
梨子「あはは、ごめんごめん。じゃあ今度の休日、2人でお出かけしない?」
ダイヤ「えぇ。勿論構いませんわ」
梨子「やった♪」
ダイヤ「ちなみに、どこへ行くかは決まってるのですか?」
梨子「う〜ん、色々候補はあるけど……内緒かな。当日をお楽しみに」
ダイヤ「はぁ」 〜次の休日〜
ダイヤ「先日の善子さんに続いて今日は梨子さん」
ダイヤ「2人で、という経験があまり無い方とのお出かけがこうも連続すると」
ダイヤ「中々気が張りますわね……」
ダイヤ「この世界では同級生なので、何もおかしくはありませんが」
ダイヤ「それにしても、今日は暑いですわね……」
ダイヤ「この時期にこんな暑さになった事って、今まであったでしょうか」
梨子「あ、ダイヤちゃん」
ダイヤ「梨子さん」
梨子「ごめんね。待たせちゃった?」
ダイヤ「いえ、そんな事は」
梨子「ちょっと着てく服迷っちゃって。こんな暑くなるとは思わなくて……」
ダイヤ「夏みたいな暑さですもの。季節外れも良いところですわ」
梨子「そう、だね……」
ダイヤ「梨子さん?」
梨子「ううん、何でもないの!さ、行こっか?」
ダイヤ「えぇ。分かりました」 ダイヤ「それで今日はどちらへ?」
梨子「えっとね、買い物に付き合ってほしくて」
ダイヤ「買い物ですか?」
梨子「うん。お洋服とか色々買いたいの」
ダイヤ「でもわたくしでよろしいのですか?」
梨子「ほら、善子ちゃんなんかは独特のセンスって感じだし」
梨子「千歌ちゃんはそういうの無頓着なとこがあるから」
梨子「ダイヤちゃんなら色々アドバイスとかしてくれそうだし」
ダイヤ「わたくしもそこまでファッションに詳しいわけではないのですが」
梨子「そんなこと無いと思うけどなぁ」
ダイヤ「そんなことありますって」
梨子「もう、そんなに意地張らなくて良いのに」クスクス 〜洋服屋〜
梨子「う〜ん、悩むなぁ。ダイヤちゃんはどっちが良いと思う?」
ダイヤ「そうですね……。わたくしはこっちの方が良いと思いますが……」
梨子「が?」
ダイヤ「第3の選択肢を出してしまって申し訳ありませんが」
ダイヤ「こちらなんていかがでしょう?清楚な梨子さんにはピッタリだと思いますわ」
梨子「清楚だなんてそんな」テレテレ
ダイヤ「変な照れ方しないでくださいな」
梨子「こほん。とにかく着てみるね」
ダイヤ「えぇ。お待ちしてますわ」 〜〜〜〜〜
梨子「ど、どうかな?」
ダイヤ「まぁ、まぁまぁまぁ!とても似合っていますわ!」
梨子「本当?嬉しいな」
ダイヤ「ホワイトのフレアスカートにトップスはシックな色でコーディネートしていますし」
ダイヤ「より清楚感が増して梨子さんの大人っぽい魅力を引き出せていると思います」
ダイヤ「普段の私服も十分可愛らしいですが、たまには梨子さんもこういう服をと常々……」
梨子「あの、ダイヤちゃん?」
ダイヤ「はっ!わたくしとした事がつい熱中してしまいました……」
ダイヤ「主役は梨子さんなのに申し訳ありません」
梨子「ううん、謝らないで。それに私は嬉しいよ?」
梨子「ダイヤちゃんがそれだけいっぱい考えてくれたって事だし」
ダイヤ「梨子さん……」 梨子「うん、せっかくだしダイヤちゃんが選んでくれたのにしよっと」
ダイヤ「本当によろしいのですか?」
梨子「私の魅力、引き出してくれたんじゃないの?」
ダイヤ「それは勿論ですわ!」
梨子「じゃあそれで良いじゃない。って、その後ろにかけられてるのはなぁに?」
ダイヤ「あぁ、えぇとですね、これは梨子さんが着替えてる間に」
ダイヤ「他にも似合いそうなお洋服をいくつか見繕っていまして……」
梨子「……ふふっ、あははっ!」
