希「これ、天秤みたいやね」

海未「そうみたいですね……おや?片方のお皿になにかが?」


天秤の片方の皿には、黒い硬貨の様なものがひっついている

希「……はがれないね」グイグイ

海未「希……なんでも試さないでください」ハァ

海未「とれるかどうかは、逆さにすれば大体わかるでしょう」スッ

希「おぉ、流石海未ちゃんやね!」ニコ



海未「黒の硬貨が付いているということは、どこからか白の硬貨を探してこい、ということでしょうか」

鞠莉「そう言う事みたいね」

海未「どこから、とはもちろん」

鞠莉「カラフルな扉達の向こうから、ってことね☆」

そこらに散らばる白骨死体さえなければ
子供部屋のように感じるほど、カラフルでファンシーな雰囲気の部屋。

それが逆に、不安を駆り立てている。私はそう感じざるを得ませんでした。