善子「あの日リリーに言えなかったこと」
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〜コンビニ〜
梨子「(…あ、新作のお菓子…)」スッ
梨子「(いちごチョコ…)」
梨子「善子ちゃん好きそうだなぁ…」ボソ
スタスタ
梨子「お会計お願いします」
店員「は、はいっ!///」
ピッ、ピッ
店員「……///」ソワソワ
梨子「…?」
梨子「(この店員さん、ちょっと様子が…)」
店員「445円になります!///」
梨子「……」ゴソゴソ
店員「っ、あ、あの……」
梨子「はい?」 パシャパシャパシャ…
梨子『善子ちゃん?!大丈夫?!』
善子『…っぐ…』
梨子『頭から出血…どうしよう、誰か…!!』
梨子『善子ちゃん!私の声、聞こえる?!』ユサユサ
善子『っ…り、りぃ……』
梨子『…!うん、私、梨子だよ!』
善子『り、り……っの……ば………か、』
梨子『─────────え』
善子『ば……か………』
善子『り、り………ば……………か』
梨子『…………馬鹿…?』
ザァ……ザァ……… 梨子「っ!!」ハッ
ガバッ
梨子「はぁっ、はぁっ……」
梨子「(どうして思い出しちゃうの…)」
梨子母「梨子ー?朝ご飯できたわよー!」
梨子「は、はーい!」
ガチャ
タンタンタン…
梨子「…おはよう」
梨子母「もうこんな時間よ。早くご飯食べちゃいなさい」
梨子「うん…」 梨子「……」モグモグ
梨子母「最近寝坊してばかりじゃない。夜更しは駄目だってお母さん言ってるでしょ?」
梨子「夜更しなんて、してないよ」
梨子母「夜更しじゃなくても、疲れてるんだったら早く寝るのよ?」
梨子「……お母さん、今日も帰り遅くなるから」
梨子母「…また、善子ちゃん家?」
梨子「……うん」コクリ 梨子母「そんな毎日毎日押しかけて…迷惑になってないかしら」
梨子「…善子ちゃんのお母さんは歓迎してくれてるよ」
梨子母「迷惑だったとしても言えないでしょう?」
梨子「…そうだけど」
梨子母「あのね、梨子。辛いのは分かるけど、いい加減受け入れたらどう?」
梨子「ちゃんと、受け入れてるよ」
梨子「……私はその償いをしてるだけだから」
梨子母「……」 ピロリン♪
梨子母「…ほら、千歌ちゃん待たせてるんじゃない?」
梨子「……」パッ
『千歌:日直だから先行くね!ごめん!(><)』
梨子「千歌ちゃん、日直だから先に行くって」
梨子母「あらそうなの?」
梨子「千歌ちゃんと一緒に行けるように早く準備しようかな」タッ
梨子母「……困ったものね…」ハァ… 〜浦の星女学院〜
梨子「(上履き履いて…っと)」
梨子「はぁ…」
梨子「(結局いつものバスに乗って来ちゃった…)」
スタスタ…
梨子「…花丸ちゃん?」
花丸「あ、梨子ちゃん。おはよう」
梨子「おはよう」
花丸「千歌ちゃんは?」
梨子「日直の仕事で私より早く行ったの」
花丸「そうだったんだ」
梨子「お水替えるの?」
花丸「ううん。今丁度替えたところずら」 梨子「…あれ。お花も…」
花丸「あ…うん。これ今朝学校に来る時にルビィちゃんが選んだんだ」
梨子「…綺麗ね」
ピョコッ
ルビィ「善子ちゃんね、いつも梨子ちゃんの話ばかりだったんだよ」
花丸「ルビィちゃん…」
ルビィ「だから桜色のお花、喜ぶかなって」
梨子「そうだったんだ」
ルビィ「……今日で、一ヶ月だし」 花丸「る、ルビィちゃ…」
ルビィ「あっ…ご、ごめんなさい…」
梨子「いいよ。気にしないで。毎日お水替えてくれてありがとうね」
スタスタ…
ルビまる「……」
花丸「花瓶、善子ちゃんの席に置きに行こっか」
ルビィ「うぅっ…ぅ…よしこちゃ…一ヶ月経ってもやっぱり、寂しいよ…」
花丸「…それはマルだって同じずら」
梨子「(そう、ルビィちゃんの言う通り、あの日から今日で一ヶ月)」
梨子「(私の不注意…私が原因で起きてしまった)」
梨子「……」フイ
梨子「…ごめんね、善子ちゃん」ボソ
梨子「(─────善子ちゃんの、事故死)」 〜2年生教室〜
カサ…
梨子「…ん?」
『桜内梨子さんへ』
梨子「(手紙…バッグに入れっぱなしだった…)」
梨子「(まだクラスの人たちあまり来てないし…)」キョロキョロ