ダイヤ「な、何故笑うのです!?」
梨子「ごめんごめん。まさかそこまで真剣になってくれてるとは思わなくて」
ダイヤ「梨子さんに似合いそうなコーディネートを考えてたら」
ダイヤ「あれもこれも思い浮かんでしまったので仕方ありません!」
ダイヤ「むしろ考え甲斐のある梨子さんが悪いのですわ!」
梨子「もう、何それ。よーし、じゃあ今日はもうダイヤちゃん主催のファッションショーね!」
ダイヤ「ふふふっ、望む所ですわ!」 〜数時間後〜
梨子「う〜〜〜ん、楽しかったぁ」
ダイヤ「すいません、色々付き合わせてしまって」
梨子「いいのいいの。ダイヤちゃんの意外な一面も見れたし」
梨子「それに、こんな素敵なお洋服も買えたんだから」
ダイヤ「それなら良いのですが。それにしても、少し買い過ぎでは?」
梨子「うっ……しばらくは節約生活するから大丈夫大丈夫」
ダイヤ「梨子さん……」ジトー
梨子「あ、あはは。そうだダイヤちゃん」
ダイヤ「どうしました?」
梨子「少し、寄り道していかない?」 〜三津浜〜
梨子「いつ見ても綺麗な海ね」
ダイヤ「えぇ。わたくしたちの街の誇りですもの」
梨子「そうだね……。私ね、この海が大好き」
梨子「全てを包み込んでくれるような雄大さと、暖かさがあって」
梨子「悩みや不安があっても、この海を見たら全部吹き飛んじゃうの」
梨子「だからこの海が大好き」
ダイヤ「……梨子さん」
ダイヤ「もしかして、何か悩み事でもあるのですか?」
ダイヤ「それか不安に感じてる事とか」
梨子「……」
ダイヤ「梨子さん?」
梨子「……えいっ!」パシャ
ダイヤ「ぴぎゃっ!つめたっ!」 梨子「言ったでしょ?この海を見たら全部吹き飛んじゃうって」
梨子「だから、今の私はすっっっごく晴れやかだよ!」パシャ
ダイヤ「だからって水をかけないでください!」
梨子「あははっ。ほら、ダイヤちゃんも!」パシャ
ダイヤ「り〜こ〜さ〜ん!お待ちなさい!」パシャァァ
梨子「ちょっと、ダイヤちゃんかけすぎ!」
ダイヤ「水をかけるという事はかけられる覚悟があるという事でしょう?」
梨子「もう!負けず嫌いなんだから!……あははっ」
ダイヤ「ふふっ、笑いすぎですわ」
梨子「だって〜。……ねぇダイヤちゃん」
ダイヤ「何ですか?」
梨子「私、今凄い良い曲作れそうな気がするの」
ダイヤ「それは楽しみですわ」
梨子「だから、ライブ絶対成功させようね!私たちの、最初で……」
ダイヤ「梨子さん?」
梨子「ううん、何でもないよ。そろそろ帰ろっか?」
ダイヤ「えぇ。今日は楽しかったですわ、梨子さん」
梨子「こちらこそありがとう、ダイヤちゃん」 ====================================================================
もう少し……
もう少しだけ……
お願い……
==================================================================== 千歌「えー!?梨子ちゃん東京行っちゃうの!?」
梨子「うーん、その言い方だと誤解を生んじゃうかな」
梨子「今度の休みの日に東京の親戚のお家に行くだけよ」
千歌「そっかぁ」
ダイヤ「そう言えば善子さんもどこかへお出かけの予定でしたよね?」
善子「そうね。この間商店街の福引きで旅行券当たったから家族旅行に行ってくるわ」
千歌「善子ちゃんのくせに福引き当たるとかずるいぞー」
善子「私のくせにって何!?」
千歌「はぁ。みんな予定があって良いなぁ」
千歌「私なんてヒマヒマの暇人だよー」
善子「じゃあダイヤと遊んだら?」
千歌「ダイヤちゃん?」 善子「だってダイヤって予定が無ければ休日はお稽古と勉強くらいしかしてないでしょ」
ダイヤ「凄い偏見ですわね……まぁ否定はしませんが」
千歌「じゃあダイヤちゃん遊ぼ!」
ダイヤ「えぇっと、実は今度のお休みは」
千歌「予定入ってるの!?」
ダイヤ「いえ、ここ最近ずっと遊んでばかりだったので」
ダイヤ「たまには勉強に集中しようかなと」
千歌「最近遊んでたのって善子ちゃんと梨子ちゃんじゃん!」
善子「うっ……」
梨子「あはは……」
千歌「私だけ仲間はずれにするつもり!?」ウルウル
ダイヤ「そ、そういうつもりでは……はぁ、分かりましたわ」
千歌「やったー!」
ダイヤ「それで、どこか行きたい所でもありますか?」
千歌「んー、ダイヤちゃん家!」 〜次の休日〜
ザーーーーーザーーーーー
ダイヤ「凄い雨ですわね」
ダイヤ「東京に行った梨子さんや、旅行に行った善子さんは大丈夫でしょうか」
オジャマシマース
ダイヤ「あら、千歌さんのご到着ですわね」
千歌「ダイヤちゃんこんちかー!」
ダイヤ「いらっしゃい、千歌さん。濡れてませんか?」
千歌「大丈夫!でもごめんね?お家の人にわざわざ車で迎えに来てもらっちゃって」
ダイヤ「こんな天気ですもの、当然ですわ」
ダイヤ「まさかこの時期にこんな大雨になるなんて」
千歌「あはは……」
ダイヤ「とりあえず、わたくしの部屋に行きましょうか」
千歌「はーい!」 千歌「〜♪」
ダイヤ(それにしても、わたくしの家で遊びたいと言い出したかと思えば)
ダイヤ(やりたい事は歌詞の仕上げとは真面目なんだか何なのか)
ダイヤ(そこは千歌さんらしいとも言えますが)クスッ
千歌「ほぇ?ダイヤちゃんどうしたの?」
ダイヤ「何でもありませんわ。それより、歌詞の方は順調ですか?」
千歌「うん!梨子ちゃんがすっごい良い曲作ってくれたからね」
千歌「それに応えられるような歌詞を作らなきゃ!」
ダイヤ「ふふっ。それにしても何故わたくしの家なのですか?」
千歌「う〜ん、なんとなく!」
ダイヤ「なんとなくって」
千歌「うそうそ。何かね、ダイヤちゃんと一緒に居ると良い歌詞が降りてきそうだなぁって」
ダイヤ「全く、調子が良いんですから」
千歌「本当だってばー。よし、これで完成!」 ダイヤ「お疲れ様です、千歌さん」
千歌「会心の出来だよ!」
ダイヤ「よろしければ、見させてもらっても?」
千歌「もちろん!はい、どうぞ」
ダイヤ「では失礼して……」
ダイヤ(……なるほど、とても“千歌さんらしい”歌詞ですわね)
ダイヤ(言葉の端々から、キラキラ輝くものを感じれて)
ダイヤ(きっと、どの世界の千歌さんも、見えている景色は一緒なのでしょう) 千歌「何か、そうやって目の前でまじまじと見られると照れちゃうね」
ダイヤ「ふふっ、1番に見せて頂いて光栄ですわ」
ダイヤ「とても……とても素晴らしい歌詞だと思います」
千歌「本当!?」
ダイヤ「えぇ。よく頑張りました」ナデナデ
千歌「えへへ。じゃあさ、何かご褒美が欲しいな」
ダイヤ「ご褒美ですか?すぐに用意出来るものであれば構いませんが」
千歌「すぐに用意出来るよー。えいっ!」
ダイヤ「ちょ、千歌さん!?」
千歌「ダイヤちゃんの膝枕〜」
ダイヤ「あらあら。今日の千歌さんは甘えん坊さんですわね」
千歌「もっとなでなでしてー」
ダイヤ「はいはい」ナデナデ
千歌「えへへっ」 ダイヤ「それにしても、千歌さんの髪ってサラサラですわね」
千歌「え〜そうかな?ダイヤちゃんの方がサラサラだと思うけど」
ダイヤ「自分の髪質の事はいまいち分かりませんもの」
ダイヤ「ところで今日は何故髪を編んでないのですか?」
千歌「実は寝坊しちゃって……」
千歌「起きたら土砂降りで慌ててダイヤちゃんに電話して」
千歌「そしたら迎えをよこすから待っててって言われて身支度する余裕が無かったと言いますか」
ダイヤ「そうだったのですね。申し訳ありません、急かしてしまったみたいで」
千歌「ううん!元はと言えば私が寝坊しちゃったのが悪いんだし」
ダイヤ「大方、今日が楽しみで寝れなかったのでしょう?」
千歌「うっ、流石ダイヤちゃん。正解です……」
ダイヤ「ふふっ。では、お詫びも兼ねてわたくしが編んで差し上げましょう」
千歌「えっ、良いの!?」
ダイヤ「髪を下ろした千歌さんも素敵ですが、三つ編みの千歌さんも好きですからね」
千歌「うぅ……。そういうことを平然と言っちゃうのずるいと思うな」
ダイヤ「?」 千歌「〜♪」
ダイヤ「ご機嫌ですわね」アミアミ
千歌「うん。何かダイヤちゃんに髪を編んでもらってると、心がポカポカする」
ダイヤ「何ですかそれは」クスクス
千歌「ねぇ、ダイヤちゃん」
ダイヤ「何ですか?」
千歌「今度のライブ、頑張ろうね」
千歌「一生忘れないような、最高のライブにしよっ」
ダイヤ「当たり前ですわ」
ダイヤ「梨子さんが作った曲に、千歌さんがコトバを乗せてくれて」
ダイヤ「そうして出来上がった曲を、ルビィたちが作った衣装を着て
ダイヤ「果南さんたちが考えた振付で踊って、歌うんですもの」
ダイヤ「絶対に、最高のライブになりますわ」
千歌「そう、だよね」
ダイヤ「はい、出来ましたわ。……千歌さん?」
千歌「すぅ……Zzz」
ダイヤ「もう、器用に寝るんですから」クスッ 〜〜〜〜〜
千歌「ごめん!ダイヤちゃん!」
千歌「せっかく遊びに来たのに歌詞書いて、お昼寝して終わっちゃうなんて」
ダイヤ「気にしないで下さい。それだけ、リラックスして頂けたと思えば」
ダイヤ「わたくしとしては嬉しいですわ」
千歌「でも……」
ダイヤ「それなら、次は晴れた日に一緒にお出かけしましょう」
千歌「……次、か」
ダイヤ「千歌さん?」
千歌「そうだね、そうしよっか!」
千歌「じゃあ雨も上がったことだし、今日は帰るね」
ダイヤ「えぇ。お気をつけて……あ、千歌さん?」
千歌「なぁに?」
ダイヤ「やっぱり、千歌さんは三つ編みが似合ってますわね」
千歌「もう!ダイヤちゃんの天然たらし!」 〜週明け〜
善子「いやほんと酷い目に遭ったわ」
梨子「何というかご愁傷さま」
千歌「あ、善子ちゃんに梨子ちゃん。おはよー」
ダイヤ「おはようございます。善子さん、梨子さん」
梨子「おはよう千歌ちゃん、ダイヤちゃん」
善子「はよー」
千歌「何の話してたの?ていうか善子ちゃん旅行は大丈夫だった?」
善子「まさにその話をしてたところよ」
梨子「季節外れの大雨でずっとホテルに缶詰めだったんだって」
千歌「あーやっぱそんな落とし穴が」
善子「ま、温泉宿だったからずっと温泉に入ってたし」
善子「美味しいものも食べれたからこれはこれで楽しかったけどね」
千歌「そっかぁ。でも楽しめたんなら何よりだね」 梨子「そういえば、2人とも遅かったね?」
ダイヤ「えぇ。少し先生に呼び止められてしまいまして」
善子「千歌だけならまた何かやらかしたのってなるけど、ダイヤもってことは大事な話?」
千歌「私に対するイメージ酷くない!?」
梨子「まぁまぁ」
ダイヤ「実は、お昼休みの校内放送をやってくれないかと頼まれまして」
善子「校内放送?」
ダイヤ「いつもは放送部がやっているのですが、大会で不在の日があるらしく」
千歌「そこで私たちになんとかの矢が立ったんだって!」
梨子「白羽の矢ね」
ダイヤ「内容はわたくしたちのやりたいようにやって良いとの事です」
