学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地の大幅値引き・売却問題について18日、野党合同ヒアリングが国会内で開かれました。野党は、国が深さ3・8メートルからゴミが出たとして値引きする根拠にした試掘調査報告書を、工事事業者が“いいかげんにつくった”と認めたとし、値引きの根拠にはならないと追及しました。

 立憲民主党の川内博史衆院議員は、「試掘調査報告書をつくった藤原工業は、国土交通省に言われて若い職員がいいかげんにつくった、深さを意識してつくったものではないなどと繰り返し述べた。試掘調査報告書は値引きの根拠にならない」と指摘しました。

 国交省航空局の担当者は「(野党と藤原工業の)やりとりは承知していない。試掘報告書も一つの大きな材料にして見積もりをした」と述べました。

 日本共産党の辰巳孝太郎参院議員は「『3・8メートル』は国が8・2億円の値引きの積算をする根拠にした。『3・8メートル』は(藤原工業の)報告書にしかない」と指摘。地中ゴミの深さなどについて、藤原工業に直接確認するよう求めましたが、国交省は「設計業者が窓口だ。設計業者に尋ねて工事事業者(藤原工業)にも必要な確認をして回答してくれと申している」として応じませんでした。

 辰巳氏は「設計業者からは半年以上も音沙汰なく、1年くらいたって(試掘の写真データは)藤原工業に聞いてくれとの話だった。国交省の対応は怠慢であり、国政調査権を妨害している」と批判しました。

しんぶん赤旗
2019年1月19日(土)
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2019-01-19/2019011902_03_1.html

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