理亞は懐中電灯を取り出すと、スイッチを入れた。掌で灯りが外に漏れるのを防ぎ、本棚の背表紙に書かれたタイトルが見える程度の明かりを灯す

内浦の漁業
古代内浦の歴史
内浦の民俗学

理亞「内浦の歴史書ばかりだ..私が知りたいのはこの学校について書かれた本よ」

花丸「あれ?確かここにあったと思うんだけど..マルの記憶違いかもしれないずら..」

理亞「しっかりしてよ..」

花丸「ちょっと待ってて..他の本棚を探してくるずら」

花丸はそう言うと理亞をその場に残してさらに奥の方へと歩いて行った
理亞(それにしても..内浦の歴史や文化について書かれた本か..ちょっと興味があるかも..)

理亞は暇つぶしがてらに、内浦の民族学について書かれた本を取り出し、パラパラとページをめくった