0305名無しで叶える物語(らっかせい)
2019/09/09(月) 08:38:32.04ID:5R/0Z6sC花丸「あっ」
花丸(言われてようやく、自分が椅子を蹴飛ばしていることに気付く)
花丸(驚いたという言葉では軽いくらいに、動転していたのだと、戸惑う手を見て感じる)
ダイヤ「私としては、黒魔術が先であることを願うばかりです」
花丸「うん。気持ちは分かるずら」
花丸(少しずつ食べながら、軽く話を進めていく)
花丸(下手な推測は口にせず、ちょっとした希望を言ってみる)
花丸「黒魔術なら、それを止めれば終わるから」
ダイヤ「そうですね」
花丸「………」
ダイヤ「………」
花丸(会話の途切れた沈黙)
花丸(もくもくと食べる音が静寂だけは阻止する)
花丸(一つ一つ、丁寧な所作で食べ進めていくダイヤさんは)
花丸(悩みごとのせいか、愁いを帯びた雰囲気を感じさせ)
花丸(艶のある黒い髪はさらりと流れて、お弁当へと下る青緑色の瞳が柔らかく揺れる)
花丸(噂はともかく、評判に納得は行く)
花丸(こんな人と二人きり。しかも呼び出しとなれば、噂もしたくなる)
花丸「……そういえば、ダイヤさんが呼び出しに来たから、ちょっとだけ噂になったずら」
ダイヤ「噂?」
花丸「黒澤生徒会長と、国木田さんが付き合ってるんじゃないかって」
ダイヤ「また、根も葉もない噂を作るものですわね」
ダイヤ「呼び出すことなんて、少なからずあることでしょうに」