千歌「花丸ちゃん家の倉の中が気になるのだ!」
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花丸家 中庭
花丸「千歌ちゃんお茶どうぞ〜」スッ
千歌「ありがとー!それにしても立派な庭だねー」キョロキョロ
花丸「お婆ちゃんが若い頃から住んでるからね。年季が入ってるよ」
千歌「あそこの岩も大っきいし、木も何年経ってるのかな?」
花丸「樹齢100年だよ」
千歌「へえ〜……すっごい……」ジー 理事長室
ダイヤ「只今戻りました!」
梨子「鞠莉ちゃん、遅くなってごめんなさい……」
鞠莉「梨子!無事で良かったわ〜♪」ギュッ
梨子「ひゃっ///」
鞠莉「んもう、これからはマリーから離れちゃダメよ」スリスリ
梨子「は、はいい……///」
ダイヤ「鞠莉さんそこまで。梨子さんが真っ赤ですから」
鞠莉「照れてるのよ〜、ね?」
梨子「///」コクッ ダイヤ「しかし弱りましたわね。未だ電気が付かないとは」
鞠莉「そうね。さっきブレーカーはチェックしたけど、ONのままだったわよ」
ダイヤ「という事は機器の問題では無さそうですわね」
梨子「ま、まさか……お化けのイタズラとか……」
鞠莉「リリー可愛い〜♪」ツンツン
梨子「鞠莉ちゃん……///」
ダイヤ「ふむ……梨子さんその線は無いとは言い切れません」
梨子「え!?」
鞠莉「どうしたのダイヤ?まさか悪ノリ??」
ダイヤ「実はですね……」 梨子「え、ダイヤちゃんもお化けに会ったの!?」
ダイヤ「その様子では梨子さんもですのね」
鞠莉「へえ、2人もなのね」
梨子「鞠莉ちゃんも?」
鞠莉「ええ……ブレーカーをチェックしてる時にね……」 数分前
鞠莉「うーん……2人とも大丈夫かしら」
鞠莉「それにしても暗い!何で急に電気が……」
鞠莉「あ、もしかするとブレーカーかも?ちょっと見てきましょ」
鞠莉「うぅ〜ん……特にノープロブレム!」ゴソゴソ
鞠莉「もう。何が原因だって言うのよ!神様教えて欲しいわ」
「〜〜〜」
鞠莉「え?」
「〜〜〜〜〜」
鞠莉(何かしら……とりあえず挨拶ね)
鞠莉「ハァイ!貴方は誰なの?」
「〜〜〜〜〜」
鞠莉「え、良く聞き取れないわ」
「…………」
「…………」
鞠莉「?」
フッ
鞠莉「oh!」
鞠莉(消えたわ……もしかしてゴースト……?)
鞠莉「……まあ良いか、戻ろ」 ダイヤ「成る程そんな事が……しかし少し気になりますわ」
鞠莉「え、何が?」
ダイヤ「梨子さんと鞠莉さんの出会った物が霊だとすると……」
ダイヤ「私の出会ったものは確実に違う物だと思います」
梨子「そういえば……ぶつかったって言ってたね」
鞠莉「確かにゴーストだったらそもそも触れないわ……」
ダイヤ「まあ暗い中だったのでぶつかったかそれとも故意かは分かりませんが」
ダイヤ「はっきり言えるのは私だけ向こうからの干渉を受けたという事」
鞠莉「リリー、この証拠から何か分かる?」
梨子「分からないよ……ダイヤちゃんは何に出会ったんだろう」
ダイヤ「ふむ……」
パチッ……ピカッ
鞠莉「あら!」
梨子「電気が付いた……!」
ダイヤ「ふふ、僥倖ですね」 梨子「あ……」ヘタッ
鞠莉「リリー!大丈夫?」
梨子「いや……電気が付いたら安心しちゃって///」
鞠莉「もう。本当に可愛いわね♪」
ダイヤ「お二人とも、気を緩めすぎないように」
鞠莉「ん?」
ダイヤ「今日の一連の出来事……明日の放課後、会議を開きましょう」
ダイヤ「そこで特に花丸さんの意見を聞くのです。有力な情報が聞けるかと」
梨子「……そうだね、私もそれが良いと思う」
鞠莉「同じ気持ちよ。私達で解決出来ると良いんだけどね」
ダイヤ「そうですわね……それが一番です」 続き来てた 乙
会議でこの現象の原因の一端が分かるといいな 花丸家
ルビィ「和菓子美味しいよ〜♪」モグモグ
花丸「沢山あるからどんどん食べてね」
ルビィ「わあ〜!あ、でも太っちゃう……」
花丸「その分運動すれば問題ないずら!」ドヤッ
ルビィ「花丸ちゃん頭良い!」キラキラ
スッ
花丸祖母「マルや、ちょっとおいで」
花丸「あ、おばあちゃん。はーい」
花丸「ごめんねルビィちゃん。ゆっくりしててね」
ルビィ「うん!」
トン……
ルビィ(花丸ちゃん……やっぱり何か隠し事してるのかな?)
ルビィ「うーん……」モグモグ 花丸「おばあちゃんどうしたの?急に」
花丸祖母「いやね、朝から家全体に変な影がちらつくんだよ」
花丸祖母「マルは昨日倉に行ったね?変わった事とか無かった?」
花丸「うん……実は千歌ちゃんと寝てるときに”あれ”が入ってきちゃって……」
花丸「でも千歌ちゃんが大きな声を出したら急に気配が消えたから何とも無いかと思ったんだけど」
花丸「まさかおばあちゃんがそんな目に遭ってたなんて……」
花丸祖母「大丈夫だよ。私も何かされた訳じゃ無いんだけど、ちょっと気になってたんだ」
花丸祖母「教えてくれてありがとう。私の事は心配しなくて良いからね」 花丸「良かった……あ、でも今日はルビィちゃんが居るんだけど……また出てきたりしないかな……」
花丸祖母「そうね。なら……よっこいしょ」スクッ
花丸「え、おばあちゃんどこ行くの?」
花丸祖母「いつもマルに苦労掛けてるからね。今日は私が行ってくるさ」
花丸「待っておばあちゃん!!」ギュッ
花丸祖母「マル。離しなさい」
花丸「ダメ……マルでも凄く体力を消耗するのにおばあちゃんがやったら……」
花丸「……どうなるか分からないよ」ポロポロ
花丸祖母「マル、少し耳を貸してくれるかい?」
花丸「……うん」 花丸祖母「マルは気付いていないかもしれないけど……これからマルの周りに大きな災厄が降り掛かるよ」
花丸「え、災厄……!?周りってAqoursの皆……?」
花丸祖母「そうかもしれないしもっと大きな繋がりかもしれない」
花丸祖母「それに立ち向かうにはマルだけじゃない。周りの人間も巻き込む必要がある」
花丸祖母「マルが今までしてきた……御祓いの儀式はその位の脅威な物なんだよ」
花丸「そんな……でもマルに背負える物じゃ……」
花丸祖母「マルなら大丈夫だ。人一倍強い心と、国木田家の”力”を受け継いだ……」
花丸祖母「私の可愛い孫だからね」ナデナデ
花丸「おばあちゃん……」ギュッ 花丸祖母「でもマルは甘えん坊な所がある。そこは直さなきゃね」
花丸「……うん」
花丸祖母「だから今日からしばらくは私が”あれ”を抑えておく」
花丸祖母「マルは私にもしもの時があったら……その時は頼めるかい?」
花丸「……勿論だよ。おばあちゃんの孫として……絶対に乗り越えて見せるから」
花丸祖母「良かったよその言葉が聴けて……なら行ってくるからね」ポンポン
花丸「負けないでね、おばあちゃん……」
トン…… 花丸「……うっ……」ポロッ
花丸「っ!」ゴシゴシ
花丸「泣いちゃダメだ。おばあちゃんだって頑張るんだから」
花丸「……早いけど、ルビィちゃんに打ち明けなきゃね……行こう」
ストン
ルビィ「あ、遅かったねマルちゃん」
花丸「ルビィちゃん……ちょっと良いかな?」
ルビィ「……!うん。ちゃんと聞くよ」
花丸「ありがとう……」 翌日 部室
ダイヤ「……それでは、会議を始めましょうか」
鞠莉「ホワイトボード持って来るわね」
花丸「待って。マルを入れて5人しか居ないよ」
梨子「千歌ちゃんはお母さんのお見舞いで、曜ちゃんは様子を見に行ったんだ」
ルビィ「果南ちゃんは朝から寝込んでるし……心配だよ」
ダイヤ「ちなみに善子さんは千歌さんに付き添っていますわ。心配はしないで良いと言う事です」
花丸「そっか……ここまで被害が出てるんだね……」
ダイヤ「4人の事は気がかりですが、だからこそ私達側で何が出来るか考えましょう」 ガララ
鞠莉「持ってきたわよ」
ダイヤ「早速気になる事を書き出してみましょう」
・Aqoursの全員が霊らしきものと遭遇
・その中でも複数のパターンあり
見ただけで何もしてこなかった(梨子、鞠莉)
干渉はあるが現状では害無し(ダイヤ)
有無を問わず明確な被害あり(千歌、善子、果南)
現状は不干渉だが今後に注意(ルビィ、曜)
ダイヤ「……と、こんな所ですかね」 花丸「成る程……後は千歌ちゃんのお母さんとマルのおばあちゃんが危ない状態っていう具合かな」
梨子「花丸ちゃん、大丈夫?」
花丸「もちろん。Aqoursの皆が大変な時にマルが立ち止まってたらダメだからね……」ニコッ
ルビィ(マルちゃん……やっぱり大人だなぁ)
鞠莉「辛くなったら言いなさいよ?お姉さん達が受け止めるから」
花丸「気持ちだけでありがとうね。マルの事は気にしなくて良いから、会議を続けよう」
ダイヤ「ですわね。ちなみに花丸さんの力についてですが」 花丸「どうしたの?」
ダイヤ「いつごろから目覚めたのですか?」
花丸「生まれたときからかな、ぼんやりと何かが見えるって感じだけど」
花丸「気が付いたらはっきりと見えてて、手で触れるなんて事も出来るよ」
梨子「ええ、凄い……」
ルビィ「昔から内浦で御祓いのお手伝いとかしてたんだよね」
鞠莉「へえ。中々ヘビーな体験ね」
花丸「勿論本業の人達に比べればまだまだだけど、対抗手段としては十分かも」
ダイヤ「しかし疑問なのは花丸さん以外のメンバーにも霊が干渉してきたという事ですわ」
梨子「ダイヤちゃんはぶつかったって言ってたもんね」
鞠莉「曜の話で果南は憑依された人に首を絞められたって言ってたし……」
花丸「どうやらただの霊とは思えなさそうだね。もしかすると今回のは……」
花丸「”悪霊”、”怨念”の類かな」
ダイヤ「……悪霊、怨念……摩訶不思議ですが説得力はありますわね」
花丸「だとすれば一筋縄ではいかないよ。入念な前準備が必要だから」
鞠莉「決戦前……ってわけね」
ルビィ「念の為に善子ちゃんにLINEしておくね」
梨子「……緊張してきたな」 花丸「よし、まずは情報集めだよ」
鞠莉「あら?いきなりゴースト呼んだりとかは出来ないの?」
花丸「うーん、マルでは力不足なんだよね。それに関係の無い霊まで引き寄せられるかもだし」
梨子「お化けってそんなに沢山居るんだ……」
ダイヤ「元々人間ですし、その中で成仏が出来なかった者も数多だと……ですよね?」
花丸「そういう事。特に悪霊や怨念ともなれば周囲の霊に与える影響も凄まじいんだ」
花丸「稀に生きてる人間にも……これ以上は言えないけど」
ルビィ「ひっ……!」
鞠莉「……花丸、貴方なんでそんなに冷静でいられるのよ?」
花丸「慣れかな」
鞠莉「そっか……」 ルビィ「あ、情報集めって何するのかな」
花丸「それだけど……マルは停電の話がちょっと気になるかな」
鞠莉「マリーが出会ったゴーストの事?」
花丸「それが犯人だとは分からないけど、この学校って前からたまに見かけるし」
梨子「あ、私と花丸ちゃんが前に会った……」
花丸「そうそれ。ついでに梨子ちゃんが図書室で会った霊の事も探ってみよう」
ダイヤ「私が会った霊は調べなくて大丈夫なのですか?」
花丸「正直真っ先に調べたいぐらいだけど、まだ断定できないからね」
花丸「もしかすると霊じゃなくて暗闇で慌てていた居残りさんかもしれないし」
ダイヤ「成る程……確かに後回しでも問題ないかも知れないですね」
花丸「とりあえず確定的な所から抑えていくよ……じゃあ班分けしよう」
ルビィ「皆で行かないの?」
鞠莉「少人数の方が動きやすいでしょ、ね?」
梨子「それもそうだね(花丸ちゃんと一緒が良いなあ……)」
花丸「人数分、数珠は渡しておくよ。いざって時に念じればその辺の霊なら追い払えるから」
ダイヤ「頼もしいですわ。ルビィ、肌身離さずですわよ?」
ルビィ「わ、分かってるよお」 1班……花丸、梨子、ダイヤ
2班……ルビィ、鞠莉
花丸「これで良いかな?」
ルビィ「あれ、マルちゃんと別班だ……」シュン
ダイヤ「仕方ないですわ。3年である私と鞠莉さんを分ける必要があるのですから」
花丸「バランスを考えたらこれしかないんだ。ごめんねルビィちゃん……」ナデナデ
ルビィ「うん……」
鞠莉「ルビィ〜……マリーとは嫌?」
ルビィ「嫌じゃないよ!鞠莉ちゃん一緒に頑張ろう?」
鞠莉「イエス!」
梨子(良かった、一緒で……)ホッ
花丸「ん?どうしたの梨子ちゃん」
梨子「な、なんでも無いよ……///」
花丸「そっか……じゃあ行動開始!」
『おーっ!』 図書室
花丸「うーん……」ペラペラ
ダイヤ「花丸さん?何か有力な手がかりは?」
花丸「無いなあ、大体図書室には一冊だけある筈なんだけどね」
梨子「内浦の歴史書……これだけ本があると時間が掛かりそうだね」
花丸「根気の要る作業だからね、2人に任せたんだよ」
ダイヤ「そういう事ならお任せですわ。こういった調べ物は得意分野ですし」
梨子「何か探偵さんみたいで楽しいよね、こういうの」
花丸「まあね。停電の方も気になるけど、あの2人なら大丈夫そうだし」
花丸「マル達はしっかり調べていくよ。隅々までね」
梨子「うん」
ダイヤ「分かりました」 理事長室
鞠莉「Ummm……」ウロウロ
ルビィ「鞠莉ちゃん……何か良い案思い付いた?」
鞠莉「なーんにも!大体ゴーストの知識なんて持って無いわよー!」
ルビィ「あちゃあ……やっぱり」
鞠莉「調べようって言ったってスマホじゃ分かんないし……どうしたら良いのかしら」ツンツン
ルビィ「ほ、ほっぺ突かないで〜!」
鞠莉「ねえルビィ、花丸から昔の体験とか聞いてない?」
ルビィ「あんまり……マルちゃん話したがらないから」
ルビィ「ルビィも花丸ちゃんが昔から御祓いのお手伝いやってるって事しか知らないし……」
鞠莉「参ったわねえ〜、お手上げ状態だわ」 鞠莉「でも貴方達幼馴染なんだからもうちょっと何か無いのかしら?」
ルビィ「んー……ルビィが忘れてるだけって事は……うーん、あっ!!」
ルビィ「思い出した!浦の星の昔の話!」
鞠莉「Oh!!それ凄い興味あるわ!」
ルビィ「確か、小学校の時、聖歌隊の帰り道で聞いたんだよ」
ルビィ「内容は……えーっと……忘れちゃった」
鞠莉「NOー!!それじゃあ意味無いでしょー!」
ルビィ「ごめんってー!でもそういう話があったって事は覚えてる!」
鞠莉「もう〜、内容分からなきゃ意味無いじゃない……ていうか」
鞠莉「内容分かっても今この状況は変わんないわ!」
ルビィ「あっ!本当だ!」 鞠莉「もうどうしたら……いっその事ブレーカー落としちゃう?」
ルビィ「え、何で!?」
鞠莉「こういう時って最初と同じアクション起こしたら成功出来るって言うじゃない?」
鞠莉「それに部屋を暗くすればゴーストも寄ってくるに違いないわ!」
ルビィ「おおーっ!鞠莉ちゃん頭良いー!!」
鞠莉「そうと決まれば……早速スイッチオーン♪」パチッ
プツッ…… ルビィ「わあ……電気消えちゃったね」
鞠莉「今は外の明かりがあるから視界は問題ないわね」
ルビィ「うん!鞠莉ちゃんが見えるよ!」ピョンピョン
鞠莉「こっちもキュートなルビィが見えるわ!」ナデナデ
ルビィ「えへへへ〜//……ってそんな場合じゃないよ!」
鞠莉「あらうっかり。ゴースト探しをしなきゃね!」
ルビィ「どうしようかな、とりあえず校内を歩き回ってみる?」
鞠莉「そうね。他の生徒達の自習の邪魔にならない様にしましょう」
ルビィ「……ていうか今頃パニックになってないかな?」
鞠莉「大丈夫でしょ。じゃあレッツゴー♪」
ルビィ「お、おーっ!」 その頃 図書室
花丸「ふんふん……成る程ね」カキカキ
梨子「歴史書、見つけられて良かったね」
ダイヤ「時間は掛かりましたが……どうです花丸さん。収穫の方は?」
花丸「……ふふ、結構あったよ」パタン
ダイヤ「やりましたわね!早速2人の元へ行きましょう!」グッ
花丸「テンション高いなあ。あ、梨子ちゃんこれ戻しといてくれる?」
梨子「うん。先に行ってて良いよ」
花丸「ごめんね、じゃあ後で」
ガララ 梨子「よいしょっと……流石に分厚くて重いなあ」
梨子「ここだったかな、あれ?」
梨子(本の抜けた所に……なんだろうこのボロボロのお札)
梨子「…………えっ」ゾー
梨子「嘘だよね。お札なんてこんな所に貼ってるわけ」
ポロッ
梨子「……あ、欠片が……!」
梨子「な、無い無い!!私は何も見てないよ!!」
プツッ……
梨子「ヒヤッ!!何でまた電気が……!?」
梨子(ま、まさかお化けが……!!)
