初めて安倍晋三さんを間近で見たのは、次期総理大臣の呼び声が高まっていた幹事長時代だ。宴半ば。
彼が自民党の先輩議員の会の会場に入ってくると、「ほぅ」とも「はあ」ともつかない声があがったの。
 短いスピーチをすると、独特の光を放って私の横を速足ですり抜けていった。
そのさわやかさと時の人である力強さと育ちのよい物腰に、こういう人が総理になるんだなと心強く思ったんだよね。