千歌「でもどうしてそう思うの?」

善子「私たち以外に町中にドッペルゲンガーが出ているならきっとあっという間に噂が広がってるわよ、それがこの考えの根拠」

千歌「えー?そうかなぁ……みんなそういうのに興味ないだけって可能性は?」

ダイヤ「こんな下らない……表面上はなんの問題もなく思われる話、噂話にもならないのでは?」

善子「人ってね、不思議なことやこわいことが大好きなのよ」

善子「それが身近な話であればそれこそ一瞬にしてその話題が沸騰するはず」

ダイヤ「そういうものでしょうか……」

善子「以前、誰もいないはずの放課後の音楽室でピアノが勝手に鳴り出す……なんて噂が流れたこと覚えてない?」

千歌「ああ、梨子ちゃんが転校してきてすぐの話……梨子ちゃんがピアノ弾いてたのをみんなが勘違いしてたってやつだよね」

千歌「確かにあの話、あっという間に噂が流れて、梨子ちゃんが弾いてたっていうのがわかってもしばらくは噂が消えなかった……」

善子「人はそれだけ身近なオカルトに飢えてるのよ」