梨子「うわあああああああん!!!」ポロポロ
タタタタ…… 理事長室
ダイヤ「あら、2人が居ませんわ」
花丸「どこ行ったのかな?ていうかまた電気落ちてる……」
ダイヤ「……大方、鞠莉さんでしょう。霊を呼び寄せる為の」
花丸「うーん、考えられるなあ」
ダイヤ「仕方ありません、待ちましょう」
梨子「ううっ……ひぐっ……は、花丸ちゃん。ダイヤちゃん……!」グスッ
ダイヤ「梨子さん!?」
花丸「どうしたずら!?」
梨子「お、お化けがあぁ〜……!」グスグス 校内 2班
鞠莉「ヘイ、ゴーストカモン!ビビってないで出ておいでー!」
ルビィ「ま、鞠莉ちゃんもうちょっと声抑えて……」
鞠莉「何でよ?この方が寄って来るじゃない」
ルビィ「いや、端からみたら変な人に見えるよ」
鞠莉「もう、失礼しちゃう」プンプン
ルビィ「闇雲はダメだよ。狙いは停電を起こした霊さんだけだからね」
鞠莉「そうね。クールに行きましょ」
ルビィ「ほんとかなあ……」 スウッ……
ルビィ「あっ、鞠莉ちゃん……!」
鞠莉「見えたわ。おそらくゴーストね」
ルビィ「停電の犯人かな?」
鞠莉「分かんないわ。とにかく近づいて……」
カツンカツン
スタスタ
ザワザワ
鞠莉「……あら、増えた?」
ルビィ「あちゃあ、鞠莉ちゃんの声で寄って来ちゃった」
鞠莉「そうでもないみたいよ。ていうか……」
鞠莉「あのゴーストが指示出してる感じじゃない?」
ルビィ「え?」 「〜〜〜」パクパク
クスクス……
フフフ……
ルビィ「こ、怖い……霊さん達がこっちみて笑ってる!」
鞠莉「どうやらアウェイは私達側って言いたいみたいね……舐められたモノだわ」ニヤッ
鞠莉「ルビィ、ボスの所まで突っ走るわよ」
ルビィ「え、でも……こんなに沢山居るんだよ」
鞠莉「マルから貰った物があるでしょ?」
ルビィ「あ……数珠!」
ルビィ「そっかこれで周りの霊さん達を追い払うんだね!」
鞠莉「そういう事……じゃあ突っ込むわよ!」ダッ
ルビィ「分かった!」ダダッ スッ
鞠莉「あら、ボスを守ろうっていうの?」
鞠莉「でも残念ね♪」バッ
「……!」
鞠莉「えーっと念じれば良いのかしら……〜〜〜」ゴニョゴニョ
「」
スゥッ
鞠莉「消えたわね、バイバーイ♪」
「!」ガバッ
ルビィ「ひいい!成仏して下さーい!」
ルビィ「〜〜〜!!」
「」
スゥッ
ルビィ「消えたよ……もう怖い顔しないでね!」
「……!!」 パチッ
鞠莉「Oh!電気付いちゃったわ!」
「…………―!」
サッ
ルビィ「あ、逃げちゃうよ!」
鞠莉「逃がさないわよ!はあっ!」
ガバッ
「!……!!」ジタバタ
鞠莉「……触れたわ!」
ルビィ「え、想定外だったの!?」
鞠莉「ノリで飛びついたけどゴーストだから意味無い!って思ってたんだけど」
ルビィ「ええ……」
「……!!……」
鞠莉「とりあえずこの数珠巻きつけておきましょ」
ルビィ「あ、ルビィもやる」
「〜〜!!……」グッタリ 理事長室
カチャ
鞠莉「チャオ〜♪只今帰って……」
ダイヤ「鞠莉さん?」ニッコリ
鞠莉「NOぅ!」
ルビィ「お、おねえちゃ……」ブルブル
花丸「まあまあダイヤちゃん。梨子ちゃんも泣きやんで?」ナデナデ
梨子「ひぐっ……ぐす、うん……」グシグシ ダイヤ「まったくお二人の所為で校内は今頃パニックですわ」
鞠莉「後で校内放送でもしてノープロブレムよ!」グッ
ダイヤ「理事長の言う事ですか……」ハァ
花丸「それよりそこの幽霊は?もしかして捕まえたとか」
ルビィ「う、うん!今は数珠で弱ってるけど……いっぱいお化けが襲ってきて大変だったよお」
梨子「ルビィちゃん凄いなあ……私は怖くて」
ルビィ「ルビィも怖いよ、鞠莉ちゃんのおかげでそれどころじゃ無かったけど」
ダイヤ「とにかく大事に至らずに良かったですね、梨子さんの件も含めて」