善子「良いんじゃない?」
梨子「そうね。放送部の人にはライブの機材とかで色々お世話になるし」
善子「今のうちに恩を売っておこうってわけね」
梨子「そういうつもりじゃないよ!?」
ダイヤ「恩を売るかどうかは置いておいて、決まりで良いですわね」
梨子「ダイヤちゃんまで!?」 善子「でも内容は自由って結構難しいわね」
千歌「じゃあラジオっぽくしようよ!」
善子「ラジオ〜?」
千歌「お便り募集して、お悩みとか解決してあげるの!」
梨子「面白そう♪」
ダイヤ「生徒会に届いている要望を紹介するのも良いかもしれませんね」
善子「それならついでにAqoursの宣伝もすれば一石二鳥ね」
千歌「ナイスアイデアだよ善子ちゃん!」
ダイヤ「段々と内容が固まってきましたね」
梨子「本番が楽しみだね」
善子「生放送なんだから変な失敗しないでよね」
千歌「そうだよ梨子ちゃん」
善子「あんたに言ってんのよ……」 〜放送当日〜
千歌『あ、あ……。テステス、マイクのテスト中。本日は晴天なり』
千歌『あ、でも今日夕方から雨だったんだ。善子ちゃん今日も傘無し?』
善子『うっさいわ!いつも傘忘れてるみたいに言うな!』
ダイヤ『ちょっとお二人とも!本番中ですわよ!』
梨子『しーっ!ダイヤちゃんマイク入ってるから……』
ダイヤ『あっ……///』
鞠莉「相変わらずファニーな4人組ね〜」
果南「あはは、このぐだぐだな感じはダイヤたちらしいね」 ダイヤ『こほん。改めまして、全校生徒の皆さん。ごきげんよう』
ダイヤ『生徒会長の黒澤ダイヤです』
ダイヤ『今日はこのお昼休みという時間をお借りして』
千歌『ちょっとダイヤちゃん!堅いよ堅すぎるよ!』
善子『政見放送じゃないんだから』
ダイヤ『なっ、挨拶は基本ですわよ!』
ギャーギャー
梨子『え、えーっと。今日は放送部の方に代わってお昼休み放送を』
梨子『お聴きの通り、愉快な仲間たちでお送りしまーす』
ダイヤ・千歌・善子『愉快な仲間たち言うな!(ですわ!)』
梨子『フォローしたのに〜』
花丸「随分先が思いやられる放送ずらね」
曜・ルビィ「あはは……」 千歌『えーそれでは今日のメンバーを紹介します』
千歌『先ずは私、高海千歌と』
ダイヤ『先程は大変失礼致しました。黒澤ダイヤです』
善子『津島善子よ』
千歌『そして!』
梨子『桜内梨子です♪』
千歌『以上、この4人でお送りしていきます!』 千歌『と、言うわけで記念すべき最初のお便りいってみよー!』
ダイヤ『はい。ラジオネーム、シャイニーレモンさんから頂きました』
ダイヤ『最近、後輩の幼馴染が構ってくれなくてベリー寂しいでーす』
ダイヤ『どうすれば良いですか?教えてポンコツ生徒会長!』
ダイヤ『との事なので次のお便りに参りましょう』
善子『ちょっとちょっと!お悩みに答えてあげなさいよ!』
ダイヤ『百歩譲ってこれがお悩みだとしても、相談してる態度では無いのですが!?』
梨子『そういうところもちゃんと汲み取ってあげなきゃダメだよ』
千歌『そうだそうだー!』
ダイヤ『え、わたくしが悪いのですか?』
果南「シャイニーレモンさん」
鞠莉「あっはっはっはっ!」 ダイヤ『はぁ……。分かりましたわ』
ダイヤ『きっとその幼馴染さんもいつかシャイニーレモンさんの事を』
ダイヤ『頼ってくる時があると思います』
ダイヤ『だからその時が来るまで、優しく見守ってあげてれば良いと思いますわ』
千歌『おぉ、凄い』
善子『完璧な解答ね』
梨子『まるで聖母みたい』
ダイヤ『も、もう!おだてても何も出ませんわよ!それより次のお便りを』
梨子『じゃあ私が読むね』
梨子『ラジオネーム、スイポ大好きさんからです』
梨子『お姉ちゃんが食べるのを楽しみにしていた、高級抹茶プリンを食べちゃいました』
梨子『悪気は無いので許してほしいのですが、怒られないようにするには』
梨子『どういう風にお姉ちゃんに謝れば良いでしょうか?』 梨子『との事ですが、実際に妹が居るダイヤちゃん』
ダイヤ『はい』
梨子『ダイヤちゃんは似たような経験ある?』
ダイヤ『しょっちゅうですわね』
千歌『そういう時はやっぱり怒るの?』
ダイヤ『えぇ勿論。ですがわたくしの妹はちゃんと自分の非を認めて』
ダイヤ『しっかり反省をするのでそれ以上追求はしませんわ』
ダイヤ『ですからスイポ大好きさん?』
ダイヤ『お姉さんときちんと向き合って、心をこめて謝りましょう』
ダイヤ『妹がそこまで気持ちを見せてるのに、許さない姉など居ませんわよ』
千歌『うっ……うっ……良い話だねぇ』
ダイヤ『泣くほどの事ですか!?』
梨子(……というかしょっちゅう経験してるってことは)
善子(あんまり反省してないんじゃ)
花丸「スイポ大好きさん」
ルビィ「余計謝りにくくなったよぉ……」
曜「じゃあ何であんなお便り送ったの……」 善子『えー次は生徒会に寄せられた要望を紹介していくわね』
善子『ラジオネーム、ヨーソロー船長さんからです』
善子『お昼を食べると眠くなっちゃうので午後の授業はお昼寝させて下さい』
善子『だそうです生徒会長』
ダイヤ『却下です』
千歌『賛成!』
ダイヤ『千歌さん!?』
千歌『お腹いっぱいになると眠くなっちゃうよね〜だから私も賛成!』
ダイヤ『そんなの認めるわけにはいきませんわ!』
千歌『え〜、じゃあ多数決で決めよう!みんしゅしゅぎだよみんしゅしゅぎ!』
千歌『というわけで梨子ちゃんはどっち派!?』
梨子授業はちゃんと受けようね?』
千歌『むむむ、梨子ちゃんは反対派か……』
善子『なら私は賛成に一票』
ダイヤ『善子さん!?』
千歌『善子ちゃん!』
善子『だって眠いものは眠いし』 千歌『これで2対2か〜』
ダイヤ『お互い譲りませんわね……』
梨子『4人で多数決取ったらこうなるんじゃないかなぁ』
善子『いえ、まだよ』
千歌『善子ちゃん?』
善子『そもそもこの要望を出したのは誰かしら?』
千歌『……!』
善子『こっちにはヨーソロー船長さんの一票があるのよ!』
ダイヤ『なっ、そんな……!』
千歌『これで賛成派が3票で私たちの勝ちだね!』
千歌『なので今日から午後の授業はお昼寝タイムに』
ダイヤ『認めるわけないでしょう!!!生徒会長権限でこの投票は無効ですわ!!!』
千歌『う〜、横暴だ〜』
善子『民主主義の敗北ね……』
曜「く〜!もう少しだったのに!」
花丸「なんてお便り送ってるずら」
ルビィ「授業はちゃんと受けようね、曜ちゃん」 梨子『え、えーっと、次のお便りにいきます!』
梨子『ラジオネーム、のっぽパンさんから頂きました』
梨子『図書室の蔵書を増やしてほしいずら』
ダイヤ『やっとまともな要望が……』
ダイヤ『それにつきましては今後生徒会でも検討し、先生方に提案させて頂きますね』
千歌『おー生徒会長っぽい』パチパチパチパチ
ダイヤ『っぽいではなく生徒会長なのですが?』
善子『ん?このお便り続きがあるじゃない』
梨子『だ、駄目!』
善子『追伸、梨子ちゃんから私的な本のリクエストが多くて困ってるずら』
善子『えっと、梨子……?』
梨子『何で読んじゃうのぉ……』
善子『何かその、ごめん』
花丸「諸行無常ずら」
曜「いやいや、余計な一言書いたの花丸ちゃんだからね?」
ルビィ「梨子ちゃんも梨子ちゃんなような」アハハ 千歌『え、えーっと……次のお便りにいきます!』
