真姫「毎月17日は」絵里「いなりの日♪」穂乃果「6月17日は?」 [無断転載禁止]©2ch.net
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海未「“砂漠化および干魃と闘う国際デー”です!」
穂乃果「いきなりどうしたの?海未ちゃん…」
海未「梅雨だというのに全然雨が降らないじゃないですか」
穂乃果「まあ…だって、ここソノダ砂漠だし」
海未「昔は集落がたくさんあったんですよ。でも年々、砂漠が広がっていって…一年生は1クラスしかありません。このままでは廃校になってしまいます!」
穂乃果「くらす?ハイコウ?」
海未「とにかく雨が降らなくては話になりません。穂乃果は雨やめー!ができるのですから、今度は雨ふれー!と言って雨を降らせてください」
穂乃果「そ、そんなの無理だよ。雨を降らせる力なんて誰にも…あ、そうだ」
海未「何です?」
穂乃果「海だよ。海!」
海未「はあ。私ですか?」
穂乃果「じゃなくて、海。シーでオーシャンでパシフィックの海だよ!」
海未「パシフィックだと太平洋になりますが…」
穂乃果「そうだっけ?」
海未「pacificには平和、穏やか、静かな…といった意味があるので、言わば静海。地球では太平洋ということですね」
穂乃果「へー」
海未「砂漠を捨てて海辺へ移住するのですか?」
穂乃果「じゃなくて、雨を降らせるんでしょ?」
【海岸】
海未「穂乃果。水遊びをしている場合ではありませんよ」
穂乃果「そうじゃなくて…こういう磯には、あれがいるでしょ?」
海未「あれ?」
穂乃果「アメフラシだよ♪」
海未「ああ、そういえば…アメフラシは中国ではウミウサギと呼ばれているらしいですね」
穂乃果「海未うさぎ!?じゃあ、海未ちゃんがアメフラシ?」
海未「いいえ。私はうさぎです」
穂乃果「ふーん…まあいいや。早くアメフラシをさがs」
\ダレカタスケテー!/
ほのうみ「えっ」
穂乃果「女の子の声だ…行こう、海未ちゃん!」
海未「い、いったい何があったんでしょう…?」 絵里「こ、こわい…」プルプル
穂乃果「あれっ、きつねさんがいる…」
海未「き、キツネですか…私の天敵です><」
穂乃果「私がいるから大丈夫だよ。…きつねさん。どうしたの?」
絵里「おなかがすいたから、磯の生き物を捕まえようとしたの。そしたら…ほ、ほら。あれ…」
海未「潮だまりの水がにごっていますね…この色は」
穂乃果「アメフラシだよ!」
絵里「あめふらし?」
穂乃果「きつねさん。捕まえようとしてた生き物って、大きくて動きが鈍いやつじゃなかった?」
絵里「そ、そうよ。魚は動きが速くてみんな逃げちゃったから、あれなら捕まえられるかもって…」
穂乃果「煙みたいに紫色の液体を出して隠れちゃったんだよね?」
海未「なるほど。アメフラシの名前の由来といわれるあれですね」
絵里「だ、大丈夫かしら?…毒があったりしたら…」プルプル
花陽「大丈夫ですよ。アメフラシは食べる海藻などの種類によって体に毒をもつことはありますが、紫色の液体は天敵を追い払うためのもので、そんなに強い毒性はないはずです」
ほのえりうみ「へー」
絵里「あなたは…地元の漁師さん?」
花陽「いえ。私、飼育委員なので…」
穂乃果「アメフラシを砂漠へ連れて行ったら、雨を降らせてくれるかなぁ!?」
花陽「いや、アメフラシは本当に雨を降らせるわけじゃないですから…」
穂乃果「そっかぁ…じゃあ雨を降らせる生き物っていないの!?」
海未「そんな生き物がいたら、そもそも干魃や砂漠化が起こらないと思いますが…」
穂乃果「んー。あとは神頼みしかないのかなぁ…」
花陽「そういえば、キツネは神様のつかい…って言われてたりしますよね」
穂乃果「きつねさん!?」
絵里「」ビクッ
トテテテ…
穂乃果「あっ、逃げた!?」
海未「追いかけましょう!」
絵里「は、ハラショー!><」 ドタバタ
穂乃果「さ、さすがきつねさん…逃げ足速いなぁ…もう見失っちゃった」ガクッ
海未「アメフラシなのに」
花陽「ウミウシになっちゃった!?」
穂乃果「いや、ウミウシになったんじゃなくて見失ったの。とにかく探さなくちゃ」
海未「キツネは穴を掘って棲むんですよね?」
穂乃果「じゃあ、穴があいてるところを探せばいいの?」
花陽「はい。たぶん…でも、穴に棲む生き物もいろいろいますから、気をつけないと…」
穂乃果「そっか。海未ちゃんもうさぎさんだから穴を掘るんだっけ」
希「アブラアゲや!」
ほのうみぱな「えっ」
希「きつねさんといえば油揚げやろ?…好物のいなり寿司でも作ってエリちを誘い出せばいいと思うよ」
穂乃果「なるほど!じゃあ早速、油揚げを…」
花陽「で、でも野生のキツネは肉食性が強いから、よっぽど生きた獲物がいなくて飢えてないかぎり本当に油揚げを食べたりしないと思うけど…」
穂乃果「えー?…でも、ネズミとか捕まえてくるのは嫌だし…」
希「そもそも目的は雨ごいやろ?…なら、普通のキツネやなくて、神のつかいの稲荷狐を呼べればいい」
海未「では、やはり油揚げですか…」
穂乃果「油揚げを買うなら、とうふ屋さんだよね♪」
花陽「でも、この辺りにとうふ屋さんはないし…行くとしても、すごく遠いよね?」
凛「大丈夫にゃ!」ピョーン
のぞほのうみぱな「えっ」 【西木野邸】
海未「ここは…世界一の大富豪といわれる西木野家の屋敷ですね」
花陽「す、すごいなぁ…お城みたい」
希「でも、いくらお金持ちでも、ご家庭で油揚げは作ってないやろ?」
穂乃果「じゃあ、真姫ちゃんに電車賃を借りてとうふ屋さんへ行こうよ♪」
真姫「貸さないわよ。私は…」
穂乃果「そんなー!真姫ちゃーん!><」スリスリ
真姫「ヴェぇ…あ、甘えてもダメ!…そもそも電車じゃ海外へ行けないでしょ」
凛「じゃあ、船?」
真姫「いいえ。もっといい方法があるわ」
ゴォー
花陽「す、すごい…」
希「これって貨物輸送機やないの?」
真姫「そうよ。特別に乗せてもらったの」
穂乃果「これなら、おとうふ屋さんまでひとっ飛びだね♪」
海未「だ、大丈夫でしょうか…私はうさぎですし、どこかへ売られてしまうのでは…」ビクビク
真姫「いや、みんな一緒に乗ってるんだから大丈夫よ。そんなこと言ったら凛だって猫だし」
凛「凛は猫じゃないよー!><」
花陽「うぅ…き、きも゙ちわ゙る゙い゙…」プルプル
穂乃果「私も、ちょっと酔ったかも…」グッタリ
真姫「だらしないわね。これくらい…うっぷ」
希「まあ、いうても貨物輸送機やし。人が乗って乗り心地がいいもんでもないよね」
海未「着いたみたいですね」
凛「降りるにゃー♪」
穂乃果「思ったんだけど、運ばれる荷物の中に油揚げがあったらそれを譲ってもらえばよかったんじゃ…」
真姫「いや、ないでしょ?海外へ輸出する油揚げなんて…」
花陽「この町に、とうふ屋さんがあるの?」
凛「なんていう町なのー?」
真姫「カンダハルっていう商業都市よ」
穂乃果「神田…春?」 \プー↓プー↑/
希「お。早速ラッパの音が聞こえるやん。油揚げ買いに行こ」
海未「とうふ屋さんが近くにあって助かりましたね」
【穂むら】
穂乃果「って、ここ私の家じゃん!?うちはおとうふじゃなくて和菓子屋だよ!」
花陽「で、でも確かにラッパの音が聞こえたのに…」
穂乃果「きっとお父さんの仕業だよ…まぎらわしいなぁ」ハァ
ほの母「あら、穂乃果も帰ってたの?…今ちょうど油揚げ買ってきたのよ♪」
穂乃果「ほんと!?お母さん、ナイスタイミング♪」
バササッ
ほの母「きゃ!?」シュバッ
チュン(^8^)チュン
ほの母「ああっ!?油揚げ…」
凛「鳥さんがくわえて持ってっちゃったにゃ」
希「ナイスタイミング…」
穂乃果「こらー!和菓子ならあげるから、油揚げは返してよー!><」
海未「まさしく鳶に油揚げをさらわれたというわけですね…」
穂乃果「感心してないで鳥さんを捕まえてよ!><」
真姫「鳥を捕まえるのが上手いのは…」
花陽「やっぱり猫さん、かなぁ?」
希「よっしゃ。ここは凛ちゃんの出番やな!」
凛「凛は猫じゃないってば><」 【神田明神?】
穂乃果「くんくん…油揚げのニオイがするよ。みんなこっちです!」
