連合が17日の中央執行委員会に示す夏の参院選の基本方針案が判明した。1月の素案と同じく支援政党を明示しない一方、立憲民主党、国民民主党と「連合の政策実現に向けて、引き続き連携を図ることが基本」との表現を追加し、連携維持の姿勢を示した。さらに共産党と日本維新の会を念頭に、「目的と基本政策が大きく異なる政党と連携する候補者を推薦しない」方針を明記した。

立憲を「連合総体として支援」するとした昨秋の衆院選の基本方針からは大きく路線変更するが、連合傘下の各労組から「立憲、国民への対応が困難になる」などと懸念が出たことに配慮。「連携」の対象として両党を明示した。

 共産党との協力を巡っては、素案段階で連合と「目的が異なる」と記して否定していた。さらに今回の方針案では、維新についても「基本政策が異なる」との表現を加えて協力を否定。立憲・共産、国民・維新の連携をそれぞれけん制する内容となった。

 連合は参院選で、UAゼンセンや自動車総連、自治労など組織内候補計9人を立憲、国民の比例代表で擁立する予定。方針案は9人全員の当選を最重視する姿勢を強調。一方、選挙区では立憲、国民の候補が競合する可能性もあり、「人物重視・候補者本位で臨む」とした。【古川宗】

毎日新聞
2022/2/16 21:41
https://mainichi.jp/articles/20220216/k00/00m/010/330000c