小さな足跡は点々と、私が来たのとは反対に伸びていて。

つい何とはなしに、その足跡を追いかけてみることにしたんです。

物珍しさと言うのも、もしかしたらあったかもしれません。

そうして道なりに……200mほど歩いたくらいでしょうか。

真正面に塀がくる形で、丁字路に差し掛かったんですが……

その丁字路の分かれ道の、両方。左右どちらの道にも足跡は続いていました。

まるで鏡に写したかと見紛うほどに、綺麗に二手に分かれていたんです。