岸田文雄首相は20日、東京都内での国際シンポジウムで、ロシアの侵攻を受けるウクライナに対し、新たに55億ドル(約7370億円)の支援を行うと表明した。侵攻から1年を迎える24日に先進7カ国(G7)首脳によるオンライン会議を議長国として開催し、ゼレンスキー大統領を招くとも明らかにした。5月に広島で開く首脳会議(サミット)では、各国首脳による原爆資料館訪問も検討していると述べた。

G7首脳オンライン会議の開催は昨年12月13日(日本時間)以来。首相は初めて議長を務める。ウクライナ支援と対ロ制裁の継続を確認し、国際社会にG7の結束を示す狙いだ。ロシアが大規模攻撃に踏み切るとの懸念が強まる中、侵攻を抑止できるかが問われる。

首相はシンポで、新たな財政支援について「戦争により生活の基盤を奪われた人々への支援や破壊されたインフラ復旧」が目的だと説明。ロシアのプーチン大統領の言動により、国際社会が核兵器の脅威に直面しているとして、被爆地で開く広島サミットへ「議論をつなげていく」と強調した。(共同)

日刊スポーツ
2023年2月20日20時1分
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