カサカサ…
『桜内梨子さんへ』
『初めて見た時から目が離せませんでした。
多分、一目惚れというものだと思います。
桜内さんのピアノも聴きました──────────』
梨子「……」
千歌「りーこーちゃんっ!」
梨子「きゃっ?!」 梨子「(か、隠さなきゃ…!)」
千歌「こんちかー!」
曜「おはヨーソロー!」
梨子「う、うん…!おは、よう…」
千歌「ごめんねー先に行っちゃって…」
梨子「ううん…大丈夫だよ」
曜「…梨子ちゃん、後ろに手回して…何か隠してるの?」
梨子「えっ?!い、いや別にこれは…!」アワアワ
千歌「あー!隠し事は良くないよー梨子ちゃんっ!」
梨子「か、かかか隠してないよ!」
曜「じゃあ両手、見せてもらおうか…」ニヤニヤ |c||^.-^||<デキナカッタコトガデキタリー 梨子「うぅ…///」スッ
千歌「手紙?」
曜「梨子ちゃん宛てのファンレターかな?」
千歌「読んじゃおーっと♪」パシッ
梨子「あっ…!ち、千歌ちゃん、私読み終わってないのに…」アセアセ
曜「梨子ちゃんのファン、どんな人か気になるなぁ」
千歌「どれどれ…」カサカサ
ようちか「ふむふむ……」
梨子「はぁ……」ガックリ
千歌「……り、りりり、梨子ちゃん…こ、これって…」ガタガタ
梨子「もう…私より先に読まないでよ…///」 曜「……ラブレター、だね…」
千歌「ご、ごっめーん!全部読んじゃったぁ!」
梨子「う、うん…まぁ、いいけど…」
曜「この人が通ってる高校、沼津の男子校だよね」
千歌「え?あ、ほんとだー!」
梨子「男子校なんて沼津にあるの?」
曜「うん。かなり偏差値高い学校。卒業後の進学は高確率で国立大学だよ」
千歌「すごいじゃん梨子ちゃん!こんな人に好かれるなんて!」
梨子「そ、そう…かな」 千歌「梨子ちゃん、この人…返事待ってるみたいだけど、どうするの?」
梨子「うん…悩んでて…」
曜「断るの?」
梨子「それも決めてない…」
千歌「え、じゃあもしかして付き合う可能性もあるってこと?!」
梨子「か、可能性があるってだけで本当に付き合うかどうかは…!///」
千歌「なんぱーせんと?!50?!」
梨子「そ、そんなの分からないわよ!!///」
千歌「うそっ、90ぱーせんと?!」
梨子「そんなこと言ってないってばーー!!!」
曜「………」 キーンコーンカーンコーン
千歌「あ、チャイム鳴っちゃった」
曜「席着かないと〜」
スタスタ
先生「出席確認します───」
梨子「……」カサ…
『桜内梨子さんへ』
『初めて見た時から目が離せませんでした。
多分、一目惚れというものだと思います。
桜内さんのピアノも聴きました。とても綺麗な音色で聴いていて癒やされます。
Aqoursとしての桜内さんもピアニストとしての桜内さんにも気が付いたら惹かれていました。
桜内さんからすれば、僕はただのファンにしか見えないと思います。ですがこの気持ちは本物です。
コンビニで初めて見掛けた時からずっと好きでした。
桜内梨子さん、僕とお付き合いして下さい。
お返事待ってます。』
『携帯→〇〇〇-△△△-☓☓☓
〇〇高校 ───────より』
梨子「(一体どうすれば……)」 キモすぎるからセブンイレブンの本社にクレーム入れろよ 〜放課後〜
ダイヤ「え?ファンレター…ではなくラブレター?」
梨子「は、はい…///」
千歌「もうビックリだよー!こんな事今まで無かったのに」
ルビィ「り、梨子ちゃんしゅごい…」
花丸「スクールアイドルでもこういうことってあるずらね…」
鞠莉「梨子は清楚系だしねー。boysから好かれてもおかしくないわ」
梨子「(ううぅ…みんなに報告なんて恥ずかしい…!!///)」 曜「Aqoursを結成した当初、手紙を貰っても返事はしない、って約束をしたけどこの場合どうしたらいいのかなって千歌ちゃんと話してて…」
梨子「ごめんね、私なんかのことで…」
果南「梨子は謝らなくていいんだよ」
ダイヤ「相手の方には申し訳ありませんが…ぶっぶー、ですわね」
千歌「そうだよねぇ…」 ⊂⊃
∬( c||^ヮ^|| ちょっと善子連れ戻してくる ルビィ「お返事、というか…スクールアイドルでも恋愛はしちゃいけないかも…」
千歌「ゔっ…///」
曜「……///」
鞠莉「…ま、千歌と曜はグループ内だから例外だけどねぇ?」ニヤ
千歌「ま、鞠莉ちゃんっ!///」
ダイヤ「とにかく、ルビィの言う通りですわ。たとえ本格的な表舞台にはあまり立たないスクールアイドルだとしても恋愛は禁止です!梨子さんだけではなく、他の皆さんも改めて肝に銘じて下さい」
梨子「(そうだよね…)」
ダイヤ「…梨子さん、分かりましたか?」
梨子「…はい」 〜バス停〜
ブロロロロ…
曜「梨子ちゃん、今日もこっちで降りるんだね」
梨子「うん。善子ちゃん家に行くのが日課になってるから…」
曜「そしたら分かれ道まで一緒に行くであります!」ビシッ
梨子「そうね。ありがとう」ニコッ トコトコ…
梨子「……」
曜「恋愛禁止、かぁ…」
梨子「え?」
曜「さっきルビィちゃんが言った時『そうだった』って思い出したんだよね。あ、ごめんね、気に触っちゃったら。あんな事の後に言っちゃって…」
梨子「大丈夫よ。でも曜ちゃんには関係ない事なんじゃない?グループ内だし…」
曜「あはは。私と千歌ちゃん?うん…そうだね」エヘヘ
梨子「2人、本当にお似合いよね」クスッ 曜「ありがとう。でも私と千歌ちゃんじゃなくてさ、梨子ちゃんのことだよ」
梨子「私?」
曜「ラブレター渡してきた子のこと。残念だなーって思ってたりする?」
梨子「ううん、別に。どんな人かあの手紙じゃ何にも分からないし」
曜「そっか」
梨子「どうして急に?」
曜「ちょっと心配になっただけ。本当に好きになってたらなーって」
梨子「ありがとう。心配してくれて」
曜「いえいえ。梨子ちゃんにも私と千歌ちゃんのことでたくさん迷惑掛けちゃったし」
梨子「…ここでお別れね」
曜「うん、バイバイ!」タッ 〜善子部屋〜
梨子「善子ちゃん、今日も来たよ。お菓子置いておくね」
善子「……」
梨子「(コンビニ、行き難いから家のお菓子持ってきちゃった…)」
梨子「…ごめんね、気軽に話せるような話無いんだ」
善子「……」
梨子「…相談しか持ち合わせてないんだけど、聞いてくれる…?」
善子「……」 梨子「…告白の返事、することすら駄目なんだって」
善子「……」
梨子「ほんと、相手の子に悪いよね。勇気出してくれたのに」
善子「……」
梨子「……もし、皆に言わないでこっそり付き合ったら、バレちゃうかな」
善子「……」
梨子「それで幸せになれたら私────」
梨子「………最低かな…うん、最低だよね」
善子「……」 コンコン
梨子「は、はい!」
ガチャ
善子母「突然ごめんなさいね。お茶淹れたからどうかなって思って」
梨子「すみません、ありがとうございます」
善子母「ありがとうはこっちの台詞よ。さ、リビングへどうぞ」
善子母「それと…話したいことがあって」
梨子「っ…」ドキ
梨子「わかり、ました…」 〜リビング〜
善子母「どう?お口に合うかしら」
梨子「はい…とても美味しいです」
善子母「…スクールアイドルの方はどう?」
梨子「…えっと…というのは…?」
善子母「善子が居なくなって、活動に支障が出てないかしらって」
梨子「確かに、支障は出ています。善子ちゃんのダンスや歌のパートの話し合いばかりで、まともなレッスンが出来てなくて」
善子母「そう…」 梨子「でも、ラブライブで優勝する目標は今も変わりません。みんな家でも練習しています」
善子母「…頑張ってるんだ」
梨子「…はい」
善子母「なら、足を引っ張るような事はしたくないわね」
梨子「え?」
善子母「梨子ちゃん。この一ヶ月間、どうもありがとう」
梨子「…どういう、ことですか」 善子母「納骨しようって決めたの」
梨子「のう、こつ……」
善子母「梨子ちゃんには感謝してもしきれないわ」
善子母「でも、これからの梨子ちゃんの人生の邪魔はできないから」
善子母「ラブライブに、専念してほしいの」
善子母「優勝すれば、善子もきっと天国で喜ぶわ」
善子母「ごめんなさいね、梨子ちゃん」
梨子「(頭を、撃たれたような感覚)」
梨子「(あぁ、善子ちゃんが本当に居なくなってしまう────)」
梨子「(私は最期まで、何もしてあげられなかった)」
梨子「っ……」 〜梨子部屋〜
バタンッ!
