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梨子「ロストソングD.C.」
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0001 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/13(木) 00:30:17.98ID:Wct8jOp9
一部地の文あり
オリ設定あり
それなりに長い

速報で書いたSSの加筆修正版
ストーリーの変更はなし
最後まで書き溜め済
0376 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/21(金) 23:22:55.31ID:EcsXiCNj
花丸「あの……何の話ズラ?」

ルビィ「……今までは出来るだけみんなで見たいと思ったから、Aqoursのページは見ないようにしてたけど……善子ちゃんが全然見せてくれないから……ルビィのアカウントで見てみた……」

善子「……あっそ」


ルビィ「……なんでコメント非表示になってるの」


善子「……」

ルビィ「……ねぇ」

善子「私あれなのよねー、あれ、画面に文字流れるの嫌いなのよ、だから」

ルビィ「……そんなの見る人が自由に出来るでしょ……」

善子「そうだっけ、それは気付かなかったわねー」

ルビィ「……」

善子「聞きたいのはそれだけ?私が管理任されてるんだから私の好きにして何か問題ある?」イラッ

花丸「あの……二人とも……」オロオロ

ルビィ「……動画編集とか出来るからって……善子ちゃんに全部任せちゃってるのは悪いと思ってるよ……」

善子「別にいいわよ、そんなの」
0377 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/21(金) 23:23:59.22ID:EcsXiCNj
ルビィ「でも、だからってルビィ達にまで見せないようにする必要ないよね……」

善子「……だから私が任されてるんだから、私がどうしようと関係ないでしょ!」

ルビィ「あるよ!」

善子「っ……」

ルビィ「ルビィ達みんなでAqoursだもん!」

善子「……」

ルビィ「……だから見せてほしい……見てる人がどんな風に思ってくれてるか、知りたいから」

善子「……いやよ」

ルビィ「なんで!」

善子「なんでも」

ルビィ「いやだっ!見せて!」

善子「しつこいっ!」

ルビィ「なんで見せてくれないの!」

花丸「る、ルビィちゃん落ち着いて」オロオロ


善子「あんなもの見せられるわけないでしょ!」
0378 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/21(金) 23:24:30.61ID:EcsXiCNj
花丸「善子……ちゃん……?」

ルビィ「……」

善子「……チッ……」

ルビィ「……やっぱり」

善子「……っ!?」

ルビィ「……ルビィはね、善子ちゃんが思ってるよりずっとスクールアイドルが好きなんだよ……」

善子「……」

ルビィ「だから“そういう事”があるのも知ってる……」

善子「……っ」ギリッ

ルビィ「善子ちゃん……いつもぶっきらぼうだけど本当は優しいのも知ってる……」

善子「……違う」

ルビィ「だからルビィ達の事思って、コメントを隠しちゃったんだよね?」

善子「……私は」

ルビィ「でもね、善子ちゃん1人だけで背負ってほしくないな……」

善子「……」

ルビィ「ルビィ達、9人でAqoursなんだから……嬉しいことも嫌なことも9人で感じてたいから……」

善子「っ……」

ルビィ「だから、見せてほしい」

善子「……」

善子「……わかったわ」

ルビィ「善子ちゃん……!」

善子「ただし」

花丸「……?」


善子「まだ……リリーには黙ってて」
0379 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/21(金) 23:25:56.25ID:EcsXiCNj
ーーー

善子「……」

ルビィ「……」ギュッ

果南「なんなのさ……これ……」

ダイヤ「……」

曜「酷い……」

千歌「……いつから?」

善子「ブロック予選の前くらいから……」

花丸「じゃあ夏休みの初めくらいからずっと……?」

善子「うん……毎日じゃないけど……」

千歌「なんで黙ってたの……」

善子「……」

千歌「ねぇ」

果南「千歌、落ち着いて」

千歌「……ごめん」

善子「……大会前だったし……消したりしてたら……すぐに飽きて止めるだろうと思って……」

ダイヤ「それで……一人で抱え込んでいたわけですね」

善子「ごめんなさい……なんとか出来ると思って……」

ルビィ「善子ちゃんが謝る事じゃないよ……」

曜「でもこのままどうするの?」

善子「打てる手は全部打ったつもりだけど……」

千歌「……」

ダイヤ「このまま隠し通すつもりですか?」

花丸「……」

果南「もう少し何とかなるまでは、そのつもりの方がーー」

ガラッ

梨子「誰かいる……の……?」
0380 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/21(金) 23:26:52.31ID:EcsXiCNj
曜「えっ……」

果南「っ……!」

千歌「梨子、ちゃん……」

梨子「……今日休み……だよね……?」

曜「いや、ちょっと……たまたま……」オロオロ

梨子「……みんな揃ってなにしてるの……?」

ダイヤ「……」

花丸「その……これは……えっと……」

梨子「それ……動画?みんなで見てたの……?」

ルビィ「えっと、これは……そうじゃなくて……」

果南「梨子ちゃん、これはたまたまで……」

梨子「……なんで隠すんですか」

ルビィ「っ……」

善子「……」

ダイヤ「ルビィ、果南さん……見せてあげてください」

果南「でも!」

ダイヤ「……」

果南「っ……」

梨子「何の……話を……」

ダイヤ「桜内さん、私達が見ていたのはこれです」スッ

梨子「……っ……なに……こ、れ……」


『ν-tralについていけなかった落ちこぼれ』
『ダブりなのによくスクドルやれるよね』
『ラブライブ出れなかったらまたダブって転校してそう』
0381 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/21(金) 23:27:48.66ID:EcsXiCNj
果南「あのね、梨子ちゃん……」

善子「……ごめん、なさい……」

梨子「……」

善子「私がもっと早くちゃんと対処出来てたらこんなことにはならなかったの……だから……ごめんなさい……」

梨子「……」ギュッ…

ダイヤ「桜内さん……」

梨子「……私……忘れ物取りに来たんだった……」フラフラ

ルビィ「あのね梨子先輩!」

梨子「良かった……やっぱりここにあった……」

曜「梨子ちゃん……」

梨子「……じゃあ、私、先に帰るね……」

千歌「梨子ちゃん!」

梨子「……ごめんなさい……少し、1人になりたいから……」

バタンッ

千歌「……ぁ」
0382 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/21(金) 23:28:40.30ID:EcsXiCNj
曜「ど、どうしよう……」

鞠莉「ダイヤ!どうして見せたのよ!ハッキリ言って、一番最悪な状況よ!?」

ダイヤ「遅かれ早かれこうなるのは分かりきっていたことでしょう?」

鞠莉「でも、だからって……」

ルビィ「ルビィのせいだ……」

花丸「ルビィちゃん……何を……」

ルビィ「ルビィが善子ちゃんのこと問いただしたりしなかったら……こんなことには……」

善子「アンタのせいじゃないわよ……私がもっと上手くやれてれば……」

果南「誰の責任とかじゃないでしょ、私達全員被害者なんだから」

花丸「そうだよっ!ルビィちゃんも善子ちゃんも悪くないって」

千歌「……私のせいだ」ボソッ

鞠莉「千歌っち……?」
0383 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/21(金) 23:30:05.58ID:EcsXiCNj
千歌「私が……私が無理に誘わなかったらよかったんだ……」

果南「千歌!」

千歌「私が梨子ちゃんのこと何にも知らないのに無理矢理誘ったりしたから……梨子ちゃんが嫌な思いしちゃったんだ……わたしがーー」ギリッ

バンッ

ルビィ「ひっ……!?」ビクッ

ダイヤ「貴女達、いい加減にしなさい!」

千歌「っ……」ビクッ

ダイヤ「……津島さん、運営に通報は?」

善子「……してる……アカウント凍結とか対応してくれてるけど……余計に逆恨みされる原因になって……」

ダイヤ「少なくとも見捨てられてる訳ではないのですね」

善子「そう、かもしれないけど……」

ダイヤ「けど、けど、けど、とネガティブになるのはやめてください」

善子「そんなこと言われたって!」

ダイヤ「私達が沈んでいていれば、桜内さんは誰を頼ればいいか、分からなくなってしまいますわ!」

鞠莉「ダイヤ……」

ダイヤ「確かに私達に事を解決する力なんて無いかもしれません、ですが……せめて桜内さんを受け止めてあげることは出来るでしょう?」

曜「……」
0384 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/21(金) 23:31:03.06ID:EcsXiCNj
ダイヤ「千歌さん」

千歌「……」

ダイヤ「桜内さんを誘った自分のせいだと言うのなら、その責任、最後まで背負ってください」

千歌「責任……」

ダイヤ「全く……普段はヘラヘラとおバカなくせに、無理に悩んでどうするんですか」

千歌「お、おバカ!?」

ダイヤ「ええ、ええ、おバカですわ、だからクヨクヨ悩まずにいつも通り根拠もなく前向きにいて下さい」

鞠莉「褒めてるのか、貶してるのかハッキリしなさいよ……」

ダイヤ「桜内さんがどうにもならなくなった時、この部室は、私達がいる場所だけは、彼女の居場所として守ってあげるのが友達というものでしょう?」

千歌「……居場所」

果南「……そうだね」

曜「わかった!私もおバカだから悩まない!」

善子「なによそれ……」

花丸「マル達が桜内先輩を支えてあげなきゃ」

善子「……もう少し出来ることないか粘ってみるわ」

ルビィ「ルビィも!」

千歌「うん……うんっ!……一番苦しいのは梨子ちゃんなんだもんね……!」

ダイヤ「そうですわ」

千歌「だから私が……私達が居場所になってあげなきゃ!」
0385 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/21(金) 23:31:32.56ID:EcsXiCNj
ーーー

むつ「ねぇ、ちょっと」

千歌「どうしたの?」

むつ「……桜内さんと喧嘩でもしたの?」

千歌「えっ?」

いつき「桜内さん、最近授業終わったらすぐ帰ってるみたいだから」

よしみ「なんかあったの?」

曜「そういうわけじゃないけど……」

むつ「……?」

いつき「私達にも何か出来ることない?」

千歌「ありがとう、でも今は待っててあげることしか出来ないから」

よしみ「……」

曜「でも、きっとまた元のAqoursに戻れるから、だからみんなも待っててくれないかな」

いつき「……」

むつ「……わかった、二人がそういうなら」

よしみ「うんっ」

いつき「またライブする時は手伝うからね」

千歌「ありがとう♪」
0386 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/21(金) 23:35:05.35ID:EcsXiCNj
ーーー

ルビィ「善子ちゃん、これ」

善子「……不味いわね」

鞠莉「どうかしたの?」

善子「ν-tralにまで飛び火しちゃってる」

果南「えっ」

ルビィ「ν-tralは元々人気も凄いから動画も画面いっぱいにコメントが出ちゃって見えなくなるって理由でコメント非表示を推奨してるんだけど……」

花丸「とんでもない理由ズラ……」

ルビィ「そこに多分私達の動画にコメントしたのと同じ人がコメントしてたらしくって、それに気付いた人達がいたみたいで……」

果南「とんでもない奴だね……」

ルビィ「それが広まっちゃって……昨日ν-tralのページに二人からのコメントが出てたの」

ダイヤ「……現在、一部の方よりご指摘を受けている件について……」

鞠莉「プライバシーに関わる事であるため、詳しい内容については伏せさせていただきますが……事実とは全く異なる内容であり、ご指摘にあるようなトラブルは一切なく、現在に至るまで良好な関係であると認識しております……」

ダイヤ「……また今回の件につきまして、私共は一個人を狙った悪質な誹謗中傷であると判断し、このような行為が行われている事に対し、深く遺憾の意を表明します……」

鞠莉「……国立音ノ木坂学院アイドル研究部所属……ν-tral、高坂雪穂、絢瀬亜里沙、及びアイドル研究部部員一同……」

果南「大事になってきちゃったね……」

善子「流石にランキング1位のグループまで巻き込まれたとなるとね……」

ダイヤ「ですが、ここまで大っぴらになれば運営も表立って動きやすくなるのでは?」

鞠莉「確かにね、それがどう転ぶかは分からないけど……」

ルビィ「……梨子先輩」
0387 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/21(金) 23:36:01.33ID:EcsXiCNj
ーーー

花丸「……」グスッ

善子「……」

ガラッ

ルビィ「あっ……千歌ちゃん……」

千歌「おはよう、どうしたの?」

果南「ダイヤ……」

ダイヤ「私達が来た時に書き置きが……ご迷惑おかけしました、退部します……とだけ」

曜「そんなっ……」

千歌「……退、部」

鞠莉「さっきから連絡もしてるけど……何も返ってこないわ」

果南「千歌……」
0388 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/21(金) 23:36:28.32ID:EcsXiCNj
曜「なんで……梨子ちゃん……」

千歌「……梨子ちゃんの家に行こう」

ダイヤ「全員で行っては家の方にご迷惑ですわ」

千歌「私だけで行ってくる」

善子「私も行くっ!」ガタッ

ルビィ「善子ちゃん……」

善子「私があんなの見せちゃったせいなんだから!」

ダイヤ「ですから、そういう話は……」

善子「分かってるわよ!分かってるけど……やっぱりちゃんと謝りたいの!」

鞠莉「……なら、ヨハネちゃんと千歌っちで行ってきて、私達はここで待ってるから」

花丸「……」グスッ

千歌「分かった、善子ちゃん行こう」

善子「絶対リリーを連れ戻してくるから!」

バタンッ
0389 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/21(金) 23:37:05.14ID:EcsXiCNj
果南「……これからどうするの?」

ダイヤ「どうもこうもありませんわ、届けが受理されていればそれまで」

ルビィ「お姉ちゃん……!」

ダイヤ「桜内さんの意志を私達の勝手で覆すわけにはいきませんわ……」

鞠莉「ダイヤ……バカ真面目なのはいいけど、あんまり融通利かないなら……」ギリッ

ダイヤ「一個人の私が何の融通を利かせろと?」

鞠莉「じゃあ何!?このまま黙って梨子っちを見捨てろって言うの!?」バンッ

花丸「……っ!」ビクッ

ダイヤ「誰もそんなこと言ってません!」

曜「やめてよ二人共!」

果南「マルとルビィが怖がってる」

鞠莉「っ……ごめんなさい……」

ダイヤ「すみません……」

果南「……とりあえず千歌と善子ちゃんが梨子ちゃんを連れ戻してくるのを待ってよう」
0390 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/21(金) 23:37:31.54ID:EcsXiCNj
ーーー

ピンポーン

母「はーい」

ガチャッ

母「あら……貴女達……」

千歌「朝から急にすみません!あのっ、梨子ちゃんに会わせて下さい!」

善子「どうしても話がしたいんです!」

母「……ごめんなさい」

千歌「っ……お願いですっ!少しだけでいいんです」

母「そうじゃなくて……今いないのよ」

善子「えっ……」

母「朝早くにね……出かけちゃったみたいで」

千歌「どこにですか!?」

母「……お父さんに会ってくるって書き置きがあって……」

善子「お父……さん……?」
0391 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/21(金) 23:37:55.53ID:EcsXiCNj
母「今、夫が……梨子のお父さんが1人で暮らしてる家……私達が元々住んでた家に行ってるみたい」

善子「元々って……東京……」

母「ええ、だからごめんなさい……」

千歌「そう……ですか……」

善子「突然すみませんでした……」

母「力になれなくてごめんなさいね……」

千歌「……あのっ!」

母「……?」

千歌「梨子ちゃんが帰ってきたら……私達ずっと待ってるからって伝えてあげてください!お願いします!」

母「……ええ……ありがとう、必ず伝えておくわ」
0392 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/21(金) 23:38:50.87ID:EcsXiCNj
とりあえずここまで
週明けくらいに終わると思う
0396 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/22(土) 21:26:04.03ID:/BJd27qp
ーーー

梨子「……」

父「はい、梨子」コトッ

梨子「ありがとう……」

父「それにしても、突然でびっくりしたよ、連絡くれれば良かったのに」

梨子「ごめんなさい……」

父「いや、構わないんだがね、休日は庭の手入れくらいしかすることもないから」

梨子「……いつもしてるの?」

父「ああ、放っておいたら母さんに怒られるからな」

梨子「お母さん……いつも綺麗にしてたもんね」

父「……母さんの言ってた通り、少しずつ戻ってきているんだね」

梨子「……うん、本当に少しずつだけど……」

父「良かった、本当に」

梨子「……うん」

父「……この間の怪我は大丈夫かい?」

梨子「え?あ、うん、それは大したことなかったから」

父「そうか……あの時と全く一緒だから驚いたよ」

梨子「……」

父「本当に……人の事ばかり心配して……」

梨子「……そう、だね」
0397 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/22(土) 21:27:24.65ID:/BJd27qp
父「あぁそうだ、今更だが、今日はどうしたんだ?」

梨子「……特に用があったわけじゃないんだけど……なんかお父さんに会いたくなって……」

父「……」

梨子「……」

父「そういうところも変わらないな」

梨子「……えっ?」

父「何かあるとすぐ父さんの側に来るくせに、何もないなんて誤魔化すところがね、昔から変わらない」

梨子「そう……なんだ……」

父「……心の目でよく見なければものごとはよく見えない」

梨子「えっ?」

父「父さんが梨子にいつも言ってた言葉だよ」

梨子「……心の目……」

父「何に悩んでるのかは父さんには分からないし、そもそも年頃の女の子の悩みなんて、父さんがアドバイスしてあげられることはないけどね」

梨子「……」

父「いつだって答えは梨子の心にちゃんとあるはずだよ」

梨子「……私の……中に……」

父「ああ、梨子は多感な時期だ、色んな事を見て、色んな事を考えて、色んな事に迷うだろうけど、そんな時はじっと心を見つめて、心で見つめなさい、そうすれば自ずと答えは見つかるはずだ」

梨子「……こころを……」

父「さて、梨子、せっかくだからお昼でも食べていきなさい」

梨子「えっ?あ、わかった……」

父「母さんや梨子みたいに上手じゃないけどね、それなりに食べられるものは作れるようになったから」

梨子「……なんか不安になる言い方だね……」クスッ
0398 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/22(土) 21:28:09.34ID:/BJd27qp
ーーー

梨子「……じゃあ私、そろそろ行くね」

父「帰るのか?」

梨子「うん、でもその前に行かなきゃいけない場所があるのを思い出せた……」

父「……そうか、気をつけてな」

梨子「うん、ありがとうお父さん」

父「なに、父親として当然のことをしただけだよ」

梨子「うん」

父「梨子、父さんはいつだって梨子の味方で、梨子のファンだからな」

梨子「ふふっ……ありがとう」

父「梨子、心の目でよく見なければものごとはよく見えない」

梨子「……肝心なことはいつも目で見えないんだ、だよね」

父「……!」
0399 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/22(土) 21:28:40.68ID:/BJd27qp
梨子「お父さんと話してたらまた少しだけ思い出せた」

父「……そうか」

梨子「本当にありがとう、また来るから」

父「ああ、いつでもおいで」

梨子「それじゃ」

父「梨子」

梨子「ん?」

父「いってらっしゃい」

梨子「……うん!行ってきます!」

父「全く、変わらないようでちゃんと成長してるんだな……」


父「……ただ、反抗期が来てないような気がするんだが……うむ……」
0400 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/22(土) 21:30:15.06ID:/BJd27qp
ーー

梨子「……」キョロキョロ

梨子「確か……この辺りだったと思うんだけど……」キョロキョロ

梨子「うーん……」

ワンッ

梨子「ん?」

?「えっ……」

梨子「あっ……」

ワンワンッ

梨子「ナナ……」

ナナ「梨子……なんで……」
0401 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/22(土) 21:30:48.82ID:/BJd27qp
ーーー

ワンッワンッ

梨子「ふふっ、よしよし、覚えててくれたんだね」ナデナデ

ワンッ

ナナ「お茶でよかった?」コトッ

梨子「うん、ありがとう」

ナナ「……」

梨子「……あの、いきなり来て、ごめんね……」

ナナ「ううん、梨子が転校しちゃった時……もう会えないかと思ってたから、ちょっとびっくりしちゃっただけ」

梨子「……」

ナナ「でも、記憶が無くなったって聞いてたのに……」

梨子「少しずつだけど……戻ってきてるの」

ナナ「えっ……」

梨子「小さい頃のこととか……ナナ達と過ごした時のこととか……事故のこととか……」

ナナ「そっか……良かったね」

梨子「うん」
0402 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/22(土) 21:32:38.99ID:/BJd27qp
ナナ「……」

梨子「……」

ナナ「あの時は……本当にありがとう」

梨子「……」

ナナ「それから……ごめんなさい」

梨子「ううん……ナナは悪くないよ」


ナナ「でも……梨子は私を庇ったせいで車に撥ねられて……」


梨子「もう過ぎた事だし、見ての通り今も元気にやってるから」

ナナ「梨子……」

梨子「ねぇナナ」

ナナ「ん?」

梨子「一つ聞いていいかな?」

ナナ「何?」


梨子「どうしてスクールアイドル辞めちゃったの?」


ナナ「……あんな事があったのに……続けてられないよ」

梨子「……」

ナナ「私が逃げ遅れたせいで梨子が入院して……記憶まで無くなって……それなのに私だけ続けるなんて出来ないよ……」
0403 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/22(土) 21:33:18.52ID:/BJd27qp
梨子「雪穂や亜里沙は?穂乃果先輩達は?」

ナナ「みんな引き留めてくれたよ……私だって最初は梨子のことを待ってようって思ってた……でもやっぱり続けられなかった」

梨子「……」

ナナ「雪穂も亜里沙も、他のみんなも今でも仲良くしてくれてるよ?……でもやっぱり自分のこと責める気持ちだけは無くならないから……結局スクールアイドルそのものから離れないと耐えられなかった……」

梨子「……」

ナナ「……ごめんね、せっかく梨子も記憶が戻ってきて良くなってるのに……こんな話して……」

梨子「……」

ナナ「……」

梨子「ナナ」

ナナ「……?」

梨子「ナナに見てほしいものがあるの」

ナナ「見てほしいもの……?」

梨子「えっと……これ」

『今日はみとしースペシャルライブに来てくれてありがとうございます!』

ナナ「これ、は……スクールアイドル……」
0404 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
垢版 |
2018/09/22(土) 21:34:54.06ID:/BJd27qp
梨子「今、私のいる学校のスクールアイドル……Aqoursって言うの」

ナナ「……どうしてこんなのを」

梨子「いいから見てて」

ナナ「……」

梨子「……」

『実はみんなにお知らせがあります!』

『Aqoursに新しいメンバーが加わりました!国木田花丸ちゃんと!』


『桜内梨子ちゃんです!』


ナナ「え……」

梨子「……」

ナナ「嘘……」

梨子「不思議だよね……」

ナナ「……」

梨子「何にも覚えてないのに……何にも知らないのに……私、懲りずにまたスクールアイドル始めちゃったの」クスクス

ナナ「梨子……」

梨子「伝えに来るのが遅くなってごめんね……ナナや雪穂達とは一緒じゃなくなっちゃったけど……私は今もちゃんとスクールアイドルだよ」

ナナ「……っ」

梨子「だからもう自分を責めないで」

ナナ「り、こ……」グスッ

梨子「……私のせいで辛い思いさせてごめんね」

ナナ「梨子のせいじゃない!私……私が……うぅっ……」

梨子「ナナ……」ギュッ

ナナ「うわぁぁぁん!」ギュウッ
0405 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
垢版 |
2018/09/22(土) 21:35:53.20ID:/BJd27qp
ーーー

ナナ「……はぁ……」ズビッ

梨子「落ち着いた?」

ナナ「……久しぶりに会えたのに……みっともないところ見せてごめん……」

梨子「そんなの気にしないよ」

ナナ「ありがと……少し楽になれた気がする……」

梨子「良かった♪」

ナナ「梨子は今楽しい?」

梨子「えっ?」

ナナ「この新しいグループのみんなといて、楽しく過ごせてる?」

梨子「うん、どうして?」

ナナ「苛められてない?」

梨子「苛められてません」

ナナ「なら良かった」

梨子「なにそれ、もう」

ナナ「雪穂と亜里沙には言ったの?」

梨子「うーん……言ったというか……まだ記憶が戻ってない頃に一度会ってるの」

ナナ「そうなの?」

梨子「うん、まぁそれからまだ会えてないけど……」
0406 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
垢版 |
2018/09/22(土) 21:36:55.75ID:/BJd27qp
ナナ「……」

梨子「……」

ナナ「会いたい?」

梨子「えっ?」

ナナ「今日のこの時間だと……もう少ししたら男坂で練習始まるんじゃないかな」

梨子「……」

ナナ「離れたって言っても同じクラスだし、雪穂と亜里沙とは中学から一緒だしね、どこで練習してるかくらいは分かるよ」

梨子「……」

ナナ「きっと雪穂も亜里沙も喜んでくれるよ」

梨子「……うん」

ナナ「……」

梨子「……」

ナナ「考えてる暇があったらとりあえず動く!」

梨子「えっ?」

ナナ「凛先輩がいつも言ってたでしょ」

梨子「そう……だっけ」

ナナ「うん、だから行ってきなよ」

梨子「……わかった」

ナナ「……今日は本当にありがとうね」

梨子「ねぇ、ナナ、またみんなで会えるかな?」

ナナ「……どうかな、私達はもう卒業だから」

梨子「そう……だよね」

ナナ「でも、大丈夫、今日会えたから」

梨子「……うんっ」 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:1341adc37120578f18dba9451e6c8c3b)
0407 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
垢版 |
2018/09/22(土) 21:37:40.04ID:/BJd27qp
ーーー

「じゃあ、まず一年生から」

「はーい」

「いくよー……スタート!」

タッタッタッタッ

「しっかり足上げてー」

タッタッタッタッ

「……」

タッタッタッタッ

「はい、お疲れー、タイムは?」

「うん、ちょっとずつ短くなってるよ」

「だいぶ体力付いてきたね、じゃあ次ー」

「はーい」


梨子「……」
0408 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
垢版 |
2018/09/22(土) 21:38:37.61ID:/BJd27qp
ーーー

亜里沙「お疲れ様、じゃあ10分休憩してから基礎ステップの練習ねー」

「はーい」

雪穂「亜里沙ー」

亜里沙「なに?」

雪穂「ブロック予選の曲なんだけどね」

亜里沙「うん……ん?」

雪穂「どうかした?」

亜里沙「……えっ」

雪穂「亜里沙……?」

亜里沙「……!」ダッ

雪穂「ちょっ!?どこ行くの!?」

亜里沙「梨子かもしれない!」

雪穂「えっ!?ごめん!ちょっと後任せる!」ダッ

「えっ?分かりましたー……?」
0409 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/22(土) 21:39:41.20ID:/BJd27qp
ーーー

亜里沙「梨子!梨子ー!いるの!?」

雪穂「亜里沙、本当に梨子なの?」

亜里沙「忘れるわけないよ!あれは梨子だよっ!」

雪穂「亜里沙……」

亜里沙「梨子ー!」

雪穂「……」キョロキョロ

亜里沙「梨子ー!」

雪穂「あっ!亜里沙!あれ!」

亜里沙「やっぱり梨子だ!梨子ー!」

梨子「……」スタスタ

亜里沙「おーい!会いに来てくれたんだよね!」

梨子「……」スタスタ

雪穂「亜里沙、ちょっと待って」

亜里沙「なんで……止まってくれないの……梨子」

梨子「……」スタスタ

雪穂「……」

亜里沙「……どうしてこっち見てくれないの……」
0410 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/22(土) 21:40:22.92ID:/BJd27qp
雪穂「……亜里沙」

亜里沙「……なに?」

雪穂「私に合わせて」

亜里沙「えっ?」

雪穂「すぅ……音ノ木坂学院アイドル研究部!高坂雪穂ぉ!」

梨子「……」ビクッ

亜里沙「っ!同じくアイドル研究部!絢瀬亜里沙ぁ!」

雪穂「私達は!ν-tralとしてー!絶っ対決勝に行くからー!」

亜里沙「アキバドームで待ってるからー!」

梨子「……」

雪穂「はぁ……はぁ……」

亜里沙「……はぁ……梨子……」

梨子「……っ」

雪穂「……戻ろ」

亜里沙「でも……」

梨子「……」


梨子「……浦の星女学院!スクールアイドル部!桜内梨子っ!」
0411 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/22(土) 21:41:10.91ID:/BJd27qp
雪穂「……っ」ビクッ

亜里沙「梨子……!」

梨子「今度は……今度は必ず決勝に行くから!」

雪穂「……」

亜里沙「……」

梨子「形は違っても!約束を守るために!絶対!」

雪穂「約束……」

亜里沙「それって……!」

梨子「……っ」ダッ

雪穂「……」

亜里沙「ねぇ、雪穂……」

雪穂「……うん……きっと思い出せたんだ……」
0412 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/22(土) 21:41:56.32ID:/BJd27qp
ーーー

梨子「はっ……はっ……はっ……」


梨子「帰らなきゃ……っ」


梨子「謝らなきゃ……っ」


梨子「みんなに……っ」
0413 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/22(土) 21:42:36.97ID:/BJd27qp
ーーー

ガシャンッ

梨子「……はぁ……はぁ……」

梨子「……門……開いてない……」

梨子「はぁ……はぁ……そうよね……もうこんな時間なんだし……」

梨子「……何か挟まってる……紙?」

梨子「……」スッ

梨子「……っ!」ダッ


『初めて会った場所で待ってます 千歌』
0414 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/22(土) 21:45:11.66ID:/BJd27qp
ーーー

梨子「……っ!」

梨子「……いたっ!」ザッ

梨子「はぁ……はぁ……はぁ……」


千歌「……」

ルビィ「梨子先輩……」

花丸「……」

鞠莉「ほんとに来たわね」

ダイヤ「……」

曜「梨子ちゃん……」

善子「り、リリー……」

果南「善子ちゃん待って」


梨子「……っ」

梨子「ごめんなさいっ!」

千歌「……」

梨子「練習行かなくなったり……勝手にいなくなって……自分勝手でした!」
0415 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/22(土) 21:46:39.67ID:/BJd27qp
ルビィ「そんなこと……」

