憲法改正をめぐり、加藤勝信官房長官は11日の記者会見で、記者団から、新型コロナウイルス禍を受け、大災害などの際に内閣が国民の権利を一時的に制限する「緊急事態条項」の創設の必要性が高まっているかを問われた。加藤氏は「新型コロナによる未曽有の事態を全国民が経験し、緊急事態の備えに対する関心が高まっている現状において、議論を提起し、進めることは絶好の契機」と述べた。

 加藤氏の「絶好の契機」との発言について、記者団がコロナ禍で苦しんでいる人がいることを指摘した上で、真意を問うた。これに対し加藤氏は「皆さんが苦しんでいることを絶好と申し上げているのではない。こういった中で、緊急事態をどう考えるべきなのかについて高い関心を持っておられる、そこを申し上げている」と説明した。(石井潤一郎)

朝日新聞
2021年6月11日 19時30分
https://www.asahi.com/articles/ASP6C6FSMP6CUTFK01Y.html