池袋暴走の87歳、ミス否定 「ブレーキ踏んだ」説明
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東京都豊島区東池袋で乗用車が暴走し12人が死傷した事故で、車を運転していた旧通産省工業技術院の飯塚幸三元院長(87)が、
警視庁の事情聴取に「ブレーキペダルを踏んだが効かなかった」と運転ミスを否定したことが17日、捜査関係者への取材で分かった。
捜査では車の異常は確認されず、警視庁は飯塚元院長について自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑での立件に向け事実関係を調べている。

捜査関係者によると、飯塚元院長は事故で胸の骨を折るなど重傷を負い入院している。容体は回復傾向で、担当医と本人の了解を得て
同容疑で事情を聴いた。元院長は「事故を起こしたことは間違いない」と認める一方、ブレーキペダルを踏んだと主張し、「アクセルペダルが
戻らなかった」と説明している。

警視庁が自動車メーカー立ち会いの下で実施した車体の機能検査では、アクセルとブレーキに異常は確認されなかった。同庁は飯塚元院長が
現場手前のカーブで縁石に接触して気が動転し、アクセルを踏み続けたとみている。元院長の退院後、現場に立ち会わせて事故の状況を調べる。

事故は4月19日午後0時25分ごろに発生。松永真菜さん(31)と長女の莉子ちゃん(3)が死亡し、飯塚元院長を含む10人が重軽傷を負った。