愚かだった
もう学生じゃないからとか、同年代やもっと若い奴等が漫画家になってるとか絵が超絶上手い連中が同人でウハウハしてるとか
そんなの関係なかった、俺はまだおっさんより充分若いし、今すぐペンを握る時間だってあるのに
おっさんが夜中にコンビニでレジやってる時間に、揚げ物作ってる時間に、いくらでも絵を描けるのに
それなのにもうニートでいられる貯金が少ないとか
好きな漫画描いてる奴が二歳も年下だったとか
そんな程度のことで絶望ごっこして終わった気になって、コンビニのおっさんは俺よりずっとずっとずっとどうしようもなく終わっているのに

この地獄の中でまだ充分抜け出せる位置に俺はいたのに
既に抜け出した奴等を羨んで駄目だ駄目だってスレで愚痴って、意味も価値もなく時間を溶かして
おっさんは足掻く時間すらもう無いのに
泣けてきた。ごめんなさいおっさん、俺頑張る、コーヒー淹れる、ロールケーキ食べる、俺は諦めない、まだ諦めない、やれる、ごめんおっさん、俺よりもっとずっと酷い人たちいっぱいいるんだ
俺はまだ大丈夫なんだ