梨子「天国より貴女へ」
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鞠莉「梨子ー」
梨子「はーい」
鞠莉「そろそろ集会の時間よ」
梨子「あれ、もうそんな時間ですか」
鞠莉「何してたの〜?またイケナイ本でも読んでた?」
梨子「読んでません」 果南「沢山の人間を見てきたけど、未だによくわからないね」ビシャビシャ
ダイヤ「なぜ濡れてるのです」
果南「泳いできた」
ダイヤ「あのねぇ……」
鞠莉「私たちが触れてるのは恋っていう1番繊細な感情……恋は輝いた思い出にもトラウマにもなる……」
ダイヤ「ふむ……多分、その善子さんは恋が大きく関わるトラウマを抱えているのではと」 果南「恋がトラウマってこと?」
鞠莉「ん〜多分そうじゃないと思うわよ」
果南「何で?」
鞠莉「仮に恋自体がトラウマならそもそも恋心を抱くことすらできないんじゃないかしら」
ダイヤ「善子さんは現在進行形で恋をしている……だから私たち天使が関わることが出来るのです」
果南ち「あーそっか。恋をしていない人間には私たちの管轄外だもんね」 ダイヤ「つまり、善子さんの恋と過去は大きく関係している……」
鞠莉「デリケートねぇ。ダイヤのご機嫌みたい」
ダイヤ「一言余計です」
果南「もしかして、無理やり過去を覗こうとしたのはヤバかったかな?」
ダイヤ「もしかしても何も普通にヤバいので今後一切しないでください」
鞠莉「んーこれはもう人間として梨子に頑張ってもらわないと、私たちじゃお手上げね」
ダイヤ「そうですわね……」 ☆ー☆ー☆
曜「〜♪」ジュワー
梨子「……いい匂い」
曜「へへーっ、曜特製ハンバーグだよ!」
梨子「料理上手なのね」
曜「一人暮らしだからね!」 花丸「美味しそうずら〜」
梨子(貴女はダメよ花丸ちゃん)
花丸「え〜」
梨子(当たり前でしょう)
曜「どうしたの?」
梨子「あ、いや、何でもない」 曜「じゃあ手を合わせて」
梨子「はい」ピトッ
曜「……な、なんで私と手を合わせるの?」
梨子「え?あ、間違えた!」
梨子(自分の手よね……うわ、やらかした……)
曜「あははっ!梨子ちゃん面白ーい!」
梨子「あ、あはは……」
花丸「何してるずら」
梨子(うるさい) ようりこ「「いただきまーす!」」
梨子「ん、美味しい!」
曜「ほんと?えへへ、ありがとう」
梨子「色々食べてきたけど……お店のハンバーグと変わらないわ」
曜「褒めすぎだよー」テレテレ
梨子「うふふ、可愛い反応ね」
曜「からかわないでよっ」 曜「ね、ね、梨子ちゃん」
梨子「なに?」
曜「また旅のお話してくれないかなぁ」
梨子「ふふっ、ホントに好きね。昨日たくさんお話したじゃない」
曜「まだあるでしょ?聞きたい!」
梨子「う〜ん、そうねぇ……」
曜「お願い!」 梨子「じゃあ……ひとつ私のお願い聞いてくれたらいいよ」
曜「お願い?」
花丸「まさか梨子ちゃんの趣味全開の……」
梨子「……それはね」ツマミ
花丸「ずらっ!?いたい!!」
梨子「貴女達のお話が聞きたいかな」 曜「私、たち?」
梨子「うん。貴女達の思い出話を聞きたい」
曜「そんなことでいいの?」
梨子「そんなこと、ではないと思うけど。大事なことじゃないの?」
曜「……うん。でも何で?」
梨子「長く旅をしてると、色んな人と出会うの。その人達の話を聞くのも私の旅の楽しみなのよ」
曜「へぇ……」 梨子「無理に、とは言わないけど」
曜「ううん、いいよ。どこから話せばいいかな」
梨子「どこでもいいわ」
曜「そうだなー……じゃあ」
曜「私たちが善子ちゃんと出会った頃から話そうかな」
梨子「善子ちゃんと?」
曜「うん。私と千歌ちゃん、ルビィちゃん善子ちゃん。4人の関係が始まったのはそこから」
私たちが高校生の頃。まだ善子ちゃんがヨハネちゃんだった時。
ーーーー
千歌「水泳疲れた……」
曜「お疲れ様ー」
千歌「午後はお昼寝タイムだね」
曜「また怒られるよ?」
千歌「だいじょーぶ」
曜「大丈夫じゃないでしょ……」 ザワザワ
千歌「ん?なんだか騒がしいね」
曜「1年生の教室からだ」
善子「リトルデーモン達よ。今宵も儀式を始めます……そこに整列なさい……」
ザワザワ
ヒソヒソ
善子「……」
千歌「……なにあれ」
曜「さぁ……」 一旦ここまで
すまんが、多分次は週明けになると思う
保守はこまめにするので、少しお待ちを 善子「……ん」
千歌「うん?」
善子「そこの貴女!」
千歌「え?私?」
善子「私のリトルデーモンにならない?」
曜「いきなり!?」 千歌「いいよ」
善子「!」
曜「ち、千歌ちゃん?」
千歌「高海千歌!貴女のリトルデーモンになります!」
善子「……!!」
曜「ちょ、ちょっと千歌ちゃん!」 千歌「貴女のお名前は?」
善子「……わ、私の名前は堕天使ヨハ――」
ルビィ「善子ちゃん、また堕天使してるの?」
善子「る、ルビィ」
千歌「善子ちゃんっていうの?」
ルビィ「え、あ……あの、誰ですか?」 千歌「善子ちゃんのリトルデーモンです!」
ルビィ「えっ」
曜「千歌ちゃん!ちょっと何言ってるの!」
千歌「えー?いいじゃん面白そう」
曜「面白そうって……」
千歌「だって私この子と仲良くなりたいし」
善子「……」
千歌「リトルデーモンって何したらいいの?善子ちゃん!」 善子「……クックック」
善子「我が名はヨハネ!堕天使ヨハネよ!」
千歌「ヨハネ?」
善子「みかん頭の人間よ!そなたにリトルデーモン第1号を名乗ることを許可する!」
千歌「やったー!よろしくね、善子ちゃん!」
善子「善子じゃなくてヨハネ!」 ルビィ「あ、あの……」
曜「ごめんね、千歌ちゃんが……君はあの子の友達?」
ルビィ「はい……2年生の方達ですよね?」
曜「うん。たまたま通りかかっただけなんだけど……ま、いいか」
ルビィ「え」
曜「私は渡辺曜!君の名前は?」
ルビィ「く、黒澤……ルビィです」 曜「よろしくね、ルビィちゃん!」
ルビィ「よろしくって……?」
曜「多分これからよく会うことになるから」
ルビィ「ええ……?」
曜「ああなった千歌ちゃんは止められないからねー。仲良くしてくれると嬉しいな!」
ルビィ「は、はい……」 千歌「ギラン!」
善子「違う!ギラン!」
千歌「ギラン!」
善子「ふふっ、なかなか筋がいいわね!」
千歌「だって!曜ちゃん!」
曜「良かったね」
ルビィ「……ど、どいうこと……?」 ーー
キーンコーンカーンコーン
善子「……」ゴソゴソ
ルビィ「善子ちゃん、お昼食べよ」
善子「ん」ガサッ
ルビィ「またパン一個なの?」
善子「いいじゃない別に」 ルビィ「もっと食べないと」
善子「あんたに言われたくない」
ルビィ「善子ちゃんより食べてるもん」
善子「ヨハネ」
ガラッ!!
千歌「ヨーーハーーネーーちゃーーーん!!」
善子「いっ!?」
千歌「お昼一緒に食べよー!!」
ルビィ「わっ」
曜「ヨーソロー!来たよ!」 千歌「え、善子ちゃんお昼そんだけ!?」
善子「ちょ、まっ」
千歌「そりゃ細いわけだよー。ほら、腕ヤバい!」
曜「わっ!細い!骨と皮しかない!」
善子「そんなことないわよ!」
千歌「ルビィちゃんもお弁当小さいねー。はい、私の唐揚げあげる!」
ルビィ「え、その」
曜「千歌ちゃんが唐揚げあげるなんて、今すぐ教室爆発してもおかしくない」
千歌「爆破するよ?」 千歌「ヨハネちゃんもあーん」
善子「は?」
千歌「あーん」
善子「いやちょっと」
千歌「あーーーーーん」グイッ
善子「あがっ」
千歌「えいっ」ポイッ
善子「むぐっ」 千歌「どう?寿太郎みかんだよー!」
善子「……!……!」
千歌「おー美味しすぎて悶えてる!」
曜「いやなんか様子がおかしいよ……?」
ルビィ「善子ちゃん、みかん嫌いなんです」
千歌「えっ」
曜「あらら」
善子「んぐっ……何すんのよ!」
千歌「みかんが嫌いなんて人間じゃねぇ!!」
善子「人間よ!いや、堕天使だけど!!」
曜「キャラ守るのも大変だね」
善子「キャラじゃない!」 ルビィ「な、なんでここに?」
千歌「一緒にお昼食べに」
善子「え、何で?」
千歌「え?」
善子「え?」
千歌「一緒に食べちゃダメ?」
善子「ダメじゃないけど……」
千歌「じゃあいいじゃん!いただきまーす!」
曜「もう食べてるけどね。いただきます」
ルビィ「い、いただきます……」
善子「いただきます……」 千歌「ねーねー善子ちゃんたちはいつも2人で食べてるの?」
善子「ヨハネ!」
千歌「どうなの?」
善子「……そうだけど」
千歌「そっか。寂しくない?」
善子「別に」
ルビィ「いつも2人だから大丈夫です」
千歌「じゃあこれから毎日一緒に食べようか!」
善子「え?」
曜「あ、2人は放課後暇?今日千歌ちゃんと松月行くんだけど2人もどう?」
ルビィ「ど、どうって……」 千歌「行こ!暇なんでしょ?」
善子「き、決め付けないでよ」
千歌「暇じゃないのー?」
善子「……深淵の儀式が」
ルビィ「暇です」
善子「ちょっと!」
曜「よーし、じゃあ松月の新作パフェ食べに行こー!」
千歌「おー!」
善子「……押し込まれた」
ルビィ「あはは……」 一旦ここまで
待たせて済まない
ぼちぼち再開していきます ー放課後ー
千歌「はい、みかんパフェ」
善子「いやだから食べないって」
千歌「食べないとお尻大きくならないよ!」
ルビィ「なんでお尻……?」
曜「千歌ちゃんコーヒー飲む?」
千歌「コーヒーきらーい」
善子「はぁーー?」 千歌「嫌いなものは無理して飲む必要は無いんだよ!」
善子「貴女私になんて言った?」
千歌「先輩のいうことが聞けないのかーー!」
曜「千歌ちゃん、静かにしようか」
ルビィ「……」モグモグ
曜「ルビィちゃん食べてる?」
ルビィ「あ、はい」 曜「そんなに固くならなくても」
ルビィ「ご、ごめんなさい……」
曜「あははっ、まぁ急に先輩が距離詰めてきたらそうなるよね」
千歌「ルビィちゃん、はい!飴あげる!」
ルビィ「ミルキーだ!」
千歌「ミルキー美味しいよね」
ルビィ「ありがとうございます!」ニコッ
千歌「やっと笑ってくれた!可愛い〜!」 曜「善子ちゃんもいる?」
善子「ヨハネ!私は別に……」
ルビィ「♪」モゴモゴ
善子「……あの」
千歌「ん?」
善子「どうして話しかけてくれたの?」
千歌「面白そうだったから」
善子「面白そうって……」 曜「堕天!なんて教室でやってる子初めて見た」
善子「いやまぁ……ヨハネは唯一無二の存在だから」
善子「じゃなくて!その……」
千歌「?」
善子「私……クラスで浮いてるのよ」
ルビィ「……」
善子「だーーれも寄ってこない、変人扱いされてるし……」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています