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千歌「果南ちゃ〜ん、なんで昨日ひとりで帰っちゃったの?」果南「え?」
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0162 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:22:07.42ID:lTL56XWE0
花丸:護符を渡す日にルビィちゃんとダイヤさんが病気にかかってることがわかったの

鞠莉:なおさら渡すべきじゃないの?

花丸:護符は身を守るものだから、不用意に渡しちゃったら病原菌も護符に守られて退治できなくなるかもしれないって思って

曜:ドッペルゲンガー菌に手出しできなくなったら困るなぁ

鞠莉:でも善子と千歌にはもう渡しちゃってるよね

花丸:そこが問題なの

花丸:そのふたりが病気になったということは、護符ではドッペルゲンガー菌を防げないかもしれないってこと

曜:私たちもいつ病気になってもおかしくないんだね

曜:衣装やってる場合じゃないな

曜:初めにドッペルゲンガーが出てからもう一週間も経つのに対策の具体例が全然出ないなんて

鞠莉:防戦一方よね

鞠莉:いや、防げてすらいないね

花丸:うちにある本をたくさん見たんだけど、何も有益な情報がないの

鞠莉:お寺の本にドッペルゲンガー関連のものがあるとも思えないしねえ

鞠莉:明日は部活休んで、対策を考える?

花丸:今日は現状確認しかできなかったし、明日改めて顔を突き合わせて話し合った方がいい案が出るかも
0163 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:22:35.11ID:lTL56XWE0
DPG対策本部(3)

ダイヤ:お昼に話せなかったことについて、詳しく聞きたいのですが

ヨハネ:それなんだけど、また明日の昼に集まって話し合った方がいいと思う

ヨハネ:ダイヤは自宅でしか調べものができないし、そっちに時間を割いてほしい

ダイヤ:わかりました

千歌:私は時間があるからいろいろできるよ!善子ちゃんの調べもの手伝う?

ヨハネ:明日の予習してもらおうかしらね

千歌:よしきた!

ヨハネ:SCP-1242で検索して目を通しておいて

ヨハネ:ダイヤも、登校時間にでもサラッと読んでおいてね

ダイヤ:私、インターネットの検索はできません

千歌:善子ちゃん!すごい難しいこと書いてるよ!わけわかんなくなりそう!

ヨハネ:流し読みでいいから、なんとなく読んでみて

ヨハネ:ダイヤは手に持ってるその機械で調べてよ

ヨハネ:調べたい文字を打つだけ

ダイヤ:どこに文字を打てばいいのかわからないのです

ヨハネ:マジか

ダイヤ:インターネットはたくさん文字を押せるところがあるので、そこからニュースを読むことはたまにありますが

ヨハネ:うわーっこんな女子高生いる!?

千歌:ダイヤさんある意味すごいよ
0164 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:23:02.60ID:lTL56XWE0
ヨハネ:ダイヤってなんでもできると思ってたのに機械は苦手なのね!!

千歌:いまだにガラケーだしね

ダイヤ:慣れ親しんだものをわざわざ変える必要性も感じられませんし

ヨハネ:しかし今時ネット検索できないなんて

ヨハネ:自宅や生徒会室にパソコン置いてないの?

ダイヤ:自室にはありませんが生徒会室にはあります

ダイヤ:が、主に使用するのは書記の方ですし、私は印刷されたプリントを頂くだけなので

千歌:だから機械オンチなんだ

ダイヤ:失礼な!

千歌:わっごめん!

ヨハネ:沸点が低い!

ダイヤ:それほど本気で怒ってません

ヨハネ:失礼な!(笑)

ヨハネ:みたいな?

ダイヤ:そういう感じです

千歌:本気で怒らせちゃったかと思った

ダイヤ:失礼な!(笑)

ヨハネ:遊んでないでもう調べものに移って!(笑)
0165 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:23:29.69ID:lTL56XWE0
桜内梨子

千歌:梨子ちゃん、ちょっと散歩しにいかない?

梨子:どうして

千歌:最近梨子ちゃんとあんまり話せてないなーって思って!

梨子:昼間も話してたじゃない、私と

千歌:?

千歌:梨子ちゃん今日お休みだったよね?

梨子:あなたと話すことはないから

千歌:そっか

千歌:おやすみ
0166 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:23:57.30ID:lTL56XWE0
千歌「…………」

千歌(文字じゃ伝わらない感情がある)

千歌(梨子ちゃんは別に怒ってなんかない)

千歌(……怒ってなんかない、よね)

千歌(近頃梨子ちゃんが冷たいように感じるのも、気のせいだよね)

千歌(私のこと嫌ってたら、私におんぶされたりなんかしないよね)

千歌(あんまり……考え込むのは性に合わないな)

千歌「……しいたけの散歩行ってこよ」
0167 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:24:25.20ID:lTL56XWE0
Aqours(9)

梨子:明日も休みます

千歌:具合よくならないね、お大事に

ヨハネ:私も明日は用事があるから朝練に出られない

ヨハネ:梨子はゆっくり休みなさいね

梨子:ありがとう

ダイヤ:生徒会の仕事があるので私も朝練は出られません

曜:梨子ちゃん心配だよー!早く元気になってね!

千歌:なかなか全員揃えないねー

鞠莉:私も明日は仕事を片付けたいから、もしかしたら部活も休むかも

花丸:私も図書委員の仕事任せられちゃったから練習出られないと思う

ルビィ:果南ちゃんは?

千歌:既読つかないし、見てないんじゃないかな

曜:明日は一日みんな集まれないみたいだし、ルビィちゃんと私はそれぞれ衣装の担当部分をやって、あとの人は個人で自分のパートを練習するってことでいいんじゃない?

鞠莉:それがいいね

花丸:次のライブまでまだ間があるし、そんなに焦る必要もないしね

曜:そうだね

ルビィ:みんななんでそんなに用事があるの?
0168 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:24:51.97ID:lTL56XWE0
ルビィ(既読はついてるのに)

ルビィ(……返事が来ない)

ルビィ(みんな嘘をついてる)

ルビィ(みんながバラバラになってく)

ルビィ「お姉ちゃん……」

ダイヤ「どうしたの?」ナデナデ

ルビィ「……ルビィを」

ルビィ(ひとりにしないで)

ルビィ「…………」

ダイヤ「大丈夫、誰もいない、誰も見てない、なにもこわいものなんてない」ナデナデ

ルビィ(いないよね)

ルビィ(今も視線を感じるのは)

ルビィ「ただの気のせい」

ダイヤ「ええ」ナデナデ
0169 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:25:21.01ID:lTL56XWE0
善子「……」キョロキョロ

善子「誰もいないわね……」

ガラッ

ダイヤ「おはようございます、善子さん」

善子「話ってなに?」

ダイヤ「病気についてなのですが……ストレスにより発症することはありませんか?」

善子「……?」

ダイヤ「……」

善子「ええと……鞠莉の報告からもわかるように、ストレスで発症するのは精神病よ」

善子「いま私たちが対峙しているドッペルゲンガーとは関係ないの」

ダイヤ「そうですか……」

ダイヤ「実は……ルビィが、あるストレスに悩まされていて」

善子「そう……ダイヤがドッペルゲンガーに関わる限り、ルビィは嫌でもこの件が続いていることを知ってしまうものね」

ダイヤ「いえ、そうではなく、別件なのですが……」

ダイヤ「タイミングを考えると、そのストレスが原因でドッペルゲンガー病にかかってしまったのかと……」

善子「……ドッペルゲンガー病っていうのは、私が考える限りウイルス性のものなの、これについてはお昼に話すわ」

善子「ストレスだけで発症するのは精神病で間違いない」

ダイヤ「そうですか、見当違いな考えだったのですね」
0170 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:25:47.74ID:lTL56XWE0
善子「昨日楽観的な意見ばかり出していたのは、病気の原因がストレスだと思っていたから?」

善子「昨日は目配せしてきたから調子合わせたけど」

ダイヤ「ありがたい限りです」

ダイヤ「最近の千歌さんは無理に空元気を出しているようで、あまりストレスを感じさせるのは、と……」

善子「病気の原因がそれじゃなくても、あんまりストレスをためない方がいいのは確かよ」

善子「そのルビィの件が理由かしら、ダイヤに疲れがたまっているように見えるのは」

ダイヤ「そう見えますか?」

善子「コンシーラーで隠してるようだけど、隈ができてるのがわかるわ」

ダイヤ「隠しきれないものですね」

ダイヤ「善子さんは私を高く評価してくださってるようですが、……私もできればそうありたいと思うのですが、今はルビィのことであまり余裕がなくて」

善子「そう……ダイヤも、無理しないで」

ダイヤ「無理はしなければなりません」

ダイヤ「既に鞠莉さんが入れ替わっているのです」

善子「ルビィも入れ替わりかけている……事態は深刻ね」

ダイヤ「千歌さんが昨日の言葉を額面通りに受け取って、あまりストレスを感じていないことを祈るばかりです」

善子「あの子の笑顔は、いつも私たちをホッとさせてくれるものね」
0171 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:26:15.75ID:lTL56XWE0
千歌「曜ちゃーん!」テテテッ

曜「ごめん今日も」

千歌「曜ちゃんごめん!今日、善子ちゃんと一緒にお昼食べることになってて」

曜「へ?え?ああ、うん!行っておいでよ!」

千歌「ごめんね!またあとでね!」

曜「うん、また……」

曜「……」

曜「私には、違いがわかんないなぁ……」ポソッ
0172 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:26:43.17ID:lTL56XWE0
花丸「せっかく朝練なしにしたのに、一緒に調べものできなくてごめんね」

花丸「どうしてもルビィちゃんと登校してほしいってダイヤさんが言うから……」

曜「お姉ちゃんだし、ダイヤさんも何か察してるのかもしれないね」

鞠莉「ルビィを一人にさせたくないのね」

花丸「うん……早くなんとかしなきゃ……」

鞠莉「図書委員のこと、どう言い訳したの?」

花丸「委員会はお昼にあるってことにしたの」

曜「ナイス機転!私たちの方はねー」

鞠莉「朝探したんだけどね、何冊か本借りてきたわ」ポスッ

花丸「図書室開けてもらったの?」

鞠莉「やましいことはないし、頼んだら先生が快く開けてくれたわ」

曜「私たち、ドッペルゲンガーについてほとんど何も知らないから、どういうものなのか知ろうと思って」

曜「善子ちゃんがもっと早く、詳しく説明してくれてればこんな最初の段階に時間取られなかったんだけど……」

鞠莉「たられば言っても仕方ないわ」

鞠莉「花丸は少しは知ってるんだったっけ?善子がそんなこと言ってたような気がするけど」

花丸「ううん……知らない」

花丸「マルの知識は善子ちゃんとは被らないことが多いの」

鞠莉「そっか、じゃあ一緒に知っていきましょう!」
0173 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:27:09.77ID:lTL56XWE0
鞠莉「私が朝チラッと読んだこの本には、Doppelgangerは死ぬ間際の姿で現れると書いてあるわ」

曜「果南ちゃんや鞠莉ちゃんのドッペルゲンガーは、本物の千歌ちゃんと果南ちゃんが何も感じずに普通に会話してたから、その本だけを参考にすると果南ちゃんと鞠莉ちゃんは……」

鞠莉「今とあまり変わらない姿で現れたってことは死期が近いってことになるわね!この程度でいちいち暗くならないの!」

鞠莉「歴史上の人物も見てるっていうからその辺から打開策を見つけられないものかしらね」

曜「えーっと……リンカーン、エリザベス一世、エカテリーナ二世、ゲーテ……うわっゲーテは21歳の時に8年後の自分を見たって!早死にだ……かわいそ」

花丸「ゲーテは若いときにドッペルゲンガーを見てたの!?」ガタッ
0174 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:27:37.60ID:lTL56XWE0
曜「う、うん、書いてる、ここ……」

花丸「ゲーテは80歳まで長生きしたんだよ!」

花丸「ゲーテがドッペルゲンガーを見てからその8年の間に起こした何らかの行動がきっかけで死を回避したなら!その行動がわかりさえすれば!」

曜「鞠莉ちゃんと果南ちゃん、善子ちゃんもみんな助かる!」

曜「やった、すごい!いきなり当たり引いちゃったよ!」

鞠莉「落ち着いて二人とも」

鞠莉「私と果南はともかく、善子は病気にもかかってる」

鞠莉「病人を助ける方法も探さなきゃ、みんな助かるとは言えないわ」

曜「た、確かに……」

花丸「でも、少しだけ未来が明るくなった気がするずら」

花丸「この調子でお昼休み終わるまでどんどん調べていこう!」
0175 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:28:05.26ID:lTL56XWE0
善子「ダイヤー、パソコンつけてもらえる?」

ダイヤ「どうすればいいのですか?」

善子「……本当に機械オンチなのね」カチッ

善子「千歌、予習はしてきた?」

千歌「した……けど……」

善子「それじゃあダイヤに教えてあげて」

千歌「ええー……そのパソコンで見ればいいじゃん」

善子「確かにそのためにつけたんだけど、あの堅苦しい文章読む前に概要知ってた方が理解しやすいじゃない」

善子「あと、千歌が正しく読めてるか聞きたいだけ」

千歌「んんー……なんか、ドッペルゲンガーウイルス持ってるAさんがいてー」

千歌「Aさんに触ったBさんがウイルスに感染して、Bさんの体はだんだんAさんの見た目と同じように変わっていくの」

千歌「体がAさんになっちゃったBさんがまた別の人に触って、その別の人もAさんに変えていくウイルスの話だった」

善子「だいたいそんな感じね、説明ありがとう」

ダイヤ「同じ人がどんどん作られていくのですね……」
0176 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:28:33.26ID:lTL56XWE0
千歌「でさ、なんかさ、私も調べたんだけどさ、」

千歌「SCP財団ってフィクションなんじゃん!」

ダイヤ「なっ」

善子「そうね、その財団自体はフィクションね」

ダイヤ「そんなもの、なんの参考にもならないじゃないですか」

善子「こういうのには稀に真実に迫るものが混じっているもんなのよ」

善子「それに、病気という点が一致している」

千歌「とは言ってもさあ」

ダイヤ「以前善子さんが花丸さんに言っていたことをそのままお返ししますが」

ダイヤ「病気という一点しか一致していないじゃないですか!」
0177 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:29:00.16ID:lTL56XWE0
善子「そう興奮しないでよ」

善子「ドッペルゲンガーのウイルスがあるなんて発想、普通するかしら?」

善子「よくある発想ならその手の話が蔓延していてもおかしくないのに、たくさん調べた中でこれだけ」

善子「このSCP-1242だけが、ドッペルゲンガーウイルスに言及しているの」

千歌「そうなの?」

善子「火のないところに煙は立たない、何事にも理由がある」

ダイヤ「しかし……私たちの身に起こっていることとは状況が違うようですが」

善子「SCP-1242は保有者が自分を増殖させるものだけど、他者を増殖させる類似ウイルスがあるとしたら?」

千歌「その類似ウイルスをもともと持ってるAさんがいなくなれば解決?」

ダイヤ「仮定の話ですね……」

ダイヤ「ですがそれにすがるしか、私たちには打つ手がない」
0178 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:29:26.81ID:lTL56XWE0
善子「病気に関してはわからないことが多すぎるのよね」

善子「本人とは別に現れてくるもう一人の自分、もう一人の他人をドッペルゲンガーって言うものだと思ってたし……」

善子「それ以外のウイルス性のドッペルゲンガーがあるなんて普通知らないわよね」

千歌「……あのさぁ、思うんだけどさ、本人とは別に出てくるドッペルゲンガーも、病気のドッペルゲンガーも、同じドッペルゲンガーじゃないの?」

善子「昨日も言ったでしょ、花丸が言ってたことや、別種でないと説明に矛盾が起こることを考えれば」

千歌「それがちょっと違うんじゃないかなーって……花丸ちゃんの言い分にケチつけるわけじゃないんだけど」

千歌「人間ってくくりと同じ位置付けになるのは、妖怪ってくくりだと思うんだ」

千歌「人間の中にはいろいろ人種はあるけど、日本人ってくくりだとそんな見た目とか性質とか変わんないよね?」

千歌「同じように、妖怪の中のドッペルゲンガーって生き物もそんなに個体差がないんじゃない?」

千歌「ドッペルゲンガーは同一人物として現れて、病気もバラまいちゃうような迷惑な人種?種族?あっ正体は巨大魚なんだけ?そんなのなんじゃない?」

千歌「全部の性質を持ってるから矛盾も起こんない、みたいな」
0179 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:29:53.78ID:lTL56XWE0
善子「……」

ダイヤ「……」

千歌「ごめん、トンチンカンなこと言っちゃったね」

善子「いや、すごいわその発想」

ダイヤ「千歌さんの考え方は私たちの視野を広げてくれますのね」

千歌「ええーだからごめんってばぁ」

善子「いや、そうじゃないのよ」

善子「千歌の考えることも正しいかもしれないってこと」

ダイヤ「その可能性も頭に置いておきましょう」

千歌「私、役に立ったの?」

善子「私のかったい頭を砕いてくれたわ」

ダイヤ「一度否定されても自分の考えを発言する強さは見習いたいところですわ」

千歌「へへっえへへー」

千歌「もしそうなら、ドッペルゲンガーは魚だから海にかえさないとね」

ダイヤ「活き活きとしてしまうのでは」

善子「そんなのカメに突っ込んでお札貼りまくって重石つけて沈めてやるわ」
0180 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:30:20.76ID:lTL56XWE0
千歌「もし別々の種族なら、Aさんが見つかればルビィちゃんはなんとかなるかもしれないけど、鞠莉ちゃんみたいに入れ替わっちゃったのはどうすれば……」

善子「それについては私に考えがあるから、いまは病気のことに集中しましょ?」

千歌「そうなの?」

ダイヤ「善子さんがそう言うのであればお任せしましょう」

ダイヤ「しかしまあ、どれだけ論じても仮定は仮定」

善子「とにかく調べて動いて失敗したり成功したりしながら下手な鉄砲数撃っていきましょう」

ダイヤ「そうなると護符を頂く前に花丸さんがグループを抜けたのは致命的でしたね、危険に身を投じるのですから」

善子「えっもらってないの?」

ダイヤ「?……ええ」

千歌「私はもらってるよ」

善子「私も」

ダイヤ「渡し忘れられてしまったのでしょうか?」

千歌「どういうことだろ?」

善子「護符、もらえないか聞いてみるわ」

ダイヤ「お願いします」
0181 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:30:47.61ID:lTL56XWE0
「――――」
「――――」

梨子「……」

梨子(また話してる)

梨子(千歌ちゃんと、もう一人の私)

梨子(嫌な……不気味な光景だけど……どうしてだか気になって見てしまう)

梨子「……」

梨子(初めに違和感を覚えた、海辺を散歩した夜)

梨子(あの時からずっと千歌ちゃんは嘘をついていた)

梨子(チラッとしか見えなかったけど、あの時見えたのはきっともうひとりの私だった)

梨子(ご近所さんなんて言って誤魔化して……)

梨子(確かにご近所さんよね、私だもの)

梨子(きっと、もうひとりの私と結託して)

梨子(いまも本物の私を殺そうと画策してる)

ズキッ

梨子(足……痛みが続く……)

梨子「病院行こう……」
0182 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:31:15.81ID:lTL56XWE0
バタン

善子(部活休みになってよかった)

善子(正直言って、練習してる場合じゃないのよね)

善子(結局果南が来たのかどうかはわからないけど)

善子(果南は……どうなんだろ……ちゃんと本物なのかな……)

カタッ カチッ

善子「……」

善子(スイッチひとつで電源がつくのに)

善子(あの完璧人間のダイヤが、まさかパソコン電源のつけ方すらわからないなんてねえ)

善子「ふふっ」

善子(ちょっとおもしろポイントだわ)
0183 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:31:42.57ID:lTL56XWE0
善子(機械オンチって言ったらずら丸も、よね)

善子(電話が鳴る度にいっつも、着信音違うのに律儀に自分のスマホ確認して……)

善子「……」

善子(…………いつも?)

善子(いつだったかの朝練……)

――ん?オラの電話は鳴ってないよ?

――んえ?……あ、ほんとずら

――画面消さずにポッケに入れちゃってたみたい

善子(電話が鳴ったときに画面を見ていたなら、自分が発信していたことに気付いたはず)

善子(あの時のずら丸は画面の確認もしないで、自分のじゃないと言い切った)

善子「…………っ!」

善子(みんなに隠れて発信した?私がルビィにかけたときと同じように!?)

善子(それは、つまり、そういう……)ゾッ
0184 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:32:10.57ID:lTL56XWE0
善子「嘘よ!!」

善子「私は違う!私は病気になってない!私は正常!私は私!!」

善子「意識だってハッキリしてる!どこもおかしくない!おかしくなんか!」

善子(本当におかしくない?)

善子(どこか調子は変じゃない?)

善子(私は本当に……本当に私?)

善子「ちがう気のせい何かの間違いよそんなの私が偽者なんて病気なんてありえないだって……」

善子(姿見に映る私)

善子(いつもとなんら変わりない)

善子(本人にすら見分けがつかないなんてことある?)

善子「私は私、大丈夫、私は本物、私は病気じゃない」ブツブツ

コンコン

「善子ちゃん?開けていい?」

ガチャッ
0185 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:32:37.63ID:lTL56XWE0
善子「梨子……どうしたの?」

梨子「善子ちゃんの方こそどうしたのよ、そんな顔して……」

梨子「何かあったの?話、聞こうか?」

善子「いえ……いいえ、大丈夫、大丈夫よ……気のせいだから……」

善子「それより梨子、何か用?連絡もなしに来るなんて」

梨子「捻挫診てもらうのにこっちの病院まで来たから」

梨子「二日も学校休んじゃったし、善子ちゃんに顔見せておこうかなって」

善子「近所じゃなくてわざわざこっちの病院まで来たの?」

梨子「うーん……こっちまで来たのは善子ちゃんに会う口実を作るためかも、なんて」フフッ

善子「なによそれ」クスクス

梨子「……」

梨子「ねえ」

梨子「ドッペルゲンガー、じゃない?」

善子「えっ」ビクッ
0186 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:33:04.22ID:lTL56XWE0
梨子「さっきの善子ちゃん、鬼気迫る顔してた」

梨子「ドッペルゲンガーへの対抗策を考えて、行き詰まって、それで苦しんでたんじゃない?」

善子「えっ、ああ、そういう……原因がってことね、うん」

梨子「善子ちゃんってオカルトに詳しいから、ひとりで頑張っちゃってるんじゃないかなって思って」

善子「ん……んん……まぁ……」

梨子「ね、私たち、協力しましょう?」

梨子「一緒にドッペルゲンガーをやっつけるの」

善子「……四六時中ドッペルゲンガーのことを考え続けることになるけど、それは梨子にとって苦痛じゃない?」

梨子「苦痛ね」
0187 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:33:32.23ID:lTL56XWE0
梨子「でもそうでなくとも既に、私はずっとドッペルゲンガーのことばかり考えてるわ」

梨子「ずっと、家の外に私のドッペルゲンガーがいるの」

梨子「千歌ちゃんと楽しそうに話してて……そうでない時はずっと、ずっと、私を見ているの」

梨子「私の居場所、私の存在意義、私の全てを奪われるようで」

梨子「早く消してやりたいの、あんな偽者」

善子「そう……そんなに苦悩してたのね……」

スッ

善子「これ、ドッペルゲンガーのことをまとめたノート」

梨子「見てもいい?」

善子「どうぞ」パラッ

梨子「……事の始まりから全部の出来事を書いてるのね、すごいわ」

善子「そんなすごいことでもないでしょ」

梨子「きちんと整理されてるなーって」

善子「そう?」
0188 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:33:59.76ID:lTL56XWE0
――――
C自分or第三者がDPGを見るとDPGの対象人物は死ぬ
 ↓
 果南は車に轢かれかけた
――――

梨子「え?」

梨子(果南ちゃんはバイクに轢かれかけた……)

梨子(書き間違い?記憶違い?……そんなことあるかしら……)

梨子(善子ちゃんも……いや……善子ちゃんは……)

――――
善子ちゃん→DPG出現/本物
――――

梨子「あ……」

梨子(善の字)

梨子(線が一本多い)
0189 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:34:27.15ID:lTL56XWE0
梨子「……これ、どういうこと?」

善子「ん?どれ?」

梨子「どうして千歌ちゃんと話したの?」

善子「いきなりなに?話ぐらいするでしょ」

梨子「善子ちゃんなら信用できると思ったのに」

善子「ええ、信用して……」

梨子「どうしてドッペルゲンガーなんかと!」ダンッ

善子「は、な、なに、なんのことよ!わわ私はドッペルゲンガーじゃないわよ!?」

梨子「善子ちゃんも仲間だったのね!!私を騙して!!殺そうとしてるんでしょ!!」

善子「ちょっとまって、ちがっ」

梨子「信じてたのに!!裏切るなんて!!」ドンッ

善子「やっ」ドサッ

タタタッ

善子「どうして急に……私……」

善子「私が……ドッペルゲンガー…………」

善子「私は……私じゃなくなっちゃうの?」カタカタ
0190 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:34:54.81ID:lTL56XWE0
――――

梨子「もうみんな敵……みんな偽者……みんな……」

梨子「どうしてこうなっちゃったの……どうして……どうして……!」

梨子「千歌ちゃんが最初にドッペルゲンガーを見たせいだ!千歌ちゃんがずっと嘘ついたせいだ!千歌ちゃんが私のドッペルゲンガーと話してなければ!千歌ちゃんのせいで!」

梨子「……」

「――――」
「――――」

梨子「千歌ちゃん……また話してるの……」

梨子「ねぇ……ねえ!千歌ちゃん!」ガシッ

千歌「ん?あ、梨子ちゃん!梨子ちゃん体調は」

梨子「千歌ちゃん!どうして話すの?どうして私と話すの?さっきの私はどこへ隠したの?どうして隠すの?」

千歌「えっ、えっなに?なにが?」

梨子「どうして私と話すの!どうして!いつもいつも!一昨日も昨日も今日もさっきも!私と!どうして私と話すの!どうして私と話すの!!」

千歌「わっわっわ、だ、大丈夫、大丈夫だよ、梨子ちゃん、私、梨子ちゃんと話すよ、たくさんお話するよ!だから安心して、梨子ちゃ」

梨子「どうしてよ!!」ドンッ

千歌「わっ、ま、まって梨子ちゃん、まって」ドタッ

梨子「触らないで!!」バッ
0191 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:35:22.05ID:lTL56XWE0
ガチャッ バンッ
ダダダッ

「梨子!?どうしたの!」

梨子「うるさい!!」バタンッ

梨子(部屋にこもればひとまずは安全なはず……)

梨子(殺される前に殺さなきゃ……殺さなきゃ……)

梨子「えっ」

梨子“…………”

梨子「だれ……」

梨子“…………”

梨子「なんで!なんでそこに!」

梨子「私がいるの!!」

梨子“…………”

梨子「なんとか言いなさいよ!!」

梨子“…………”
0192 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:35:48.64ID:lTL56XWE0
梨子「いや……いや……っ」ガタガタ

梨子「来ないで……!」

梨子「消えて!」ガッ

梨子「出ていって!」ガンッ

梨子「消えなさい!!」ガンッガンッ

梨子「消えなさいよ!!」ガンッガンッ

梨子「どっかいって!!」ガンッガンッ

梨子「私を!!奪わないで!!」

ガダンッ
0195 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:37:11.23ID:lTL56XWE0
千歌:事情はわからないけど、強く頭を打って気を失ったらしくて

千歌:それで梨子ちゃんのお母さんが病院に連れていったんだけど、目を覚ました梨子ちゃんがパニック状態になってるみたいで

千歌:頭を打ったことの検査入院って梨子ちゃんのお母さんは言ってたんだけど、その後はどうなるかわからないとも言ってた

千歌:それから、Aqoursメンバーはお見舞いに行かない方がいいと言われました

千歌:こんなことになってみんな、心の整理が追い付かないと思う

千歌:練習だってまともにできないと思う

千歌:だから、この土日はその心の整理と、これからAqoursがどう活動していくかってことを考えてほしい

千歌:悩んだときには相談してね
0196 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:37:40.09ID:lTL56XWE0
ガララ……

花丸「ただい……」

「おかえりなさい、今日は遅かったのね」

花丸「……あ……うん……ちょっと、いろいろあって……」

「ごはんできてるから、着替えたらすぐに食べにいらっしゃいね」

花丸「……はい」

トッ……トッ……トッ……
パタン

花丸「……」

花丸「……っ」ジワッ

花丸(お母さん……偽者になっちゃってる……)

花丸(どうして……)

花丸「うっ……」ポロポロ
0197 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:38:43.28ID:lTL56XWE0
花丸(Aqoursだけじゃなかった)

花丸(学校のみんなも、町のみんなも、きっと平等にドッペルゲンガーに襲われてるんだ)

花丸(もし、町の人がみんなドッペルゲンガーに変わっちゃったら、そのあとはどうなるの?)

花丸(入れ替わってない本物を殺そうとしてくるの?)

花丸(お母さんと見た目がそっくりな偽者……あいつが襲ってきたら……マルは耐えられる?)

花丸「……」

花丸(弱気になっちゃダメ、マルには木札も護符もある)

花丸(それに、きっとまだ病気にかかる前にルビィちゃんが作ってくれたポプリが勇気をくれる)

スゥッ……

花丸(この花の香りを匂ってると、心が落ち着いてくる……)

花丸(怖がっていられない、立ち止まっていられない)

花丸(ルビィちゃんはもうほとんど入れ替わりが完了しちゃってる)

花丸(入れ替わり終わった人を本物に戻すことができるかはわからないけど)

花丸(必ずその手立てを見つけてみせる)

花丸(絶対にみんなを助けるんだ)
0198 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:39:10.60ID:lTL56XWE0
コツ コツ コツ

鞠莉(厚い雨雲で星ひとつ見えない……)

鞠莉「はぁ……」

鞠莉(放課後三人で居残りして調べたけれど、ドッペルゲンガーの病気についてはなにひとつ分からず仕舞い)

鞠莉(本とにらめっこしすぎて目が疲れちゃったわ……)

鞠莉(ネットの方が少しは情報が転がってたりするのかしらね)

鞠莉「……っさむ」ブルッ

鞠莉(20時にもなると外を出歩くのはさすがにちょっと肌寒いか)

鞠莉「あれ?」

鞠莉「果南!なにして……」ハッ

鞠莉(……本当に果南?実は偽者なんじゃ)

果南「鞠莉」クルッ

鞠莉(気付かれちゃった)

鞠莉(偽者は感覚が鈍いってことだったけどしっかり聞こえてたってことはこの果南は本物?)

鞠莉(……この距離でさっきくらいの声量を出せば偽者にだって聞こえるか……)

鞠莉(果南はまだ本物と言い切ることはできない……)

果南「どうしたの?難しい顔して」

鞠莉「ううん……それより果南の方こそどうしたの?こんな時間に」
0199 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:39:46.38ID:lTL56XWE0
果南「……ちょっと、散歩」

果南「さっきのLINE見てさ、なんか……どうしたらいいのかわからなくて」

鞠莉「LINE?何かあったの?」スッ スッ……

果南「梨子ちゃんが怪我しちゃったんだって」

鞠莉「怪我……えっ!入院!?」スッ……スッ……

果南「こんなことになって……って、どういう意味なんだろうね」

果南「そりゃ確かに梨子ちゃんが入院したことは大変なことだけど、この一言にはそれ以外にもなにか意味が込められてるような気がして……」

鞠莉「……」

鞠莉(これは……梨子のドッペルゲンガーの仕業?)

鞠莉(病気のことはさておき、先にゲーテのことを調べた方がいいのかしら)

鞠莉(私も死にたくはないし……)

果南「――――――――」

果南「――――」

果南「鞠莉、聞いてる?」

鞠莉「え?ああうん、聞いてる聞いてる」

果南「……――――」ボソッ

鞠莉「なに?なんて?」

果南「……」
0200 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:40:16.35ID:lTL56XWE0
ダイヤ(梨子さんが……)

ダイヤ(私がさほど動揺していないのは、誰かがこうなってしまうことを覚悟していたからか、精神が摩耗しているからか)

ダイヤ(それとも、既にドッペルゲンガー病にかかり始めていて、感情の起伏がなくなりつつあるからか)

ダイヤ(いつどのような条件で感染するかわからない以上、私がドッペルゲンガー病にかかっていないとは断言できない)

ダイヤ(自分すらも疑わしいなんて)

ダイヤ「ルビィ……」

ダイヤ(眉間に皺が寄ってる)

ダイヤ(うなされてこそいないけど、悪夢を見ているのかもしれない)

ダイヤ「お姉ちゃんがついていますからね」

ダイヤ「お父様もお母様も、みんなあなたを守っています」

ダイヤ「こわいことなど、何も起こりませんからね」

ダイヤ(もしも私が入れ替わってしまっても、どうかルビィへの愛が変わることがありませんように……)
0201 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:40:59.43ID:lTL56XWE0
ピンポーン……ガチャッ

「ようこそ、いらっしゃいませ」

花丸「おはようございます」ペコッ

鞠莉「朝からおじゃましてご迷惑おかけします」ペコッ

「迷惑なんてことないわ、気にしないでちょうだい」

曜「いらっしゃーい!上がって上がって!」

「お菓子用意してるから、すぐに持って行くわね」

曜「あっ、いいよ私が持ってくから」

鞠莉「ありがとうございます、失礼します」

花丸「おじゃまします……」ジーッ
0202 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:41:25.95ID:lTL56XWE0
曜「さ、好きなとこ座ってー」

曜「それで花丸ちゃん、うちの親、どうだった?」

花丸「うん、大丈夫みたい」

花丸「曜ちゃんのお母さん見たのは初めてだから以前との比較はできないけど、変な感じはしなかったよ!」

曜「ふぅーっ、よかったぁ」

鞠莉「ひとまず曜は安心ね」

鞠莉「それにしても参ったわね、Aqours以外の人までドッペルゲンガーと入れ替わり始めているなんて」

曜「花丸ちゃんは強いね、お母さんが入れ替わっちゃってるって事実をちゃんと受け止められるなんて」

花丸「お母さんを見るたびに、嫌でも思い知らされるから……」

花丸「ルビィちゃんの時と違ってお母さんは急に入れ替わって、そのままずっと入れ替わりっぱなしなんだ」

花丸「病気からじゃなくて、別個体として現れるドッペルゲンガーと入れ替わったんだと思う」

鞠莉「昨日LINEで聞いてびっくりしたけど、よく考えたらAqoursのドッペルゲンガーしか出ないなんてことの方が不自然だもんね」

曜「一週間前……もしかしたらもう少し前から町全体がそういう……ドッペルゲンガーが出てくる状態だったってことだよね」

花丸「そういうことになるずら」
0203 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:42:02.65ID:lTL56XWE0
鞠莉「でもそれならなんで私たちの周りでドッペルゲンガーの話を少しも聞かないのかしら」

曜「同じ人が二人もいたらこわいし、その話で持ちきりになるよね」

花丸「人は案外、他人には興味がないものだよ」

花丸「本人が否定したら、勘違いだったのかって思ってそれ以上は突っ込んで聞かない」

花丸「そもそも、もっと他人に興味があれば、死人が出る前に児童虐待やDVだって防げてるはずでしょう?」

曜「それは……確かに」

花丸「今回オラたちがドッペルゲンガーの存在をきちんと認識できたのは、千歌ちゃんと善子ちゃんのおかげ」

花丸「千歌ちゃんがみんなのいる前でその話をして、気のせいって言われても善子ちゃんが引き下がらなかったから」

鞠莉「善子があの時こだわらなかったら変な話ってだけで片付けてたわよね」

花丸「きっと、そこかしこでそんなことが起こってる……だけどみんな気にしてないから、噂も流れない」

曜「死人が出るまで気付かないってことか」

花丸「ことドッペルゲンガーの件については死人が出たところで気付かないよ、だってドッペルゲンガーっていう偽者が本人と成り代わっちゃうから」

曜「なんて厄介な……なんだか宇宙人から侵略でも受けてるみたい」
0204 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:42:29.98ID:lTL56XWE0
花丸「宇宙人?」

曜「人間を偽者に作り変えたりしてるのは、宇宙人が地球人を操るために菌をばら蒔いてるからで」

曜「作り変えられた人間は見た目は変わらないけど、宇宙人に従順になっちゃう……的な」

鞠莉「また突飛な話を……」

花丸「あり得ない話じゃない」

曜「えっ」

鞠莉「えっ」

花丸「元々地球にいるドッペルゲンガーは本に記されていたりオカルト話として耳に挟むことがあったけど、病気については一切本に書かれていない」

花丸「オカルトに詳しい善子ちゃんすら知らなかったということは新種のドッペルゲンガーということ」

花丸「元々地球にいるドッペルゲンガーを活性化させつつ、新たなドッペルゲンガー菌も振り撒く」

花丸「宇宙からの侵略っていうのも、あながち突拍子もないなんてこと言えないかもしれないよ」

曜「私の思い付きから壮大な話になっちゃった……」

鞠莉「……そんなSF展開なんて起きなければいいのだけれど、可能性のひとつとして考えておきましょうか」
0205 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:42:56.95ID:lTL56XWE0
鞠莉「それじゃあ調べものに移りましょうか」

曜「鞠莉ちゃんと花丸ちゃんがゲーテのことを本で調べて、私が病気についてネット検索すればいいんだよね?」

花丸「あ、でもその前にこれを渡しておきたいずら」

花丸「曜ちゃんのと、鞠莉ちゃんの、はい」

曜「なにこれ?妖精さんっぽい形の紙と、木?小さい板?」

鞠莉「木製のネックレス?」

花丸「それは身代わり木札っていって、その名前の通り自分の身にふりかかる厄災を代わりに受けてくれるものなの」

花丸「それからこっちの紙は形代、自分を浄化するもの」

花丸「ふたりはまだ大丈夫だけど、もし病気になっちゃってもかかり始めに浄化したら、もしかしたら治るかもしれないって思って」

花丸「浄化の手順はこの紙に書いておいたから」
0206 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:43:24.90ID:lTL56XWE0
鞠莉「……お寺ってすごいのね」

曜「なんでもあるねぇ……花丸ちゃんなら本当にドッペルゲンガーを退治できちゃうんじゃない?」

花丸「だからそれはできないってばぁ……努力はするけど……」

曜「あはは、冗談だよ!ともかくありがとう、花丸ちゃん!」

鞠莉「ありがとうね、花丸」

曜「何が起こるかわからないし、木札はもう首から下げておくね!」

鞠莉「形代は……いつ病気になるともわからないから、こっちも常に持ち歩いていた方がよさそうね」

花丸「病気に自覚症状はなさそうだけど、もしも自分の体に違和感があったらすぐにでもした方がいいと思う」

曜「了解!」
0207 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/14(木) 00:43:53.48ID:lTL56XWE0
花丸「それから、木札の写真を撮ったものがあるんだけど、LINEグループのノートへの投稿の仕方教えてもらえるかな」

鞠莉「木札の写真?なんでまた」

花丸「この木札は、お守りであると同時に本人証明のためのものでもあるの」

曜「入れ替わってない証ってこと?」

花丸「偽者が入れ替わろうとするとき、この身代わり木札はきっと割れる」

花丸「偽者は割れてしまった木札の代わりに新しい木札を用意するよね」

鞠莉「割れたものを持っていたら間違いなく入れ替わったことがバレるし、なくすなんてもってのほかだものね」

花丸「そこで写真が役に立つの」

花丸「木目って人間の指紋みたいなものでね、同じものはふたつとないんだ」

花丸「実物と写真の木目が一致することを定期的に確認することで、本人証明がなされるんだよ」

曜「なるほど……」

鞠莉「それくらい用心深くいかなきゃいけないわね」

曜「ノートへの投稿はね、…………」
0210名無しで叶える物語(たこやき) (ワッチョイ cfac-YxN5)
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2019/03/14(木) 00:51:22.82ID:k8Sat1F80
全滅してたENDかな
0213名無しで叶える物語(茸) (スププ Sd1f-TJP/)
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2019/03/14(木) 01:14:28.63ID:dMJ7x0wdd
オチが気になる
0217名無しで叶える物語(あゆ) (ワッチョイ e334-KnAC)
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2019/03/14(木) 09:10:38.23ID:VHa1gGbQ0
うおーー怖い怖いドッペルゲンガーねえ
しかし勘違いが勘違いを呼び寄せるな
0218名無しで叶える物語(茸) (スップ Sd1f-o5B5)
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2019/03/14(木) 09:44:27.14ID:aAYeWu0/d
前のと内容違うのか?
0227名無しで叶える物語(やわらか銀行) (ワッチョイ a354-2rCK)
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2019/03/14(木) 16:46:05.14ID:S8xMiqeZ0
歌詞
「どうもこんにちは君の分身です」
何の冗談か目を擦ってみる
影が二つ伸びて
そしてまた幕は上がる

「もう一人自分が居たらとあなたは言いました」
「そんな真摯な願いが僕を呼んだのさ」
そりゃ願ったとも
艱難辛苦 全ての代行者エージェント

過程はいいから結果を下さい
無意味で無意義な代償
ねえ こんな事より
大事なことがあるんだよ いいだろ
「ええやりますやります 何でもやります
僕は君の分身です」
含み笑いで救済者メサイアは謂う

拝啓ドッペルゲンガー 君は 君は誰?
嗚呼 混濁と交差して僕は誰?
ねえ有りもしない#0と#1
証明の根拠なんて何処にも
拝啓ドッペルゲンガー 誰は 誰は君?
蝕まれた存在に世界は気付かないね
鳴り止まない 醒め止まない 奇跡の輪廻が
狂った正解を染め上げて ルンパッパ


どうも様子がおかしい月曜日
一つ二つと崩れゆく辻褄が
僕を猜疑する
「お前は一体誰だ」と

ちょっと待って
知らない昨日 知りもしない言葉
そうやっていつの間にやら影は溶けゆく
僕は何なんだろう
ねえどうか存在を返して

「生憎様だがこっちはこっちで随分心地が良くて」
「もうあなたの居場所は
此処にはない事分かってるんでしょ」
「ねえ奪われたんなら奪えばいいだろ
今度はお前の番だから」
含み笑いで侵略者インベーダーは謂う

拝啓ドッペルゲンガー 君は 君は誰?
嗚呼 混濁と交差して僕は誰?
まあ そりゃそうかそうだよな
命の椅子は一つだけ
拝啓ドッペルゲンガー 誰は 誰は君?
零れ落ちた一粒 乾き果てる前に
誰でもいい 何でもいい 器を下さい
狂った正解が染め上げて ルンパッパ
0228名無しで叶える物語(庭) (アウアウウー Sae7-Wrjk)
垢版 |
2019/03/14(木) 20:19:10.56ID:FjWMgST7a
めっちゃオチが気になる
0229名無しで叶える物語(プーアル茶) (ワッチョイ ffe8-8hc2)
垢版 |
2019/03/14(木) 23:33:54.58ID:P5afr4+m0
全員がそれぞれ最善と思われる行動をしてるのに事態が好転してないのがいい
ワクワクする
0230 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/15(金) 01:04:25.63ID:4jpH7yO60
千歌「うわ〜…… やっぱりダイヤさんのおうちってこう、雰囲気ある〜……」

ダイヤ「スナック菓子やジュースなど常備していないものですからこんなものしか出せずに申し訳ありませんが……」コトッ

千歌「お饅頭とお茶!最高の組み合わせだね!ありがとうございます!いただきまーす!」パクッ

ダイヤ「あら千歌さん、ここ……寝癖がついていますわ」

千歌「えっ?あーでもそのうち戻るし」ムシャムシャ

ダイヤ「食べながら喋るなんてお行儀が悪いですわよ」サッサッ……キュッ

ダイヤ「ヘアピンで留めておきましたから、入浴の際は忘れずに外してくださいね」

千歌「わー!ありがとう!えへへ、お姉ちゃんがひとり増えたみたい」

ダイヤ「こんな手のかかる妹、ルビィだけで十分ですわ」

善子「……あの」

ダイヤ「どうかなさいましたか?」
0231 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/15(金) 01:05:00.90ID:4jpH7yO60
善子「私、変じゃない?」

ダイヤ「寝癖もありませんし、身だしなみも整っていますしいつものかわいい善子さんですわよ?」

千歌「善子ちゃんかわいいっていうより美人だよね」モグモグ

善子「そう?本当に?」

千歌「何度も褒めてもらいたい感じ?すっごく美人だよ!」

ダイヤ「ええ、少し元気のないところが気掛かりですがいつも通りですわ」

善子「そう……そうなの……いつも通りならいいのよ」

千歌「変な善子ちゃん!」

善子「やっぱり変なの!?」

千歌「変じゃないって」

善子「おどかさないでよ」

善子「変じゃなくて、いつも通りなら問題ないのよ、うん、私は大丈夫」
0232 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/15(金) 01:05:28.19ID:4jpH7yO60
善子「今日はダイヤが調べたことについて報告してもらう予定だけど、その前にウイルスについてもう少し詳しい話をしてもいいかしら?」

善子「昨日は曖昧な説明しかできていなかったから」

千歌「そうだっけ?」パクッ……ムグムグ

ダイヤ「説明すべきところはきちんとされていたと思うのですが」

善子「……ダイヤ、あなた本当に大丈夫?思った以上に相当頭が回ってないようだけど……ちゃんと寝られてる?」

ダイヤ「そこまで言われる程ですか」

千歌「ダイヤさん寝不足なの!?」

ダイヤ「ええ、まあ……それにつきましては後でお話ししますわ、善子さんにも」
0233 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/15(金) 01:06:32.46ID:4jpH7yO60
善子「いいの?……あまり知られたくない内容みたいだったけど」

ダイヤ「いいんです、ストレスを感じすぎて梨子さんのようになってしまってはいけませんし」

千歌「梨子ちゃん……」

ダイヤ「弱っているところをドッペルゲンガーに攻められたのか、精神的に参ってしまって幻覚を見てしまったのか、の二択でしょうが……千歌さんのお話を聞く限りでは後者でしょう」

ダイヤ「私までそのようになってしまっては、真相に辿り着くことが困難になってしまいます」

ダイヤ「少しでも人手は多い方がよいでしょう?」

善子「錯乱状態に陥っていたようだし……梨子が見た自分のドッペルゲンガーっていうのも本当に存在したのかあやしくなってきたわよね」

千歌「うん……」

ダイヤ「解決までの道のりが遠いのです、私の抱えている問題はきちんとお話させていただきます」
0234 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/15(金) 01:07:00.22ID:4jpH7yO60
ダイヤ「さて、曖昧な箇所とは?」

善子「まず、本人とは別の肉体をもって出てくるものをA、ウイルス性のものをBとするわね」

善子「そしてこのAとBを別種と仮定する場合、AとBを同種と仮定とする場合とで、Bの性質は変わるものとする」

善子「Bタイプは保有者……ウイルスをばら蒔いている何者かから何らかの形で感染した場合、感染者の個体が増殖するんじゃないかって話を昨日したけど、どういうことかわかる?」

千歌「今はルビィちゃんがふたりに増えかけてるってことだよね?あっでも今はひとりしかいないし……体が増えかけてるってことなら見た目でわかるよね……頭がふたつになったり腕が四本になったりしてないし……?」

ダイヤ「ああ……確かに、病気にかかるとは一体どのような状態を指すのか理解していませんでしたわね……」

善子「私はね、AとBが別種のドッペルゲンガーだった場合は精神が増えるんじゃないかと思うの」

善子「本人とドッペルゲンガーが記憶や所持品を共有していたことから、新しい偽者の精神がウイルスによって生まれたと考えられるわ」

善子「病気にかかっているルビィの体には、本物の精神と偽者の精神が同居していて、本物と入れ替わることを目的としているドッペルゲンガーは本物の精神を壊して、肉体を完全に自身の支配下におくはずよ」

ダイヤ「そうすると本物のルビィは消えてしまう、ということでしょうか」
0235 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/15(金) 01:07:27.54ID:4jpH7yO60
善子「また、AとBが同種だった場合のBは、物理的に肉体が増殖して、その増えた肉体がAとして観測されるんじゃないかしら」

善子「これはおそらく目に見えてわからない部分……例えば臓器から増殖していって、分離は本人が寝ている間かなんかに一瞬にして行われるんじゃないかしら」

善子「そうでなければさっき千歌が言ったように頭が二つあるような怪物ができて大騒ぎになるもの」

ダイヤ「SCP-1242によると、感染者がウイルス保有者より肉体が小柄な場合、異常な食欲を示して感染者の肉体が肥大化するとありましたね」

ダイヤ「それを元に考えますと、分裂を起こすためには人ひとり分の質量が必要となるわけですから、同種Bの場合も相当な食欲を抱くのでしょう」

ダイヤ「ですがルビィは最近少し……ストレスからか食欲を失い、痩せてしまったかと」

ダイヤ「むしろ私の方が少々過食気味ですね、深夜に調べものをしていたのでお腹も空きますし」

善子「痩せた……のなら、もしかしたらもうAとして分離したあとなのかも」

千歌「だ、ダイヤさんは大丈夫なの……?」

ダイヤ「常識の範疇の食欲です」

善子「なら大丈夫ね」
0236 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/15(金) 01:08:10.25ID:4jpH7yO60
千歌「えっと……ごちゃごちゃ言ってるけどつまり、AとBが別種の場合のBは一時的に二重人格になって最後には偽者が体を乗っ取る」

千歌「同種の場合のBは新しい体が増えてそれがAってことなんだよね?」

善子「ごちゃごちゃって……いやまぁごちゃごちゃ言ってたか……」

ダイヤ「いま私たちの考えていることは仮定の上になりたつ仮定を元に仮定をしているだけのことですし、説明が雑然としてしまうのは仕方のないことですね」

善子「その上で更に仮定を重ねてしまうのだけれど、これはAqoursにかけられた呪いか何かじゃないかと思うのよ」

千歌「呪い!?」

ダイヤ「それはまた……なんとも……オカルトな話ですね」
0237 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/15(金) 01:08:45.12ID:4jpH7yO60
千歌「でもどうしてそう思うの?」

善子「私たち以外に町中にドッペルゲンガーが出ているならきっとあっという間に噂が広がってるわよ、それがこの考えの根拠」

千歌「えー?そうかなぁ……みんなそういうのに興味ないだけって可能性は?」

ダイヤ「こんな下らない……表面上はなんの問題もなく思われる話、噂話にもならないのでは?」

善子「人ってね、不思議なことやこわいことが大好きなのよ」

善子「それが身近な話であればそれこそ一瞬にしてその話題が沸騰するはず」

ダイヤ「そういうものでしょうか……」

善子「以前、誰もいないはずの放課後の音楽室でピアノが勝手に鳴り出す……なんて噂が流れたこと覚えてない?」

千歌「ああ、梨子ちゃんが転校してきてすぐの話……梨子ちゃんがピアノ弾いてたのをみんなが勘違いしてたってやつだよね」

千歌「確かにあの話、あっという間に噂が流れて、梨子ちゃんが弾いてたっていうのがわかってもしばらくは噂が消えなかった……」

善子「人はそれだけ身近なオカルトに飢えてるのよ」
0238 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/15(金) 01:09:13.45ID:4jpH7yO60
善子「そういう噂が流れていない以上、これはAqours内のみで起こっている現象だと考えられるわ」

善子「となると、メンバーの誰かが触れてはいけない何かに触れたとか行ってはいけない場所へ行ったとか、そういう禁忌を犯した代償をみんなが受けているってことになるんじゃないかしら」

千歌「善子ちゃん、もっと……その、気取らない、分かりやすい言葉で言ってほしい」

善子「さっき言ったように、何かのきっかけでAqoursのみんなが呪われてるってこと」

ダイヤ「簡単に言ってしまえば、その呪いの原因を突き止めればよいということですわね」

善子「それから、別種Bと同種に関して言えば、ウイルス保有者を排除すれば問題解決じゃないかしら」

ダイヤ「呪いをかけている人物あるいは幽霊、化け物、妖怪と、ウイルス保有者は同一であると考えるべきなのでしょうか」

千歌「ウイルス保有者っていうのは……Aqoursにはいないよね?Aqoursじゃない人が呪いをかけてて、ウイルスで私たちを苦しめてるんだよね?」

善子「と、いうかね」

善子「私たち、本当に最初から9人で活動していた?っていう疑問が生まれ始めてるのよ」

千歌「えっなに言い出すの善子ちゃん……」
0239 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/15(金) 01:09:41.23ID:4jpH7yO60
善子「例えばよ?」

善子「私たちは最初、8人だったかもしれない」

善子「ある時誰かが何かの封印を解いて」

善子「封印を解かれた者……呪いをかける者がAqoursに9人目として最初からいたかのように振る舞っていたとする」

善子「その超常の者はそれ故に関わる者全ての記憶を書き換え、何食わぬ顔でAqoursに、学校に、町に溶け込んでいる」

善子「呪いでAqoursを壊しきるまで消えることはない」
0240 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/15(金) 01:10:13.58ID:4jpH7yO60
千歌「ベタなホラー……」

ダイヤ「私たちの中に、元は存在しなかった人物がいる……ということでしょうか?」

善子「そういう可能性も考えておきたいってこと」

千歌「そんなにたくさんいろんなこと考えてるのに、なんでもっと早く教えてくれなかったの?」

善子「いや……私だって早く言いたかったんだけど……その、入れ替わってる鞠莉が本部メンバーにいたから……」

ダイヤ「言いたくても言えなかったのですね」

善子「ま、私が説明したかったのはこれくらい」

善子「結構話しちゃったわね」

ダイヤ「キリもいいところですし、お菓子とお茶のおかわりを持ってきますわね」スクッ
0241 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/15(金) 01:10:45.40ID:4jpH7yO60
善子「あのね、千歌、果南に聞いてほしいことがあるんだけど」

千歌「うん?」

善子「前にも言ったじゃない?果南が……自分のせいで梨子たちがケガをしたって言ってたって」

千歌「うん」

善子「果南に直接その……梨子を突き落としたりしちゃったのか聞いてほしいの」

千歌「何かの勘違いだと思うけどねぇ」

善子「私だって疑いたくないけど、本人がそう言ったんだもの……」

千歌「これ、ダイヤさんに聞かれたくないの?」

善子「ん、別にそういうわけじゃ」

ダイヤ「私がどうかしましたか?」

善子「いえ、果南のこと、千歌に聞いてもらおうと思って」

ダイヤ「?」

善子「自分が梨子たちをケガさせたって言ってた理由」

ダイヤ「ああ……その発言は気になりますものね」

善子「ダイヤ、本当にルビィと自分の調べものだけでいっぱいいっぱいって感じね」

千歌「お茶とお菓子のおかわりいただきまーす!」ハムッ
0242 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/15(金) 01:11:15.26ID:4jpH7yO60
ダイヤ「さて、善子さんのお話も終わりましたし、私の話をしようかと思うのですが」

ダイヤ「先に最近私の抱えている問題について始めましょうか」

千歌「なにか病気だったりするの?」

ダイヤ「いえ、私自身には問題はないのですが」

ダイヤ「……他の方には、言わないでくださいね」

ダイヤ「私以外にあまり気遣われるとルビィも居心地が悪いでしょうから……」

千歌「ルビィちゃん?」

ダイヤ「実は過去にルビィは、ストーカー被害にあっていたのです」
0243 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/15(金) 01:11:48.83ID:4jpH7yO60
ダイヤ「ルビィが小学生の時でした」

ダイヤ「最初はつきまといや待ち伏せなどだったらしいです」

ダイヤ「自分をつけまわすストーカーへの恐怖から、気のせい、勘違い、と、そう思いたかったルビィはこのことを家族に相談することができず、ひとりで不安を抱え続けました」

ダイヤ「それがおよそ一年ほど続いたのち、犯人は別のアクションを起こすようになったのです」

ダイヤ「その内容の詳細は伏せさせていただきますが、端的に言いますと封書を投函され始めたのです」

ダイヤ「ルビィの様子がおかしいとは思いつつも、ストーカー被害にあっていると気付けなかった私たち家族も、その封書をきっかけにようやく知ることができました」

ダイヤ「犯人は捕まり、接見禁止を言い渡すこともできましたが、ルビィは心に深い傷を負いました」

ダイヤ「ひとりで行動することを異常にこわがり、常に誰かに見られているかのような、付きまとわれているかのような感覚に悩まされ、不眠症、突発的なパニック障害や、他にも名前のつく精神病などにより、外出もできず家に引きこもっていた時期がありました」

ダイヤ「お医者様や私たち家族、なによりルビィ自身の努力によりその症状は落ち着いたものと思われたのですが」

ダイヤ「この度のドッペルゲンガーの件で不安障害が再発しはじめているのです」
0244 ◆SBV/y6JaWSLv (笑) (ワッチョイ cf88-sOyQ)
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2019/03/15(金) 01:12:16.34ID:4jpH7yO60
ダイヤ「それによりルビィに付きっきりでいるので、私も少し寝不足気味、という程度です」

ダイヤ「ルビィの苦しみに比べればなんでもないことなのですが、パニック状態がいつ起こるともわからないので常に気を張っているので少しばかり気疲れをしているのです」

善子「さっきから少し少しって……無理してるのは顔色見れば明らかなんだから変な見栄張らないの」

千歌「そうだよ……もっと私たちを頼ってほしいな……」

ダイヤ「お心遣いありがとうございます」

ダイヤ「ひとりで秘密を抱えるのにも限界がきたので打ち明けましたのに……いらない意地を張ってしまいました」

ダイヤ「しかし、お話をするだけでこんなにも胸が軽くなるものなのですね」

千歌「無理しないでね、本当に……」ナデナデ

善子「私たちにできることならなんだってサポートするからね!」

ダイヤ「ふふっありがとうございます」ニコッ

ダイヤ「それでは満を持して、私の見つけた情報についてお話ししましょう」
0245名無しで叶える物語(庭) (アウアウウー Sae7-Wrjk)
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2019/03/15(金) 07:05:53.59ID:Si9QbybBa
0247名無しで叶える物語(茸) (スフッ Sd1f-zTy/)
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2019/03/15(金) 09:53:53.98ID:5V+IOT3wd
ずらぁ…
0254名無しで叶える物語(やわらか銀行) (ワッチョイ 4354-J2zs)
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2019/03/15(金) 21:31:28.86ID:BYk3PoZ20
集団ヒステリーというか集団催眠というか、その過程が描かれてるから進行が遅いねってんなら分かる
だから似た展開の繰り返しというのもそらそうなるでしょとしか
とりあえず口汚い人に読者の総意を気取って欲しくはないな
0255名無しで叶える物語(庭) (アウアウウー Sae7-hb4z)
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2019/03/16(土) 02:42:50.43ID:nR7aHGYqa
世にも奇妙な物語
0260名無しで叶える物語(あゆ) (ワッチョイ e334-KnAC)
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2019/03/17(日) 03:03:16.68ID:VLFarAtf0
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