ダイヤ・果南「聖歌隊の花丸さん(花丸)を取り戻そう!」
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とある日、国木田家…
花丸(今日は祝日、AZALEAのみんなと映画鑑賞会をしてるずら)
テレビ『I love him, I love him, I love him〜♪』
花丸「やっぱり『天使にラブ・ソングを…』は名作ずら〜!」キラキラ
ダイヤ「ふむ…確かに素晴らしい映画ですわね」
果南「うん、何だか清々しい気持ちになったよ」
ダイヤ「果南さんが持ってきた『コマンドー』よりは遥かに面白いですわ」
果南「なんでさ!名シーン名ゼリフのオンパレードじゃん!」
花丸「主人公にあるまじき言動ばっかりだったずら…」
果南「ダイヤが持ってきた『高慢と偏見』ってのもどうかと思うよ。やたら古いしさ」
ダイヤ「ンマー!ローレンス・オリヴィエの演技の素晴らしさが分かりませんの!?」
<ワーワーギャーギャー!!
花丸(あ、ケンカが始まったずら。話題変えないと…)
花丸「…でも聖歌隊っていいよね!この映画、何回も見てて憧れてるんだ」
花丸「マルも聖歌隊に入ってみたいなぁ〜♪」キラキラ
ダイヤ「花丸さんが…」
果南「聖歌隊に入りたい…?」
花丸「? 2人ともどうしたずら?」
ダイヤ・果南「…」
ダイヤ・果南「トリコリコPLEASE!」クワッ
花丸「ずらあっ!?」ビクッ 翌日、部室…
ダイヤ「…と、いうワケでクリスマスの教会ライブは聖歌隊の衣装で…」
善子「ぜ〜〜〜ったいに!反・対っ!!」
花丸「ずらあっ!?」ガーン
千歌「どーして?チカは良いと思うけどな」
鞠莉「マリーも!何で善子は反対なの?」
梨子「どうせ『堕天使に聖歌隊の衣装なんて相応しくない!』ってとこでしょ?」
善子「その通りよ!さすがリトルデーモン・リリー!」
梨子「リトルデーモンじゃないってば!」 花丸「グスッ…お願い善子ちゃん…」ジワ…
花丸「マルずっと聖歌隊の衣装を着てみたくて…だから嬉しかったのに…」
花丸「わ〜〜〜〜ん!」ズラー
曜「あー善子ちゃん泣かせたー」
果南「これは後でオシオキだね」
善子「じじじ冗談よずら丸!一応、言ってみただけだってば!」オロオロ
善子「は、反対なわけないじゃない!だから一緒に聖歌隊で歌いましょ?」
花丸「…うんっ!ありがとう善子ちゃん!」
花丸(やっぱり善子ちゃんはちょろいずら〜♪)
ルビィ(あ、ウソ泣きだったんだね…) 一年生組…
ルビィ「今回は時間が無いからルビィも衣装作らなきゃ」ヌイヌイ
花丸「楽しみずら〜!マルずっと聖歌隊やシスターに憧れてたんだ!」
善子「でもこのインタビュー記事は何だったのかしら…」
花丸「う〜ん…?たぶん寝ぼけてて自分の夢を語ってたのかもしれないずらね」
善子「私も記憶にないこと言ってた時あったわね。それか別の世界線の話かも」
善子「まあ、よくあることよ」
ルビィ(よくあることかなぁ?)チクチク
ルビィ「んと、これをこうして…出来た!」ジャーン
ルビィ「花丸ちゃん、1着作ったから着てみない?」
花丸「うん!」 花丸「ど、どうかな…///」シチャク
ルビィ「わあ!花丸ちゃんすっごく似合ってるよ!」
善子(うわっ、めちゃくちゃ可愛いじゃないのずら丸!///)
花丸「えへへ、憧れの聖歌隊の服が着れて嬉しいなぁ」ワクワク
ルビィ「じゃあ、ルビィと善子ちゃんのも作っちゃお♪」
花丸・善子「「おーっ!」」
――――
――
― クリスマス前日、花丸の部屋…
花丸「明日はいよいよライブ本番かぁ…」
花丸(今まで聖歌隊は映画の中だけかと思ってたけど…)
花丸(まさか自分がやれるなんて思ってもみなかったずら)
花丸(…)ウズウズ
花丸「ちょっとだけ…」
花丸「ちょっとだけ衣装を着て明日の教会に行ってみようかな…」 教会…
花丸「〜♪」 テクテク
花丸「着いた!ここが明日の舞台…!」
通行人A「聖歌隊の人かしら?すっごくカワイー!」
通行人B「衣装も似合ってるわねー!」
花丸「わわ、何だか照れちゃうずら///」カァアアア
花丸(明日はたくさんの人が見に来てくれたら嬉しいなぁ…)
ガシャン!
花丸「ひゃあっ!?」ビクッ
花丸「なんだろ…?裏から窓が割れた音が聞こえたけど…」 教会の裏…
???「ふふ、これは高値で売れそうね…」ニヤ…
花丸「だ、誰かいるずらか〜…?」ソローリ
女「!? やばっ!見つかった!」
女「聖歌隊の服…?教会の関係者ね!」ハッ
花丸「そ、その手に抱えたマリア様の像は何ずら!」
女「ふん!この像は高く売れるのよ!」
花丸「ど、ドロボウずら!?」
女「アンタなんかに構ってる場合じゃないわ、早く逃げないと…!」
花丸「待つずら!マリア様を返すずらー!」ガシッ
女「くそ!離しなさいよこのガキ!」ブンッ
花丸「わあっ!?」ドンッ
ビシャアッ!
花丸「あ…明日の衣装が…」ビシャビシャ…
女「今のうちに…!」ダッ
花丸「ま、待てー!絶対に逃さないずらー!」ダッ 裏道…
ダイヤ「すみません果南さん、生徒会の仕事を手伝っていただいて」テクテク
果南「いーよいーよ。それより明日だね、教会のライブ本番」テクテク
ダイヤ「ええ、確か場所はこの辺りでしたわね」
果南「ん?前から来るのは…」
ダダダダ…
女「くっ!し、しつこいのよアンタ!」ダダダダ
花丸「に、逃さないずらー!待つずらー!」ダダダダ
ダイヤ「花丸さんと…誰でしょうか?」 花丸「ダイヤちゃん!果南ちゃん!」
花丸「その人ドロボウずらー!教会からマリア像を盗んだずらー!」
ダイヤ「なんですって!?」
果南「そういうことなら…はっ!」ブンッ
ガシッ
女「うぐっ!?は、離しなさいよー!」ジタバタ
果南「おとなしくしなっ!」グググ…
女「いだだたっ!?絞まってるってばーーー!」タップ
果南「ダイヤ!警察呼んで!」
ダイヤ「わ、分かりました!」ピッ 花丸「はぁ…はぁ…ありがとう果南ちゃん」ハァハァ
果南「まったく無茶して!私たちが通らなかったらどうなってたか!」
花丸「ご、ごめんね…」
女「うぅ〜…こんなトロそうな子に見つかるなんて…」ガックシ
果南「あっ!マルの衣装が泥まみれだ…」ハッ
花丸「…うん、さっき突き飛ばされたとき水たまりに転んじゃって」シュン…
ダイヤ「…間も無く警察が来ますわ。引き渡したらわたくしの家で着替えましょう」
――――
――
― 黒澤家…
ダイヤ「ただいま帰りましたわ」
果南「おじゃましまーす」
ルビィ「お帰りなさーい。あ、いらっしゃい果南ちゃん」
善子「上がらせてもらってるわよ…ってどうしたのずら丸!泥まみれじゃない!」
花丸「う、うん…実は色々あって…」
ダイヤ「わたくしが説明しますから、花丸さんはシャワーを浴びてきたらいいですわ」
花丸「うん…ありがとうダイヤちゃん」
花丸(衣装どうしよう…もう明日が本番なのに…)トボトボ ダイヤ「…と、いうことがありまして」
ルビィ「花丸ちゃん…明日がよっぽど楽しみだったんだね…」
善子「ずら丸の衣装どうする?予備は作ってないわよね…」
ガラッ
花丸「ダイヤちゃん、シャワーありがとう…」
果南「衣装を洗ってみたんだけど、白いから綺麗には落ちないね…」
ダイヤ「明日まで作り直す時間はありませんわね…」
花丸「…」 花丸「みんなごめんなさい…マル明日は他の衣装を着るずら…」
花丸「みんなで聖歌隊やるのすっごく楽しみだったけど…仕方ないよね…」グス…
善子・ルビィ「…」
善子「堕天使奥義!堕天流デコピン!」ベシッ
花丸「いだあっ!?」
花丸「なな、何するずら善子ちゃん!?」ヒリヒリ
善子「まったくバカね!みんなで徹夜すれば1着くらい出来るでしょ!」
ルビィ「うん!ちゃんとみんな揃って聖歌隊の衣装でライブやりたいもん!」
花丸「善子ちゃん…ルビィちゃん…!」
善子「ほら!時間が無いんだから早く作るわよ!」
ルビィ「ルビィは帽子から作ってくね!」
花丸「うん…うん!ありがとう2人とも!」グスッ 善子「あ、今度はウソ泣きじゃないわよね?」
花丸「ずらっ!?バレてたずら!?」
善子「トーゼンでしょ?どんだけ付き合い長いと思ってんのよー」
ルビィ「善子ちゃんすごーい!」
花丸「うぅ〜悔しいずら〜!」ジタバタ
善子「いつまでもずら丸にからかわれるヨハネじゃないんだからっ!」
アハハハ…
ダイヤ・果南「…」
ダイヤ「3人に任せて大丈夫そうですわね」クス
果南「うん、そうだね」クス
――――
――
― 翌日、教会…
ワイワイガヤガヤ…
シスター「本日は我が教会のクリスマスイベントに来ていただきありがとうございます!」
シスター「昨日は事件がありましたが…ゲストの方々のおかげで無事解決いたしました!」
シスター「それでは本日のゲスト!Aqoursのみなさんでーーーす!」
千歌「みなさんこんばんはー!Aqoursです!」
千歌「代表して国木田花丸ちゃんからあいさつしてもらいまーす!」
パチパチパチパチ! 花丸「えっと、本日はたくさんの人に来ていただいてとっても嬉しいです!」
花丸「今日はこの日のために作った新曲を歌います!」
花丸「みんなに…いーーーっぱい幸せを届けるずら!」
ワー!ワー!
花丸(そして…)チラッ
善子「良いあいさつよ!ずら丸!」
ルビィ「がんばるビィ!花丸ちゃん!」
花丸「うんっ!」
花丸(マルの大切な、天使と堕天使にラブ・ソングを届けるずら…!)
花丸「…それでは聞いてください!」
Aqours「「「聖なる日の祈り!」」」
――――
――
― 数日後、花丸の部屋…
花丸(この前のクリスマスライブは大盛況!新曲もすごく評判良かったずら!)
ルビィ「おじゃましまーす!」
善子「うぅ…ライブの練習ばっかで冬休みの宿題が全然だわ…」
善子「…ねぇずら丸?少しだけ写させてくれない?
花丸「ダメだよ善子ちゃん。宿題は自分の力でやるずら」
善子「なによー!ずら丸のケチー!」ムキー
花丸「計画的にやらない善子ちゃんが悪いずら〜」
ルビィ「そうだ花丸ちゃん、今度ルビィにも『天使にラブ・ソングを…』貸してね!」
花丸「うん、いいよ!」
善子「じゃあヨハネ一押しの映画『悪魔のいけにえ』と『死霊のはらわた』もセットで…」
花丸・ルビィ「「それはいらないよ!」」ビシッ
ルビィ「…ん?」チラッ ルビィ「あっ!こないだの聖歌隊の衣装、部屋に飾ってるんだね!」
花丸「うんっ!ライブ大成功だったから記念ずら♪」
善子「へー、いい感じじゃない」
善子「でも、汚れちゃった方まで飾らなくてもいいんじゃないの?」
花丸「…ううん、これでいいんだ」
花丸「どっちもすっごく大切な衣装だから!」
花丸(そう、昔のマルと今のマルが…)
花丸(どっちも大切な自分であるように―――――)
おわり |c||´.-`|| おわり。短くてすみませんわ。
|c||^.- ^|| 前作もよろしくですわ。
ルビィ「妹はつらいよ!」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています