・・・


善子「……」

さて、そろそろ。

善子「……ここまで街を歩き回って一度も姿を見なかった……ってことは」


彼女たちは、街の出口にいるに違いない。気合いを入れるのよヨハネ……大丈夫。ルビィはきっと優しい子よ。

ちょっと調子に乗りやすいだけの頑張り屋さん。ダイヤもそう言ってた……だから、信じましょう。

そう胸に決意を固め、街の出口へと歩いた。


善子「うわ、なにも見えないんだけど……」


街から出ると、ものすごく濃い霧があたりを覆っていた。

ほんの目の前、たった3mすらよく見えない……それほどの濃い霧だ。

けれど、私は進む。こういう場所こそ、ボス戦にふさわしい。

私は確信を持って進む。

転ばないようにゆっくり。

そして────


「ニンゲンさん」


パビィルスの声がした。