ダイヤ「ルビィ」

ルビィ「っ……」

梨子「どうすればいいか分からなくて……みんなに迷惑かけたくなくて……」

花丸「……」

梨子「でも……お父さんに会って……ナナや雪穂達と会って……気付いたの……」

善子「……」

梨子「私……心の底からスクールアイドルが好きだって!だから記憶がなくたって、またここでスクールアイドルを始めたんだって!」

果南「梨子ちゃん……」

梨子「だからっ!だから自分勝手で滅茶苦茶で!迷惑もいっぱいかけちゃうけど!また私をスクールアイドル部に入れてくださいっ!!」

鞠莉「……何を馬鹿なこと言ってるの」

梨子「っ……分かってます……馬鹿で最低な事を言ってるのは……でもっ……たとえ一緒に踊れなくても……せめて同じ部員としてーー」

千歌「梨子ちゃん、なんか勘違いしてないかな」

梨子「……えっ」
0416 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/22(土) 21:48:25.56ID:/BJd27qp
千歌「スクールアイドル部を辞めた人なんていないよ」スッ

梨子「これ……私の書いた退部届……なんで……」

ダイヤ「全く、私が回収してなければ本当に受理されてましたわよ」

果南「ダイヤが先生に掛け合って保留にしてもらったの」

梨子「……どう、して……」


千歌「信じてたから」


梨子「……っ」

千歌「梨子ちゃんなら絶対戻ってくるって信じてたから」

曜「負けず嫌いな梨子ちゃんがこんなところで逃げ出したりしないって」

花丸「それでもヒヤヒヤしたズラ……」


千歌「だから、おかえり、梨子ちゃん」

梨子「っ……うん……うんっ……ただいまっ……」グスッ
0417 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 00:20:47.24ID:E/jaCoXC
ーーー

善子「……ほんとにいいの?」

梨子「うん」

ルビィ「今ならまだ止められるよ?」

梨子「ありがとう、でもこれは私なりのけじめだから」

ルビィ「そっか……」

善子「……わかったわ、じゃあ撮るわよ」

梨子「うん」
0418 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 00:21:17.83ID:E/jaCoXC
ーーー

ナナ「雪穂、亜里沙」

雪穂「どうしたの?」

ナナ「ちょっと相談と報告」

亜里沙「ん?」

ナナ「とりあえずこれ見て」

雪穂「なに?」

梨子『動画をご覧の皆様、初めまして、浦の星女学院スクールアイドル部、2年の桜内梨子です』

亜里沙「梨子!?」

梨子『まずこの度、私の事について、運営やスクールアイドル、応援してくださるファンの皆様にご迷惑をおかけしたことについてお詫び申し上げます』

雪穂「梨子が悪いわけじゃないのに……」

ナナ「私も一連のことは調べた……酷いよね……」

梨子『この件については、私に詳しい事情を説明する責任があると思い、このような形で皆様にお伝えすることにいたしました』

亜里沙「……」

梨子『まず、私がかつて音ノ木坂学院の生徒であったこと、本来なら3年生であることについては、紛れもない事実です』

ナナ「……」

梨子『ただ、私が今の状態になった理由については、一部で囁かれているような事は無く、二年前の12月……私がまだ音ノ木坂の一年生だった時、交通事故にあったからです』

雪穂「……」

梨子『交通事故により、私は全生活史健忘、いわゆる記憶喪失に陥りました、怪我と記憶喪失によるリハビリを余儀なくされ、一年の休学、そして家族が私の精神的負担を考慮しーー』
0419 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 00:23:27.78ID:E/jaCoXC
ーーー

ガラッ

善子「さぁ、リトルデーモンのみんな!」バァン

花丸「どうかしたズラ?」

ルビィ「マルちゃん、普通に返事しちゃうんだ……」

善子「とんでもない事になったわっ!」ギランッ

果南「えー……今度は何?」

梨子「もしかして……私の動画、やっぱり荒れちゃったりしてるの?」

善子「ええ、そりゃもう大荒れに大荒れ、大波乱に大混乱よ!」ギランッ

ダイヤ「意味わかりませんわ」

善子「じゃーん!なんとランキングが46位よー!」バッ

ルビィ「え?」

梨子「ん?」

千歌「んー?」


鞠莉「……ワッツ!?」ガタッ

千歌「よんじゅーろくっ!?」ガタッ

ルビィ「えぇぇ!?460の間違いじゃないの!?」アワアワ

曜「一気に50位以内まで上がっちゃったの!?」ガタッ

花丸「またとんでもない事になったズラぁ!?」ガーン
0420 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 00:24:20.21ID:E/jaCoXC
善子「まぁ、スクールアイドルとしてどうかとは思うけど……リリーの動画を見た人が、感動したとか色々コメントくれててね」

梨子「そんな……」

善子「これまでアップした動画も鰻登り!獲得ポイントも桁が上がる快進撃よ!」

果南「善子ちゃんのテンションまでおかしい……」

ダイヤ「まぁここまで上位に来てしまったわけですから、4月からずっとやってきた鞠莉さん達にしてみれば、盛り上がるのも当然でしょう」

千歌「梨子ちゃん、絶対ラブライブ出よう!」

梨子「うんっ!」
0421 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 00:25:26.55ID:E/jaCoXC
ーーー

鞠莉「クシュンッ……寒い……」

曜「今日は一段と寒いねー……」ブルッ

千歌「雪降るかな!」

ダイヤ「降水確率は0ですわ」

千歌「がーん……」ガクッ

花丸「こんなに寒いのに人はいっぱいいるズラ」

曜「そういえば梨子ちゃん達は?」

ダイヤ「……あちらでファンにもみくちゃにされてますわ」

千歌「凄い人だかり……」

曜「あ、出てきた」

善子「さ、流石にこんなにたくさんのリトルデーモン相手にしてられないわ……」ボロッ

果南「大丈夫、ルビィ?」

ルビィ「ひぃぃ……」フラフラ

梨子「と、とりあえず中に入りましょう……」ヨロヨロ

鞠莉「まだブロック予選なのにとんでもない盛り上がりね」

ダイヤ「まぁ私達、県内1位になってしまいましたからね……」
0422 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 00:26:41.11ID:E/jaCoXC
ーーー

『スクールアイドル部、Aqours、ブロック予選突破!』

ルビィ「これは……恥ずかしい……」

花丸「おっきい垂れ幕ズラぁ……」シミジミ

善子「まだブロック予選突破しただけなのに……」

花丸「でもみんな応援してくれてるんだよね」

善子「まぁ、そうなんだろうけど……」

キャーキャー

ルビィ「すごい窓から手を振られてる……帰りたい……」フリフリ
0423 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 00:28:56.56ID:E/jaCoXC
ーーー

千歌「あーあ……地区予選行けたら冬休みの宿題免除とかしてもらえないかなぁ」

ダイヤ「何を馬鹿なことを言ってるんですか……」ヤレヤレ

鞠莉「ーー!ーー!」

善子「さっきからマリーは何怒ってるの?」

果南「私達、かなり有名になってきたでしょ?だから鞠莉のお父さんがAqoursをホテルのCMに出したいんだって」

善子「なんというか商魂たくましいお父さんね……」

梨子「何から何まで……私のせいでごめんなさい」ガクッ

曜「もぉ、前向きに行こうヨーソロー!」ビシッ

花丸「ヨーソローの使い方おかしい気が……」

曜「気にしない!」

鞠莉「もう、勝手なんだから!」プンプン

ダイヤ「終わりましたか?」

鞠莉「CMがダメならパンフはどうかだって!何なのよもう!」

ルビィ「あはは……」

善子「随分食い下がるのね……」

千歌「じゃあそろそろ練習始めよっか」

曜「おっけー♪」

鞠莉「待たせちゃってごめんなさいね」
0424 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 00:30:40.86ID:E/jaCoXC
ーーー

志満「千歌ちゃんおめでとう♪」

千歌「うんっ!ありがとう志満ねぇ!」

美渡「ほれ」ドサッ

千歌「えっ?何この大量のみかん……しかも高いやつ!」

美渡「お姉様は約束を守る人だからねー」ニシシ

千歌「約束?」

美渡「忘れてんのかっ、じゃあ没収ー」

千歌「えぇぇ!?」ガーン

志満「もう美渡、意地悪しないの」

美渡「冗談だってば、前に何かの大会で入賞出来たらなんかあげるって言ってたでしょ」

千歌「えっ!あれ本気だったの!?」

美渡「アンタねぇ……せっかく県大会優勝したアンタ達の為に買ってきてあげたのに」

千歌「美渡ねぇ……ありがとう!」

美渡「そうそう、素直に感謝してればよろしい」

志満「ふふっ♪部活のみんなにも分けてあげてね♪」

千歌「わかった♪」
0425 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 00:31:14.97ID:E/jaCoXC
ーーー

果南「うわ……なにこれ」

ルビィ「すごい料理いっぱい……」

鞠莉「クリスマスパーティーするならってパパが県大会優勝のお祝いも兼ねてくれて……」

善子「絶対食べきれないでしょ……」

千歌「こんなにおっきいケーキ初めて見たよ!?」

曜「あ、後でお金請求されたりしないよねっ!?」

鞠莉「それは大丈夫」

ダイヤ「これでは、どこぞの企業の祝賀会ではないですか……」

梨子「見たことない料理ばっかり……」

千歌「せっかくだし他の子も呼ぶ?」

花丸「いきなり呼んで来れるかなぁ?」

鞠莉「ダメ元で呼んでみましょうか」

曜「はーい」

ルビィ「誰か来てくれるかなぁ」

善子「刺身とかあるわね……」

果南「誰か来るにしても、待ってたら傷んじゃうから先に食べよっか」

梨子「それもそうね」

千歌「んじゃーいっただっきまーす♪」
0426 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 00:33:24.56ID:E/jaCoXC
ーーー

千歌「遂に来たのだ!」グッ

曜「名古屋もやっぱり人多いなぁ……」トボトボ

鞠莉「ラブライブ本戦への出場を決める大事な大会だもの♪」

ルビィ「東海4県の人気グループがここに集まってくるんだぁ♪」キラキラ

善子「いや、私達もその内の1組なんだけど……」

果南「勝ち目は?」

ダイヤ「出場グループのランキングですと3番目でしたわ」

梨子「ランキングだけみれば可能性は大いにあるってことかな?」

ルビィ「ダメですっ!その慢心が失敗に繋がるんだからっ!」フンス

花丸「そうだねルビィちゃん!」グッ

果南「全力でやらなきゃ足元すくわれるもんね」

ルビィ「そうです!今、私達よりランクが下でも本戦出場経験のあるグループもいます!何が起きるか分かりませんよっ!」

千歌「3番目にランクが高いなら出場決まったも同然だねっ!」

善子「ルビィの話聞いてた……?」

曜「とはいえ、あんまり気負い過ぎてもダメだよ」

梨子「そうだよね、いつも通り楽しいライブにしなきゃ」

ダイヤ「今年最後のライブですものね」

千歌「それが言いたかった!」ビシッ

鞠莉「全然違うじゃない……」
0427 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 00:36:28.50ID:E/jaCoXC
ーーー


MC『ーー皆様大変長らくお待たせいたしました』

曜「……」

MC『……この場に集まった20組の内……』

鞠莉「……」

MC『一体どのグループが本戦への切符を手に入れるのか!』

花丸「……」

MC『東海エリア地区予選!予選突破グループ上位3組の発表です!』

ルビィ「……お願いっ」

ドゥルルルル…

MC『……エントリーナンバー3!岐阜県立束濃フロンティア高等学校ーー!』

果南「……あと2枠……」

ドゥルルルル…

MC『……エントリーナンバー7!愛知県名古屋市立光陽高等学校ーー!』

善子「……っ」

ダイヤ「……」ゴクリ

ドゥルルルル…
0428 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 00:37:34.79ID:E/jaCoXC
MC『……エントリーナンバー12!静岡県私立浦の星女学院、スクールアイドル部ーーAqours!』


梨子「あっ……」

MC『以上がラブライブ本戦への出場を決めた3組ですっ!そして、素晴らしいライブを見せてくれた全ての出場グループに盛大な拍手を!』

千歌「……」ポカーン

曜「千歌ちゃん!」ダキッ

果南「本戦……出場……!」

ルビィ「夢のラブライブに……」

鞠莉「出れる……!」

花丸「やったズラぁ!」

ダイヤ「やりましたわね!」

梨子「……っ」グスッ

善子「まだ泣くには早いでしょ」

梨子「……うんっ」ゴシゴシ

果南「遂にラブライブに……アキバドームに!」

ルビィ「ずっと憧れてたあの場所で歌える!」

千歌「……嘘、じゃないよね!?」

ダイヤ「そんな訳ないでしょう」

千歌「私達……ほんとにラブライブに行けるんだ……!」
0429 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 00:48:18.11ID:E/jaCoXC
ーーー

ゴーン…

花丸「みんな、あけましておめでとうございます」ペコリ

ルビィ「おめでとうございます♪」ペコリ

ダイヤ「おめでとうございます」ペコリ

千歌「おめでとう♪ダイヤさん、ルビィちゃん、マルちゃん♪」

曜「みんな、あけましておめでとう!」

ゴーン…

梨子「おめでとう……3人のその格好は……?」

花丸「これ?巫女さんズラ、本当は寺だから巫女っていうのも変なんだけど……」アハハ…

ルビィ「でも可愛いよね♪」

ダイヤ「私はあまり気が進まないのですが……ご住職の意向でしたので……」

千歌「あはは……」

花丸「しかも、巫女さんの方が受けが良さそうだから、って理由なんだよね……」ガクッ

梨子「……??」

曜「……あっ!梨子ちゃん、ここマルちゃんの家」

梨子「えっ!?」

花丸「あっ、そういえば桜内先輩ってウチに来たことなかったっけ?」

梨子「えっと……初めて内浦に来たときに、お母さんと一緒にここに来て住職さんに挨拶だけはしたけど……」
0430 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 00:48:47.02ID:E/jaCoXC
ダイヤ「あぁ、それでは気付きませんわね」

花丸「ウチの表札、本殿の裏の家の方にしか出てないから、あと多分その住職はオラのおじいちゃんズラ」

梨子「そうだったのね……そういえばダイヤさんとルビィちゃんはどうしてその格好を?」

ダイヤ「黒澤家も古くからお世話になってるお寺ですので、半ば親戚みたいなものですわ」

ルビィ「だからこういう人が沢山来る時はお手伝いに来てるの」

梨子「なるほど……」

鞠莉「ハーイ♪ハッピーニューイヤー♪」

曜「あ、鞠莉先輩!うわ……凄い晴れ着……」

鞠莉「あら、ほんとに誰も着てないじゃない」

果南「だから言ったじゃん」

鞠莉「もう!勿体ないわよ!」

梨子「果南さん、あけましておめでとうございます」ペコリ

果南「あけましておめでとう♪ルビィ、その格好可愛いね」

ルビィ「えへへ♪でしょー♪」

鞠莉「あれ?ヨハネちゃんは?」

千歌「あ、そういえば来てないね」
0431 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 00:49:09.11ID:E/jaCoXC
ーーー

善子「寝てたわ」

ようちか「勿体なーい」

善子「ヨハネは堕天使だから……聖なる除夜の鐘を聴くと魂を締め付けられるような痛みが……!」

梨子「むしろ浄化してもらった方がいいんじゃ……」

美渡「ほら、喋ってないで働くー」

千歌「はーい」

善子「ていうか、他のみんなは?」

曜「ルビィちゃんとダイヤさんは親戚に挨拶回り」

千歌「マルちゃんは初詣のお手伝い」

梨子「鞠莉さんもお父さんの関係者なんかに新年の挨拶しなきゃって言ってたよね」

善子「松浦先輩は?」

曜「初潜りするってさ」

善子「そんなのありっ!?」ガーン

志満「みんなー、もうすぐ次のお客様が到着するからそれまでに表の掃除よろしくー」

千歌「はーい」

善子「ラブライブがあるからって、親の実家に行かないで残ったのに、新年早々旅館のバイトをする羽目になるとは……」ガクッ
0432 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 00:49:35.58ID:E/jaCoXC
ーーー

母「忘れ物は大丈夫?」

梨子「えっと……うん、大丈夫」

母「もう暗くなる時間だから気を付けてね?」

梨子「うんっ」

母「お母さん会場には見に行けないけど、梨子達が出る時は絶対TVで見て応援してるから、頑張ってね!」

梨子「うん、頑張る!」

母「お父さんにもよろしくね」

梨子「うん」

母「じゃあーー」

梨子「お母さん」

母「ん?」

梨子「ありがとう、この町に連れてきてくれて」

母「急にどうしたの……」

梨子「なんか、今言いたくなったの」

母「……そう」

梨子「私、色んな物を無くしちゃったけど……その分この町で手に入れた物も沢山あったから……」

母「……」

梨子「だからありがとう!じゃあいってきます!」

母「うん、いってらっしゃい!」
0433 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 01:01:43.52ID:E/jaCoXC
ーーー

梨子「散らかってるかもしれないからごめんね」

父「酷いなぁ……一応昨日の夜ちゃんと掃除したんだよ?」

梨子「ほんとにー?ふふっ、じゃあ上がって」

曜「お邪魔しまぁす!」

ルビィ「お、お邪魔しますっ!」

花丸「ここが桜内先輩が住んでた家……」

善子「思ったよりデカい……」

果南「これで海が見えたら最高だねー」

鞠莉「果南、貴女海以外に楽しみないの?」

ダイヤ「夜分遅くに申し訳ありません、少しの間ですが、よろしくお願い致します」ペコリ

父「おぉ、これはこれはご丁寧に、こちらこそ大したもてなしも出来ずすみません」ペコリ

千歌「梨子ちゃんの部屋は?」

梨子「えっ?特に面白いものはないと思うけど……」

果南「曜」

曜「ラジャー!突撃であります!」

梨子「えっ!ちょっと!部屋はダメっ!」サッ

曜「えー」

梨子「掃除とか全然してないし!引っ越す前のままだから!」

果南「んー、それじゃちょっと申し訳ないなぁ」

千歌「仕方ないなぁ」

ルビィ「人の家なんだからあんまり詮索しちゃダメだよぅ……」

ダイヤ「貴女達、ご好意で泊めてもらえるんですからもう少し弁えてください……」
0434 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 01:02:11.64ID:E/jaCoXC
鞠莉「すみませんお父様、キッチンをお借りしてもよろしいですか?」

父「お父様!?あ、あぁ、自由に使ってくれて構わないよ……」

鞠莉「ありがとうございます♪もしまだお済みでなければご一緒に夕食はいかがですか?」

父「あぁ、申し訳ない……気持ちは嬉しいが、仕事終わりに済ましてきたもので」アセアセ

鞠莉「そうでしたか、では、明日の朝食は是非ご一緒に♪」

父「あぁ、そうさせてもらおうかな……り、梨子」

梨子「どうかした?」

父「なんというか……個性的な子達だね……」

梨子「あぁ……うん……」

鞠莉「梨子っちー♪レッツクッキングよー♪」

梨子「あっ、はーい」

花丸「あ、オラも手伝うズラ!」
0435 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 01:02:42.83ID:E/jaCoXC
ーーー

千歌「ふわぁ……おはよ……」

ルビィ「ぅゅ……」ゴシゴシ

梨子「二人共おはよう♪もうすぐ朝ごはん出来るから顔洗ってきて」

ルビィ「はぁい……」

鞠莉「梨子っちー何かお手伝い出来ーー」

梨子「鞠莉さんは座っててください♪」ニコッ

花丸「笑顔が怖いズラぁ……」シミジミ

鞠莉「oh……オーケー……」シュン…

善子「……まぁ、これからラブライブ本番だってのに朝からあんな殺人的な料理食べたくないしね……」ボソッ

ダイヤ「何故、あんなに自信満々だったのか甚だ疑問ですわ……」ヤレヤレ

果南「あんな硬いお肉初めて食べた……」

曜「うわー……こんな朝早くから会場に人集まりすぎ……なんか行きたくなくなってきた……」ウヘァ

ルビィ「わぁ♪生放送は一局だけなのにどのチャンネルもラブライブの話ばっかりだねー♪」ワクワク

花丸「みんな出来たよー♪」

千歌「うーん……いい匂い♪」

果南「じゃあしっかり食べて、今日も全力で行こう!」

9人「いただきまーす!」
0436 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 01:03:20.93ID:E/jaCoXC
とりあえずここまで
0441 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:28:38.31ID:E/jaCoXC
ーーー

