紫色で両開き扉の少し前には、台座と、その上に二つの皿と持ち手のある小さな棒があった。
棒と皿は、皿の三方に括り付けられた小さな鎖で繋がっている。

そして台座には英語で、何かが書かれている。

善子「鞠莉!」サッ

鞠莉「OK〜、どれどれ〜」

”これは正邪を測る天秤。正は白、邪は黒、どちらにもなり、ならぬは灰である。
正邪を見極め調和を取り戻せ。乱れたままならば、いずれ不浄の大地が目を覚ますであろう ”

鞠莉「って書いてあるわね〜♪」

善子「正邪っ、調和っ!?不浄!?!!?!?」ゾクゾクゾクッ

善子「フ、フフフ、フフフフフ……」

海未「だ、大丈夫ですか善子!?」

鞠莉「どんうぉ〜り〜、ただの発作よ♪」

海未「発作というのはどういう……」

希「にこっちみたいなものだと思うよ?」

海未「あぁ……そういうことですか」ホッ

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にこ「へっくしゅん!」

にこ「……風邪ひいたかしら」
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