ー明くる日 謁見の間ー

スーッ・・・

絵里「・・・失礼します」

善子「ほんとに来やがったわ・・・本来貴女は大罪人、陛下に見えることすら奇跡に近い事なのよ!?それを分かった上での行動かしら!?」

絵里「・・・」チャキッ

善子「ひっ!」

ザワッ!

花陽「・・・っ」

スーッ・・・

善子「鞘ごと刀を抜いた・・・?」

絵里「これは、彼女の遺した刀」

絵里「この国の文化を支え、武士道を貫き、最後まであなたに仕えた人間がいた事を、決してお忘れなき様」

チャキッ・・・

花陽「・・・」

善子「陛下っ!?何故刀を受け取るのです!?」

花陽「彼女の最後を、見届けたのですか?」

絵里「確と、この目で」

絵里「私を反徒と見なすのなら死のご命令を、喜んで命を絶ちましょう」

花陽「・・・」