ダイヤ「えっと……関係者用はあちら側のようですね」

果南「はーい」

曜「早く入っちゃおうよ」


千歌「……ええっ!?」

花丸「なんて言ってるの?」

千歌「むっちゃん達……全校生徒連れてきたって……」

梨子「ぜ、全校生徒!?」

千歌「入れなくても外のモニターで応援するからって……」

花丸「何時間ここにいるつもりズラ……」
0442 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:30:43.26ID:E/jaCoXC
鞠莉「……」

曜「鞠莉先輩どうかした?」

鞠莉「……私達あそこでこてんぱんに負けちゃったのよねーって思って」

千歌「アキバシティーホール……」

ルビィ「うん……マルちゃんと梨子先輩の2票しか入らなかったんだよね」

果南「そうだったんだ……」

曜「なんかすっごい昔の話みたいだけど半年前なんだよね」

善子「あれから色々あったもの」

ルビィ「本当にここに来れる日が来るなんて思わなかった」

花丸「オラも自分がこんなに華やかなところに立つなんて思わなかったよ」

鞠莉「果南やダイヤとこうして一緒に何か出来る日が来るなんて夢にも思わなかったわ」

曜「千歌ちゃんと二人でスクールアイドルするぞーって言ってたのが懐かしいね」

千歌「……絶対勝とうね」

梨子「……うんっ!」

千歌「じゃあ入ろっか」

ダイヤ「ええ、グループ毎に控え室が用意されてるそうですわ、まずはそちらに荷物を置きましょう」

善子「専用の控え室って……お金かかってるわね……」

ルビィ「日本屈指の一大イベントだからね!」
0443 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:31:48.01ID:E/jaCoXC
ーーー

千歌「すごい……」

果南「ステージからしておっきいねー」

鞠莉「夏まつりの時くらいあるかしら?」

ルビィ「あぁ……ルビィは今最高に幸せです……っ!」

花丸「ルビィちゃん、始まる前から満足してるズラ……」

善子「私達が待つ席ってここなのよね?」

ダイヤ「えぇ」

善子「踊ってるの見えなくない?」

ダイヤ「まぁ、これだけスクリーンが大きければ気にならないのでは?」

梨子「……」

曜「梨子ちゃん」ツンツン

梨子「ん?」

曜「梨子ちゃんにお客さんだよ」ニシシ

梨子「えっ?」

善子「んー?」

ルビィ「にゅ……ν-tral!」

千歌「梨子ちゃん、行ってきなよ」

梨子「……うん!」
0444 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:32:34.88ID:E/jaCoXC
ーーー

梨子「あの……どこ行くの?」

亜里沙「いいからついてきて♪」

雪穂「あの日、私達が夢見た場所」

梨子「夢見た場所って……ドームのことじゃ……」

亜里沙「そうだけど、そうじゃないでしょ」

雪穂「せめて気分だけでもね」

梨子「……?」
0445 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:34:01.27ID:E/jaCoXC
雪穂「ここ」ガチャッ

梨子「ここって……?」

亜里沙「ステージ裏、出番が近くなったらここで待機するの」

梨子「……!」

ナナ「あっ、やっと来た」

梨子「ナナ!?どうして……関係者以外入れないんじゃ……」

ナナ「雪穂と亜里沙にお願いしてね」

雪穂「ナナが急にアイドル研究部に戻れないかって」

梨子「もしかして私が行ったから……」

ナナ「まぁね、今更2人と一緒には踊れないけどさ、あの日の約束くらいは叶えなきゃって思って」

亜里沙「だから卒業までの期間限定マネージャーになってもらったの」

梨子「そうだったんだ……」

雪穂「……」

亜里沙「……アイドル研究部に入部した時のこと、私まだ覚えてるよ」

梨子「……」
0446 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:35:50.71ID:E/jaCoXC
雪穂「私も……μ'sの、お姉ちゃん達の姿をずっと見てきて……部活決める時にすぐ入部届け出しに行ったよね」

ナナ「懐かしいなぁ……私、二人にほとんど無理やり入れられたっけ」クスクス

梨子「私も思い出したよ……部室の前で入ろうか迷ってたら中にいた亜里沙に引っ張られたんだよね」

亜里沙「えっ!私そんなことしたっけ!?」

雪穂「全然覚えてないじゃん」クスクス

梨子「もぅ……でも嬉しかった、友達はみんなUTXに行っちゃってたから、あんなに簡単に受け入れてもらえて凄く助かったよ」

ナナ「梨子はピアノが出来たから真姫先輩にいっつもついて回ってたよね、あとことり先輩にも」

梨子「だって、真姫先輩の曲に憧れて入った様なものだし、衣装の作り方にも興味あったから……そういうナナだって何かあるとだいたい花陽先輩に聞いてたじゃん」

ナナ「だって花陽先輩アイドルに詳しいし、私そういうの全然分かんなかったしー」

雪穂「亜里沙は部活に入る前から海未ちゃん一筋だよね」

亜里沙「変な言い方しないでよー、海未さんのファンなだけっ!」

梨子「雪穂は意外と凛先輩と仲良かったよね」

雪穂「なんか凛さんってもう一人のお姉ちゃんみたいだったから」

ナナ「確かに穂乃果先輩と凛先輩と雪穂って三姉妹みたいだったよね」
0447 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:36:35.54ID:E/jaCoXC
亜里沙「お姉ちゃん達が卒業して、μ'sが解散した後もみんなすごい人気だったね」

雪穂「うん、初めてライブに出た時はプレッシャー凄かったよね」

梨子「でも楽しかった」

ナナ「うん、だからみんなで絶対ラブライブに出ようって、アキバドームに行こうって思えた」

亜里沙「……懐かしいなぁ」

ナナ「あれからもう三年近く経っちゃったんだね……」

亜里沙「……随分時間かかっちゃったね」

雪穂「うん……凄く遠回りしちゃった」

梨子「……そうだね」

ナナ「あれから……こうしてまた4人で集まれるなんて思わなかった」

雪穂「……でも、やっとこの場所に……形は違っても、この4人で来れた」

梨子「……うん」

亜里沙「……」

梨子「亜里沙、雪穂」

亜里沙「ん?」

梨子「……私……私達、負けないから」

ナナ「相変わらず負けず嫌いなのね」クスクス

亜里沙「私達だって負けないよ」グッ

雪穂「これでも2回優勝してるんだからね」

梨子「そんなこと言ってられるのも今のうちなんだからね」
0448 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:38:15.41ID:E/jaCoXC
雪穂「ふふっ♪」

ナナ「……よっし」

梨子「ん?」

ナナ「ν-tralとAqoursの健闘を祈ってアレやろうよ!」

雪穂「うん!」

亜里沙「梨子は覚えてる?」

梨子「……うん、ちゃんと思い出したよ」


ナナ「ふぅ……心の準備は大丈夫っ?」

雪穂「出来ることは全部やった!」

亜里沙「目一杯楽しもう!」

梨子「……行くよ!みんなっ!」

4人「レディー……ゴー!!」

雪穂「……」グッ

梨子「……」ギュッ

亜里沙「……」

ナナ「三人とも後悔のないように……私ちゃんと見届けるから」

雪穂「うん、勝っても負けても恨みっこなし」

亜里沙「頑張ってね、梨子」

梨子「うん、雪穂と亜里沙も、ナナもありがとう」
0449 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:39:24.46ID:E/jaCoXC
ーーー

花丸「あ、おかえりなさい桜内先輩」

梨子「ただいま」

果南「もうすぐ開場するみたいだよ」

千歌「……ちゃんと話せた?」

梨子「うん、少しだけあの頃に戻れた気がした……ちゃんと約束も果たせた」

千歌「……」

梨子「だから、これで心置き無く踊れるよ!」

鞠莉「頼もしい限りねー♪」

ダイヤ「ええ、私達も何一つ後悔しないように全て出し切りましょう」

梨子「……あっ」

善子「なに?」

梨子「いや……その……」

曜「まだ何かやり残した事が?」

梨子「ううん、そうじゃなくて……その……」

ダイヤ「ハッキリ言って頂かないと分かりませんわ?」

梨子「えっとその……絶対負けないとか言ってきちゃった……雪穂と亜里沙に」シュン…

ルビィ「えええっ!?」ガーン
0450 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:40:49.53ID:E/jaCoXC
花丸「2連覇の王者にそんな事を!?」ガーン

果南「あちゃー……負けず嫌いが出ちゃったかぁ」

梨子「……ナナにも同じこと言われました……」ガクッ

鞠莉「ほんとに根っからなのね……」ヤレヤレ

曜「……千歌ちゃん今どんな気持ち?」

千歌「プレッシャーで押し潰されそうなのだ……」

曜「私も……」

梨子「ご、ごめんなさい……」

千歌「……でも嫌じゃない」

善子「ま、それくらいの気持ちでやらなきゃ優勝なんてそう簡単に譲ってもらえないわよねー」

ルビィ「にゅにゅ……にゅーとらるに勝つ……にゅーとらるに勝つぞっ……」ガタガタ

花丸「ルビィちゃん落ち着いて……」ナデナデ

ダイヤ「会場の方もずいぶんと賑やかになってきましたわね」

鞠莉「そろそろオープニングも始まる時間だし、私達も行きましょうか」

千歌「うんっ!」
0451 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:42:07.76ID:E/jaCoXC
ーーー

MC『ご来場の皆様!大変長らくお待たせいたしました!新年が明けて早1週!遂にやってまいりました!』

千歌「……」

MC『身を切る寒さの中、この会場を熱気で満たしてくれる総勢40組のスクールアイドルが遂に集結!』

花丸「……」ゴクリ

MC『勝利の栄冠を手に入れるのは一体どのグループか!』

果南「……」

MC『第八回ラブライブ!ここに開幕ですっ!!』

ワァァァッッ!!