ダイヤ『そ、そうですわね。ではこちらのお便りをお願いします』
千歌『えーラジオネーム、ハグしよさんから頂きました』
千歌『ダイヤー、今度Aqoursのみんなで遊びに行かない?』
ダイヤ『私信じゃないですか!』
鞠莉「ハグしよって、ぷぷっ。そのまんまじゃない」
果南「鞠莉には言われたくないんだけど」 善子『それにしてもろくなお便りが来ないわね』
梨子『善子ちゃん、それマイクに乗せちゃダメなやつよ』
善子『あっ』
千歌『あっはっはっ!』
ダイヤ『……次へいっても?」
善子『どうぞどうぞ』
ダイヤ『それではラジオネーム、普通怪獣さんからのお便りです』
ダイヤ『もしも明日が地球最後の日だとしたら、どう過ごしますか?』
ダイヤ『との事ですが、なるほど。心理テストみたいなものですかね』
梨子『こういうのは善子ちゃんが好きそう』
善子『私ぃ!?』
ダイヤ『では先ずは善子さんに聞いてみましょうか』 善子『えぇ、急に言われても分かんないわよ』
善子『でもそうね……普段通り過ごすかもね』
梨子『何か意外』
善子『最後って決まってるなら、ジタバタした所で何も変わらないし』
善子『そのまま運命を受け入れるってだけよ』
ダイヤ『理由はとても善子さんらしいですわね。では梨子さんは?』
梨子『う〜ん、私は思い出の場所を巡りたいかな』
ダイヤ『という事は生まれ育った東京へ行ったりですか?』
梨子『確かに向こうにも思い出の場所はあるけど、それよりも今の私は』
梨子『きっとこの街、この学校での思い出を辿ってると思う』
善子『もうすっかり沼津っ子ね梨子は』クスクス ダイヤ『千歌さんはどうですか?……って、千歌さん?』
千歌『ほぇ?』
ダイヤ『生放送中なんですからぼーっとしないで下さいな』
ダイヤ『先程から全然話に入ってきませんし』
千歌『あはは、ごめんごめん。それで何だっけ?地球最後の日の過ごし方だっけ?』
ダイヤ『そうですわ』
千歌『ん〜そうだなぁ……ライブがしたい!』
ダイヤ『はい!?』
梨子『千歌ちゃん……』 千歌『だってそうすれば最後の瞬間もみんなで居られるじゃん!』
ダイヤ『それはまぁ、確かにそうですが』
千歌『それに何だかカッコよくない?地球最後の日のライブって』
千歌『これぞまさにグランドフィナーレって感じで』
善子『アンコールなんて無いライブになりそうね』
ダイヤ『縁起でもない事言わないで下さいな』
梨子『でもとっても千歌ちゃんらしいね』
千歌『そういうダイヤちゃんは?』
ダイヤ『わたくしは……でも、千歌さんと似ているかもしれませんわね』
千歌『私と?』
ダイヤ『大切な人たちと、最後を迎えたいですわね』 千歌『大切な人たち……』
善子『一体誰なのかしらねぇ』
梨子『気になるなぁ』
ダイヤ『教えませんわ♪』
善子『ダイヤのケチー、石頭、頑固者ー』
ダイヤ『そこまで言われる筋合いは無いのですが!?』
梨子『あははっ。そんなこんなで番組もそろそろお別れの時間になりました』
ダイヤ『では最後にわたくしたちからの告知をさせて頂きます。千歌さん、どうぞ』
千歌『あ、うん!学園祭のステージでAqoursのライブをやります!』
千歌『最高のステージにするので、是非観に来て下さい!』
梨子『今ライブに向けての練習真っ只中だもんね』
善子『お陰で毎日筋肉痛よー』
ダイヤ『鍛え方が甘いのでは?果南さんに相談ですわね』
善子『それだけはダメー!』 千歌『それではこの時間のお相手は、高海千歌と』
ダイヤ『黒澤ダイヤと』
善子『津島善子と』
梨子『桜内梨子でした!』
4人『ラディオ〜ス』
〜〜〜〜〜
ダイヤ「ふぅ、やってみると放送部の方の大変さが身にしみますわね」
梨子「でも結構楽しかったかな」
善子「何かいつもの休み時間みたいなノリだったけどあれで良かったの?」
千歌「だいじょーぶだいじょーぶ!」
善子「これほど安心出来ない大丈夫は無いわね」
ダイヤ「何はともあれ、ライブの告知もしましたし」
ダイヤ「あとは最高のステージを届けられるように、わたくしたちも準備をしていきましょう」
千歌「うん!」 〜学園祭前日〜
果南「じゃあ今日はここまで!明日に向けて今日は早めに上がろう」
鞠莉「最後の通しリハもパーフェクトだったし、あとは本番を待つのみでーす!」
曜「衣装の調整もバッチリだったね!」
花丸「ルビィちゃんと曜ちゃんが頑張ったお陰ずら」
ルビィ「ルビィたちだけじゃないよ。花丸ちゃんも手伝ってくれたから」
花丸「ううん、おらはそんなに力になれてないよ」
曜「そこは遠慮するとこじゃないぞ〜うりゃうりゃ〜」
花丸「もー!曜ちゃんくすぐったいずら〜」
ルビィ「あははっ」
善子「1年生は楽しそうね」
千歌「だね〜」
ダイヤ「さ、わたくしたちも早く帰りましょう」
千歌「よし!遊びに行こう!」
ダイヤ「話聞いてました?」 千歌「いやー何かこのまま帰るのも勿体ないじゃん?」
ダイヤ「じゃん?と言われましても」
梨子「でもその気持ち分かるな」
ダイヤ「梨子さんまで」
梨子「お祭り前のソワソワした気持ち、誰かと共有してたいもの」
千歌「そうそう!それだよそれ」
善子「まぁ景気付けみたいなのがあっても良いかもね」
ダイヤ「あぁもう分かりましたわ。こうなるとわたくしが不利になるのは目に見えてますもの」
千歌「やたっ!」
ダイヤ「その代わり!明日は大事な本番ですし、羽目を外しすぎないこと!」
千歌「はーい」
梨子「ふふっ、何だかんだダイヤちゃんもノリが良いんだから」
ダイヤ「なっ!」
善子「そのくせして真面目ぶってるからねダイヤは」
ダイヤ「ぶってる!?」
千歌「ほらほら早く行こーよー!」
善子「早くしないと千歌に置いてかれるわよ」
ダイヤ「あ、お待ちなさーい!」 〜〜〜〜〜
千歌「んー!楽しかったー!」
善子「やっぱダイヤは将来走り屋になる素質あるわね」
ダイヤ「ゲームの中の話じゃないですか!」
千歌「梨子ちゃんもガンシューティング上達してたよね」
梨子「うん♪密かに練習してたからね」
善子「それでも回復アイテム横取りするのは変わってなかったけどね」
梨子「言わないで!」
千歌「あははっ。……そうだ、最後にプリクラ撮らない?」
千歌「4人の友情の記念として!」
梨子「……うん、良いと思う」
善子「……そうね」
ダイヤ(……?)
千歌「ダイヤちゃんも一緒に撮ろーよー」
ダイヤ「え、えぇ。構いませんわ」 ダイヤ(千歌さんたちの振る舞いから)
善子「ほら、詰めなさいよ」
梨子「あぁちょっと、押さないで」
ダイヤ(ふと、感じてしまった事がありました)
千歌「善子ちゃん全然フレームに収まってないよ?」
善子「ちょっとー!」
ダイヤ(他愛もない、友達同士でプリクラを撮るという行為なのに)
梨子「はい、笑って笑って」
善子「ダイヤ、表情固いわよ」
ダイヤ「あ、はい」
ダイヤ(どうしようもなく胸が締め付けられてしまったのです)
千歌「じゃあいくよ、みんな」
千歌「これが、私たちがここに居た、証なんだ」ボソッ
<ハイ、チーズ
パシャリ
ダイヤ(まるで、別れが迫ってきているかのような) 今日はここまで!
分割になってしまいますが明日には最後までいける、はず! ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています