曜「フリーターの集い」
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善子「」グー
曜「」チュー ズルルッ
果南「ふわあ……暇だねえ」
果南「ねえ」
曜「んー……?」
果南「何か話題無い?」 果南「オカルトって言えば善子って堕天使あんまり出さなくなったね」
善子「堕天使は出すもんじゃないわよ」
曜「でも学生の頃は結構言ってたよね」
善子「もう20過ぎてるし……そういうのは卒業よ」 果南「……ギラン!」ドヤッ
曜「ぶっほ!」
善子「なあっ!?」
果南「クククッ……なんとかかんとか……」
善子「全然覚えてないじゃない!」
曜「あっははははは!!」バンバン
果南「結果的に曜にウケたら良しだ」
善子「何その基準……」
曜「うひひひ!」プルプル 店員「トリプルチーズのLお持ちしましたー」
善子「ありがとうございます」
曜「来た来た!」
果南「よーし、切り分けよ」
善子「ちょっと待って!」
曜「え?」 善子「この店タバスコ持ってきてないじゃない!」
曜「えー?あ、本当だ」
果南「良いでしょ。切るよー」
善子「ダメよ!ピザにはタバスコなんだから!」
曜「拘るねー」 果南「じゃー、持ってきて貰う?」
曜「そうだね。善子ちゃん押しなよ」
善子「それは……無理」
曜「あー、善子ちゃんの人見知りが始まった」
果南「1日に10回出るうちの1回がここで来たね」
善子「……ほんとに無理」カァー 善子「ごめん、2人のどっちか頼んでくれる?」
曜「えー、じゃこれ追加で」
善子「高級ハンバーグ?却下」
果南「じゃあ筋トレ付き合ってくれるなら」
善子「それでも良いわ」
曜「おお……あの運動嫌いの善子ちゃんが!」
果南「本当に嫌なんだね」 曜「でさ〜」ペラペラ
善子「うん……うん……」ウトウト
曜「善子ちゃん?」トントン
善子「んっ、ああ……ん?」
曜「眠たいなら寝て良いよー」
善子「だって曜が喋ってるし……」ウトウト
果南「あー、もう船漕ぎ始めちゃった」 曜「無理しなくて良いのに」
善子「無理なんてしてないから……」グゥー
果南「あ、寝ちゃった」
曜「仕方ないね。じゃあ果南ちゃん」
果南「ぐぅ……」スー
曜「嘘ぉっ!?」 曜「眠気とか無かったのに……すぐ寝れるって凄いな」
果南「」グゥー
善子「」スヤスヤ
曜「…………あれ、また私だけ朝起きコースだ」
曜「……ジュース飲も」カラン 曜「…………」チュー
果南「ううぅー……」
曜「お、うなされてる」
果南「砂漠だぁー……内浦が砂漠の国にー!!」
果南「ぐぅ……」
曜「ぶふふふ……」プルプル
曜「どんな夢見てんの果南ちゃん……!!」プクク 善子「えぇ……?本当に良いんですかぁ……!?」
曜「あれ、こっちもだ」
善子「うへへへ……」
曜「ひひっ。果南ちゃんと違って幸せそうだね」
善子「広告収入が月100万ですか……!?」
曜「わあ凄いリアル」
善子「時給1500円……?良い条件ですねー……スゥ……」
曜「リアル過ぎて悲しくなるよ!」 果南「善子ぉ……どこに行ったのぉ……」
曜「あ、砂漠の旅人」
善子「果南……私はここよぉ……」
曜「寝言が繋がった!?」
善子「このお金で海外へ高飛びしましょう……」スー
果南「ほんとに!嬉しいよぉ……」グー
曜「……これ寝言だよね?」 善子はともかく実家継ぐ果南ちゃんと完璧超人の曜ちゃんはなにやってんの 果南ちゃんはシーズンオフで暇、曜ちゃんも陸に上がってオフとか? 店員「チョコアイスのお客様ー」
曜「はーい」
善子「良くこんな寒い日にアイスなんて食べれるわね」
果南「ねー」
曜「ファミレスで暖まってる時に食べるアイスは一番美味しいよ!」
善子「ふうん」 曜「善子ちゃんあーん」
善子「いらないわよ!」
曜「美味しいのにー」パクッ
果南「一口もーらい」ヒョイ
曜「あっ!」 曜「うう、一番美味しい所食べられた」グス
善子「アイスの一番美味しい所ってどこよ……」
果南「あれだよ、メロンソーダとかでシャリシャリな所」
善子「成る程」
曜「こうなったら果南ちゃんのお刺身いただきっ!」ヒョイ
果南「なあん!?」
善子「何やってるのよ……」 曜「もうさあ……本当にかっこいいんだよお!」ドンドン
果南「へー」
善子「凄い熱ね」
曜「いや、2人とも全編通して見たら分かるって!」
曜「本当にあの主人公がかっこよかったんだからー!」 果南「曜って昔からアクション系のドラマとか好きだよねえ」
善子「昔から?」
果南「うん。映画とかでもハリウッド系とか絶対見るし」
曜「果南ちゃんも船でハイジャック犯と闘うやつハマってたじゃーん!」
果南「あれは私の中で史上最高の作品だし」
善子「何それ、凄い気になる!」ガタッ 曜「よし。そうと決まったら明日私のアパートで観覧会だよ!」
善子「え、マジで!」
果南「やりー。じゃあお泊りの準備して良い?」
曜「勿論でありますっ!」
善子「……ふふ、やっとリア充らしい事が出来るわね」
曜「善子ちゃんかーわいいー」ツンツン
善子「や、やめなさいよ///」 店員「山盛りポテトになりまーす」
曜「はい!」
善子「ありがとうございます」
果南「じゃあ食べよー」
曜「ケチャップかける?」
果南「おっけ」
善子「良いわよー」 ヒョイ パクパク
果南「おいし」
曜「でもさー」
善子「ん?」
曜「ポテトって料理思い付いた人最強だよね」
善子「何の話?」
果南「ポテトって料理なのかな」 曜「だって皆ファミレスとか居酒屋とかで大体頼むし」
曜「何だかんだでシェア率高くて人気だよねーって」
善子「ああ、そういう意味では最強かもね」
曜「作業の片手間とかで食べるのにも最適だよねー」
果南「……シェア?」
善子「果南が全く話題に追いついてないけど」
曜「嘘、どんだけ英語弱いんだろ」 善子「このまえさ、ポテト最強って話したじゃない?」
曜「うん」
善子「私はハンバーガーこそ最強だと思うのよ」
果南「?」モグモグ
曜「今果南ちゃんがフィッシュバーガー食べてるから?」
善子「それはあんまり関係ないけど……とにかく私はハンバーガー最強説を唱えるわ」 善子「まずポテト同様手軽に食べられる、そしてそれなりに満足感もあるわよね」
曜「確かに!片手で食べられるのに結構お腹いっぱいになるよね」
善子「味もメインの肉や魚、野菜やソースとかで色々楽しめるし」
善子「更にバランスも取り易いしね」
曜「おおー!そう言われるとポテトって油とジャガイモだけだよね!」
善子「やっぱりハンバーガーが最強なのよね」
果南「ゴクン……2人とも色々考えてるんだねえ」ホワー
善子「……果南の暢気さには憧れるわ」
果南「えへー」 果南「曜!戦線の状況はどうだ!」
曜「イエス、果南隊長!本体の半数が壊滅。敵襲に対処しきれないかと!」
果南「クソ……善子の無線が通じれば……!」
ビービー!
果南「っ、こちら果南」ピッ 善子『慌てんぼうの隊長さん……待たせて悪かったわね』
果南「善子!無事だったのか!」
善子『もう心配無用。敵さんを殲滅する準備はバッチリよ!』
果南「善子……やっぱりお前は最高の部下だ!」
曜「隊長!まさか善子ちゃんが……!」
果南「ああ!これで我々の勝利が……!」
ドカーン!
善子『きゃああああー!!流れ弾がー!!』
果南「善子ー!!」
曜「善子ちゃあああああん!!」 曜「……ってさ、やっぱり海外移住は諦めた方が良いね」
果南「そだねー」
善子「……って!私そんな状況でもそういう立ち位置なの!?」
曜「でも善子ちゃん自身ある?」
善子「…………無い」
果南「よし、日本でまったりしよう」
『さんせー』 善子「うーん……」ペラッ
曜「あれ、善子ちゃん家の雑誌なんて見てどうしたの?」
善子「そろそろ家出なきゃまずいなーって思ってね」
善子「お母さんにも早く自立しろって日々言われてるし」
果南「日々言われてるの?きついねー」
善子「フン。果南が羨ましいわ」 果南「そう?」
善子「だって実家がダイバーだから実質家と仕事両方持って育ってるでしょ」
果南「あー、確かに」
曜「なるほど。果南ちゃん良いねー」
善子「そういう曜もアパート借りて一人暮らし出来てるじゃない」
曜「善子ちゃんもすれば良いのに」 善子「金が無いのよ……ていうか一人暮らしのイメージ無いし」
曜「意外となんとかなるよ?」
善子「でもしばらくは無理ー。というわけで家賃だけ調べて設計ぐらいしとこうってね」
果南「おー、善子偉いねー!」ナデナデ
善子「な、撫でるなあ///!」 善子「んー、何か良い所無いかしら」
曜「じゃあここは?」
善子「家賃4万2千円……収入的には問題ないわね」
果南「嘘、そんなに掛かるの?」
善子「いや、むしろ安い方じゃないの」
曜「実家勢の果南ちゃんには分かんないってー」
善子「そうだったわね」
果南「えー、何か寂しいな」 果南「じゃあここ!ここはどう?」
善子「家賃2万3千円……めちゃめちゃボロアパートじゃない!」
果南「安いよー?」
善子「安いだけじゃきついわよ……」
曜「駅から2時間かー、これは車が必要だねえ」
善子「無理無理。他の所にしましょ」 曜「ていうか善子ちゃんが求める条件って何?」
善子「家賃5万台で駅から15分以内」
曜「おおー、穴場だね!」
果南「確かに穴場だ」
善子「穴場って意味分かってるのかしら……」 善子「んー……これには載ってないっぽいわね」
曜「あれ、無いの?」
善子「……ふう、今回は縁が無かった様ね」
果南「一人暮らしはどうするのさ」
善子「とりあえず貯金50万してから考える」
曜「やっぱり善子ちゃんしっかり者だねー!」
善子「ふふん、まあね」 果南「ねー」
曜「ん?」
果南「腕相撲してみない?」
曜「良いよー!」スッ
果南「じゃあ善子審判してー」
善子「やっぱね……じゃあ始め!」 曜「そりゃー!」ググッ
果南「んんっ!」グッ
善子「すご……ほぼ互角じゃない」
曜「やっぱ果南ちゃん鍛えてるね!」
果南「それは引越しの仕事してる曜もだよ……!」
曜「でも今回は勝たせてもらうよー!」グググ
果南「こっちも負けてられないよ!」ググッ
善子「気迫が見える……」ブルブル 曜「……うおりゃああ!!」グン
果南「うあっ!」ドン
善子「はっ、曜の勝ちよ!」
曜「いやったー!」
果南「くそー、負けちゃった」
曜「ハンバーグ奢りねー!」
果南「しょうがないなあ」
善子「良いんだ……」 果南「ふわ……」
善子「んー」スマホチラッ
善子「うわ、もう1時なのね」
曜「暇だねー」ズズズッ 果南「そういえばさ」
曜「うん」
果南「昼から何か頭に違和感あるなーって思ってたんだよね」
曜「大丈夫だったの?」
果南「うん、で触ってみたらさ」
果南「ワカメが乗っかってたの」
曜「……ぶふふっ!」 曜「くひひひひ……!」プルプル
果南「ふふ、ウケてるウケてる」
曜「くくく……あはははは!」
善子「バカウケしてるじゃない……」
果南「こんな時間だもんねー」 曜「だって……果南ちゃんの頭にワカメが……あははは!」バンバン
果南「へへ、そんなにウケられると何か自信付くね」
善子「そうなの……?」
果南「善子も何かやってみなよ」
善子「ええ……えーっと」 善子「ギランッ!」
曜「あーっはははは!!」バンバン
善子「そんなに面白いの……?」
果南「曜、曜」
果南「ポテトをアーン……と見せかけて食べる!」パクッ
曜「食べるの!あははは、食いしん坊じゃん!」
善子「曜……こちょこちょこちょ!」
曜「よ、善子ちゃんやめて。いひゃはっはははは!」 善子「よーし、こちょこちょこちょ!」
曜「あはははは!……もうやめてよっ!!」
善子「ひっ!?」
曜「はーっはーっ……これ以上笑ったら死んじゃうよっ!」
果南「いや、死なないでしょ……」
善子「ご、ごめんなさい……」
曜「はー……はー……疲れた……」 果南「……うーん、これは……」
曜「どきどき……どきどき……」
善子「はあ……後は果南だけなんだけど」
果南「ごめんごめん、もうちょっとだけ考えさせてよ」 善子「もう先に頼んじゃうわよ?」
果南「うん、それでも良いや」
善子「じゃあ曜押して」
曜「うん!」ピンポーン
店員「お決まりでしょうかー」
善子「私はスパイシードリア」
曜「私はいつものチーズハンバーグで!」
店員「そちらのお連れ様は?」
果南「はい……いや、後で注文して良いですか」
曜「あ、ドリンクバー3つ下さい!」
店員「かしこまりましたー、ごゆっくりどうぞー」 果南「んー……どうしよ」
善子「ていうかお金は足りるの?」
果南「うん」
曜「じゃあ頼んじゃおうよー、私も食べてみたいし」
果南「……そうだね!」
店員「お料理お持ちしましたー」
果南「すいません、この期間限定の舟盛り定食で!」
店員「かしこまりましたー」 果南「た、頼んじゃった……!」
曜「やったね……やったよ果南ちゃん!」
果南「ありがとう……2人にもあげるからね……!」
曜「うん……うん!」
善子「何か達成感あるけどただ注文しただけじゃない」 善子「ていうか曜って刺身苦手だった筈よね?」
曜「え、だって前は飽きるほど食べてたけど最近刺身なんてまともに食べれなかったし」
善子「ああ……そういう事」
果南「……2500円か……一週間分の食費が」
善子「……マジ?」
果南「うん」 どこが話の切れ目なのかが分からん
そういう演出なのかもしれんが 曜「ギャーン」
善子「ガムシロとシュガースティックで何してんのよ」
曜「省エネ野球だよ、テーブルの上で出来るから」
善子「省エネってそういう事なの……?」
果南「省エネって何?」
善子「後で説明するわ」 曜「でもさ、こうして3人でファミレスでまったりするだけってのも手持ち豚さんでしょ」
善子「豚さんじゃなくて無沙汰ね」
果南「善子詳しいねー」
善子「これくらい常識だから」
曜「というわけでさ、皆やりたい事とか無いの?」
善子「ああ、今日のトークテーマそれね」 果南「ズズッ……やりたい事ね……海に住みたい」
曜「海底ドリーマー?」
果南「海底どりーまーだね」
善子「海底ドリーマーって何よ……」
曜「私は1億稼ぎながらスポーツしたい」
善子「オリンピック出なさい」 曜「そういう善子ちゃんは?」
善子「広告収入で月1000千万」
果南「うわあ……どりーまーだ」
曜「ユーチューブドリーマーだね」
善子「だからドリーマーって何なのよ」 善子「ねえ」
曜「何ー?」
善子「実は私の口座に1億円入ってるのよ」
曜「ええーー!?!?」
果南「マジで?」
善子「ええ……」 果南「でもそんな事言っちゃったら……」
曜「そうだよ!善子ちゃん狙われちゃうよ!」
善子「誰に?」
曜「いや……私達に」
善子「そんな訳無いじゃない」 果南「いやいや、一億なんて大金持ってるんでしょ?」
善子「2人がそんな事する様に見えないし」
善子「それに……2人の事は信用してるもの」
曜「……グスッ……善子ちゃん……」
果南「そんな風に思ってくれてたなんて……」
善子「……言わせないでよ、恥ずかしいでしょ……こんな事///」
曜「ううー……!!善子ちゃーん!!」ギュー 善子「……っていうのは嘘だけどね」
果南「だよねー」
曜「知ってたよー」ギュー
善子「あー……」
善子「お金欲しい」
果南「あ、私達の事信用してるのは本当だよね?」
善子「当然じゃない」 曜「」カラン
果南「ねー」
曜「んー?」
果南「バイトしてみようかな」
曜「ええー!?!?!?」ガタッ 善子「驚きすぎでしょ……」
曜「だってあの果南ちゃんがバイトするって……」
曜「何、募金でもするの?」
果南「何でなのさ。ちょっとお小遣い稼ごうって思っただけだよ」 果南「ダイビングのインストラクターって夏ぐらいしか稼げないからさ」
果南「それ以外の季節は本当に暇なんだよね」
曜「でも果南ちゃんゴミ拾いしてるじゃん」
果南「それはお金にならないし」
