千歌「ねぇ善子ちゃん、すっごい可愛いって言われない?」←これってもはや告白★5

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0001orangel(もんじゃ)2019/07/28(日) 13:29:17.15ID:K3zF0VPL
`¶cリ˘ヮ˚)|そうよね??
https://i.imgur.com/ukyu0PX.jpg
https://i.imgur.com/rSAdbrK.jpg
 
■前スレ
千歌「ねぇ善子ちゃん、すっごい可愛いって言われない?」←これってもはや告白★4
https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1555108025/

0255名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/30(金) 23:20:54.72ID:eUNCyKLE
よしちか

0256名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 01:46:20.65ID:g5cvSi77
半年前くらいに長編で書こうとしてたちかよしで、進められなくなったから供養させてもらおうかな
途中までしか書いてないけど

0257名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 01:50:25.62ID:g5cvSi77
にしたって長いわ
30レスくらい1人で使いそう

0258名無しで叶える物語(もんじゃ)2019/08/31(土) 02:01:41.08ID:dHhEaRJk
全然いいよ

0259名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:05:46.04ID:g5cvSi77
全然いいのね小林

0260名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:06:20.70ID:g5cvSi77
怒んないでね……?

0261名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:06:52.20ID:g5cvSi77
2018年7月────


千歌「もぉ〜……」

千歌「なんでせっかくのお休みなのに物置部屋の掃除なんかしなくちゃいけないの〜!」

千歌「しかもこの部屋エアコンもない! 真夏にエアコンのない物置の掃除なんかさせないでよー!」

美渡「いいからさっさとやんな! 12時までに終わらせないと昼ごはん抜きだから」

千歌「ひ〜ど〜い〜よ〜!! あと1時間しかないじゃーん!」

美渡「嫌なら終わらせりゃいいの」

千歌「理不尽美渡姉!」

美渡「あぁ〜ん? おやつも抜きにするかぁ?」

千歌「ぎゃー! やりますがんばります!」

美渡「じゃ、私はしいたけの散歩行くから」パタパタ

千歌「……あほ美渡姉」

美渡「なんか言ったかぁ? 千歌ぁ……」

千歌「いえいえ何にも言っておりませんとも! さあ頑張るぞー!」ヨイショ


・・・


千歌「ひっどいよ美渡姉……何でもかんでも私にやらせてさあ、ったく……私がいなくなったらどうするつもりなんだ」

千歌「……それならそれで1人でなんとかしちゃいそうなんだよなぁ」

千歌「尚更わたし1人でやらせる意味がわかんないぞ……?」

千歌「んしょっと……あーあ、誰か手伝ってくんないかなぁ。ていうか誰なのこんなに本置いてるの〜……」

パサッ

千歌「ん?」

0262名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:08:22.28ID:g5cvSi77
千歌「……しょ、っと」

千歌「何か落ちた────封筒?」カサッ

千歌「なんだろ、結構新しいけど……中に何か入ってる?」カサカサ

ポト

千歌「……これって」

千歌「─────鍵?」

千歌「どこの鍵だろ……変な鍵だなー」

千歌「持つとこが歯車みたいな形になってる。それに、時計……かなぁ?」

千歌「歯車の中に時計があるみたいな……不思議な感じ……」

千歌「善子ちゃんが見たら喜ぶかな? 明日見せてあげよっと」

千歌「っていうかちょっと休憩! どーせお昼ご飯までまだまだあるし!」

パタパタパタ

千歌「もー……あんな量見たら誰だってやる気なくなっちゃうよー……


11:11:09


千歌「そもそも自分が頼まれたくせになんで私にやらせるんだよ美渡姉〜……」


11:11:10


千歌「くぁ……っ……」

千歌「ちょっとお部屋できゅーけーきゅーけー……」ガチャッ


11:11:11


千歌「……もーつーかーれーたー……」ピョン

ゴッチーーーン!!