雪穂「お姉ちゃん、犬みたいに鼻がきくんだよね…」
凛「なんか神社みたいなところだにゃー」
真姫「カンダハルに神社なんてあったかしら?」
希「ここは…カンダハル明神やな」
花陽「か、カンダハル明神?」
希「そう。アフガン総鎮守、カンダハル明神さんや」
海未「イスラム教じゃないんですか?」
穂乃果「そういえば…アフガニスタンには航空相撲っていうのがあるって聞いたことがあるけど」
にこ「ああ、有名なあれでしょ。“アフガン航空相撲殺される”」
凛「殺される!?そんなにすごい相撲なのー?><」
にこ「いや、アフガン航空相撲なんてものは実在しないわよ。そんなことができたら、あの鳥だって簡単に捕まえられるでしょ」
チュン(・8・)チュン
穂乃果「ああっ、あんなところに!?」
花陽「鳥居の上に鳥さんがいるね…」
真姫「まだ油揚げは無事みたいね。どうやって取り返すかが問題だけど」
希「鳥のおあげをトリあげるんやね」
凛「ちょっと寒くないかにゃー?」
にこ「手が届きさえすれば、にこの宇宙ナンバーワンデコピンで一発KOなのに」
穂乃果「じゃあ…みんなで組体操して、にこ先輩を鳥居の高さまで持ち上げれば!?」
真姫「やめなさいよ。組体操なんて危険だし…問題になってるじゃない」
花陽「っていうか、鳥さんにひどいことしちゃダメだよぉ…」
雪穂「もう諦めて普通に油揚げ買いに行ったほうがよくない?」
花陽「えーと…鳥さんも油揚げしか食べないわけじゃないし、何か鳥さんの好物をあげてみるっていうのはどうかなぁ?」
海未「鳥の好物ですか。何でしょう…?」
穂乃果「ポップコーンなんてどうかな!?」
凛「ポップコーン!?凛も好きだよ♪」
真姫「でもポップコーンを作るならトウモロコシが必要でしょ。和菓子屋にあるの?」
雪穂「いや、うちにはないですね…残念ながら」 花陽「作りましょう!」
希「ポップコーンを?」
花陽「いえ、みんなで畑を作ってトウモロコシを育てるんです!」
【夏】
凛「わあー!いっぱいなってるよー♪大きなトウモロコシ!」
雪穂「っていうか、油揚げが必要ならトウモロコシじゃなくて、とうふの材料になる大豆を栽培したらよかったんじゃ…」
真姫「それより油揚げを買い直せばよかったんじゃない?」
ジュー
花陽「おいしそう…焼きトウモロコシ♪」
穂乃果「えへへ。この匂いにつられて鳥さんが来たりしないかな?」
チュン(・8・)チュン
のぞほのにこりん「キター!」
海未「でも油揚げは持ってないみたいですね…」
真姫「当たり前よ。あれから畑を作ってトウモロコシを栽培して…どう考えても最初の数日以内にあのときの油揚げなんて食べられちゃったわよ」
ことり「焼きトウモロコシ、くださいなっ♪」
穂乃果「はーい、毎度♪」
絵里(私も食べたい…)ジーッ
穂乃果「うーん…大豆…とうもろこし…油揚げ…」
「お姉ちゃん…お姉ちゃんってば。起きて!」
穂乃果「はっ!?…あ、あれ?…ポップコーンは?」
雪穂「ポップコーン?…なに言ってるの、お姉ちゃん…うちは和菓子屋だよ」
穂乃果「それでね、カンダハルにも明神さまがあって…」
雪穂「なにそれ?…お姉ちゃん、アフガニスタンなんて行ったことないでしょ?」
穂乃果「ないけど…でも、みんなで行ったんだよ。貨物輸送機に乗せてもらって…」
雪穂「ふーん…面白い夢みたんだね。お姉ちゃん」
穂乃果(でも…よく覚えてないや。みんなって誰だったのかな。ことりちゃんと海未ちゃんと、お母さんと雪穂と私…もっといた気がするんだけどな) 【四月】
絵里「そう…ありがとう」
希「ほなー」
穂乃果「あのっ!」
のぞえり「?」
穂乃果「お弁当…いなり寿司、作ってきたんです。よかったら一緒に食べませんか?」
絵里「!」ピョコ
絵里(い、いけない。しっぽがウズウズして…抑えなきゃ)プルプル
絵里「わ、悪いけど私、油揚げよりチョコレートが好きなの」
穂乃果「そうなんですか?…でも今日の油揚げ、ふっくら美味しく炊けたんですよ。ほら、味付けも…いい色でしょ?」
絵里(す、すごく美味しそう…!)パタパタ
海未(…しっぽ?)
絵里「(も、もうダメ><)あなた、ちょっと来て!」ギュ
穂乃果「え?どこへ…わぁ!?」グイ
穂乃果「ちょっ…生徒会長さん!?」
絵里「いいから早く!」グイグイ
ドタバタ
希「…行っちゃった」
海未「何だったんでしょう?」
ことり「さあ…?」
【生徒会室】
絵里「ハラショー♪」モグモグ
穂乃果「犬みたいな耳に、しっぽ…?」
絵里「犬じゃないわ。キツネよ。…あまり言いふらしたりしないで」
穂乃果「きつねさんが人間に化けてるってこと!?」
絵里「しーっ!…正確には、稲荷神のつかいであるキツネの能力をもって生まれた人間なの」
穂乃果「はあ。…それで髪の色が金髪っぽいんですね」
絵里「いえ、それは関係ないわ。祖母がロシア人なの」
穂乃果「あ、そうなんだ…でも油揚げが大好きなんですよね?」 動物ものかと思ったら違ったけどキツネチカきたー
今年はほんと降らないよな 絵里「何でもってわけじゃないけど…いなり寿司が特に好きなのよ。普段は耳としっぽを隠してるのに、あなたのせいで…」
穂乃果「あ、アハハ…まさか学校にキツネさんがいるなんて思わないし…」
絵里「このことは絶対に秘密よ。もし誰かに言ったりしたら…」
穂乃果「…したら?」ゴクリ
絵里「あなたに呪いをかけて…一生チョコレートしか食べられなくしちゃうからね!」
穂乃果「えぇ!?…そ、それは困るなぁ」
絵里「そうでしょ。大好きないなり寿司も食べられなくなっちゃう」モグモグ
穂乃果「でも、きつねさんて本当は油揚げじゃなくて、ねずみやうさぎとか捕まえて食べるんじゃ…?」
絵里「私自身がキツネってわけじゃないから。稲荷狐の能力が発現した時点で私が思っていたキツネのイメージそのままの特徴が身についただけ」
穂乃果「つまり、生徒会長さんはキツネさんが油揚げ好きだと思い込んでたってことですか?」
絵里「そう。特にいなり寿司が大好き」モグモグ
穂乃果「な、なんか可愛いなぁ♪」ナデナデ
絵里「やめてよ///」パタパタ
穂乃果(あ、耳も本物なんだ…触ろうとすると、ぴくって動くよ。しっぽもパタパタ動くし…か、かわいい!)キュン
絵里「いなり寿司、ごちそうさま。とっても美味しかったわ♪」パタパタ
穂乃果「ふふふ。私でよかったら、また作ってきますよ♪」
絵里「いいの?…あれって意外と難しいわよね?…私、一度挑戦したけど上手にできなくて…」クスン
穂乃果「あー、私も失敗したことありますよ。油揚げが柔らかく煮えなくて…」
絵里「でも今は上手にできるんでしょう?お料理、得意なの?」
穂乃果「まだまだ何でもってわけにはいきませんよ。自信があるのは、いなり寿司と肉じゃがくらいかな?…あと油揚げを使ったお味噌汁とか」
絵里「それで、いなり寿司はいつ作ってくれるの?明日?」ワクワク
穂乃果「ふふふ。じゃあ明日も持ってきますね♪」ナデナデ
絵里「明日ね。約束よ?…えへへ。楽しみ♪」パタパタ
キーンコーンカーン…
穂乃果「音ノ木坂のいいところをアピールして、生徒を集めればいいんだよ♪」
ことり「いいところかぁ…ん?」
「」サッ
穂乃果「ことりちゃん?…どうしたの?」
ことり「今、その像の後ろに…」
穂乃果「像の後ろ?…あ」 パタパタ
穂乃果「あのー。しっぽが見えてますよー」ヒソヒソ
絵里「!」
トテテテ…
穂乃果(行っちゃった…なんでそんなところに隠れてたのかなぁ?)
【室内プール】
穂乃果「一年中泳げるっていうのは音ノ木坂の強みだよね♪」
海未「確かに…使っている生徒の数が少ないのが勿体ないくらいですね」
ことり「…んー?」チラ
「!」サッ
海未「ことり?…どうしました?」
ことり「飛び込み台の陰に…」
穂乃果「え。…まだいたの?」
海未「まだ?」
穂乃果「い、いや。こっちの話…アハハ」
穂乃果(生徒会長さん…もしかして、私が生徒会長さんの秘密を喋ったりしないか見張ってる?)
ヴヴヴ
絵里「!?」ビクッ
『絶対言いませんから。信じて!』
絵里「…」ジーッ
穂乃果「…」コク
トテテテ…
穂乃果(かわいいなぁ…しっぽと耳が出ちゃってるし。なんか頭身も縮んでる気がする) ほんとかわいいなぁ
台詞の後にパタパタとか付いてるだけで妄想捗ってヤバい 【翌朝・高坂家】
\レツゴー!ドゥー!/
穂乃果(ん…そうだ、今日は早起きするんだったっけ)ファー
穂乃果(起きなきゃ…ん?)ムニッ
穂乃果「雪穂?(じゃない!この感触…)」
穂乃果「だ、誰!?」ガバッ
絵里「…」スヤスヤ
穂乃果「えぇ…ちょ、ちょっと!なんで生徒会長さんが私のベッドで寝てるの!?」
絵里「ん…なあに、亜里沙…そんなに大声…あ、あら?」
穂乃果「ありさって誰ですか!ここは私の部屋ですよ!?」
