ダイヤ「納涼、怖い話大会ですわぁ〜〜〜〜〜〜!!!」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
ダイヤ「本日はお暑い中、黒澤家にお集まりいただきありがとうございます。納涼怖い話大会を始めたいと思います」
千歌「ほーんとあっついよねぇ……」
果南「意外とノリノリだねダイヤ」
梨子「そういう人だったっけ…」
ルビィ「おねぇちゃぁお手伝いさん皆呼んで飾りつけしてたよ」
ダイヤ「ルビィ!」 曜「ははは…通りでテレビのセットみたいになってる」
鞠莉「oh♪ジャパニーズホラーを感じるわ!」
花丸「オラのお寺のものも貸してあげたんだ」
善子「アンタ勝手に家のもの持ちだしていいの?」
花丸「ちゃんと許可は取ったずら」
善子「あぁそう。それにしてもホント暑いわね…」 ダイヤ「こほん!そろそろ始めたいと思いますが、皆さん一つずつお話は持ち寄っていただけましたね?」
千歌「うん!もうバッチリ!」
果南「私も大丈夫だよ。みんなも――――準備はできてるみたいだね」
ダイヤ「それでは参りましょうか。まずは私から」 夏、それも台風過ぎ去りし雨の日にホラー…
いいねぇ あれは私が高校一年生の頃のことです。
代々黒澤家には古くから親から子へと受け継がれていく雛人形があります。
基本的な手入れは長姉である私が行っていますが、傷みがあると縁のある人形師さんに見ていただく程家にとっては大切なものなのだそうです。
お父様も私に人形は大切にするようにと小さなころからずっと言い聞かせて育ってきました。
私も言いつけを守り、人形を大切に扱っていたのですが…… 先ほど手入れとは言いましたが雛祭りのお人形、年に一度しか出す機会はありませんよね。
それにその頃……その、少し塞ぎがちになっていたこともあって、手入れはもちろん雛祭りの日にお人形を出すこともなかったんです。
運が悪く両親は市長との会食に出ておられ、お父様からの「雛祭りはキチンとおこなったか?」という連絡に私は嘘をついたんです。
例年通り行いましたと。
その日私は不思議な夢を見ました。
何となくですがこれは夢だ、と分かる夢でした。
私の部屋に俯いて啜り泣く女の子が居たんです。 俯いていて顔は見えませんでしたが丁度私と同じくらいの歳の女の子だと思いました。
どこか見覚えのある子だと思った私は声をかける事にしたのです。
「大丈夫ですか?」
手を肩に置いたとき微かな違和感を覚えましたが、私は続けて声をかけました。
「泣いていては分かりませんわ。顔を上げて?」
すると
顔を丸ごとくり抜いたような無機質な空洞がこちらを向いているのです。 いえ、空洞なのに見つめられているという感覚でした。
私は言葉を失い夢なら覚めて…そう思ったのです。
彼女は初めて言葉を話しました。
「痛い」
……私は聞きました。
「どうすればいいですか?」
「遊んで?」
「分かりました。何をして遊びましょう?」
彼女は言いました。 ダイヤ「ここで目が覚めて…この話は終わり、ですわ」
ルビィ「ピギィィッ!」
千歌「ナムアミダブツゥゥゥゥゥ!!!」
善子「ちょ、ちょっと…やめなさいよ。ビックリするじゃない」
曜「そのお話の後ダイヤさんは何ともないの?」
ダイヤ「まぁあくまでお話、ですから…」 鞠莉「フィクションなの?」
ダイヤ「フフ……どうでしょう?」
鞠莉「むぅ、ダイヤのいけず〜〜」
花丸「それで次は誰が話すずら?」
果南「誰でもいいんじゃない?特に順番決めてないんでしょ」
花丸「言い出しっぺがするずら」
果南「ぐぬ……仕方ない。でも期待しないでよ?ダイヤみたいに怖い話じゃないから」 高校二年生の時の話だったかなん?
当たり前なんだけど夜の海なんて潜らないよね。
普段潜らない人でも多分危ないって分かると思うし、海の事を知ってる人間ならなお更ね。
そんな私だったんだけど一度だけ夜の海に潜る機会があったんだ。
高校二年の夏に地元のローカル局がウチのダイビングショップを紹介してくれることになって。
元スクールアイドルってとこもポイントだったのか、お父さんじゃなくて私が潜ることになった。 ナイトダイビングには興味があったのと、潜り慣れた海であること。
それにウチもメチャクチャ繁盛してるわけじゃないし、内浦の海の違った良さを大勢の人に知ってもらえたらなと思って了承した。
お父さんも最初は反対してたんだけど、番組側が照明機材の配備や他のプロダイバーをつけることを提案したら渋々折れてくれた。
流れとしてはいつも潜ってるポイントを回っていくってだけ。
体力が落ちてくる最後に一番慣れてるメジャーなスポットに潜ってお終い。
体力づくりはその頃もしてたし収録当日は海も穏やかだったからまぁ大丈夫かなって思ってた。
後悔することになるんだけどね…… 収録は順調だったよ。夜の海はいつもと違った顔を見せてくれて私はこの海をもっと好きになっていった。
途中までは。
最後のスポットに入った時から何か違和感があったんだ。
それが何かは分からなかったら慣れてないのとちょっと疲れたのかな?と思うだけだった、そばにダイバーさんもいるしね。
……と思ったら近くにダイバーさんがいない。 それに上から照らされてるはずのライトがひどく弱くなってた。
おかしいなと思って船に上がろうとしたんだけど泳いでも泳いでも上に上がらない。
流石に怖くなって取り乱しそうになったよ。でもここで慌てたらだめなのは分かるから残りのエアを確かめてゆっくり体の力を抜いた。
そしたらね、浮かばない理由が分かった。
私の足首掴まれてたんだ。
凄く小さいのに赤ちゃんみたいに丸くなくて細い不思議な手。 手持ちのライトも消えかけで流石に焦った、全力でもがいた。
その時違和感の正体に気付いたんだ。いつも潜り慣れてる海だから深さは知ってるはずなんだけどね、ライトが煌々と照らされてる最初からちっとも底が見えないの。
私の足を掴む腕は冷たくて固くて、まるで人間のモノじゃないみたいだった。無機質っていうのかな?
もがいてる間ずっと暗闇そのものに見つめられてるような感覚で。
もう駄目だ……って思った時暖かい手が私を掴んだの。
そこで気を失っちゃって、気付いたら朝だった。
足には手形みたいな痣がビッシリだったよ。 果南「終わり。あんまり怖くなかったでしょ?」
梨子「怖いよ……私そんな海に飛び込んだの…?」
果南「ははは、昼間は大丈夫だから」
花丸「果南ちゃんを引き込むなんて凄まじい力…」
曜「花丸ちゃんそれ以上は…」
善子「ひょっとしたらその手は寂しかったのかもしれないわね…」
果南「ちょ、怖いこと言わないでよ!塩撒くよ!」
善子「や、やめなさいよ!それにここダイヤの家でしょ!」 千歌「果南ちゃんはどうやって助かったの?ダイバーさんは?」
果南「あぁ…お父さんがね。もうすっごい怒られたよ。ダイバーさんも急に私と似たようなことになって、一旦上がったんだって。
そこからはお父さんと一緒に探してくれてたみたい。これ以上は恥ずかしいからここで終わり」
鞠莉「果南ったらSo Pretty♪」
ルビィ「ぅゆ…次のお話は誰がする?」
ダイヤ「そうですわね…ここまで三年生続きですから次は下級生にお願いしたいところですわね」
曜「あ、じゃあ私がしようかな。果南ちゃんと少し被ってるかもだけど」
果南「私と?」
曜「それは聞いてのお楽しみであります♪それじゃ話すね」 ●任侠(にんきょう、任俠)
仁義を重んじ、困っていたり苦しんでいたりする人を見ると放っておけず、彼らを助けるために体を張る自己犠牲的精神や人の性質を指す語。
●任侠の歴史
任侠の歴史は古く、中国春秋時代に生まれたとされ、情を施されれば命をかけて恩義を返すことにより義理を果たすという精神を重んじ、法で縛られることを嫌った者が任侠に走ったとされる。
戦国四君は食客や任侠の徒を3千人雇って国を動かしたとして各国から評価され、四君の中でも特に義理堅い信陵君を慕っていた劉邦は、任侠の徒から皇帝にまで出世した。この任侠らを題材にしたのが『史記』の「遊侠列伝」である。