「ぎゃあっ!!?」

千歌「いっっったーーーー!!!?」

0263名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:08:57.54ID:g5cvSi77
千歌「おでこ、おでこうった……なに、なんで!? ベット……は……」

千歌「え……?」

「い、った……ぁぁ……なんなのよ一体〜……」

千歌「…………だ、誰?!」

「だ、誰ってそっち、こ……そ…………え?」

「…………千歌……?」

千歌「そ、そうだけど……」

「ほんとに、本当に千歌……千歌なの……?」

千歌「そうに決まってるよ、だってここ私の部屋だもん!」

千歌「そーゆーあなたは誰なの!」

「千歌…………ち、か」

千歌「あ、あの……聞こえてますか〜……?」

「千歌……!!」ガバッ

千歌「うわっ!?」フラッ

ドサッ

「会いたかった……! 千歌、ちか……! 千歌っ……!」ギュウッ

千歌「ちょ、なに!? ねえ、あの……ちょ、ちょっと落ち着いて……っ」

「そんなの無理、むりっ! 寂しかった……ずっと、一人で、私、私……っ」ムギュースリスリ

千歌「……」スン

千歌「この匂い……」

千歌(なんだか、覚えのある……におい……)

千歌(これ、私の知ってるにおい……)

0264名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:10:09.70ID:g5cvSi77
「ちか、ちかぁ……っ」

千歌「……あなた、は…………誰……なの?」

千歌「もしかして、会ったことある……?」

「……ちかぁ……っ」ギュウッ

千歌「……ねえ、抱きついてないで顔見せて!」モギュ

「んむっ……むぎぎぎ……」

千歌「この顔……この匂い……」

千歌「お団子に、このちょっと高い鼻……!」

千歌「……もしかして善子、ちゃん……?」

「……ひょ、ひょうらけど……」


・・・


善子?「……さっきはごめん」

千歌「う、ううん……とりあえず落ち着いてくれてよかったけど……」

千歌「……本当に善子ちゃん?」

善子?「ええ、っと……ん、……津島善子よ」

千歌「……ううん違う偽物だ!」

善子?「なんで!?」

千歌「だって、だからヨハネよって言わない!」

千歌「それに胸もなんかすっごくおっきい! 背も高い!」

善子?「ぐっ……」

千歌「やっぱりあなた、善子ちゃんに似てるけど偽物だよね!? 私の部屋にいるし!」

0265名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:10:49.20ID:g5cvSi77
善子?「ち、違うの! 落ち着いて、私の話を────」

千歌「おかーさーーん!」

善子?「本当に待っ────」


ハーイ


パタパタパタ

善子?「まずっ……千歌、こっち!」ガシッ

グイッ

千歌「わ、ちょっと!?」

善子?「お願いだからここに隠れてなにも喋らないで静かにしてて!」

パタン

千歌「えー……」←in クローゼット


ガチャッ


千歌ママ?「どうしたの?善子ちゃん」

善子?「あ、ええと……ご、ゴキブリが出てきまして……あまりの怖さに、ちょっと叫んじゃって……」

善子?「すみません……」

千歌ママ?「ありゃ、それは大変。すぐやっつけたげる」

善子?「あ、それはもう! 窓から外に逃げて行ったので……」

千歌ママ?「ほんと? ならいいけど……また出たらすぐに行ってちょうだい。お母さんやっつけちゃうからね!」

善子?「すみません……」

千歌ママ?「いいのよ! ……大事な娘だもの」

善子?「……はい」

千歌ママ?「千歌もアレが苦手でね……何かあるとすぐにお母さんお母さんって……」

善子?「……」

千歌ママ?「……ごめんなさい、すぐにあの子のこと……」

善子?「いえ……私も、まだ同じですから」

0266名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:11:40.96ID:g5cvSi77
千歌ママ?「うん……そうね、そう……ゆっくり、ゆっくりとね」

