穂乃果「機関車ほのマス」
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♪ー♪♪♪、♪♪、♪ー(あのBGM)
「ほのマスとノードン」 穂乃果は小さなタンク機関車だ。日本のオトノキ島の大きな駅で働いている。
6つの車輪にずんぐりした煙突、ボイラーも屋根も皆ずんぐりむっくりだ。
穂乃果はいつも忙しそうに、客車をあっちからこっちへと引っ張り、
旅に出る大きな機関車の為に、働いている。列車が駅に帰った時に、空の客車を
離して退かすのも彼の仕事だ。穂乃果は自分が一番の働き者だと思っている。
悪戯っ子でよく仲間をからかう。でっかい希だってお構い無しだ。
希「Zzzz.....Zzzzz...」
穂乃果「起きてよ、希ちゃん!」ピッピー!
希「ハッ!?なんや、穂乃果ちゃんか、驚かさんといてよ....」
穂乃果「ダメだよ希ちゃん、ダラダラしてないで私みたいにちゃんと働こうよ!」シュッシュッシュッ.....
希「・・・・・」 希「はあ、朝から走りっぱなしで疲れたわ、早く休みたい・・・・」シュウウ...ガコンガコン
ある日の事、急行を引っ張って来た希は、くたくたに疲れて待避線に戻って来た。
丁度寝ようとした時、穂乃果がやって来た。
穂乃果「希ちゃん、また退避線で寝てるよ。いいなあ、大型機関車は」
穂乃果「だって私たちが客車とか貨車を用意するまで寝てて良いんだよ?」
穂乃果「穂乃果だって朝まで寝てたいし、夜明け前に起きたくないのに....」
穂乃果「なんか面白くないなあ・・・」
希「Zzzz.....」
穂乃果「・・・よし、またからかっちゃえ!」 穂乃果「ゆっくり近づいて、希ちゃん起きろー!」ピッピー!
希「ンがっ!? な、何事やっ!?」
穂乃果「あはははははっ!希ちゃん、そんなにグーグー寝てるから、そんなに大きな
車体(からだ)になっちゃったのかな?」
穂乃果「寝てばかりいると、どんどん重くなって動けなくなるよ?
気分転換に走って、穂乃果を捕まえてみるなんてどうかな!アハハハハハ!」シュッシュッシュッ....
希「・・・困った子やなあ、ウチらだって毎日お客さんをのせて走るの大変なんよ?」
希「貴重な休憩時間を邪魔する悪い子には、お仕置きせなあかんなあ・・・」ニヤリ ある朝、なかなか穂乃果の目が覚めない。火室の火が消えてしまったのだ。
お客が待ってると言うのに客車の準備が出来てない。
機関士「ほら穂乃果、起きなさい!仕事に出る時間よ」
穂乃果「う〜ん、後もう少し・・・・・・」
機関士「何言ってるの?今日は希の急行が出る日よ、早く行かないと
間に合わないのよ!」
穂乃果「ハッ!?いけない、忘れてた!」シュピーッ!シュッシュッシュッ.....
やっと、穂乃果が動き出した。 ープラットホームー
アナウンス「午前9時、オトノキ発、UTX行き急行が参ります
ホームの方は黄色い線の内側までお下がりください....」
穂乃果「はあ、何とか間に合った.....」
希「穂乃果ちゃーん、早よしいっ!」プシュウウウウ..........
穂乃果「もー、分かってるよー」シュッシュッシュッ ガタンガタンッ、ガタンガタンッ
穂乃果が駅に駆け込むと、希が待っていた。
穂乃果「よし、準備オッケーだよ」
希(フフッ!ウチのスピリチュアルパワーを見せてあげるよ、穂乃果ちゃん)ガッチャン!←連結
客車が着くと、希は自分と客車を連結した。 希「早くお乗りくださーい!」
普段穂乃果は、大きな列車を後ろから押してスタートを助ける。勿論、連結は外してある。
所が今日は、希が余りに速くスタートしたので、駅員は連結を外し損なってしまった。
車掌「発車!」ピュルルルルル!
希「さあ、いくで穂乃果ちゃん!」ブオオオオオッ! ガッシュ....ガッシュ....ガッシュ
穂乃果「え?ちょ、ちょっと待って希ちゃん!まだ連結器が、ねえってば‼」
ガッシュ、ガッシュ(30km/h)→シュッシュッシュッシュッ(50km/h)→シュシュシュシュシュシュシ(80km/m)
穂乃果「え?ええっ?エエエエェェッッ!?」 ー本線ー
列車はどんどんスピードを上げて行く。速過ぎて穂乃果は着いて行けない。
希(出力全開)「いやっほぉーう!!」ガタタタタッ!ピシューシュルルルルルルル!!(120km/h)
穂乃果(最後尾)「いやああああああああっ!止めてっ!止めてぇぇぇぇぇっ!」ゴオオオオオオッ!!
希「まだまだぁーーー!付いて来て貰うでぇーーー!アハハハハハハハー!」ポッポー!!
穂乃果「はあ…!もう駄目…!車輪が壊れちゃうよぉぉぉぉぉーーー!」ゴオオオオオオッ!! 可哀想な穂乃果。今まで走った事も無い速さで、走らされている。
希「どうや!穂乃果ちゃん、これがウチの実力やっ!!」シュピーッ ゴオオオオオオッ!!
穂乃果「怖いよぉ!助けてぇぇぇーーー!!」ガタタタタタタタ.......!! ー途中駅ー
シュッ....シュッ...シュッ....ガタンッ、プシュウウウウ.....
やっと、列車は駅に止まった。穂乃果は漸く連結を外された。もう、ぐったり疲れ切っていた。
希「ふう・・・・さて、穂乃果ちゃん、どうやった?ウチの本気の走りは?」
穂乃果「うぅ・・・・」
希「寝てばかりで重くて動けないんは、誰やったかな?」
穂乃果「ふえぇん・・・グスッ、ごめんなさぁい・・・グスッ」
希「ウチら大きな機関車はね、毎日のようにこれくらいのスピードで
本線を走らなあかんのよ。お客さんを乗せてね」
希「客車がどれだけ重くて、牽引するのが大変か、穂乃果ちゃんもよく
分かってるはずや。せやから、貴重な休憩時間にはちゃんと休ませて
くれる?」
穂乃果「はい・・・・反省してます・・・」シュン.... 穂乃果「あ〜あ…。希ちゃんにまんまと仕返しされちゃったな…
みんなに笑われるだろうなぁ…。」シュッシュッシュッシュッ......
穂乃果「ふわあっ、喉もからからだよ!早く帰って水を補給しなきゃ…」
給水塔(ガコン,ドプン.....ザバババババ.......)
『希ちゃんとはやりあってはいけない』
穂乃果は、そう自分に言い聞かせながらゆっくりと帰って行った ♪ー♪♪♪、♪♪、♪ー(あのBGM)
このお話の出演は
穂乃果/トーマス
希/ゴードン
でした <おしまい> トーマスの雰囲気とマッチしててとても面白かったよ
良かったらまた別のも書いておくれ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています