海未「甘いものって、好きでしょうか」

雪穂「ふぇ…?」

海未「ほら、辛いことがあった時って、甘いものを食べると割と気がまぎれるじゃないですか」

海未「ここって、トマトケーキとか有名なんですよ。雑誌とかで紹介されるくらいに」

海未「あ、ちなみに今日は私の誕生日で……ってそれは関係ないですけど」

海未「どうせ私の奢りですから、好きなだけ注文しちゃってください」

海未「私のことは、お金を出す置物とでも思ってもらえれば……」

雪穂「………」

海未「ですから、目の前にいるのは置物なので」

海未「泣きたい時は、構わず泣いてもいいんですよ?」

海未「置物相手ですから。気兼ねなく」

雪穂「………ぷっ」

雪穂「なんですか、それ」


雪穂「でも…ありがとうございます」


よかった……。
正直自分でも何を言ってるのかよく分からなくなりましたが、少しだけ笑ってくれました。

化粧っ気を感じない、少々地味な顔立ちですが。その笑顔、とってもチャーミングだと思いますよ?