0001名無しで叶える物語(焼酎)2020/05/03(日) 19:46:28.26ID:RWkwn1/n
SS
りこまき
0053名無しで叶える物語(焼酎)2020/05/04(月) 14:33:56.54ID:GeM916o1
真姫「私、アイドルなのよ」
梨子「アイドル?」
真姫「スクールアイドルをやっているの」
真姫「それで、自分たちのグループで歌うための曲を作っているのよ」
梨子「真姫ちゃんが、アイドル……」
まきちゃん?(みんなー、今日は来てくれてありがと〜)
梨子「ふふっ」クスッ
真姫「あ、笑ったわね!」
梨子「ご、ごめんなさい」
うう、しまった。
あまりにも普段のイメージとかけ離れていたから、つい笑っちゃった。
0054名無しで叶える物語(焼酎)2020/05/04(月) 14:35:43.52ID:GeM916o1
真姫「もう、分かっているわよ、ガラじゃないことぐらい」
梨子「そ、そんなことはないと思うよ」
実際はたぶん私が想像したのとは違うタイプのアイドルだろうし。
真姫「私はあなたみたいに可愛いタイプじゃないもの」
梨子「わ、私?」
真姫「あなたならアイドルっぽいわよね、私と違って」
梨子「そ、そんなことないよ」
地味な私がアイドルなんてあり得ない。
真姫ちゃんの容姿なら、十分すぎるんだろうけど……。
0055名無しで叶える物語(焼酎)2020/05/04(月) 14:36:29.43ID:GeM916o1
梨子「だけど凄いね、作曲まで自分でするなんて」
真姫「まあ、そういう決まりがあるからね」
梨子「作曲できる人、世の中にはたくさんいるんだ……」
私とそんなに変わらない年齢の人もいるはずなのに。
ちょっと自信喪失。
真姫「まあ、普通の人は音楽教師や専門家に手伝ってもらっているらしいから」
梨子「真姫ちゃんは違うの?」
真姫「ええ、作詞は別に担当がいるけど、作曲は全部自分でこなしているわ」
梨子「はぁ……」
サラッと言い放つから格好いいなぁ。
0056名無しで叶える物語(焼酎)2020/05/04(月) 14:39:53.63ID:GeM916o1
梨子「でもアイドルかぁ」
梨子「地味な私には、想像もできない世界だよ、やっぱり」
真姫「そう? スクールアイドルの素質はありそうだけど」
梨子「無理だよ、私なんて全然、地味だし」
真姫「別に本職のアイドルじゃないんだから、資格なんて必要ないのよ」
真姫「歌が上手い、ピアノも弾けて作曲も勉強すればできる」
真姫「それに可愛いじゃない、さっきも言ったけど」
梨子「そ、そうかな」
敵わないなぁ、真姫ちゃんには。
0057名無しで叶える物語(焼酎)2020/05/04(月) 14:42:01.86ID:GeM916o1
>>40
昨日の投稿分までが以前落としてしまった際に書いていた部分です。
>>41
それです
またよろしくお願いします 0058名無しで叶える物語(焼酎)2020/05/04(月) 17:39:39.38ID:GeM916o1
梨子「ちなみに、真姫ちゃんが書いた曲、聴けたりする?」
真姫「興味あるの?」
梨子「……少し」
真姫「少しだけ?」
梨子「……かなり、かな?」
だって、あんまり想像できないもん。
真姫ちゃんのアイドル曲。
0059名無しで叶える物語(焼酎)2020/05/04(月) 17:40:10.51ID:GeM916o1
真姫「なら、少しだけよ」
差し出される音楽プレーヤーとイヤホン。
梨子「使っていいの?」
真姫「ええ。これはアイドル部用だから、適当に再生すれば聴けるわよ」
押される再生ボタン。
【〜♪】
そこから流れる音。
どこかで、聞き覚えのある……。
0060名無しで叶える物語(焼酎)2020/05/04(月) 17:40:50.15ID:GeM916o1
梨子「これ、もしかして、みゅーず?」
真姫「あら、知っているの?」
梨子「ううん」
梨子「でも、ニューヨークでライブしたって、一度だけテレビで観たことがあって」
真姫「ああ、なるほどね」
確か日本一のスクールアイドルだっけ。
梨子「有名人だったんだ、真姫ちゃん」
真姫「別に私はそこまでじゃないわよ。μ’s自体、もう解散しているし」
0061名無しで叶える物語(焼酎)2020/05/04(月) 17:41:21.63ID:GeM916o1
梨子「本当に何でもできるんだね、真姫ちゃんは」
真姫「ま、まあ、このぐらい楽勝よ」
梨子「でも真姫ちゃんは、どうしてアイドルを始めようと思ったの?」
梨子「音楽をするにしても、他に選択肢もあったよね」
真姫「ある人がね、見つけ出してくれたの」
真姫「くすぶっていた私を明るい世界へ引っ張り上げてくれた」
真姫「その人が目指していたのがスクールアイドルだった、それだけ」
梨子「ある人って?」
真姫「説明すると長くなるか、今度ね」
梨子「えー」
0062名無しで叶える物語(焼酎)2020/05/04(月) 17:42:06.73ID:GeM916o1
真姫「とにかく、私は部活のおかげで楽しい高校生活を送れた」
真姫「おすすめよ、スクールアイドル」
梨子「でも私、アイドルのことほとんど知らないよ」
真姫「でしょうね」
真姫「だけど私もね、元々はアイドルに縁がない人間だったの」
真姫「それでも先輩に誘われて、スクールアイドル部に入って」
真姫「毎日が楽しくて、後悔なんて一度もしたことがないわ」
本当に楽しそうに、アイドルについて語る。
0063名無しで叶える物語(焼酎)2020/05/04(月) 17:42:38.21ID:GeM916o1
ああ、なんだろう。
梨子「真姫ちゃんは、本当にスクールアイドルが好きなんだね」
真姫「別に、普通よ」
梨子「そんなことないよ」
梨子「だってアイドルの話をしている時、ピアノを弾いているときと同じぐらい、笑顔だもん」
真姫「えっ」
梨子「真姫ちゃんの笑顔、演奏中しか見たことがなかったのに」
真姫「私、そんなに不愛想かしら」
梨子「え、えっと」
真姫「ふっ、ちょっとからかっただけよ」
梨子「ま、真姫ちゃん!」
真姫「ごめんね、梨子をからかうと可愛いから」
0064名無しで叶える物語(焼酎)2020/05/04(月) 17:43:15.00ID:GeM916o1
真姫「梨子は、私が演奏中以外笑わないって言ったけどね」
真姫「これでも表情を崩しているのよ、あなたの前では、いつも」
梨子「そうなの?」
真姫「私ね、隠し事ができないタイプだから、あなたみたいな好きな相手の前ではね」
梨子「……本当に?」
真姫「ええ、ゆるゆるよ、ゆるゆる」
そっちじゃなくて。
好きな相手って。
0065名無しで叶える物語(焼酎)2020/05/04(月) 17:43:44.73ID:GeM916o1
変な意味じゃないって、理解はしているけど。
なんだろう、ドキドキする。
ピアノを聴いている時とは違う種類の、ドキドキ。
素直になれない人じゃなかったっけ。
私の前だから違う? それとも年下だから?
真姫「どうしたの?」
梨子「な、なんでも」
真姫「変な子……」
ズルい、真姫ちゃんはズルい。
どうしてこう、私の心を的確に突いてくるんだろう。
0066名無しで叶える物語(焼酎)2020/05/04(月) 17:44:08.72ID:GeM916o1
真姫「さて、そろそろ出ましょうか」
真姫「今日はどこへ行く予定なの?」
梨子「え、えっとね」
もう、せっかく遊びに誘えたのに。
今日は普通に過ごせる気がしない。
真姫ちゃんの顔を直視できない。
きっとこの高鳴りは収まらないや。
真姫ちゃんが横にいる限り、永遠に。
0068名無しで叶える物語(SB-Android)2020/05/06(水) 11:22:42.25ID:UCf8RdT2
保守
アカとか桜内梨子は共産主義者かよ
ますますクソだな桜内梨子は
レクイエムの更新ずっと待ってたから帰ってきてくれてありがたい
楽しみにしてる
0082名無しで叶える物語(SB-Android)2020/05/16(土) 23:59:15.36ID:m5Y4LdXo
保守
これルビまるが心中する話の続きだと思ってたんだけどどうだったのかな