登場人物の朱家は有名で、貧乏ながらも助命をすることが急務とし、そのことで礼を言われることを嫌っていたために名声が高かったという。
以後、任侠は庶民の間で地位を得、権力者の脅威となったという。任侠に武術を取り込んだ『武侠小説』は現代でも人気が高い。
なお、『史記』「遊侠列伝」の著者である司馬遷は、「『仁侠』の志を知らずに彼らをヤクザやチンピラなどと勘違いして馬鹿にするが、それは悲しいことだ」と述べている。
中国は広大な面積と複数の言語や民族が存在するので、地方においては法の権威が及ばない、あるいは中央の監視が行き渡らないため人民が地方官僚の暴政に悩むという背景の中、任侠とは庶民の中にあり圧政や無法地帯の馬賊から庶民を守る正義の味方という側面があった。
そこから、法に頼らない個人レベルとしての恩に対する義理や義兄弟の忠誠が強調され、賊であっても義賊であることも可能であった。 昨年だったかな?今みたいな夏の暑い日のお話。
その頃はスクールアイドルもしてなくて少し千歌ちゃんとは疎遠になっちゃってたんだったかな…
千歌ちゃんともあまりお話出来ないから今以上に飛込競技に集中してた時期だったと思う。
飛び込みってね結構練習できる場所が限られてて、沼津にあるアリーナの室内と内浦寄りの屋外のプールがあるんだけど
その日は内浦の方のプールで練習してたんだ。 台風が来るって予報で天気は良くなかったんだけど……大事な大会を控えてたから遅くまで残ってたと思う。
思う…っていうのはプールからじゃ角度と柵があって時計が丁度隠れちゃう位置にあるからだね。
すっかり暗くなって来て、監督の人が帰る準備をしようって言っても私はギリギリまで練習を続けてた。
ホントは見てくれてる人が最低一人はいないといけないんだけど、先に帰る準備をしてもらってそれが終わったら私もプールから上がって帰るってことになった。
ギリギリまで…って言ったはいいものの根を詰めて練習してたこともあってか飛び込んだ後少しプールに浮かんで休んでたんだ。 そしたらね
パシャン
って誰かが飛び込む音がしたんだ。
でも不思議だったんだよね。
その…少し恥ずかしいんだけど私が飛び込んだ時はドボンって感じなんだ。
小さい子は帰るのも早いし、そもそもそんなに数もいないから皆帰ったのは知ってるのに。 プールを見渡しても誰もがいないし気のせいかな?と思ってそのまま練習を続けることにした。
私が飛び込むとドボン、続いてパシャン。
まただ…と思った私は飛び込み台の上から何か落ちないか確かめることにしてみた。
するとね、私の足元から小さな影がスゥっと落ちていくの。
そしてまた、パシャン。
プールに影が吸い込まれると見えなくなっちゃって。
流石に怖くなっちゃったから帰ろうと思ったよ。 少し考えたんだけど飛び込まずに梯子で降りようと振り返った瞬間にね
誰かが後ろから私を引っ張った。
プールに背中から落ちていったんだけど、その時にね
着物を着た女の子が私に向かって飛び込んできたんだ。
あの時は怖かったなぁ。
それでもすぐに逃げなきゃってって思ってたから
お腹や背中じゃなくて背中か頭から着水できるように体勢を整えた。
もうプールサイドまで必死に泳いだよ。
ようやくプールサイドに辿り着いて上がろうとしたら耳元で声がしたんだ |c||^.- ^|| ミスですわ。訂正しますのでしばしお待ちを 少し考えたんだけど飛び込まずに梯子で降りようと振り返った瞬間にね
誰かが後ろから私を引っ張った。
プールに背中から落ちていったんだけど、その時にね
着物を着た女の子が私に向かって飛び込んできたんだ。
あの時は怖かったなぁ。
それでもすぐに逃げなきゃってって思ってたから
お腹や背中じゃなくて足か頭から着水できるように体勢を整えた。
もうプールサイドまで必死に泳いだよ。
ようやくプールサイドに辿り着いて上がろうとしたら耳元で声がしたんだ 曜「私の話はこれで終わりだよ。少し果南ちゃんと似てなかった?」
果南「わわわ…私の話より怖くないかなん?」
花丸「果南ちゃんならそんなやつ来てもイチコロずら」
ぎいぃいいぃいやぁ〜〜!!何するずらァー!!!
梨子「ねぇ……内浦ってこんなに怖いところだったの?」
千歌「えーでも梨子ちゃんも怖い話あるんでしょ?そんなに怖がらなくてもいいじゃん」 梨子「あるけど…人の話はまた別の怖さだよ」
鞠莉「ふぅん。どんな話か気になるわね」
ダイヤ「それでは次は梨子さんにお願いしましょうか」
梨子「先に言っておくけど…怒らないでね」
ルビィ「?誰に向かって言ってるの…?」
梨子「聞いてくれたら分かると思う…」 |c||^.- ^|| とりあえずここまで。深夜にお会いできるといいですわね 一人称での語りになるから学校であった怖い話っぽいずら
あれは名作だったずらぁ >>49は花丸が発言後に後ろの方で果南にシメられてるってことでいいのか? >>53
|c||^.- ^|| そうですわね。指ギューンされて苦しんでいましたわ。まぁあまり重要でもないので気にしないでくださいな 私はほんの二週程前の話だったかな。
Aqoursは私が作曲、千歌ちゃんが作詞だから二人で打ち合わせをよくするんだけど
どうしてもぶつかり合っちゃうこともあって…
べランドや窓から身を乗り出してお話してる時にそうなっちゃうと迷惑だからってことで基本的にLINEの文や通話でやり取りすることになったの。
その時作ってた曲も私の方が先に完成したからあとは千歌ちゃんの歌詞を待つだけってタイミングだったかな。
ピアノがある部屋から自分の部屋に移って、譜面を眺めながら調整しやすい部分やここは出来れば変えたくないってポイントを見てたわ。
するとピアノの部屋からポロン♪とピアノの音が聞こえてきたの。 お母さんは沼津の方まで買い出しに行ってたから居ないはず。
不思議に思ったわ。
ピアノって埃が入っちゃうといけないから蓋を占めた上にカバーをかける程なの。
閉めた記憶はあったんだけれど…ひょっとしたらメモの時に使うペンか何か挟まっちゃってたのかなくらいに思ったわ。
でもピアノは何ともなかったの。カバーまで綺麗なままだった。
聞き間違えたのかな?そう思って部屋に戻ると今度はね、窓に何かがコツンってぶつかったの。 この辺りは東京と比べると少し虫が多いからそうなのかな…って普段なら思うんだけど今日は何となく違う気がしたわ。
虫って光に集まるっていうでしょう?だから私最近遮光効果があるカーテンに付け替えたの。そうしたら虫が窓にぶつかることはめっきり減った。
それでもね、音は続くの。
コツン、コツン。 意を決してカーテンを開けるとベランダには紙が落ちてあったわ。
その紙を広げると「遊ぼ」って書いてあったの。
千歌ちゃんがふざけてるんだと思ったわ。
でもね、すぐに違うって分かった。
その紙はね、私が使ってる片面印刷の譜面だったの。
その裏側…何も印刷されてない方に「遊ぼ」って。
どの紙が最初に投げ込まれたのか分からないけど段々文字がの大きさが大きく、殴り書きのような字になっていってた。
怖くなっちゃって誰かとお話しして気を紛らわそうと思ったの。
ふとスマホに目をやるとこんな時に限って電源が切れてるのよね… それでまたピアノの音がするの。
ミミミレ ミミラファ ミファファミ
ドドドシ ドドミド シシドシラ
この部分だけを繰り返して。
たまに音が外れちゃうし、まるで初めてピアノに触れる人が人差し指一本で弾いているような音だったわ。 そんな時家の固定電話が鳴ったの。
その音に反応するようにピアノの音もやんだ。
電話番号が表示されてたんだけど、普段スマホの電話帳機能に慣れてると自分の番号くらいしか覚えてなくって……
それでもお母さんか千歌ちゃんかなって思ったの。
少し勇気を出して電話をとると…千歌ちゃんだったわ。
「梨子ちゃーん」
って。 私も返事をしたんだけど応答がなかったの。
さっき家にいた何かが千歌ちゃんとの会話を妨害しているのかな、なんて考えたわ。
もしもし、千歌ちゃん?
何回問いかけても返事はない。
受話器からはさっきと同じ「梨子ちゃーん」って呼びかける声が聞こえるの。 「梨子ちゃーん 梨子ちゃーん 梨子ちゃーん 梨子ちゃーん
梨子ちゃーん 梨子ちゃーん 梨子ちゃーん 梨子ちゃーん
梨子ちゃーん 梨子ちゃーん 梨子ちゃーん 梨子ちゃーん」
………全く同じ声色、全く同じ感覚で延々と。
千歌ちゃんじゃない確信した私は問いかけたわ。 「あなたは誰?」
「チッ」
舌打ちが聞こえたの。
受話器じゃなく、私の真後ろからね。 梨子「私の話はここまで」
千歌「千歌そんないたずら電話しないよ〜!!」
梨子「えぇ…後で着信履歴見たけど消えてたのよね。誰だったんだろう…」
ルビィ「泥棒しゃん…じゃないよね」
果南「ないない、沼津の方ならともかくそもそも人少ないし」
花丸「だからこそあなたは誰?という恐怖が深まるお話だったね」
鞠莉「マリーのガードメンを派遣しましょうか?」
ダイヤ「黒澤の者も何人か…」
梨子「け、結構です…そっちの方が怖いわ」 善子「そう?案外楽しいかもしれないわよ?」
梨子「よっちゃん!」
花丸「さて、次は誰が話すずら?」
果南「言い出したんだからさ、花丸が…」
千歌「はいはーい!千歌が話す!」
花丸「…みたい」
果南「あ、そう」
千歌「みんなの話しゅーちゅーして聞きたくなってきちゃったから!サクッと行くよ!」 |c||^.- ^|| ここまでですわ。18時以降にお会いしましょう。もうすぐ丑三つ時ですから皆さんもお気をつけて 今やってる稲川淳二の怪談グランプリ2018とあわせてみると威力倍増にゃ そういや昨日怪談グランプリやってたな
怪談の後のはねバドを見るためにテレビつけたから終わりの方だけしか見れなかったけど |c||σ.- σ|| 本日の更新は遅くなりそうですわ ちょっと前に美渡ねえからお下がりの原付をもらえることになったんだ。
ゼッペケ…とかいうバイクね。
みんなと居る時は使わないけど、一人でお買い物する時とか便利かなって思って早速免許を取りに行ったんだ。
バイクってすごいんだよ?
浦の星や沼津だってあっという間に行けるんだもん。
もう千歌ハマっちゃって、理由をつけては夜に少し乗りに出たりもしちゃってたんだけど…
この日以降はしなくなった。 その日はね、ウチの旅館で使うものを買いに沼津のドン・キホーテに行ったんだ。
海岸沿いを走っていくんだけど大体20分くらいかかるのかなぁ?
ホントはもっとゆっくり走らなきゃいけないんだけどね。
ドンキで買い物を済ませた帰り道、いつも通り海岸沿いを走ってた。
十分くらい経ってたから道のりで言うともう半分くらいは走ってたんじゃないかなぁ。 その時にね、着物を着た女の子を道端で見かけたんだ。
その時はもう夏だしお祭りあったのかなって思ったくらいだったんだけど……
走ってるうちに気付いたの。
ウチって地元では人が集まりやすい場所だから、お祭りや地域のイベントのお知らせとかはすぐ来るんだ。
Aqoursになってからは特に地域を盛り上げようと皆で頑張ったりしてるじゃん?