善子「じゃあこれでも見る?」
果南「お、タウンワークじゃん。サンキュー」 果南「んー、飲食店ばっかりだね」
善子「仕方ないわよ。田舎だもの」
曜「こういう時に都会の便利さが響いてくるよねー」
果南「時給は……800円ぐらいが目安かな」 善子「どうせ稼ぐなら高めの所探しなさいよ」
果南「そうだね……おっ、時給1000円?」
曜「あ、そこ良いかも!」
善子「やめときなさい。そこの会社ブラックだから」
果南「ブラック?」
善子「超肉体労働で体育会系が集まる職場だって」
曜「それ果南ちゃんにぴったりじゃん」
果南「確かに」
善子「……そうだった、私基準で考えてたわ」
果南「よし、明日面接行ってこよ」 肉体労働で体育会系は確かに果南(曜も)がいるべき場所だ 果南ちゃんはベーリング海峡の蟹漁船でもやってけそうだわ 果南「へへ〜♪」
曜「で、で、果南ちゃん面接はどうだったの?」
果南「勿論合格だよ〜♪それで昨日から早速働いたんだ!」
善子「早いわね……」
果南「やっぱり力仕事は良いよ。それに……ほら!」ポン
曜「おお……!」
善子「こ、これって……!」 果南「昨日の仕事終わりに監督さんから貰ったんだ〜♪」
曜「6、7、8……8000円だー!」
善子「神だわ……神のチケットだわ……!」
果南「ふふふ、今日は久し振りに贅沢しちゃおうかな」
果南「何頼もうかな〜♪」ウキウキ
曜「果南ちゃん嬉しそうだね」
善子「やりがい感じてるんでしょうね……羨ましいわ」 果南「うーん……とりあえずこのステーキと刺身の盛り合わせいっちゃうか」
善子「す、ステーキ……!」
曜「うわあ〜!私も食べたーい!」
果南「ふっふっふ……勿論2人にも分けちゃう!」
曜「よっ、流石果南ちゃん!」
善子「よっ、慈愛の神!」
果南「それ褒めてるの?」 善子「……うーん、何か良い所無いかしら」
曜「あ、また部屋探し?」
果南「真剣だねー」
善子「家での風当たりの強さと、友人2人がバリバリ働いている状況から来る危機感でね」
曜「うわあ、正に八方塞だあ」
果南「善子ってメンタルは強いよね」 善子「でもさ、一人暮らしするにはある程度拘りたい訳よ」
曜「じゃああれだ。レイアウトとか考えてる?」
果南「れ、レイアウ……ト?」
曜「内装だよ内装」
果南「ああ成る程」
善子「そりゃ勿論よ、孤高の私にぴったり合う様な部屋作りをね」
曜「かっこいい……!」 善子「でも月に5万も払えない今の状況じゃレイアウトとか言ってられないのよね」
曜「じゃあさ……3人でルームシェアとかしちゃう?」
果南「あ、良いね」
善子「この辺にそんな物件とかある?」
曜「ほら……月1万5千円だって」
善子「安すぎでしょ」 曜「風呂なし、トイレなし、玄関なし」
果南「玄関無いと流石にきついよね」
曜「駅……下」
善子「どこに家作ってんの!?」
曜「屋根高め」
果南「逆に住みたいよそこ」 善子「ねえ……」
曜「んー?」
善子「私ってダメ人間なのかしら……」
曜「どうしたの?」
果南「いつにもまして暗いね」
善子「そりゃあね……」 善子「コンビニの夜勤っていう最悪の労働をしている中、イラついた先輩にそんな文句言われてみなさいよ」
善子「一日中引き摺るわよ」
曜「え、ワンオペじゃないの?」
善子「夜勤明けの疲れた体で引継ぎしている時に言われましたー」
果南「わあ、何か大変そうだ」
善子「はあ……そもそも真面目に仕事しているのにダメ人間ってどういう事なのかしら……」 曜「ほら、大体仕事って言ったらサラリーマンとかそういう人達の事を言うんじゃないかな」
善子「それって私等の存在全否定してるわよね」
曜「うーん……」
果南「あれでしょ、そういう人に限ってコンビニ無くなったら困るって人だよ」
善子「……確かに。先輩だってコンビニで働いてるんだし」
曜「うんうん!善子ちゃんに言える立場じゃないって!」
善子「え、ちょっと待って。それって私がダメ人間って事認めてる?」
曜「んー……」
果南「さー……」
善子「はあ……」カラン 曜「ねえ……」
果南「ん?」
善子「どうしたのよ、深刻な顔して」
曜「私さ。社員にならないかって言われたんだ」
果南「え!?」
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