鞠莉「ん?何かあったの?」
梨子「実は……」 ルビィ「お、お札!?」
鞠莉「そんな話聞いた事無いわ……良く見つけたわねリリー」
梨子「怖くて怖くて……私呪われてるのかなあ」
花丸「気になる事だらけだよ。でも今出来る事は……」
花丸「貴方に話を聞く事だよね」キッ
「……!」
梨子「鞠莉ちゃん達が捕まえたお化け……花丸ちゃんまさか」
ダイヤ「ええ、恐らく霊と意思疎通が出来るのは花丸さんだけ」
ダイヤ「私達は見守るしかなさそうですわね」
鞠莉「これがイタコってやつ?生で見れるなんて」
ルビィ「マルちゃん。頑張って……!」 花丸「単刀直入に言うよ。昨晩ブレーカーを落とした?」
『…………』
花丸「だんまりか、でもこっちは困るんだよね」
花丸「友達が怯えてるし……なにより死んだ者が生きてる者に迷惑掛けるのは御法度だよ」
花丸「貴方は成仏しなきゃいけないんだよ。その為にも罪を白状して?」
『…………』
『…………そんなに怒らなくても良いんじゃない?』 花丸「ふうん、生前はそういう感じだったの?」
『生前って言うか……元から私はこんな感じ』
花丸「うんうん。なら早く素直に成仏した方が良いって」
『いや、今の方が楽しいから……まだ帰りたくないんだけど』
花丸「その気持ちは分かるけど、魂のまま浮遊するよりは肉体に宿って生を実感出来る方が楽しいよ?」
『それって生きてるやつのエゴだよね?私は今が自由だよ』
『ていうか生きてても全然楽しくなかったし……貴方みたいに友達居なかったし』
花丸「だから鞠莉ちゃん達に霊の仲間を襲わせたって?」
『仲間って言うのかな、分かんないけど』
『でもブレーカーを落としたのは私だよ。ちょっとからかってあげようって思っただけ』
花丸「それだけ?何か裏があるとか無い?」
『あるわけないじゃん。ていうか貴方以外が認識してないだけで霊なんて沢山居るし』 花丸「それは分かってるよ。ただ最近になって怪現象が出始めた事が気になってね」
『あー……何かの影響だよ。霊の親分みたいなのが出てきたせいで皆が騒ぎ始めてるし』
『多分人間に化けてるのも居るんじゃないかな?』
花丸「憑依?」
『それより厄介かもね。少なくともパッとみただけじゃ分かんないけど貴方なら分かると思う』
花丸「そっか。でもマルにそれを教える利点は?」
『あるよ。私達は大人しく過ごしたいのに、その親分とかのせいで貴方達に存在を気付かれちゃったんだから』
『一応警告みたいな感じでブレーカー落としちゃったけど……もし首を突っ込むなら気をつけた方が良いかもね』
花丸「心配はいらないよ。マルとAqoursの皆で解決してみせるから」
『そっか。まあ良いけど』
『じゃあお喋りは終わったからもう行くね』
花丸「……解決したら成仏してくれる?」
『んー……まあ良いよ。約束だからね』
花丸「うん。約束したよ」
『大役だなー、じゃあね』
フッ
花丸「……ふう、終わったよ」 ダイヤ「消えましたわ!」
梨子「もしかして成仏したの?」
花丸「まさか、ただの悪戯っ子だったよ。何も心配する事は無かったね」
鞠莉「なーんだ。ワルのゴーストちゃんかと思ったわ」
ルビィ「でも、成仏はしてないんだね……」
花丸「心配は要らないよ。マルにだけ分かる約束したから」
ダイヤ「約束?」
花丸「そう。とにかく次の行動を起こすよ。梨子ちゃんが会った霊を探しに」
梨子「あ、そうだね……」
〜♪
ルビィ「あ、善子ちゃんからだ!」
ルビィ「ふむふむ……ええー!?」
鞠莉「どうしたのルビィ?」
ルビィ「果南ちゃんが……」
『果南ちゃんが?』
ルビィ「果南ちゃんが、お化けに取り憑かれちゃったって!!」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています