空海さんはチベット仏教で言うところの涅槃虹化を達成した人と言われています。
生きているうちに肉体がアカーシャ化している修行者は、
その死に際して不思議な現象が起きるそうです。
たとえば、「あるヨギの自叙伝」で有名なパラマハンサ・ヨガナンダさんは、
亡くなった後、死後硬直が起こらず肉体も腐敗の兆候を一切見せないまま、
何日間も薔薇の芳香のようなえもいわれぬ高貴な香りがずっと漂っていたと。
そしてヨガナンダさんは亡くなった後に直弟子たちの前に現れたそうですが、
空海さんにも実は亡くなったずっと後に邂逅した人が何人もいるようです。
平清盛が高野山の金剛峯寺を参拝した折に、謎の僧侶が忽然として目の前に現れ、
「今のままの横暴な政治を続けていくと大変なことになるから自重せよ」
というようなことを言われて戒めたのだそうですが、
それが空海さん本人だったのではないかということです。
幕末にもやはり高野山に空海さんが物質化して現れたという話があります。
最澄さんがあるとき、空海さんにあるお経を借りたいと申し出た際に、
空海さんは「仏教を学問としてだけやっても無駄ですよ」と言下に断った、
というエピソードがありますが、それで最澄さんやその弟子たちは激怒し、
これが日本における顕教と密教の間の、現代にも続く微妙な緊張感を生む、
その原点になっているのかもしれません。
私は断然空海さんのほうが最澄さんよりも上だと思います。