また始まる痛みの恐怖に、涙目を大きく見開いてふるえている。
「あわわわ・・やめて、やめてなの・・・」
 必死に懇願してくるが、こんなときにまで「なの」とか言っているのが妙にむかつく。
「ほら、こんどはこれだよ。」
 目の前で、机からとってきたシャープペンをちらつかせると、
何をされるのかわかったらしく、小さな両手で目を隠す。
「あーー!!それはいやなのー!!」
 すきだらけになった耳の穴に、シャープペンを奥まで一気に突っ込んでやる。
「びゃっ!!!」
 変な叫び声をあげて、ビクッと全身を硬直させる。
とっさに耳をかばいにいったので目ががらあきになった。
閉じたまぶたの上から、シャープペンを突き立ててやる。
「うおぉぉぉーーー!!!いたぎゃぁぁーーーー!!!」
 また耳ががら空きだ、ほらブスッ。
 耳をかばいにきたか、次は以外にもへそ。
 ほら、顔面ががら空きだ、鼻。
「びゃひ!!」「ぎぃ!!」「ぼうぉ!!」
 突き刺すたびに、奇妙な声で鳴きやがる。
 つかんだ手をはなし、放り投げると、目を押さえ泣き喚きながら床の上を転がりだ