●水野由結 シンディ・ローパー『トゥルー・カラーズ』

「今年度はBABYMETALのYUIMETALとして色々な国に行きました。夏はワールドツアーで夏休みの半分を海外で過ごし、レディー・ガガのサポートやイギリスのメタルフェスで5万人の前でパフォーマンスするなど、普通では考えられない貴重な体験をしました。

 TIF(TOKYO IDOL FESTIVAL)に出られなかったのは今も悲しくて申し訳ない気持ちだけど、その反面さくら学院を世界中に広められたし、色々なことを吸収できました。音楽は国境を越えて世界を一つにできること。BABYMETALの歌詞は日本語だから、言葉の意味はわからないはずなのに、海外のファンは興味を持ってくれて、今ではBABYMETALをきっかけに日本語を学んでくれている人もいます。逆に日本のファンで、海外のライヴを見に行ったことがきっかけで海外の友人ができた人もいて、嬉しい気持ちになった。音楽に国境なんてないんだと、身をもって感じることができました。

 礼儀正しさなど日本人の良い面にも気づけたし、海外の人が個性を尊重していて、自分の意見をしっかり持ってるのもわかりました。そして海外に行くたび、英語を話してきちんとコミュニケーションしたいと強く感じるので、今は一生懸命英語を勉強しています」

 というわけで、今回は英語の歌に挑戦しようと決めた水野。大好きなアリアナ・グランデの記事から遡ってシンディ・ローパーを知り、歌詞が一番ぴったりときた「トゥルー・カラーズ」に決めたという。真実の色・個性という意味のタイトル。「周囲に合わせなくてもいいよ、無理しなくてもいいよ」と語りかける歌詞が、水野には勇気をくれる応援歌として響いたという。

 歌い終えた水野が語る。「卒業を前に将来のことをよく考えるんですけど、スーパーレディってどんな色なんだろうって」。水野はそこで、アルゼンチンの空港で欠航が相次いで騒動になったとき、たまたま居合わせたシンディ・ローパーが、アナウンスのマイクを奪ってミニコンサートを開き、騒ぎを収めたエピソードを引用して、「本当のスーパーレディって、常識にとらわれずどんな困難にも諦めない人なんだろうなって思いました。由結も自分にしかできないことで勇気やパワーを届けられるスーパーレディになりたいと思います」と締めて大きな拍手をもらった。

 倉本校長も「水野由結成長したな!」と驚きの表情。磯野は「由結の新しい一面が見れた」と絶賛。倉本校長にさらに褒められると、トマト君の口調で「ありがとうございます」とやって沸かせた。