理亞(クソッ..こんなノロノロしていたらすぐに追いつかれちゃう..私一人だったら簡単に逃げ切る自信があるのに..)

その時..理亞の心の中に保身に走る自分の声が聞こえてきた

理亞(花丸を置き去りにすれば...そうだ..私は足が速いから..逃げることができる..花丸を囮にしてしまえば..あのボウガンの奴も花丸を狙うから時間を稼げる..私はその間に山を下りて町へ逃げれば..)

理亞(逃げ..るか?)

理亞は痛みに顔を歪めながら必死に歩く花丸の顔を見つめ..花丸をこのまま見捨てて自分だけ助かってしまおうかどうか..
理亞の心は良心と非常の狭間で揺れ動いた