鞠莉「すっごいパワーね……」

MC『まずは前回大会優勝者より、優勝旗の返還です!』

梨子「雪穂……亜里沙……」

MC『ありがとうございます、それでは公式サポーターでもありますA‐RISEの綺羅ツバサさんから開会の挨拶です』

ダイヤ「……」

ツバサ『皆様、厳しい寒さの中お集まりいただき大変ありがとうございます、今回もまた素晴らしいスクールアイドル達がこのアキバドームにやって来ましたーー』

ルビィ「わぁぁ♪生の綺羅ツバサさんだぁ♪」

善子「生って言ってもこの距離じゃ……ねぇ……」
0452 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:45:04.10ID:E/jaCoXC
ツバサ『ーー私も観客の皆様と共に大いに盛り上げていければと思っております、そして今日、明日とこのステージを彩る全てのスクールアイドルが心置き無く素晴らしいライブを披露してーー』

曜「オーラっていうのかなぁ……やっぱり全然違うね」

ダイヤ「えぇ……」

ツバサ『ーー以上を開会の挨拶とさせていただきます』

パチパチパチパチ

千歌「……」ゴクリ

MC『ありがとうございます、それでは改めてルールの説明をさせていただきます、まず本日と明日の二日間で計40組のライブを行い、各グループ楽曲は2曲、衣装交換は原則不可となっておりますーー』
0453 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:45:52.55ID:E/jaCoXC
ーーー

善子「これで大丈夫?」

曜「オッケーだよ」

果南「じゃあお昼買ってくるね」

鞠莉「いってきまーす♪」

ダイヤ「よろしくお願いしますわ」

千歌「いってらっしゃーい」

ルビィ「じゃあルビィもステージ見てくる!」

梨子「三人が帰ってきたら連絡してね♪」

曜「ラジャー!」

ダイヤ「音はちゃんと切っておいてくださいね」

ルビィ「うんっ!」

梨子「いってきます♪」
0454 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:47:25.54ID:E/jaCoXC
花丸「それにしても……まだ一時間しか経ってない……」

曜「今まで以上にみんなパワフルだから、流石にずっと客席で見てるのも疲れるね……ルビィちゃんも梨子ちゃんも凄いや」

ダイヤ「そもそも、夏まつりの時もそうですけど、どうしてこういう時に限ってトリを引き当てるんですの」

千歌「あはは……ごめんなさぁい……」

曜「ほんとだよねー」

花丸「ぷ、プレッシャーが重過ぎて押し花丸になっちゃうなぁ……」

千歌「えっ?」

ダイヤ「……」

曜「……」

花丸「……なんちゃって」

ダイヤ「あっ、プレッシャーに潰されると、押し花と花丸さんの名前をかけてるのですね」

曜「おおっ!」

花丸「丁寧に解説しなくていいズラぁぁ……」ウズクマリ
0455 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:48:37.38ID:E/jaCoXC
ーーー

果南「……やっぱりここまで来るだけあってみんな凄いね」

ルビィ「うんっ♪ほんとに凄いよねー♪はぁぁ♪こんな凄いのを生で見られるなんてルビィ幸せ過ぎて困っちゃうよぉ♪」ウットリ

ダイヤ「ルビィ、そろそろ気持ちを切り替えなさい……」

鞠莉「リーダー♪」

千歌「ほえっ?」

鞠莉「何か言う事はないの?♪」

千歌「えっ?えーっと……」

善子「……」

千歌「……みんなありがとう」

花丸「……」

千歌「今日、ここに来れたのは曜ちゃんや梨子ちゃん、ルビィちゃんにマルちゃん、善子ちゃんと鞠莉先輩、それから果南ちゃんにダイヤさん、あと学校のみんなや内浦の人達、私達を応援してくれたファンのみんなも」

鞠莉「……」

千歌「みーんながいてくれたから私頑張れた」

曜「それは私達も同じだよ」

ルビィ「千歌ちゃんがいてくれたからだよ♪」

千歌「うん……辛くても苦しくてもみんなで支えあってきたから来れたんだよね……」

果南「……」
0456 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:49:48.17ID:E/jaCoXC
千歌「最初は小さな泡だった私達だけど……やっとみんなに気付いてもらえた気がする」

梨子「うん……」

千歌「だから歌おう!私達はここにいるよって!」


MC『ーーありがとうございましたっ!さぁ!遂に本日最後のグループとなりました!』


千歌「よしっ!みんなっ!1っ!」

曜「2っ!」

ルビィ「3っ!」


MC『エントリーナンバー21!数多の苦難に立ち向かう9人のその背中はまるであの伝説のスクールアイドルのように!』


鞠莉「4っ♪」

善子「5っ!」

梨子「6!」


MC『彼女達が目指す先に勝利の女神は微笑むのか!』


花丸「7っ!」

果南「8っ!」

ダイヤ「9っ!」


MC『静岡県私立浦の星女学院!スクールアイドル部!Aqours!』


千歌「アクアー!」

9人「サンシャイーン!!」
0457 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:52:03.71ID:E/jaCoXC
ーーー

千歌「……」


『1位 ν-tral』

『4位 Aqours』


ルビィ「……悔しいね」

善子「……うん」

果南「完敗だね」

ダイヤ「そうですわね……」

花丸「でも、なんだかスッキリしたかな」

鞠莉「ええ、不思議よね」

曜「でも、Aqoursもこれで終わりなんだね……」

梨子「あの……」

千歌「……ん?」

梨子「……まだ終わってないよ」

果南「どういう事?」

ダイヤ「私達は3月で卒業ですのよ?」

梨子「うん、ラブライブはこれで終わりだけど……」

ルビィ「……あっ!」

花丸「ルビィちゃん?」

ルビィ「そうだ……まだアレが……!」

雪穂「梨子」
0458 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:54:18.26ID:E/jaCoXC
梨子「雪穂!亜里沙、ナナも!」

雪穂「Aqoursの皆さんもお疲れ様でした」

亜里沙「お疲れ様でした!」

千歌「こ、こちらこそお疲れ様でしたっ」

ナナ「最高のステージだったよ」

梨子「ありがとう、でもやっぱり雪穂達には叶わなかった……」

亜里沙「私は負けたかもって思っちゃったけどなぁ」

雪穂「うん、私達は三年やってるから、それで勝てた様なものだよ」

梨子「それでも私達の負けは負けだから」シュン…

亜里沙「もぅ、拗ねないでよー」プニプニ

梨子「ぁぅ……」

雪穂「それにラブライブは終わったけど、まだ最後のライブがあるんだし」

梨子「アレは勝ち負けがないでしょ」

亜里沙「だからいいんだよ♪」

梨子「ふふっ♪それもそうね♪」

曜「あの……そのアレ?って……」

雪穂「あぁ、実は3月の末にあるんですまだ、もう一つのスクールアイドルの祭典ーー」


ルビィ「ーースクールアイドルフェスティバル!」
0459 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:55:16.05ID:E/jaCoXC
ーーー

ルビィ「前は見るだけだったのに……つ、遂に音ノ木坂の中に……」ゴクリ

鞠莉「ルビィちゃん……右手と右足が同時に出てるわ……」

梨子「懐かしい……そういえば鞠莉さんってアメリカの大学なんですよね?こんな時期まで残って大丈夫なんですか?」

鞠莉「ノープロブレム♪入学は8月だもの」

梨子「あ、そうなんですか」

亜里沙「梨子ー!」

梨子「亜里沙♪わざわざ出迎えてくれなくても良かったのに」

亜里沙「だって講堂の場所思い出せてないかもしれないし!お二人もよろしくお願いします♪」

ルビィ「よ、よろしくお願いしますっ!」

鞠莉「よろしくお願いするわ♪」
0460 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:56:16.65ID:E/jaCoXC
ーーー

「函館聖泉女子高等学校から来ました、Saint Snowの鹿角聖良です」

「同じくSaint Snow鹿角理亞です」


雪穂「ーーはい、それでは皆さん忙しい中、改めてお集まりいただきありがとうございます、それでは3月末に行われる第4回スクールアイドルフェスティバルについての合同ミーティングを始めたいと思います」

亜里沙「まずそれぞれ作詞作曲、衣装、振り付けに別れて話し合いをしてもらいます、ちなみに事前アンケートで募集した結果、今年のテーマは『思い出』と『勇気』の二つに決まりました」

鞠莉「きっと梨子っちのせいね」ヒソヒソ

梨子「えっ、そんな……」

雪穂「明日まで、出来れば本日中には全体の方向性を固めたいと思っています、それから現段階での中央通りの構想はこのようになってますので、こちらも参考にしてください」

ルビィ「すごい……ハロウィンの時より豪華……」

雪穂「皆さんご存知かと思いますが、スクールアイドルフェスティバルは最も多くのスクールアイドルが一堂に会する場です、皆さんはその代表であることを忘れずにお願いいたします」

亜里沙「それではまず衣装班は三年生校舎へ、振り付け班は体育館へ移動をお願いします、作詞作曲班はここに残ってください」

雪穂「それでは、振り付け班は私についてきてください」

ナナ「衣装班は私が案内しまーす」

鞠莉「じゃ、二人共、また後でね♪」

ルビィ「が、頑張って来ます……」ガチガチ

梨子「うん♪それじゃ♪」
0461 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:57:35.67ID:E/jaCoXC
ーーー

ダイヤ「これはまた……豪勢な……」

曜「もしかして、ここにいるのみんなスクールアイドル?」

ルビィ「うんっ!全国から参加希望者を募って抽選が当たった500組!総勢1800人以上!」

千歌「じゃあこれよりもっと沢山のスクールアイドルがいるってことなんだよね」

梨子「ええ、あくまでここで踊るのが500組なだけだから、これから更に見に来る人の中にもスクールアイドルは沢山いると思う」

花丸「見に来る人達は踊れないの?」

鞠莉「そんなことは無いみたいよ、あくまでこの秋葉原のエリアは私達が踊るだけで実際のエリアはえっと……」

梨子「中央通りだとこの万世橋から末広町の駅までがメインエリアで、実際は上野駅までが完全に封鎖されるの、それで末広町から向こうは自由参加エリア」

善子「えっ……大通りをこんなに長い距離封鎖して大丈夫なの?」

鞠莉「……大丈夫じゃなかったら封鎖なんかしてないでしょう」

花丸「東京はとんでもないズラぁ……」

梨子「それで、衣装の型は無料公開されてるから、衣装さえ用意すればスクールアイドルなら自由参加エリアで曲を披露したりしていいの」

果南「なんか……とんでもなくお金かかってるイベントだね……」

prrr

梨子「あ、雪穂から……打ち合わせするからUTXに集合だって」

ルビィ「はぁい♪」
0462 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/23(日) 23:58:03.46ID:E/jaCoXC
今日はここまで
明日で終わります
0466 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/24(月) 19:12:42.29ID:AwnlBAoQ
ーーー

雪穂「それじゃ、明日はよろしくお願いします」

千歌「こちらこそよろしくお願いしますっ!」

亜里沙「明日はいっぱい楽しもうね♪」

ルビィ「はいっ!」


「雪穂ー、亜里沙ちゃーん!」


亜里沙「ん?」

雪穂「お姉ちゃん!?」

梨子「あっ……」


穂乃果「いやーすごいね、これ!」

ことり「激励に来たよー♪」

海未「明日は雪穂達も忙しいかと思ったので」
0467 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/24(月) 19:14:07.02ID:AwnlBAoQ
亜里沙「海未さんっ!ことりさんも!」

海未「お久しぶりですね、亜里沙、元気にしてましたか?」

亜里沙「もちろんですっ!」

ことり「梨子ちゃん、久しぶりー♪元気そうで良かったよぉ」ギュゥー

穂乃果「あれからのこと色々雪穂から聞いてたけど、ホント良かった♪」

梨子「こ、ことり先輩くるしっ……穂乃果先輩も、ありがとうございます」

海未「また会えて良かったです」

梨子「私もです♪」

ルビィ「あわわ……みゅ……みゅみゅみゅ!?」

花丸「ルビィちゃん!?大丈夫ズラ!?」

千歌「ほ、本物……!?」

ダイヤ「これは……驚きましたわ……」

善子「ねぇ、この人達って……」ヒソヒソ

果南「うん……μ'sだね……」ヒソヒソ
0468 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/24(月) 19:15:10.78ID:AwnlBAoQ
「アンタ達ねぇ、もうちょっとくらい待ちなさいよ」

「梨子ちゃーん!」ダッ


梨子「凛先輩!」

凛「久しぶりー!」

穂乃果「あはは、梨子ちゃんが来てるって聞いてたからついー」

にこ「まったく……」

絵里「亜里沙ー♪」

亜里沙「お姉ちゃーん♪」

ルビィ「あわわわわ……」ガタガタ

花陽「梨子ちゃん、元気そうで良かったぁ♪雪穂ちゃんも亜里沙ちゃんも久しぶり♪」

希「この子が言ってた子?」

真姫「ええ、そうよ、みんな色々お疲れ様」

雪穂「皆さん、お久しぶりです」

凛「なんか雪穂ちゃん、去年より大人びてるねー♪」

雪穂「そ、そうかな?」
0469 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/24(月) 19:16:17.00ID:AwnlBAoQ
鞠莉「oh……」

曜「μ'sが……みんないる」

ルビィ「マルちゃん!ルビィのほっぺたつねって!」

花丸「ええっ!?」

善子「ん」ムニッ

ルビィ「い、いひゃい……夢じゃない……」

絵里「久しぶりね、梨子♪」

梨子「はい!お久しぶりです♪ご心配おかけしました」ペコリ

希「ふむふむ、なかなか波乱万丈な星の下に生まれてるみたいやね」

ことり「希ちゃん分かるの?」

真姫「さっき色々話したから」

希「真姫ちゃん、ネタバレはあかんよー」

ルビィ「ああああ、あのっ!さささ、サインもらえませんか!?」

にこ「にこの?しょうがないわね♪本当はオフの日は書かないんだけど特別ニコ♪」

ルビィ「あああ、ありがとうございます!!家宝にしますっ!!」

ダイヤ「ルビィ……それはお父様に怒られますわ……」
0470 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/24(月) 19:19:15.32ID:AwnlBAoQ
梨子「そういえば、皆さんは卒業してからは?」

花陽「みんな、大学でそれぞれ頑張ってるよ♪、ことりちゃんなんてこのイベントのためにわざわざパリから戻ってきたんだよ」

ことり「えへへ〜♪雪穂ちゃん達の最後のステージだしね♪それに梨子ちゃんにも会えてほんとに帰ってきて良かった♪」

梨子「すごい……」

真姫「一番びっくりしたのは凛が医学部に行ったことね」

凛「えっへん!」ドヤッ

梨子「えっ……凛先輩が!?」ガーン

海未「梨子の驚きはすごく良くわかります……」

凛「久しぶりにあったのに二人とも酷くない!?」ガーン

穂乃果「凛ちゃん、スポーツドクターになりたいんだって」

梨子「スポーツドクター……それで」

花陽「三年生の時なんか真姫ちゃんより勉強してたもんね♪」

絵里「にこも頑張って」ポンポン

にこ「なんで名指しなのよ!?にこもタレント業頑張ってるんだけど!?」ガーン
0471 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/24(月) 19:20:07.14ID:AwnlBAoQ
穂乃果「それで、そっちの子達は?」

千歌「っ!」ビクッ

梨子「あ、えっと彼女たちはーー」

花陽「静岡のスクールアイドル、浦の星女学院のAqours、ですよね♪」

曜「うぇえっ!?」ビクッ

果南「し、知ってるん……ですか?」

花陽「当然ですっ!」ドヤッ

凛「かよちん、さっすがー♪」

千歌「あ、あの……は、はじめまして……!」

穂乃果「はじめまして♪」

ことり「梨子ちゃんのこと、支えてくれてありがとう♪」

鞠莉「そんな……私たちは……」

海未「謙遜することはありませんよ、私達は力になれませんでしたから」

真姫「えぇ、梨子が記憶を取り戻せたのは紛れもなく貴女達のお陰よ」

千歌「私は……ただ私達がやりたい事をやってただけでっ……」アワアワ

善子「もしかして……私達、μ'sに褒められてるの……?」

花丸「もう、オラには何が何だかわからないズラ……」
0472 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/24(月) 19:21:35.63ID:AwnlBAoQ
ーーー

希「ーー、それにしてもウチらの時より豪華になってるよね」

凛「μ'sの時は秋葉原だけだったもんねー」

花陽「年々範囲が広くなってすごいよね」

雪穂「ここに集まってるのはみんな、μ'sやA‐RISE……あの時ここで踊ってたスクールアイドルに憧れた人達ばっかりだから」

穂乃果「私達が思い付きで始めた事がこんなことになるとは……」

ことり「なんか嬉しいよね♪」

真姫「懐かしいわね」

絵里「思い出話も含めて後で飲みにでも行きましょうか」

希「賛成ー♪」

穂乃果「そういえば、海未ちゃんも二十歳になったしお酒解禁だね!」

海未「私は飲みません」

ことり「えー」

にこ「えー」

海未「なんでそんなに飲ませたいんですか」

真姫「酔ったら面白そうだから」

花陽「確かに」

海未「なら尚更飲みません!」

梨子「ふふっ♪」
0473 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/24(月) 19:22:27.91ID:AwnlBAoQ
ーーー

海未「では明日もあるのでそろそろ行きましょうか」

穂乃果「じゃあ雪穂、明日も見に来るからねー♪」

絵里「亜里沙もね♪」

真姫「梨子、また近い内に食事でも行きましょう」

花陽「Aqoursのみんなも頑張ってね♪」

凛「みんな楽しんでねー♪」

希「ほな〜♪」

ことり「素敵な曲楽しみにしてるね♪」

にこ「手抜くんじゃないわよー♪」

亜里沙「ありがとうございまーす♪」

雪穂「お姉ちゃん飲みすぎないでねー!」

梨子「ありがとうございました♪真姫先輩、絶対誘ってくださいねー!」

雪穂「はぁ、びっくりした、来るなら言ってくれれば良かったのに」

亜里沙「ホントにね♪」

梨子「会えて良かった……って、みんなどうしたの?」

千歌「……」ポカーン
0474 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
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2018/09/24(月) 19:25:52.45ID:AwnlBAoQ
鞠莉「なんというか……」

ダイヤ「あれから三年経ってるとは思えないオーラでしたわ……」

果南「なんか圧倒されちゃったね……」

ルビィ「ににに……にこさんのサイン……ルビィの名前まで……書いてもらえた……」ガタガタ

花丸「ルビィちゃん、おーい、ルビィちゃーん」

善子「あれがμ's……」

曜「人生で一番緊張した時間だったかも……」

梨子「ふふっ、確かにすごい人達だよね」

雪穂「私達も三年やってるけど、それでもお姉ちゃん達には敵わないと思ってる」

亜里沙「そうだね」

千歌「ν-tralのお二人でも?」

雪穂「うん、なんといっても音ノ木坂を救った英雄だから」

亜里沙「今でも音ノ木坂に入学する子の中にはμ'sに憧れて来る子が結構いるんだよ?」

梨子「私達もそうだったよね」

千歌「私も……私もスクールアイドルをしたいって思ったのはμ'sだったんだよね」

果南「私達も二年前はそうだったよね」

ダイヤ「ええ……μ'sみたいに、なんて言ってましたわね」

鞠莉「その節については大変申し訳ございませんでした……」ガクッ

果南「あ、いや、別に鞠莉のこと責めてる訳じゃないよ」
0475 ◆sHtux8fZAE (舞妓 どすえ)
垢版 |
2018/09/24(月) 19:27:13.54ID:AwnlBAoQ
ダイヤ「そうですわ、今思えばあの時、スクールアイドルを始めていても、廃校を免れたとは思えません」

雪穂「……えっ」

亜里沙「廃校って……」

善子「あー……実は浦の星って今の一年生……私達が卒業したら廃校になるんです」

花丸「もう……来年からの新入生は募集してないんです」

雪穂「……」

亜里沙「そんな……」

曜「……でも、だからこそ私達ここまで頑張れたんだと思うんです」

千歌「浦の星があったこと……そこで毎日を精一杯生きてる私達がいたこと……それをみんなに知ってもらいたくて私達はAqoursを結成したんです」

雪穂「そうだったの……」

亜里沙「……」

千歌「だから……だからこそ明日は目一杯楽しみたいんです」

ダイヤ「もちろんですわ」

曜「全速前進ヨーソロー!ってね!」

善子「悔やんだって仕方ないしね」

雪穂「……うん、もちろん私達も」

亜里沙「うんっ!」

梨子「雪穂、亜里沙、改めて明日はよろしく!」

ルビィ「よろしくお願いしますっ!」

雪穂「ええ、最高のステージにしよう!」

千歌「はいっ!」
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