政府が柔軟な働き方として普及を目指している「副業・兼業」について、経団連の榊原会長は18日の記者会見で、「経団連としては旗振り役をする立場にはない」と述べ、情報漏えいのリスクなどさまざまな課題があるとして推奨できないという考えを明らかにしました。

ことし3月に示された政府の働き方改革実行計画では、副業・兼業など柔軟な働き方の普及が盛り込まれ、厚生労働省は、企業は原則、副業・兼業を認める方向とすることが適当だとしたガイドライン案を示しています。

これについて、経団連の榊原会長は18日の記者会見で、「副業兼業は社員の能力開発というポジティブな側面もあるが、一方で、パフォーマンスの低下や情報漏えいのリスク、両方を合わせた総労働時間の管理のしかたなど課題が多い」と指摘しました。

そのうえで、榊原会長は「副業・兼業について各社の判断でやるのは自由だが、いろいろな課題があるので、経団連としては旗振り役をする立場にはない」と述べ、経団連として副業・兼業は推奨できないという考えを明らかにしました。
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