津軽の口承

かつて盲人が峠の空家に泊り、寂しさを紛らわすために歌を歌っていると、歌を所望する女の声が聞こえたので、何曲か歌ってやった。
夜明けの頃、女の声は自分を「たこ」と名乗り、自分のことを話せば命はないと戒めた。

里に降りた盲人が、つい村人に昨晩のことを話すと、そのまま死んでしまった。
そこに「たこ」が現れ、村人たちに対しても、自分のことを他言した者は死ぬ上に村は沼に沈むと言った。
そこで村人たちが峠の周囲を鉄柵で覆うと「たこ」は峠に帰れなくなり、そのまま死んでしまい、その正体はヘビであった。
村人たちは「たこ」と盲人を神として祀り、これが後のおしら様だという。
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はぁ、ついにタコの神様を発見してしまったの