梨子「っ、ぅっ、うぅっ、」グスッ
ドンドンドンドンッ!!
梨子母「梨子?そんなに泣いてどうしたの?!お母さんに話して!」
梨子「来ないで!!!」グスッグスッ
梨子「(全部、全部、終わってしまった)」ポロポロ
梨子「(私があの時しっかりしていれば、こんなことにはならずに済んだのに…)」ポロポロ
梨子母「………善子ちゃんのこと?」
梨子「……!」 梨子母「納骨…するんですってね。お世話になったって今日善子ちゃんのお母さんが家に来たの」
梨子「……」
梨子母「梨子。あなたいつも善子ちゃんの遺影に話し掛けてるんですって?」
梨子「な……っ」
梨子母「…あなたは嘘をついているわ」
梨子「私は嘘なんて…!」
梨子母「いい加減、善子ちゃんの死を認めなさい」
梨子母「あなた、受け入れてるようで全く受け入れてない」
梨子母「善子ちゃんが、生きているような気持ちのままでいる」
梨子「そんな、ことっ……!」グスングスン 梨子母「…お夕飯、食べたくなったら下まで降りてきてね」
スタスタスタ…
梨子「っ、っ………」ポロポロ
梨子「ちがう、わたし、は────────!!!」
梨子「…もうこんなの、イヤよ……」ポロポロ
梨子「善子ちゃん…ねぇ、何処に…何処にいるの……?」グスン
梨子「っう…うぁぁぁっ……」ポロポロ
梨子「(──────幸せに、なりたい…)」
梨子「(苦しい、嫌だ、イヤ、いや……)」
梨子「(もうこんな思いしたくない)」
梨子「(誰か、誰か私を───────)」
梨子「幸せに、して…っ………」ポロポロ 梨子「(……そうだ)」
カサ、カサカサ…
『携帯→〇〇〇-△△△-☓☓☓』
梨子「……」ゴクリ
梨子「(幸せに、なりたいんだから)」
梨子「(バレなきゃいいだけの話で…)」
梨子「……ごめんなさい、ダイヤさん。みんな」
ポチポチポチ…
プルルルル……
プルルルル……
ガチャ
男(店員)「はい」
梨子「あ、あの、桜内です──────────」 男「──────で、では、おやすみなさい…り、梨子…さん///」
梨子「…はい。おやすみなさい」
ピッ
梨子「(末永くよろしくお願いします、なんて初めて言った…)」
梨子「(これで幸せに、なれるのかな)」
梨子「ねぇ、よしk………」
梨子「っ……」ブンブン
梨子「(もう、あの子のことは忘れるの)」
梨子「(考えたって、苦しくなるだけよ…)」 〜翌日〜
プルルルル…
ガチャ
梨子「もしもし?あ、梨子…です///」
梨子「ご、ごめんなさい、彼氏とか初めてで…緊張しちゃって」
〜数日後〜
梨子「あなたの話、面白い…もっと聞かせて欲しいな…」
梨子「え、私?うーん…そうね───────」
〜一週間後〜
梨子「ふぁぁ…夜更しし過ぎちゃったね、寝よっか…」
梨子「えぇっ?!そ、そんな……恥ずかしいようぅ……私も好き、よ……?///」 〜二週間後〜
梨子「おはよう、お母さん」
梨子母「おはよう梨子───って、その髪どうしたの?」
梨子「たまには結んでみようかなって。似合ってる?」
梨子母「え、ええ…似合ってるけど…。珍しいわね。そんな派手なリボン、校則違反じゃないの?」
梨子「浦女、頭髪に関しては校則緩いから」
梨子母「そう…」
梨子「(今日の放課後はコンビニに行くんだから、お洒落しなくっちゃ…///)」 どんな考えであろうと俺は>>1がヨハリリを侮辱したと捉えた
最低のスレッドだこんなもん
クソッタレのゴミ虫めが
キャラを勝手に殺した時点で貴様に生きる資格は無い
ハゲ 小畑健もハゲなんやで
ちな今夜0時にデスノの過去読切と新作がジャンプ+で公開や
みんなで読もうで
では続けてくれ>>1 〜浦の星女学院・昇降口〜
千歌「ほぇー」ジーッ
梨子「…どうしたの千歌ちゃん?」
千歌「い、今更なんだけど…梨子ちゃんそのリボン…ちょっと派手じゃない?」
梨子「や、やっぱりそうだったかな?!は、恥ずかしい…///」
千歌「いやいや、似合ってるよ?!ただ、らしくないなっていうか…」
ガサッ!
