広島県は4月1日から、県内の居住者と就業者の全員が新型コロナウイルスの無料PCR検査を受検できるようにすると発表した。これまで無料検査は医療従事者や飲食店従業員らに限定していたが、年度初めの人の往来が増える時期に対象を県域の全員に広げることで、感染再拡大の予兆を早期に捉えるのが狙い。検査を受けやすくするため、広島市内では検査キットを薬局で受け渡しできるようにする。【小山美砂】

 湯崎英彦知事が26日発表した。エリアや業種を絞らず、県内全域で継続的に検査を実施するのは全国初という。

 検査は唾液を採取する方法で行い、県内5カ所に開設されているPCRセンターに予約して受ける。広島市内は薬剤師会の協力で、薬局205店で検査キットの受け渡しができる体制を整えた。

 検査人数は、センター5カ所で1日計300人程度、薬局受け渡し分は1週間に2000人程度を想定している。

 薬局の検査にかかる費用は、2021年度一般会計当初予算の新型コロナウイルス対策費から1億800万円を充てる。

 湯崎知事は「日時に拘束されず、コンビ二感覚で受検が可能。若年層の利用を促したい」と強調した。

 予約受け付けは代表電話(050・1741・6373)。

毎日新聞
2021/3/29 10:43
https://mainichi.jp/articles/20210329/k00/00m/040/065000c