絵里「あ、そういえば…心配だからついて来たんだったわ」ファー
穂乃果「もう!誰にも言わないってば…そんなに私が信じられないんですか?」
絵里「いえ、そうじゃなくて…いなり寿司。作ってくれるって約束でしょ?」
穂乃果「そ、それだけのためにわざわざ私の家まで…?」
絵里「だって約束どおり作ってくれるんだったら、あなたのこと信用できるし」
穂乃果「ちゃんと昨日のうちに油揚げは煮ておきましたよ。あとは酢飯を作って詰めるだけです」
絵里「そうそう、ゆうべはいい匂いにつられて、つい…」
穂乃果「入ってきちゃったんですか?…いつの間に…全然気づかなかった」
絵里「ふふ。キツネの能力のおかげね」
穂乃果(気配を消せる割には、学校では隠れててもバレバレだったけど…)クス
【一階】
絵里「おいしそう…」ジーッ
穂乃果「全部は入りきらないから…食べます?」
絵里「わあ、ありがとう♪」パタパタ
穂乃果「はい。どうぞ」
絵里「いただきます♪」パク
穂乃果(いなり寿司って、ある程度作り慣れたらだいたいいつも同じ味だけど…不思議と飽きないんだよね) 絵里「おいしい♪」モグモグ
穂乃果「ほっぺにごはん粒ついてますよ…」ヒョイパク
絵里「おかわり!」
穂乃果「ダメです。あとはお弁当」フキフキ
【秋葉原UTX】
穂乃果「おぉー!…す、すごい」ベター
絵里「♪」クンクン
穂乃果「って、ついて来ちゃったんですか?…匂いを嗅がないで><」
絵里「おいしい匂いがするんだもん…いなり寿司♪」パタパタ
穂乃果「えー?ちゃんと手は洗ったのに…」
絵里「キツネの嗅覚を甘く見ないで。お弁当があるんだから匂いくらいわかるわ♪」
穂乃果「すごいけど能力の無駄づかいだよね…」
ガサゴソ
絵里「これだ!見つけた♪」キラキラ
穂乃果「見つけないでください。お昼まで食べちゃダメ」ヒョイ
絵里「えー!」ブー
穂乃果「そんな顔してもダメです。明日も作ってあげますから…」
絵里「ほんと!?」パタパタ
穂乃果「本当ですから、しっぽはしまってください」ムギュ
穂乃果「!…こ、この感触…気持ちいい♪」モフモフ
絵里(くすぐったい…)フルフル
穂乃果「柔らかくてフサフサ…つい触りたくなっちゃうシッポですね…」フニフニ
絵里「もう。ほどほどにしてよ?」パタパタ
にこ(…な、何してんのよ。あの二人…朝から///)ドキドキ 【音ノ木坂・屋上】
穂乃果「いい考えだと思うんだけどな…」
絵里「…」ジーッ
穂乃果「…ん?」
絵里(お弁当…いなり寿司…)パタパタ
穂乃果「生徒会長さん…ここでお昼にします?」
絵里「うん♪」トテテテ…
穂乃果「はい、じゃあお待ちかねの…いなり寿司です♪」パカ
絵里「ハラショー!」キラキラ
ほのえり「いただきます♪」パク
絵里「…?」シャキシャキ
穂乃果「今日は酢飯に味付けした具材を混ぜてみたんです。椎茸、にんじん、れんこん…どうですか?」
絵里「とっても美味しい♪…でも今朝は入ってなかったわよね?」
穂乃果「朝のうちにネタバレしちゃうのも勿体ない気がして、ちゃんとごはんを分けておいたんですよ。フフフ…」
絵里「や、やるわね。でも、どっちも美味しい♪」モグモグ
ほのえり「ごちそうさま♪」
【音楽室】
穂乃果「あなた、アイd」
絵里「いなり寿司!」
ほのまき「えっ」
絵里「いなり寿司は好き?」
真姫「まあ…それなりに」
絵里「おいしいわよね。いなり寿司♪」
真姫「そうですね」
穂乃果「ちょっとー!今その話は関係ないでしょ!?」
絵里「明日も高坂さんが作ってくれるのよ!」ドヤァ
真姫「ふーん…」
絵里「あなたも一緒に食べない?」ニコニコ 真姫「えーと…あなたが作ってくれるんですか?」
穂乃果「へ?…う、うん。その予定だけど…」
真姫「じゃあ食べます」
穂乃果「えぇ…まあいいけど」
穂乃果(だ、大丈夫かなぁ?…いなり寿司を食べてるときの生徒会長さんって、完全にキツネの耳としっぽが出ちゃってるけど…)
【生徒会室】
穂乃果「アイドル部設立の申請書です」
絵里「変なこと考えてないで…」
穂乃果「いなり寿司」
絵里「!」ピク
穂乃果「おいしいですよね」
絵里「そ、そうかしら?…私はチョコレートのほうが好きだけど」フルフル
穂乃果「そうですか?…じゃあ、明日はパンにしようかな」
絵里「ちょ、ちょっと!約束が違…」ガタッ
ことのぞうみ「約束?」
絵里「あ…い、いえ」
穂乃果「そうですね。じゃあ明日はいなり寿司で、明後日からはパンかなぁ?」
絵里「(ずるいわよ高坂さん!)と、とにかく。規則は規則だから。三人では部の設立は認めません」
パタン
ことり「がっかりしないで。穂乃果ちゃんが悪」
絵里「高坂さん!」タタッ
ことほのうみ「えっ」
絵里「ちょっと来なさい!」ガシッ
穂乃果「わぁ!?…ちょっ、どこへ行くんですか!?」
絵里「いいから!」グイグイ
ドタバタ 【中庭】
絵里「いなり寿司を人質みたいに使うなんて卑怯よ!何ならあなた自身を呪いでいなり寿司に変えて食べてあげましょうか?」
穂乃果「そ、そんなことできるんですか!?…いや、遠慮します…」
絵里「まったく…嫌なら明後日も明々後日も、私のためにいなり寿司を作ってよ」
穂乃果「っていうか、別に私じゃなくてもいいんじゃ…」
絵里「いなり寿司を食べてるとき正体を隠しようがないのは自覚してるわ。だからあなた以外の人の前では我慢してるのよ」
穂乃果「そっか。やっぱりバレちゃいますもんね…でも、西木野さんを誘ってたけど…大丈夫?」
絵里「ちゃんと対策は考えてるわ。いざとなったら稲荷狐の力で何とかするし」
穂乃果「人を食べ物に変えたりするのはダメですよ?」
絵里「そこまでしないわよ。あなた以外の人には」
穂乃果「いや、私にもしないでくださいよ…」
絵里「…」クンクン
穂乃果「な、なんですか?」
絵里(いなり寿司の匂い♪)ペロペロ
穂乃果「ひゃぁ!?…な、何!?」
凛「うわぁ…やっぱり高校生は違うにゃ///」
花陽「そ、そうだね…明るいうちから、お外で…///」
穂乃果「ちょっ…誤解だよ!?」
キャー! ニャー♪ タタタッ
穂乃果「も、もう!何してるんですか、生徒会長さん><」
絵里「とにかく、明日からもよろしくね。いなり寿司」
穂乃果「わ、わかりました…ちゃんと作ってきますよ」ナデナデ
絵里「よろしい♪」パタパタ 【翌朝】
\アーイ!ドゥー!アイライイェスドゥーアーイ!/
穂乃果「んぅ…(あったかい…)」モフモフ
穂乃果「!?」ガバッ
絵里「…」スヤスヤ
穂乃果「いるし…また私のベッドに潜り込んだんですか?生徒会長さん…」ナデナデ
絵里「いなり…ずし」ムニャムニャ
穂乃果「はいはい…今日もちゃんと作りますよ」ファー
絵里「…」ギュー
穂乃果「いや、離してください…着替えられませんよ」
絵里「アブラアゲが…やわらかくて」ムニャムニャ
穂乃果(まだ寝かせておいてあげたい気もするけど…しょうがないな)ハァ
グイ ポテッ
絵里「きゃ><…な、何するの!?」
穂乃果「こっちのセリフですよ。うちに来るなら来るって言ってくれればいいのに…」
絵里「最初からそのつもりだったわけじゃないのよ。ただ、おいしそうな匂いにつられて…つい」
穂乃果「油揚げを煮てる家なんてたくさんあるでしょ?」
絵里「あなたの味付けがちょうど私の好みに合うのよ」
穂乃果「ふーん…まあいいけど。すぐ作るから、ちょっと待っててください」
絵里「今日もお弁当ね。楽しみ♪」ワクワク
【一階】
穂乃果「はい、これが朝ごはんの分です。これ以外は、まだ食べちゃダメですよ?」
絵里「わかってるわ。いただきます♪」パク
穂乃果(今のうちにお弁当の分を作っちゃおう)
絵里「ハラショー♪」モグモグ
穂乃果(今日は…これを使ってみようかな)
パラパラ 絵里「ごちそうさま♪」パタパタ
穂乃果「よし、完成♪じゃあ、行きましょうか」ペロッ
絵里「!?…こ、高坂さん///」カァァ
穂乃果「あ。…いや、(今日も)ほっぺにごはん粒がついてたから思わず…」フキフキ
絵里「そういえば…私ばっかり食べちゃった気がするけど、高坂さんはいいの…?」
穂乃果「私は朝はパンだけでも大丈夫ですよ。パン好きだし」
絵里「ふーん…いなり寿司のほうが美味しいのに」
穂乃果「そう言ってもらえるのは嬉しいですけどね♪」ナデナデ
絵里「えへへ」
【音ノ木坂・生徒会室】
絵里「…朝から何?」
穂乃果(それ、家で私が言いたいくらいだけどね…)
絵里「新入生歓迎会は遊びではないのよ」
穂乃果「ライブに来てくれた人には、いなり寿司のサービス」ボソッ
絵里「行く行く♪」パタパタ
穂乃果「ふふっ」
絵里「あ…い、いや。釣られないわよ。そんなことで///」プイッ
【中庭】
海未「なぜライブでいなり寿司なんです?」
穂乃果「なぜって…」チラ
「」サッ
穂乃果(またいる…お弁当を狙ってるのかな?まだお昼前ですよー)
【廊下】
海未「見通しが甘すぎます!」
穂乃果「今日はちょっとひと味違うよ。調味料の配合は変えてないけど」
海未「いや、味付けの話はしていませんよ!」
絵里「…」ジーッ
穂乃果(あとで、ね)
絵里「♪」ワクワク 【二年教室】
ことり「グループの名前、決めてないし…」
穂乃果「陸・海・空!」
ことり「全然アイドルっぽくないけど…」
絵里(お弁当は?)パタパタ
穂乃果「もー!生徒会長さんも考えてくださいよ」
絵里「これでどう?」カキカキ
海未「INL44?」
ことり「どこかで聞いたようなグループ名だけど…」
穂乃果「何の略…まさか」
絵里「Iい Nな Lり 4スー 4し」
穂乃果「却下!」
絵里「えー」ブー
【昼・中庭】
穂乃果「いらっしゃい。…えーと」
真姫「西木野真姫。…すみません。本当に作ってもらっちゃって…」
穂乃果「いいの、いいの。三人いたほうが、生徒会長さんの食べ過ぎ防止にもなるし…ね?」
絵里「いただきます♪」パク
穂乃果「(聞いちゃいない…)中に混ぜた具は昨日と同じだけど、今日はトッピングを追加してみたんですよ」
絵里「しそ?」モグモグ
穂乃果「そう。あと、こっちがゴマで、これは紅しょうが」
真姫「彩りもきれいで美味しそうね。いただきます」
穂乃果(生徒会長さん…体操着に帽子。耳としっぽを隠すためだよね)
真姫「おいしい」モグモグ
絵里「ハラショー♪」モグモグ
真姫「いつも自分で作ってるんですか?」
穂乃果「んー。もともとはパンで済ませちゃうことが多かったんだけどね。いなり寿司の日は私が作るよ」
真姫「いなり寿司って、こんなに美味しい物なのね…好きといっても自分から選ぶほどじゃなかったけど、これなら…」
穂乃果「えへへ。最初は難しく感じるけど、コツさえつかめば簡単だよ。西木野さんも作ってみて♪」 ほのえりまき「ごちそうさま♪」
穂乃果「ふふふ。こんなにきれいに食べてくれると作りがいがあるなぁ♪」
絵里「明日も作りたくなっちゃうでしょ?」
穂乃果「はいはい。生徒会長さんのために頑張りますよ」ナデナデ
絵里「えへへ」
真姫「あなたたちって…」
穂乃果「え?」
真姫「い、いや…お弁当、おいしかった。ありがとうございました」
穂乃果「いえいえ。よかったらまたお昼、一緒に食べよう♪」
真姫「…機会があれば」
キーンコーンカーン…
穂乃果(自分でハードル上げていってる感はあるけど…まだ、できることはあるよね)
【翌朝】
\ドゥー!アーイ!ラーイ!レツゴーレツゴーハーイ!/
穂乃果(はぁ…起きなきゃ)ムギュ
絵里「…」スヤスヤ
穂乃果「も、もう驚かないもんね」ナデナデ
絵里「いなり…」ムニャムニャ
【一階】
ほの母「おはよう。酢飯作ってあるわよ」
雪穂「今日は何かアレンジするの?」
穂乃果「お母さん、雪穂…あ、ありがと」
穂乃果(今日から朝練…だけど、これなら間に合いそう♪)
絵里「あ、あら?」
雪穂「お姉ちゃんなら神田明神へ行きましたよ。…海未ちゃんたちと朝練だって」 【神田明神】
ドタバタ
絵里「…」ジーッ
海未「二人とも、ペース落ちてますよ!」
穂乃果「うぅ…きも゙ちわ゙る゙い゙…」フラフラ
ことり「」ゼーハー
絵里(…お弁当)ソローリ
海未「何してるんです?」
絵里「」ビクッ
希「スピリチュアルな場所やからね」
穂乃果「またついて来ちゃったんですか?」ヒソヒソ
絵里「だって、起きたらあなたがいないんだもの…」ヒソヒソ
穂乃果「お弁当はちゃんと用意しましたよ」ヒソヒソ
絵里「知ってるわ♪」クンクン
穂乃果「においを嗅がない。お昼までダメですよ」
希「お参りくらいしてき」
穂乃果「ライブがうまくいきますように…」
絵里(明日も明後日も毎日いなり寿司が食べたいです)
【音ノ木坂・生徒会室】
穂乃果「だ、ダメですよ」
絵里「お願い、一個だけ…生徒会の仕事を一人でこなすのは大変なのよ?」
穂乃果「副会長さんがいるじゃないですか」
絵里「希は巫女のバイトがあるから生徒会室に来ない日もあるの」
穂乃果「ふーん…じゃあ、一個だけですよ?」
絵里「ハラショー♪」キラキラ
穂乃果「はい、どうぞ。今日は中の具も変えてみました」
絵里「いただきます♪」パク
絵里「おい…し」ピク
絵里「」プルプル
穂乃果「え。…ど、どうしたんですか?生徒会長さん…」 絵里「なに入れたの…?」プルプル
穂乃果「これは梅しそですよ。ほかにも二種類…」
絵里「…」シクシク
穂乃果「お、お茶どうぞ」
絵里「」ゴクゴク
穂乃果「もしかして…梅干しが苦手だったりします?」
絵里「そうよ…私、海苔と梅干しだけはダメなの」シクシク
穂乃果「ご、ごめんなさい…知らなかった。でも、ほかの二種類は梅入ってないですから」
絵里「お昼まで我慢する…」
穂乃果「これは私が食べちゃいますね」パク
穂乃果「おいしい。いなり寿司と梅って合うと思うんだけどなー」モグモグ
絵里「アウトだと思うわ」フルフル
穂乃果「もう覚えたから、次からは気をつけますよ」ナデナデ
【屋上】
絵里「簡単に考えてほしくないの」
穂乃果「お昼、今日はここで食べます?」
絵里「どこでもいいけど、梅…」
穂乃果「わかってますって。梅のは私が食べますから」
絵里「ハラショー」
ことうみ「?」
【後日】
海未「お願いしまーす!」
絵里「…」ジーッ
穂乃果「生徒会長さん」
絵里「明日は…」
穂乃果「ちゃんと作りますよ」ナデナデ
絵里「ごめんなさいね。いつも…ありがとう」ギュ 穂乃果「ライブも来てくれます?」
絵里「…わかったわ」
穂乃果「いなり寿司のために?」
絵里「別に、それだけってわけじゃ…///」
【五月】
ことり「穂乃果ちゃん…」
海未「穂乃果…」
穂乃果「そんなに甘くない」
絵里「…」モグモグ
穂乃果「ちりめんじゃこ入れたのは失敗だったかなぁ…塩気が強くて」
ことり「そっち!?」
絵里「おいしい♪」パタパタ
穂乃果「生徒会長さん」
絵里「どうするつもり?」
穂乃果「材料、ちょっと変えてみましょう。お買い物、付き合ってくれます?」
絵里「ええ。いいわ…行きましょ」
穂乃果「何か好きな食材ってあります?」
絵里「油揚げ!」
穂乃果「いや、それ以外で…」
【六月】
絵里「あなたたちの申請を受けるわけにはいきません」
穂乃果「そうですね…梅雨だし。いなり寿司は、また来年ってことで」
絵里「高坂さん!」ガタ
穂乃果「な、何でしょう?」
絵里「…ひどいわ」グス
ことのぞうみ「えぇ…」
穂乃果「じゃあ認めてくださいよ。人数揃ってるのにずるいですよ!」
絵里「そこまで言うなら…いなり寿司で勝負してもらうわ」
ことのぞほのうみ「えっ」 【アイドル研究部・部室】
にこ「は、はぁ?…料理対決?」
絵里「そう。矢澤さんと高坂さんがそれぞれいなり寿司を作って私に食べさせて。より美味しかったほうが勝ち」
にこ「私が勝てばアイドル研究部は存続ってこと?」
絵里「ええ。高坂さんが勝った場合は…廃部にもできるし、高坂さんたちに任せるわ。ただし二つの部の併設は無し」
にこ(背水の陣ってわけ…でも、料理対決なら勝ち目はある。悪いけど譲る気はないわよ!)
穂乃果(原点回帰でシンプルイズベストをめざすか…それとも)
【翌日】
希「制限時間内にできなければ失格。両者失格なら後日再試合や」
絵里「先に完成したほうから試食するわ」
穂乃果(よ、よーし。時間内にできればいいんだから…できる限りやってみよう)
にこ(多く作ればいいってものじゃないし…持てる技のすべてを一個で出しきる!)
絵里「用意…ハラショー!」
【一時間後】
穂乃果「できました!」
にこ「(思ったより手間取った…)できた!」
希「わずかに高坂さんが早かったね」
穂乃果「彩り三色いなりです♪」
絵里「これは…まるで」
穂乃果「えへへ。ファーストライブの私たちのイメージで作りました!」
希「賑やかで見た目も楽しいおいなりさんやね♪」
にこ(フン…見た目を派手にして印象を良くしようなんて、素人の考えそうなことね)
絵里「とっても美味しい♪…この青って」モグモグ
穂乃果「ナスの漬物ですよ♪」
にこ「次は私の番よ!」
希「おおっ、これもなかなか凝ってるなぁ…キャラ弁みたいや」
にこ「宇宙ナンバーワンにこにーいなり寿司よ!」ドヤァ
のぞほの「…あ」
絵里「いただきます♪」パク
希「待って、エリち──」 絵里「!?」プルプル
穂乃果「遅かった…」
にこ「な、なに?」
希「にこっち…顔の部分、何で作った?」
にこ「海苔」
穂乃果「お、お茶どうぞ」
絵里「」ゴクゴク
穂乃果(こうして…私たちのアイドル研究部への入部が認められ、μ'sは七人になった!)
穂乃果「っていうか、きつねさんの能力で食べ物の好き嫌いくらいなくせないんですか?」
絵里「キツネだって何でもできるわけじゃないのよ。梅干しを食べるキツネなんていないでしょ?」
穂乃果「それは…そうかも」 【後日】
絵里「各部の理事長への申請は生徒会を」
穂乃果「いなり寿司です!」
絵里「ハラショー♪」モグモグ
理事長「へえ。ラブライブね…」
【放課後】
絵里「素人にしか見えない」
穂乃果「いなり寿司です♪」
絵里「高坂さんだけは認めてあげてもいいわ」モグモグ
海未「えぇ…」
【高坂家】
グツグツ…
穂乃果「はぁ…でも勉強しなきゃいけないし。毎日油揚げ煮てていいのかなぁ…」
絵里「あなたの勉強は私が手伝うわよ。いなり寿司のためだもの♪」
穂乃果「アハハ…そうハッキリ言ってくれると心強いです」
絵里「スクールアイドルなんてやめちゃって、いなり寿司職人になっちゃえばいいのに」
穂乃果「もう半分くらいそんな感じですけどね…」
絵里「廃校を阻止したら、いなり寿司パーティーね♪」
穂乃果「安上がりでいいですね」
絵里「あなたには期待してるわ。頑張って」
穂乃果「生徒会長さんの期待ってμ'sのことじゃなくて、いなり寿司だけですよね…」
絵里「もちろんよ。ハラショー♪」
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