◆ グノーシス派とは
【救済について】
正統派によれば、
・人間はアダムとイブの原罪を継承している。
・原罪は重く深く、それゆえ、「神のゆるし」がない限り消えることはない。
・時は満ち、神の国は近づいた。
・悔い改めて、福音を信じれば、救済される。
※福音:神のメッセージ

一方、グノーシス派によれば、
・この物質世界は、我々を肉体に閉じこめておく邪悪な世界である。
・我々にとって救済とは、この物質世界から逃れ、天の家に還ることである。
・そのためには、何をすればいいのか?
・悔い改めても、善行を積んでも、意味はない。
・唯一、真理を「知る」ことによってのみ、救済される。

グノーシス派はさらに補足する。
・ただし、すべての人間が救済されるわけではない。
・救済されるのは、内に輝く神性を宿す人間だけである。
・その他の人間は、動物と同じくこの世界の創造神の産物で、死んだら「おわり」。

「その他の人間」にとっては身もふたもない。こんな紋切り型の「弱者切り捨て」では、世界宗教はムリだろう。神性があろうがなかろうが、ウソだろうがなんだろうが、
「必ずあなたは救われます」
と言い切らなくては、正統派のように。
    (これはコピーです)