ゆりちゃん「黒木さん、人間なんかじゃなくて 機械に産まれたかったって思う事はない?」

もこっち「いや...どうして?」

もこっち 「機械に産まれたら 心がないから 何も感じる事が出来ない 楽しい事を...」

ゆりちゃん「苦しい事もね?」

微笑んだ顔でゆっくりと話すゆりちゃん

ゆりちゃん「人間なんかに産まれてしまったから こんなに苦しいと感じる
いっそ何も感じない機械に産まれていれば こんな思いせずに済んだのにって」

もこっち「別に...人生はそんなに苦しい思いばっかりじゃないと思うけど」

ゆりちゃん「いや、苦しい思いばっかりだよ...人の人生なんて あまりにも苦しいから ほっとくと皆死んじゃうから
だからそうなると困る連中が、必死に人の人生は綺麗で素敵なものだって誤魔化そうとするんだ
そのうちにそう騙そうとしてた連中自身もそうだって思い込むようになっちゃったの それが今」

ゆりちゃん「私はいつ死んでもいいよ...なんなら今夜でもね」

(つづく)