新型コロナの「真相はこうだ」 忙しい人のためのQ&A --- 佐藤 正和
Q1.�Rロナの終息に、緊急事態宣言は必要だったのでしょうか?
A1. コロナウィルス新規感染者数のピークは下図のように3/27で、緊急事態宣言が出された4/7�謔闡≠「段階で減り始めていました。
実効再生産数で見ても、4/7から急速に低下した記録はありませんので、緊急事態宣言や8割削減はほとんど無関係であった可能性が高いです。
Q2. 安倍首相はこのままでは東京で感染爆発が起こると言っていましたが、その予測は間違いだったのでしょうか?
A2. この予測は、クラスター対策班の西浦教授の試算によるものです。4/7安倍首相は、2週間後に東京都で1万人の感染者が出ると警告しましたが、実際の2週間後の感染者累計は3379人でした。
緊急事態宣言の効果が統計に表れるまでに2週間の時差があるので、この数値に緊急事態宣言は無関係です。即ち予測は外れています。
Q3. 西浦教授はなぜ計算を誤ったのでしょうか?
A3. 西浦教授が使ったモデルは�SIR�ニ言われる伝統的な感染予測モデルを基にしています。そこで重要な数値は基本再生産数(R0)ですが、その値に、2.5というドイツで推定された値が使われていました。
SIR�フようなモデルではR0が指数関数的に効くので、少しの差でも大きく異なる結果が出てしまいます。
Q4.�ネぜ、3月末から新規感染者が減り始めたのでしょう?
A4.�烽ニもと日本では、コロナウィルスの感染力は低いと思われます。ある試算によると、R0は0.8�ョらいではないかと言われます。
この試算が正しければ、集団免疫達成を待たずに日本でのコロナ感染は収束するでしょう。
Q5.�ナはなぜ、3月に急速に感染者が増えたのですか?
A5. 3月に欧米からの帰国者が増えたからと思われます。遺伝子解析で、3月からの流行は欧州変異株であることが確認されていますが、R0が低くても大量の感染者が入国すれば一時的なピークを作ることが可能です。
3月末から感染者が減ったのは、欧米からの入国を止めたためと考えた方が合理的です。