ニュージーランドの「成功」の鍵は

言うまでもなくニュージーランドは小さい国で、これまでに1万以上が死亡するなど甚大な被害が出たニューヨーク市(人口約840万人)よりも人口が少ない。
島国なので国境を封鎖するのも簡単だ。こういった条件がすべて、新型ウイルスの流行発生時に有利に働いた。

しかし、人口比の感染率が特に低い国の1つとなった主な要因は、◆政府からのメッセージが明確だった◆と評価されている。

「COVID-19(新型ウイルスによる感染症)との戦争」を宣言した諸外国とは異なり、ニュージーランド政府は何よりも「COVID-19に対して団結」するよう市民に訴えた。
アーダーン首相は、ニュージーランドのことを繰り返し「500万人のチーム」と呼んでいる。

新型ウイルス対策についてニュージーランド政府に助言した、オタゴ大学公衆衛生学部のマイケル・ベイカー教授は、「ジャシンダ(アーダーン首相)はリーダーとして、コミュニケーション能力が実に見事で、◆共感力も優れている◆」と評価する。

「それに、彼女の発言は理にかなっていたし、理にかなっているという部分を◆市民は本当に信頼したのだ◆と思う。
◆政府の指示の順守率は高かった◆」

ベイカー教授は、効果的なパンデミック対応には、「科学と指導力が一体になる必要がある」と指摘する。

科学的知見は、日々の記者会見でアーダーン氏の隣に立っている保健省のアシュリー・ブルームフィールド長官が提供してきた。

「ブルームフィールド氏は発生当初から、COVID-19をめぐる多くの複雑な健康問題を慎重かつ冷静に伝え、政府決定の地固めをしてきた」と、ラジオ・ニュージーランドのサラ・ロブソン記者は言う。

「ブルームフィールド氏は、感染者数の増加について今後の展望を明確に伝えていたので、アーダーン首相がロックダウン開始を宣言した時、市民はその理由を理解していた」
https://www.bbc.com/japanese/52364479

ニュージーランド、検査隔離で
新型コロナ封じ込め、大成功中!