ソニスフィアを生で取材したヘドバン別冊隊の話

<大舞台に立ったBABYMETAL、SU-METALは観客を見回してニヤリ?>

aki:ではお待ちかねのBABYMETALの話、その【SONISPHERE】2日目からいきましょうか。
梅沢:別冊にも書いたんですが、ステージは12時10分のスタートで、僕たちが着いたのが11時くらい。その時点ではお客さんの入りが半分くらい。曇天でざわざわしてて、これは集まらないのかな…と思ってたら、別のステージが終わると人が押し寄せてあっという間に埋まりました。

aki:倉田さんはどうでした?
倉田:僕は思いの丈を全部原稿に書いたので(笑)。でも、これも書いたことですが、一番印象に残ったのは、SU-METALさんがステージに上って、観客を見回してニヤリとした瞬間ですね。
梅沢:出て来て、「BABYMETAL DEATH」がかかって、手でキツネサインをして、会場を舐め回すように見た時ですね。
倉田:そこでニヤリと。
梅沢:僕も倉田さんも別々に離れて観てたんです。
倉田:僕は前の方で観てて、終わってから皆と話した時、最初にその話題が出たんです。
梅沢:SU-METALニヤリとしたよね? って言ったら。
倉田:そうそう! 観た観たって。で、ここしかないと思って原稿に書いたんですけど、後からYouTubeとか見ても一切その表情写ってないんですよ。
aki:ということは…うそ?(笑)
倉田:違う! 本当だよ! 俺ら観たもん! あのニヤリを観た時に思ったのは、ジャイアント馬場が最初にスタン・ハンセンと戦った時に見せた表情と同じで。
梅沢:わかんないよ、誰も!(笑)。わかりやすく解説すると、好敵手を見つけた時に格闘家が見せる表情だったんですよ。
倉田:そう、それくらいの懐の深さというか余裕があった(笑)。

aki:僕は最前列で撮ってるでしょ、そうするとヴァイブレーションというか、アーティストの緊張というのがわかるんですよ。たしかにBABYMETALは全然余裕でした。登場からして凛々しいというか。
梅沢:肝が座りまくってた。
荒金:僕はお客さんを見るのも楽しかったので、そちらも見てたんですけど、だんだん振りを真似する人が出て来て、BABYMETALのそういう処も面白かった。

梅沢:2日目はヘッドライナーがアイアン・メイデン。お客さんもメイデンTシャツや他のメタル・シャツを着てる連中が、最初はポカ~ンとしてるんですけど、徐々に体が動き始めてノッてきて、最後はガチでキツネサインというかメロイック・サインを挙げてる。それがず~っと後ろの方まで続いて、見てて鳥肌が立ちました。だからYouTubeで先にお客さんが撮った動画を見た人のネガティヴな反応が書いてあったので、これはきちんと真実を伝えなくちゃいけない! と扉文を書きました。
aki:バックヤードでも、いろいろ印象的な景色があったんです。アンスラックスのスコット・イアンがBABYMETALと記念撮影するとか、トム・アラヤが談笑してるとか、あのコントラストが印象的でした。なにか日本代表的な感じで張り合ってる雰囲気が。
梅沢:ここじゃあ(彼女たちが)高校生、中学生だからってのは全然関係ねぇなって。
倉田:フェスなのでモニターとかも完全じゃないから、BABYMETALのパフォーマンスも絶好調ではなかったと思うんですが、結果としてはその空気感というかすべてがよかったんです。
荒金:僕はお客さんの反応も含めて原稿を書いたんですが、そういう全体も含めてよかったですね。
梅沢:ロンドンでのライブも観てから、あれがBABYMETALの出発点になるのかなと思いました。O2アリーナとかの大きな会場に武道館のセットを持ち込んで出来るなと。日本人アーティストでそこまでやる人はいないと思うんですけど、それくらいのパワーを感じたし、なんか誇れたんですよね。そこに尽きます。