善子?「はい……すみません、お手間を」

千歌ママ?「いいのいいの! それより! そろそろもう少し砕けた話し方になってくれてもいいのよ?」

善子?「そ、それは、その……恥ずかしいですし……///」

千歌ママ?「ま、気長に待っとくわ♪ お昼、もうすぐできるからね」

善子?「ありがとうございます」

バタン

パタパタパタ…

善子?「……」

善子?「出てきていいわよ」

カチャ

千歌「……」

千歌「今の……私のお母さん、だよね?」

善子?「ええ」

千歌「……どういうこと?」

善子?「……」

千歌「なんでお母さんが善子ちゃんを娘って……?」

千歌「っていうか、お母さんちょっと老けて……いや全然変わってないか。でも、え……なに、どういうことなの……?」

善子?「そ、それは……」

千歌「教えてくれないとまた呼ぶよ!」

善子?「そ、それはダメ!」

0267名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:12:09.64ID:g5cvSi77
千歌「じゃあ教えて!」

善子?「わ、わかったから落ち着いて……」

千歌「うん!」

善子「っていうか、私を見て何も気づかないの?」

千歌「えー……? うーん、なんかいつも見てるよりちょっと大人っぽい感じが……」

千歌「あと胸も大きいし背も高くなってて……」

千歌「いつものかわいい善子ちゃんっていうより、美人お姉さんみたいな……」

善子「……///」

千歌「そこ照れないでよっ!」

善子「う、うるさいわよ! 千歌に褒められるの、久しぶりだもの……///」

千歌「むー……なんか調子が狂うなぁ」

千歌「ねえ、どーゆーこと? 気づくって何を?」

善子「……だから、あなたが知ってる私と、いまあなたの前にいる私の違い」

千歌「……大人っぽい……」

千歌「……大人?」

善子「……」コクン

千歌「えっ……って、ことは」

善子「千歌、あなた、いま何歳?」

千歌「……16歳」

善子「じゃあ高校2年ってとこね」

千歌「そりゃーそーだよ! 善子ちゃんと知り合ったのもまだまだ最近の話で〜……」

善子「私、25歳」

千歌「え゛っ!?」

善子「あなたの知る私は何歳?」

千歌「……誕生日知らないけど、多分15……?」

善子?「と、いうことは?」

千歌「……善子ちゃんのお姉さん?」

善子「違うわ! まだわかんないの!? いやわかんなくて当然か……普通信じられるものじゃないわよね……」

0268名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:12:45.28ID:g5cvSi77
千歌「ねー……どーゆーことなのー……?」

善子「カレンダー見た方が早いか……ほら、そこ」

千歌「カレンダー?」クルッ

千歌「…………えっ」

千歌「ど、どういうこと……?」

千歌「日付……これ、って」


2028年 7月────


千歌「2028年…………?」

善子「……」

千歌「な、なんで……? 今年は2018年で……来年は、平成じゃなくって……」

千歌「な、なんで……? ねえ、これ……間違って……っ」

善子「……」

千歌「よ、善子ちゃ……っ」

善子「そういうことよ。ここは、あなたのいた2018年より先の未来」

善子「2028年……要するにあなたから見て、10年後の世界ってわけ」

千歌「ドッキリなんか……じゃ」

善子「無いわよ。だとしても手が混みすぎでしょ」

千歌「そ……そうだよね……じゃあ、私、本当に……」

千歌「そ、っか……私、未来に来ちゃったんだ」

善子「……」

善子「あの、千歌……」

千歌「すっごーーい!」ピョンピョン

善子「!?」

千歌「本当に未来なの!? すごい! これが本当の未来ずら〜だよっ!」

善子「ちょ、ちょっと……」

0269名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:13:10.72ID:g5cvSi77
千歌「でも私の部屋、あんまり変わってないね! 私が持ってる服は……あんまりないけど、これ善子ちゃんの?」

千歌「おとなっぽーい……あ、10年も経ってたら当たり前か!」

千歌「あ、これ私と善子ちゃんの写真だ! いっぱいある〜……! あ、やだこれ手繋いでてまるで恋人みたい────」

善子「ちょっと!」バッ

千歌「あー……見てたのに」

善子「は、恥ずかしいから……」

千歌「むうー」

千歌「あ、そうだ! てゆーかなんで10年後の善子ちゃんが私の部屋にいるの!?」

善子「ぅっ」

千歌「なんでヨハネよって言わないの? なんでなんで? 同じ日付なら今日お休みだよね! どうして私の家に? 善子ちゃん自分の家は?」

善子「まっ、待って、ちゃんと説明するから……っ」

千歌「ねーねーねーねー!」

善子「うるさーーい!!」


・・・


千歌「えぇぇぇええ!!!! 善子ちゃんがうちに居候してる〜!??」

千歌「しかも住み込みで働いてるってーーー!!」

善子「ああもうだから大声出すなって言ってるのよこの〜っ……!」

秘技:堕天鳳凰縛

千歌「ギブギブギブぅ〜……!!」

パッ

千歌「いったたた……」

0270名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:13:48.70ID:g5cvSi77
千歌「……じゃあ、もしかして善子ちゃんがここにいるのも、そういうことなの?」

善子「……そうよ」

千歌「なんやて……善子ちゃんがうちに……?」

善子「うっ……や、やっぱり……嫌だった……?」

千歌「そ、そういうわけじゃないよ!? でも、あの、私……その、私にとって未来のことだから予想外といいますか……」

善子「そう、よね……」

千歌「……本当に居候してるの?わざわざうちに?」

善子「さっきの写真、見たんでしょ」

千歌「……うん」

千歌「私と善子ちゃんが、腕を組んでた」

善子「……うん」

善子「まあ……その、前よりは仲良くなったというか……」

善子「で、ご家族にも紹介してくれて……それから、ずっと良くしてくれてるの」

千歌「わ、わっ……私の部屋に善子ちゃんを……飼ってるなんて……!」

善子「飼われてないわ! 普通に一緒に暮らしてたのよ!」

千歌「信じらんないよ〜!」

善子「う……や、やっぱり嫌……?」

千歌「い、嫌じゃないよ? 驚いてるだけで……///」

善子「……ぅっ」ジワッ

千歌「!?」

善子「ぅっ……う、うっ……」

千歌「な、なんで泣きそうになってるの〜……」

善子「だ、だって、千歌……千歌ぁ……」

善子「嫌だったら、どうしようって……っ、ぐす……っ」

千歌(善子ちゃんがこんなに泣き虫だったとは……)

千歌「ほ、ほら! ハグしよっ!」

善子「ぅ、ぅぅ……っ」ギュウッ

0271名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:14:19.49ID:g5cvSi77
千歌「よしよし……」

善子「うぁ……ぁ、ぅ……ぁぁぁぁあん! ぅぁあぁぁぁっ……!」ムギュー

千歌「号泣じゃん……」ナデナデ

善子「ちか、ちっ……かぁ……っ」

千歌「いつのまにか呼び捨てだし……10年の間に何があったのやら」


〜数分後〜


善子「……グスッ」

千歌「落ち着いた?」

善子「ん」コクン

千歌「よしよし」

千歌「……にしても、10年かあ」

千歌「私よりお姉ちゃんになっちゃったねえ、善子ちゃん」

善子「……素敵な女性になれてるかしら」

千歌「堕天使よりよっぽどいいよ!」

善子「ぐふっ……」

千歌「そういえば、堕天使はやめたの?」

善子「……私もう25歳よ」

千歌「堕天使は永遠なんじゃ……」

善子「い、色々あるのよ!堕天使にも!」

千歌「むー……そっかぁ」

千歌「あ! ねえねえ、そういえば10年後のみんなは何してるの?」

千歌「私会いたい! 梨子ちゃんは隣にまだ住んでる!?」

善子「お、落ち着いて……みんなここにいるから」

千歌「おおー! よーし早速会いに行こう!」

善子「ちょっと待ってって! い、いきなり10年前の千歌が現れても驚くだけよ!」

千歌「む……それもそうか」

0272名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:14:50.17ID:g5cvSi77
千歌「でも善子ちゃんは驚いてないよ?」

善子「わ、私は……ほら、黒魔術には詳しいから」

千歌「ふむふむ、さすが堕天使」

善子「堕天使やめて……///」

善子「って、それよりあなたこそよく信じたわね……」

千歌「いやあ、信じられないけど……善子ちゃんの姿とそこのカレンダー見ちゃったら信じるしかないよ」

千歌「ドッキリとかじゃないでしょ?」

善子「これ、メイクでできると思う?」

千歌「最近の特殊メイクすごいしなあ……まあ、でも信じるよ! 善子ちゃんの言葉だもん」

善子「千歌……」

善子「本当に信じてる?」

千歌「むしろ私が信じられてないんじゃないの……」

善子「そ、そんなことないわよ! ……けど、いきなり未来とか5年後とか言われても困るでしょ……?」

千歌「まあ、そうだけど」

千歌「でも善子ちゃんがそういうなら信じる! って、さっきも言ったっけ……てへへ」

善子「……」ジワッ

千歌「な、なんで!?」

善子「っ……ご、ごめん」ゴシゴシ

善子「……嬉しくって」

千歌「嬉しい……? 信じたから? ふふ、変な善子ちゃんだなー」

千歌「って……今、何時?」

善子「11時半ね」

千歌「やっばい! 物置の掃除言いつけられてたんだ!」

千歌「帰らないと! ああでもここは私の家だし……でも10年前の私の家っていうか、なんていうかぁああもうめんどくさい!」

善子「……帰りたいって思いながら扉を開けたら帰れるわ」

千歌「ほんと!?」

善子「ええ、ほんと」

0273名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:15:44.52ID:g5cvSi77
千歌「はーよかった! じゃあまた会いにくるよ! あんなに泣き虫だもん、私が時々慰めにきてあげるっ」

千歌「ま、善子ちゃんには、この時代の千歌がいるからいらないかな?なんてね〜」

善子「うるさいわね……ばか」

善子「でも……来るときは願うだけじゃ来れない」

千歌「え?」

善子「条件が必要なの」

善子「時計の全ての数字が揃うタイミング────その瞬間に扉を開けなくちゃいけない」

善子「そうすれば必ずこの時代に来られる。また会えるわ」

千歌「へー! わかった!」

千歌「じゃあまた会いにくるねっ」

善子「……ええ、待ってるわ」

千歌「ばいばーい!」ガチャッ


バタン


千歌「……」

千歌「帰れたのかな?」

ガチャッ

千歌「もしもし善子ちゃーん……」

千歌「……いない」

千歌「カレンダーは……」


────2018年 7月


千歌「……帰ってきてる」

千歌「すごい……ほんとに未来に行ってたんだ!」

0274名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:16:35.33ID:g5cvSi77
千歌「でも、なんで善子ちゃん、帰る方法や行く方法を知ってたんだろ……? 明日聞いてみよっと」

千歌「ふふ、さすが堕天使さんだね♪」

千歌「さてと、ごはんごはん〜」


〜翌日、学校〜


ルビィ「それで朝からもうね〜」

善子「えー……嘘でしょ」

ルビィ「ほんとなの!」

花丸「未来ずら〜」

ルビィ「み、未来なのかなぁ……?」

ガチャッ

千歌「やあやあ皆の衆!」

梨子「おはよう」

曜「よーそろー!」

花丸「あ、おはようございます」

ルビィ「おはようございます!」

善子「あら、梨子さんのに曜さん千歌さん。おはよ……」

テクテク

ガシッ

千歌「善子ちゃん!」

善子「ぅぇっ!?」

千歌「ちょっと聞きたいことがあるんだけどさ!」

善子「は、はあ……?」

0275名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:17:06.11ID:g5cvSi77
・・・

みんな『未来に行く方法〜!!?』

千歌「そう! 昨日ね、家の掃除してたらこんな鍵を見つけてさ〜」チャラ

曜「鍵……だね、確かに」

梨子「不思議な形だね……」

花丸「レトロな雰囲気……ですね?」

ルビィ「そこは未来じゃないんだね」

花丸「ルビィちゃん、まるが何でもかんでも未来だって言うと思ったら大間違いずら」

ルビィ「あ、うん……ごめんね?」

千歌「ね、善子ちゃんどう思う?」

善子「……この持ち手は、時計の文字盤みたいになってるわね」

千歌「そうなんだよ。歯車の中に時計の文字盤があるみたいで、針は12時のところに……あれ?」

善子「12時? 私には1つぶん針が進んでるように見えるけど」

千歌「……あれ!? き、昨日は12時のとこだったんだよ! ほんとに!」

曜「でも、今は12時5分? っぽい……よね」

千歌「あれ〜……?」

善子「それで、なんで私なの?」

千歌「あ、だってほら、帰る方法教えてくれたのは善子ちゃんでしょ?」

善子「……はあ?」

千歌「あ、やばっ……これ未来の話じゃん」

善子「ちょっと、何言ってんの千歌さん」

千歌「実は………………」

千歌「……うーん……これ言ってもいいのかなぁ? なんか過去が変わると未来が……って言うし……」

善子「えぇ……」

千歌「ごめん今のなし! 話すべき時が来たら話すと思う!」

善子「……はあ」

0276名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:17:25.86ID:g5cvSi77
曜「えーなんだか気になるなあ」

ルビィ「ぅゆ……でも、不思議な形の鍵だよね。どこかに合う鍵穴はあったの?」

千歌「あ、調べてないや」

花丸「鍵があるということは、どこかに開けるべき鍵穴もある……これが世界の真理ずら」

千歌「まるちゃんが言うと説得力が違うなあ……」

梨子「ふたりとも適当に言ってるだけだと思うんだけど……」

善子「歯車と時計を掛け合わせた刻印……」

善子「鍵……」

千歌「何か心当たりでもあるの?」

善子「ないけど……私がよく行く骨董屋の店主に聞いてみたら何か知ってるかも、と思って」

善子「そんな感じのやばいアイテムとか取り扱ってるから」

千歌「え、これやばくないよ? 未来に行けるすごい鍵だよ」

善子「それがやばいって言ってるの。それともやばいのは千歌さんの頭?」

千歌「ひどい! そんなこという善子ちゃんには……こうだっ!」ムギュー

善子「ぎゃぅ!? ちょ、首!首しまってる!」タップタップ

千歌「こんにゃろ〜!」

善子「むぎゃー!」

千歌「……ん?」スンスン

0277名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:19:19.28ID:g5cvSi77
千歌「……やっぱり善子ちゃんの匂いだ」ボソッ

善子「ぅ、ぐっ……ぇ、え……?」

千歌「昨日嗅いだのと、ほとんど同じ匂い……やっぱりあの子は善子ちゃんで間違いなんだ」ブツブツ

千歌「10年後の善子ちゃん……で、間違いないんだ……」

善子「……ちょっと、千歌さん?」

千歌「あ、なんでもない! そりゃー!」ムギュー

善子「だぁからしまってるってば〜!!」

パッ

善子「はあ、はあっ……けほ、けほっ」

千歌「ごめん、やりすぎた!」

善子「本当にやりすぎよ……」

曜「朝から元気だねえ……」

梨子「曜ちゃんも混ざろうとしてたくせに」

曜「ぅっ……ば、ばれてたであります」

梨子「ばればれであります……」

ルビィ「もうすぐお姉ちゃんたちも来るし、先に着替えてようよ」

梨子「そうだね。今日の朝練も大変になりそうだし」

曜「千歌ちゃん、切り替えだよ切り替え」

千歌「はぁい……」

花丸「善子ちゃんもね」

善子「私は別に何も悪くないんだけど……」

千歌「よし、お着替えタイムだ!」イソイソ

善子「……」

千歌「ん?」

善子「ぁ、いや……な、なんでもない」

曜「着替え完了! 曜ちゃんが一番乗りだよ!」

千歌「あ、待ってよ!」

善子「ちょっと千歌さん」

善子「……話、いい?」

千歌「んー……いいよ!

0278名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:19:46.71ID:g5cvSi77
・・・

千歌「みんなが出てくまで待つなんて……何かあったの? Aqoursことで相談? もしかして……や、やめたいとか……」

善子「違うから。勘違いしないで」

千歌「お、おぉ……よかった〜……」

千歌「じゃあ、どーしたの?」

善子「……さっき」

千歌「さっき?」

善子「私の匂い嗅いで、昨日の……って言ったわね」

千歌「……あっれ

善子「あなたが行ったっていうその未来の話……あらためて聞かせてもらえる?」

千歌「え、えーっと……」

善子「あなたが行ったのは何年後のどこ?」

善子「私の推測は……数年後のあなたの家。理由は、時間移動は基本的に場所までは変わらないから。多分。時間移動系は作品によって原理も理論も変わるからなんとも言えないけど」

善子「だからあなたの部屋、もしくは家……の中のはず。そこに……もしかして、私がいたの?」

善子「それとも、普通に外に出て私に遭ったの?」

千歌「よ、善子ちゃんは気にしなくても────」

善子「答えて。あんな風に呟かれたら流石に気にするわ」

千歌「ぅ……」

千歌「……私の部屋だよ。10年後の」

善子「10年後の……」

0279名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:20:18.23ID:g5cvSi77
千歌「で、そこに……善子ちゃんがいた。私の家に居候してるんだって」

善子「……居候!?」

千歌「うん……そうみたい」

善子「な、なんで私が」

千歌「し、知らないよ! なんか……私と特別仲良くなって、その縁で……って言ってたけど」

善子「と、特別な仲……///」

千歌「え、なんで顔赤くしてるの?」

善子「いや、えっと……な、なんでもない……///」

千歌「?」

善子「お、おほん……」

善子「そ……それで、私は何を言ったの?」

千歌「帰り方を教えてくれた。来るときは条件があるけど、帰りは、帰りたいって気持ちを持って扉を開けたら帰れるって」

善子「……私が帰り方を」

千歌「うん……信じる?」

善子「正直……信じられないわ。実物を見たわけじゃないし」

千歌「だよねえ……」

0280名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:20:27.92ID:g5cvSi77
善子「でも」

千歌「ん」

善子「そのほうが面白いし堕天使的にカッコいい……!」

千歌「あ、10年後の善子ちゃんは堕天使やめてたよ」

善子「マジで!!?」

千歌「しかも身長高くなって胸も大きくなってた。私、全体的に追い越されたかも」

善子「わ、私が……千歌さんを追い越すスタイルに……?」

善子「……胸が熱くなるわね」

千歌「…………あ、あと」

善子「?」

千歌「私を見て…………泣いてた」

善子「泣いてた……?」

千歌「うん……すごい泣いてた。服が涙でぐしょぐしょになっちゃったもん」

善子「……私が、千歌さんを見て泣いた……」

千歌「でも、本当にそれだけだよ。また会えると思って長く喋らなかったんだー」

善子「ふうん……」

千歌「ねね、善子ちゃん」

善子「ん?」

千歌「もういっかい、匂い嗅がせて」

善子「は?」

千歌「だめ〜? 善子ちゃんって結構いい匂いするんだね! きゅんってしちゃったんだよね〜」

善子「ゃ、ちょっ……///」

0281名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:29:41.69ID:g5cvSi77
以上。

これから考えてた展開としては、
このあと、千歌は何度も未来へ行って10年後の善子と過ごすようになる
過ごしてるうちに善子のことを好きになっていく自分に気づき、
同時に10年前、自分の時代の善子から告白され、彼女の好意から板挟みに

悩むうちに、鍵の文字盤は進み、50分のあたりまで進んでいた
その時、10年後の善子から、未来に来れるのはあと2回だけだと告げられる

嫌がる千歌を抱きしめながら、10年後の善子は千歌についてある驚愕の秘密を口にする

愕然とする千歌を支えようとする現代の善子
未来の話を散々聞かされていた善子は、千歌がこんな風になった原因は未来の世界にあると考え、その鍵を手に、10年後の未来へ行く

そこで善子は10年後の善子と対峙し、千歌に何を話したか聞くことになる
それはこの未来の世界で、一度も千歌が10年後の千歌に出会うことがなかったその理由だった

そして10年後の善子より伝言と未来の知識を得、善子は過去へと戻る

愛する千歌を守るために────

0282名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:31:18.58ID:g5cvSi77
そして最後に残った1回のタイムスリップは、

2028年、7月

津島善子あらため高海善子は扉を開ける

行き先は、過去

彼女のもとへ鍵を届けに────

0283名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 02:31:49.01ID:g5cvSi77
という感じで考えてたけど死ぬほど壮大で時間もかかりすぎると判断して断念
南無阿弥陀仏

0284名無しで叶える物語(家)2019/08/31(土) 07:07:22.35ID:LiJp1HRw
普通に面白そうなんで残念・・・

0285名無しで叶える物語(たこやき)2019/08/31(土) 11:10:52.48ID:g5cvSi77
スレ汚し大変申し訳ない

0286名無しで叶える物語(やわらか銀行)2019/08/31(土) 17:38:06.40ID:R0kUgaEW
良い物読ませていただきました……

0287名無しで叶える物語(もんじゃ)2019/09/01(日) 02:47:03.79ID:hnRoK8HM
別スレたててやってもいいのよ??
面白そうだし続きが気になる

0288名無しで叶える物語(たこやき)2019/09/01(日) 03:12:19.02ID:dtgXnNR1
うーむ
もうちょっと考えてみようかな…

0289名無しで叶える物語(もんじゃ)2019/09/01(日) 20:04:43.45ID:hnRoK8HM
ほしゅう

0290名無しで叶える物語(庭)2019/09/01(日) 22:49:09.84ID:wZI7p9w6
ちょくちょく渋にちかよし上がってて良きかな

0291名無しで叶える物語(関西地方)2019/09/02(月) 01:53:05.23ID:codzkIw6
>>283
面白い……
いつか続き読めたら嬉しい

0292名無しで叶える物語(茸)2019/09/02(月) 13:33:00.33ID:gFeNI8Jm
めちゃくちゃ面白そうやん…
寸止め苦しい…

0293名無しで叶える物語(らっかせい)2019/09/03(火) 02:00:01.42ID:5jMpQ3Oo
うむ

0294名無しで叶える物語(たこやき)2019/09/03(火) 02:46:49.59ID:DSqkamsn
あれ?タイムスリップの鍵使い切ったら次のタイムスリップできんくね

0295名無しで叶える物語(らっかせい)2019/09/03(火) 20:35:48.99ID:5jMpQ3Oo
ほしゆ

0296名無しで叶える物語(しまむら)2019/09/04(水) 13:06:19.98ID:RjuA1o12
ほしゅう

0297名無しで叶える物語(らっかせい)2019/09/05(木) 04:44:16.54ID:RL8CTPG0
うむ

0298名無しで叶える物語(あら)2019/09/05(木) 14:00:23.79ID:r/gDpCaF
こういうやつ書く時って千歌の相手が善子である理由って考えちゃうよね
考えちゃわない?

0299名無しで叶える物語(茸)2019/09/05(木) 14:45:39.90ID:NhCfMpCg
自分はシチュにカプが似合うかどうかで決める

0300名無しで叶える物語(あら)2019/09/05(木) 15:21:45.15ID:r/gDpCaF
その似合う似合わないも個人差あるしなぁ
難しいよねカプでSS書くのって

0301名無しで叶える物語(庭)2019/09/05(木) 16:18:27.33ID:JF2RczIi
それこそG'sのちかよしとアニメちかよしでもかなり解釈違いあるしなぁ
重めの話は毎回どっちをベースにするか悩む

0302名無しで叶える物語(もんじゃ)2019/09/06(金) 12:56:16.19ID:5jO5BEFn
ほしゅう

0303名無しで叶える物語(らっかせい)2019/09/06(金) 13:19:27.44ID:SlzGSRVu
補修業を営むちかよし

0304名無しで叶える物語(光)2019/09/06(金) 14:03:23.88ID:BB1mGlsB
千歌「え、床の補修の依頼?」

善子「そ。フローリングのね」

千歌「フローリングって……確か今切らしてなかったっけ?」

善子「切らしてるわね」

千歌「無理じゃん!」

善子「ホームセンターに補修剤売ってるから買えばいいでしょホラ」

千歌「ま、まあそうだけど……」

善子「仕事は明日だから今日中に買いに行くわよ」

千歌「善子ちゃん行ってきてよー」

善子「免許持ってんの千歌だけでしょうが! はやく車出して!」

千歌「もぉ〜!!」


千歌と善子の補修屋さん

0305名無しで叶える物語(らっかせい)2019/09/06(金) 16:33:43.95ID:SlzGSRVu
ありがとうありがとう…

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