>>91
3戦目、双方残機1スト、ダメージ200%越えの状況で922は相手を撃墜した。コントローラーは手汗で湿っている。
相手は思いの外強かった。10連勝などできそうもなかった。
1敗でもしたら自分の負けでいいと勢いで言ってしまったのは昼のことだ。まさか負けるはずはないと思っていた。
もし負けたらどうするんだ?
その問いにも勢いだけで答えた。
自分の肛門に頭から潜って、口から出てきてやるわ。
あと7戦、一つでも落とせばこの死と同義の罰を履行せねばならない。
922の後ろには鉄板をはんだづけした、カタツムリのような形の奇妙な装置が置かれている。人間を折り曲げて頭部を肛門に突っ込むためだけの機械だ。
その隣では拷問機械の製作者のムタマが使用の時を待ちわびて微笑んでいる。
922の目には涙が滲んでいる。次なる戦いが、始まろうとしている。