いつものようにダイヤお姉ちゃんの部屋に入って机を漁っていると、
筆で書かれた手紙がありました。

達筆で私には読むのが難しかったので、後で花丸ちゃんに見てもらいました。

「『この呪文を唱えると一人につき一度だけ願いが叶う』って書いてあるずら」
「あ、でも『黒澤家以外の者が唱えると、願いが叶った30秒後に自らが死ぬことになる』だって」

二人共信じるわけもなく、花丸ちゃんがその呪文を唱え始めました。

「善子ちゃんをここに呼んで!」

すると善子ちゃんが目の前に現れました。
呪文は本物だったのです。

きょとんとする善子ちゃんと、震え出す花丸ちゃん。
花丸ちゃんが死んでしまう。
そうだ、さっき花丸ちゃんが言っていた呪文を私が言って無効にしてもらえば。

「さっきのお願いを無かったことにしてください!」

花丸ちゃんは「ダイヤさーん!!」と叫んで走り去って行きました。
命が助かって安心したんでしょうね。
本物の姉のように慕われるダイヤお姉ちゃんに少し嫉妬してしまいました。 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)