ガサガサッ!!
ドンッ!! 梨子「…?」クルッ
千歌「梨子ちゃんどうかした?」
梨子「今…音しなかった?」
千歌「え?何も聞こえなかったけど…」
「い、いったぁ〜〜い…!!」
梨子「───────え、」
千歌「???」
梨子「千歌ちゃん、教室先に行ってて!」ダッ
千歌「え?!ちょ、りーこーちゃーーん!」
梨子「(まさか、まさか)」
梨子「(そんなこと、ある筈がないって思ってるのに、期待してる自分がいて)」
「はぁ…観察してただけなのに…こんな時でもツイてないんだからぁ…もうっ…!」
梨子「(運命で、導かれてるような─────)」
スタスタ…
「こ、これくらいの痛みなら、回復の魔力で───────え?」 梨子「よし、こ、ちゃん…?」
善子「へ……り、リリー?!何で?!」
梨子「何でって…それはこっちの台詞よ!」
善子「わ、私が見える…?嘘でしょ…?……って、ちょ、り、梨子……」
梨子「え?私?」
善子「そ、その、リボンなに…?いつから着け始めたの…?」
梨子「今はそんなことはどうでもいい!一旦場所を変えよう?」グイッ
善子「わぁっ?!ちょ、ど、何処に連れて行くつもりよ〜〜〜!!!」 〜保健室〜
善子「い、イヤ!痛い痛い痛いっっ!」
梨子「消毒が痛いのは分かるけど我慢して!傷治らなくなるわよ!」
ペタッ
善子「ひー…い、痛かった…」
梨子「はい。これで処置終わり…っと。保健室、先生居なくて良かったわね」
善子「月曜日は保健室先生休みなのよ」
梨子「そうなんだ…知らなかったわ」
善子「こういう変な所は運が良いのよ、私」 梨子「…状況整理しなきゃだね」
善子「まず、私は死んだってことは自分でも分かってるわ」
梨子「じゃあ何でここに…?」
善子「三途の川を渡った時よ。渡ったっていうか、渡っていた時。滑って橋から落ちちゃって、濁流に飲み込まれたのよ…」
梨子「そ、それは大変だったね…」
善子「それで、目を覚したら自分の部屋にいたの」
梨子「そこから浦の星に?」
善子「ええ、そうよ。散歩のつもりだったんだけど…まさかリリーに会えるなんて」 善子「同じクラスの人達は私から近寄っても一切気付かなかった。でも私が木から落ちて、その音を聞き取って駆け付けて…声を掛けてくれたのはリリーだけ」
梨子「あっ、千歌ちゃんも善子ちゃんが木から落ちる音聞こえてなかったわ。つまり、見えるのは私だけ…ってこと?」
善子「そうだと思う。…で、あくまで私の推測でしかないんだけど…」
善子「私、幽霊の姿で帰って来ちゃった…かも」
梨子「ゆ、幽霊…?!」
善子「っていうか、それ以外考えられないでしょ!!」
梨子「で、でも…そうね。それが一番妥当かも」 梨子「それにしても不思議ね。どうして私だけ善子ちゃんの姿が…心当たりある?」
善子「っ……」
梨子「善子ちゃん…?」
善子「な、ないわね。何でリリーだけ私の姿が見えるのかしら」
梨子「うーん…善子ちゃんが亡くなる最期の瞬間に居合わせてたのが私だったから…とか?」
善子「っ、そ、そうね。それだわ。さすが我が上級リトルデーモン、リリーね!」ギラン
梨子「……ふふっ」クスッ
善子「な、何よ!笑うなんて失礼ね!」
梨子「ううん、嬉しくて」
善子「…へ」
梨子「おかえり、善子ちゃん」ニコッ
善子「っ……」ドキッ
善子「た、ただい、ま…」
梨子「(─────あぁ、忘れようとしてたのに)」 〜放課後〜
ガラッ
梨子「善子ちゃん、帰ろ?」
善子「…zzz」
梨子「まだベッドで寝てたの?」
善子「…zzz」
梨子「起きて?置いて帰っちゃうよ?」ユサユサ
善子「むにゃ…りり、ぃ…」
梨子「……///」カァァァ
梨子「こ、こら!早く置きなさいっ!!!///」
善子「っ?!?!」パチッ
善子「な、何よ、そんな大声で起こさなくても…!」
梨子「い、いくら声掛けても起きないのが悪いんだから!!///」 〜帰り道〜
善子「…いいの?」
梨子「何が?」
善子「その…リリーの家に泊まらせてもらうなんて」
梨子「もし駄目って言ったら善子ちゃんは何処に行くつもり?」
善子「…迷惑掛けるから自分の家に帰るわよ」
梨子「迷惑じゃないよ。善子ちゃん家に独りぼっちなんて。寂しすぎるわ」
善子「…そう。あ、ありがと」
梨子「来てくれたら、私のピアノ、聞いてほしいな」
善子「…うん」 〜梨子部屋〜
ガチャ
梨子「善子ちゃん、夕飯持って来たよ」
善子「ありがと。いただきます」
梨子「一緒に食べたかったんだけど、リビング行かないとお母さん心配させちゃうから…ごめんね」
善子「気にすることないわ。食べれるだけで充分」モグッ
梨子「…美味しい?」
善子「美味ね。上級リトルデーモンの産みの親…流石だわ」モグモグ
梨子「うん、よかった」ニコッ 今日はここまでとさせていただきます。
明日は午後から書く予定なのでまたお付き合い出来る方はよろしくお願いします。 >>67 の善子「ひー…い、痛かった…」
ここ好き、顔が浮かぶようだ 可愛いのによっちゃんが幽霊てだけで切ないね…続き期待 桜之内「俺は手札から死者蘇生を発動!蘇れ!真紅眼の堕天使!」
真崎杏樹「出た!りこちゃんのレズコンボだ!」
桜之内「行け!ヨハネ!闇ノンケにダイレクトアタック!」
闇ノンケ「お支払いは現金、又はnanacoでお願いしますぅうう!!」
闇ノンケ:LP0000
桜之内「男を抱いて、地獄へ落ちろ‥」 善子「それにしても…貴女今日の髪型本当にどうしたの…?」ジーッ
梨子「えっ?!あっ、大した事じゃないよ?たまにはどうかなーって」
善子「リリーだったら『こんなの恥ずかしい〜!無理〜!!』って全力で拒否しそうだけどね、そんな派手なリボン。ギルキスの時どれだけ私とマリーが苦労したか…」
梨子「ちょ、ちょっとした気まぐれよ!あと私そんな喋り方じゃないからぁ!!///」
善子「ふうん…?」
ブーッブーッ
善子「…ん、リリー、電話じゃない?」 梨子「うん」パッ
ブーッブーッ
『彼氏』
梨子「あ…」ドキッ
梨子「(善子ちゃんのことで精一杯になって会えなくなったの連絡し忘れちゃった…謝らなきゃ)」
善子「どうしたの?」
梨子「う、ううん。何でもないよ、ベランダ行ってくる」
善子「ええ」
ガラガラ…ピシャン
ピッ
梨子「も、もしもし…?あの…ご、ごめんなさい…」 男『もしもし、梨子さん?今日はどうしたの?』
梨子「…ダンスのレッスン、長引いちゃって。連絡する暇も無かったの、本当にごめんなさい」
男『終わってから来れば良かったのに。僕8時まで居るんだよ』
梨子「そうだったの?ごめんね。覚えておきます」
男『そんなに謝らなくていいよ。僕は頑張ってる梨子さんが好きだから』
梨子「(優しい人……)」
男『明日は来てくれたら嬉しいな。待ってるから』
梨子「………はい」 梨子「今日は、もうお電話切ってもいい…?」
男『え、全然話せてないけど…』
梨子「ピアノのレッスンがあって…」
男『そっか。残念だけど今日はここまでかぁ。遅くまでお疲れ様』
梨子「うん…明日は必ず行きます」
男『……梨子』
梨子「えっ…」
男『愛してる』
梨子「あ、あはは…う、うん」 梨子「…………私も、愛してる」
梨子「そ、それじゃあ、バイバイ」
男『うん』
ピッ
梨子「(あの人に対する愛情が、薄くなってる気がする…昨日までは彼の事しか考えられなかったのに…)」
梨子「(違う、きっと善子ちゃんが戻って来たからよ。それに囚われてるだけであって…)」
梨子「(愛してもらってるんだから、応えなくちゃ…)」
梨子「(私は幸せ、幸せなの───────)」
ガラガラ…ピシャン
梨子「電話終わった……よ…」
善子「……」キュウッ 彼氏を取れば善子に呪い殺されて
善子を取れば彼氏に殺される
そんなどうあがいてもバッドエンドな構図しか見えない 梨子「善子ちゃん?箸止まってるけど…やっぱり美味しくなかった?」
善子「考え事してただけ。何でもないわ」モグッ
梨子「そう…」
梨子「(明日こそ、会わないとだよね…)」
梨子「(善子ちゃんになら彼氏のこと話してもいい、のかな…)」
善子「…おかしいのは梨子の方よ」
梨子「えっ?」 善子「電話が掛かってきた時から困ったような顔して…誰からだったの?」モグモグ
梨子「…東京の知り合いから、だよ」
善子「ま、あまり話したくないならそれでいいわ。いくら仲がいい友達でも話したくないプライベートってものがあるだろうし」モグモグ
梨子「……」
カチャン…
善子「ごちそうさま、美味しかったわ。直接伝えられないのが残念なくらい」
梨子「……後で私が代わりに、伝えておくね」 カチャカチャ…
梨子「お皿お母さんの所に持って行くね」
善子「ええ、お願い」
ガチャ
バタン…
善子「……」
ブーッブーッ
善子「また電話…?しつこいわね…」
スタスタ…
パッ
『彼氏』
善子「えっ────────」 〜台所〜
梨子「お母さん」
梨子母「あら、これ誰が食べたの?」
梨子「さ、さっきお父さんがリビングで食べて、そのまま会社に行ったの」
梨子母「そうなの?あの人ったら、私に黙って出て行くなんて…」
梨子「(お父さん、ごめんなさい…)」
梨子「部屋、戻るね」
梨子母「梨子、お風呂沸いたから入ってきなさい」
梨子「うん、わかった」 〜梨子部屋〜
ガチャ
梨子「善子ちゃん」
善子「わぁっ!」ビクン
梨子「…どうしたの?」
善子「い、いや…突然入って来たから驚いただけよ」
梨子「そう…?ねぇ、お風呂沸いたから入らない?」
善子「っ、な、えっ、は、はぁ?!」
梨子「というか、入らないと駄目よ」
善子「そ、そうじゃなくて…ふ、二人で…?」 梨子「うん…仕方ないと思って?善子ちゃんに何かあってからだと遅いわ」
善子「そ、そうね…」
梨子「(誰かと二人きりでお風呂に入るなんて、何年ぶりかな…)」
梨子「(その相手が、善子ちゃんで)」
梨子「……///」カァァァ
梨子「(何でだろう、すごく…)」
梨子「」チラッ
善子「?」
梨子「(胸の奥が、モヤモヤする……)」 〜風呂場〜
ザバァ…
善子「ふぅ〜…」
梨子「……」
善子「なにモジモジしてんのよ」
梨子「か、身体見られてるって思うと…その…///」
善子「さ、誘ってきたのはリリーの方じゃない!」
梨子「そうだけどぉっ!」
善子「わ、私だって恥ずかしいんだから…///」
梨子「っ〜〜〜///」
善子「ジロジロ見たら上級リトルデーモンでも怒る、わよ…///」
梨子「だったら私もそっくりそのままお返ししますー!///」 梨子「…シャワー、お先にどうぞ」
善子「悪いわね。ありがと」
ザァッ…
キュッ…サァァァ…
梨子「(…肌、白いなぁ…)」
梨子「(善子ちゃんて意外と細いのね…でも胸は結構大き────)」
梨子「(ってなに考えてるの私…!見ちゃダメって言われたばかりなのに…)」プイッ
梨子「(いつからだろ…善子ちゃんと居ると調子狂う…)」 〜梨子部屋〜
ガチャ
バタン
善子「はぁ、あっつ…」
梨子「冷蔵庫にアイスあるから持ってくる?」
善子「いいわよ。衣食住、なにからなにまでしてもらってるんだから我慢する」
梨子「遠慮なんてしくてもいいのに…」
善子「…Switchがあったら借りてたかもね」
梨子「ごめん、それは…無いかな」
善子「ちぇっ…」 梨子「でも…何も出来ないのは退屈だよね」
善子「そーいえば梨子、ピアノ聞いてほしいんじゃなかったっけ?」
梨子「え…本当に聞いてもらっていいの?」
善子「指導は難しいけど、感想を言うくらいなら力になれるわ」
梨子「ありがとう。それじゃ…」
スタスタ
キイッ…
スッ…
♪〜♪〜♪…… ♪…
善子「終わり?」
梨子「終わりよ」
善子「良かったわ。リリーのピアノは聞いていて心地良いわね」
梨子「ありがとう」
善子「ふぁぁ…聞いていたら眠くなってきた…」ウトウト
梨子「まだ9時よ?」
善子「疲れてるのよ、体力的にも精神的にも…」
梨子「そうね…幽霊とはいえ突然生き返ったようにここへ戻って来たんだもの…疲れちゃったよね」 善子「布団、用意してもらってもいいかしら?」
梨子「ごめんね、私の家ベッドしかないの」
善子「ならいいわ。床で寝る」パタリ
梨子「床は痛いよ。私のベッドで一緒に寝よ?」
善子「……は」
梨子「普通のシングルベッドより多少は広いから大丈夫…だと思う」
善子「い、いや、そうじゃなくて…」グイッ
梨子「え?」 善子「私、おかしくなる、から…///」
梨子「…な、なに言ってるの?この前善子ちゃん家でお泊りした時だって、」
善子「っ……///」
梨子「─────────────あ」
善子「……あんな事したのに、優しいのね」
梨子「それは…それ、は…」
梨子「…あの時のことは気にしないで、許すから…寝よ?」
善子「……」コクリ パチッ
ノソノソ
梨子「おやすみなさい」
善子「おやすみ」
・
・
・
・
梨子「(……眠れない)」
梨子「…善子ちゃん、寝た?」
善子「zzz……」スヤスヤ
梨子「(学校でも寝てたのに…相当疲れてるのね)」 スッ…
ムニムニ
梨子「(頬、柔らかい…)」
サラ…
梨子「(髪もサラサラ…)」
梨子「(綺麗な肌、柔らかい頬、ダークブルーの艶のある髪、ワインレッドの瞳…)」
梨子「(こんなの、間近で見てしまったら…思い出してしまう、気にしないようにしていたのに)」
梨子「(私達が過ちを犯した、あの夏の日のことを────)」 善子『ねぇ、梨子』
梨子『うん?』
善子『もし泊まりを誘う相手が私じゃなかったら…梨子は行ってた?』
梨子『行ってるよ?』
善子『…あっそう』
梨子『…………嫉妬?』
善子『っ、うにゃぁぁ!!///嫉妬じゃないわよ別に!///』
梨子『ふふっ、善子ちゃんってそういう所可愛いよね』クスッ
善子『むぅ…///』 梨子『っ…ふふっ…』クスクス
善子『もう!いつまで笑ってるつもり?!このヨハネを揶揄ったら地獄まで着いてきてもらうわよっ!』
梨子『ふふっ、ごめんね、嬉しくなって』
善子『うれ、しい…?』
梨子『後輩とここまで仲良くなれるなんて思ってなかったの、だから…つい』
善子『リリー…』
梨子『誘ってくれてありがとう』ニコッ 善子『っ……』
梨子『はぁ…笑い疲れちゃった。今度こそ寝よう?』
善子『……よ』
梨子『え?』
善子『……ずるいわよ、そんなこと言うなんて』
梨子『変なこと…言っちゃった?笑い過ぎた───っ?!』
ガシッ
ドサ…… 梨子『よしこ、ちゃ…』パチッ
善子『っ〜〜〜』
梨子『(私、押し倒されてる…?!)』ハワワ
善子『…嫉妬してるって言ったら、どうする?』ミミツブ
梨子『っ?!///』ドキッ
善子『ねぇ、梨子』ジッ
梨子『それは、それで……うれ、しいよ…?///』
善子『それ、本気で言ってる?』
梨子『う、嘘ついても仕方ないでしょ…?///』 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています