政府が秋田・山口両県で進めている陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」について、秋田県の佐竹敬久知事が防衛省を訪問し、河野太郎防衛相と会談した。佐竹氏は、政府が秋田での候補地とした陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)について「住宅密集地に近く、県として理解する状況には至らない」と述べ、候補地としないよう要請。河野氏は「新屋を含む再調査をしっかりやらせていただいて本当の意味でのゼロベースで検討したい」と答えた。

 佐竹氏は会談後、記者団に「新屋については、選定から外れることはまず期待したい」と述べた。また河野氏が「自分の目で確かめたい」と候補地決定の前に、現地を訪問する意向を示したことを明らかにした。

 防衛省は、新屋を候補地としていたが、2019年6月に地元説明での資料の誤りなどが相次いで発覚し、他の国有地など20カ所で再調査をしている。【田辺佑介、高野裕士】

毎日新聞
2020年1月31日 19時03分
https://mainichi.jp/articles/20200131/k00/00m/010/253000c