だからそういうチラシや情報はこまめにチェックしてるつもりだったんだけど… 変だなぁって思った。
走ってるとまた着物の女の子を見かけた。
やっぱりお祭りあったのかなぁって思って…千歌達が住んでる方に目をやっても何処も光なんてないんだよね。
それでも着物の女の子とは結構な頻度ですれ違うの。
気にしても仕方ないし、帰ったら志満ねえか美渡ねえに聞いてみよう。
そう思ってバイクで走り続けてたんだけど……
バイクを止めて時計に目をやると、もう20分はとっくに経ってた。
あ、時計っていうのはね、元々はバイクについてないんだけど美渡ねえお友達に改造とかしてもらってたりするからバイクについてるんだ。
時計が壊れちゃったのかなぁと思って、ハンドルについてるスマホホルダーのスマホを見てもやっぱり20分は経ってる。
自転車ならともかくバイクで走って家に近づいてる感じがしない…なんてどう考えてもおかしいよね。 渋滞なんて勿論してないんだよ?信号だって殆どない。
道も最短はほぼ一本道だから迷子になるなんてありえない。
その時千歌が走ってた道もよく見るいつもの道だったんだもん。
夜道だったからゆっくり走ってたんだ、そう思い込んでまた走り出した。
意識しだして走るとね、あることに気付いちゃった。
すれ違う女の子みんな同じ顔、同じ着物を着てるって。
同じ間隔ですれ違ってる。
同じ道をずっと繰り返し走ってる。 怖くなっちゃったから、大回りだけど山の方の道に入った。
山に入ると着物の女の子は見なくなったし景色も普通に過ぎていく。
これでようやく帰れるんだぁって安心した。
山道を走ってると浦女の制服を着た女の子を見かけたの。
千歌から見て後姿が見える状態ね。
山寄りのお家から来てる子もいるから普段なら何も思わないと思うんだけど、さっきの事があったからやっぱり少し意識しちゃうよね。
アクセルを弱めてゆっくり通り過ぎたんだ。この子は変な子じゃない、普通の浦女の子だよね…って。
暗めの髪の毛のダイヤさんや善子ちゃんに似た雰囲気のスラっとした女の子だった。
その女の子ね手で顔を覆って泣いてるの。
終バス乗り遅れて帰れなくなっちゃったのかな?って思って一度バイクを止めて声をかけたんだ。 「どうしたの?バスなくなっちゃった?」
「迷子になっちゃって…」
山道で疲れちゃって道があってるのか不安になっちゃったのかな?なんて考えた。
「電話を…貸してくれない?」
そう言われたから特に抵抗もなく貸したの。
でもその子、待ち受けをジッと見つめてるだけ。
千歌には背中を向けてて顔は見えないんだけど操作する様子もなくただジッと。
待ち受けはその時Aqoursのみんなで撮った写真だからひょっとしてファンの子なのかななんて思ったんだけどね
「ありがとう、完成した」 そう言ったの。
その子とはもう言葉を交わさなかった。
顔も見ないようにした。
「お互い帰れるね」
あの子は何が完成したんだろう、何が言いたかったんだろう?今でも千歌には分かんない。 千歌「お終い」
ダイヤ「……………」
花丸「因みにちょっと前って言ってたけどどのくらい前のお話?」
千歌「う〜ん…2〜3週間前かなぁ?」
ルビィ「どうしたの、花丸ちゃん?」
花丸「何となく気になっただけだよ」
善子「そんなに気にすること?」
果南「も、もう!掘り下げなくていいから!」 鞠莉「ふぅ〜ん。最近多いのね、マリーも大体そのくらいのお話よ」
ルビィ「ルビィなんだか怖い…」
曜「そう言えばルビィちゃんもまだだったね」
千歌「ドンドン行こー!」
ダイヤ「えぇと…残りは鞠莉さんと…一年生、ですわね」
善子「私はもう少し後がいいわ」
花丸「マルはいつでも大丈夫だよ」
鞠莉「マリーもいつでもOKよ」
ルビィ「ルビィは……」
鞠莉「それじゃあ、私が話すわね。ルビィは私の後に聞かせて?」 |c||^.- ^|| とりあえずここまで。また18時〜0時頃にお会いしましょう。 |c||^.- ^|| 今お話を書いていますので少々お待ちくださいませ。
|c||σ.- σ|| 本編とは全く関係ありませんが昨日の深夜突然スマホからバイブ音がしましたわ。
電話は勿論アプリの通知もなかったのに。
|c||^.- ^|| そもそも私、スマホは常にサイレントなのですわ >>92
|c||;^.- ^|| そもそも私、ガラケーでしたわ >>93
|c||;^.- ^|| そもそもうちは黒電話なので携帯電話など持っておりませんでしたわ さっき言った通り、大体ちかっちや梨子とは時期が重なるわね。
その日はね、理事長室で遅くまで仕事をこなしていたの。
次の日はお休みで練習もなかったから、最悪理事長室で夜を明かしてもいいかな?って考えてたわ。
シャワーに夜食、ブランケットもあるから学校での一夜もステキ…なんてね。
そういう事だから警備員さんには帰ってもらったわ、ずっと居てもらうのも悪いし。
と言っても監視カメラは作動してるし警備会社にも24時間で繋がってる。
小原の人間を寄越してもらうのも簡単だし……ま、身の安全はほぼパーフェクトってワケ。 大方仕事を片付けた頃……時間で言えば21時くらいだったかしら。
まだやろうと思えば仕事はあったんだけど、効率も落ちてきたし飽きちゃったから軽食も兼ねて一旦休憩に入ったのね。
何処で休憩しようか悩んだけど、あちこち移動するのも面倒だから当直室で休憩することにしたわ。
みんなは立ち入らないから知らないかもしれないけど、浦女は監視カメラのモニターを当直室に設置してあるの。
安心してね、位置は全て把握してるし変な場所には設置してないから♪……って隠してないし大体わかるわよね。
ヒマだから軽食をとりながらコーヒーを飲んで定期的に切り替わるモニターを見つめていたわ。
切り替わるっていうのは監視カメラの数に対してモニターが少ないからね。
リアルタイムで人間が把握できるモニターの数なんてタカが知れてるもの。 そんな訳でボーっとしながら過ごしてたんだけど、校門の監視カメラに切り替わったときね。
ウチの生徒が門に立っていたの、正確に言うと門の内側ね。
最初は忘れ物を取りに来たのかしら、くらいに思ったけどそれは誤りだとすぐに気づいた。
門が閉まっている状態で無理によじ登って入ろうとすると警報が鳴る仕組みなの。
当然そんな音は聞いていない。
つまりその子は帰らずにずっと校舎に居たってことになるわよね。
部活や作業で校舎に残る申請は聞いていないし、残るにしても遅すぎる。
注意もだけど…とにかく話を聞いて帰宅手段を手配してあげないと、そう思って門へ急いだの。 そこには誰もいなかった。
当直室に戻る途中で考えたの。
普通、校舎に生徒が残っていれば下校時間に警備員さんが帰宅を促すはず…って。
意図的に隠れでもしない限りは。
当直室までの道のりが嫌に長く感じたわ。
だって私の革靴の音に合わせるように後ろから足音がするんですもの。 ペタ…ペタ…
私が止まると足音もやむ…振り返らずに当直室まで急いだわ。
着くとすぐに鍵を閉めてつっかえ棒を立てかけた。
ドン!
ドアを叩くような大きい音が一度なったきり音はしなくなった。
再びモニターに目をやったの。本当に何かいないのかってね。 ついさっきまで当直室の目の前に居たであろう何かはまた門の前に居たわ。
ハッキリ言って人間が走って門まで戻ったところで精々校舎の真ん中くらいに辿り着ければいい方。
ありえないのよ。
モニターが切り替わるたびに何かは移動している。
いいえ
当直室にまた近づいている。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています