義家弘介氏:

「人間って、本来、引きこもれないと思うんですよ。自分も16から17まで里子に
出されて、引きこもりですよ。そうすると、狂いそうになっちゃうんですよね。やることがない。
俺の場合、本を読んで何とか精神を安定させた。でも今の子供って、インターネットで
チャットもできるし、ゲームもできる。それに没頭していると、辛さを感じなくていいわけです。
要するに引きこもれる環境がある。ひどい奴になると、一日中、匿名の誰かとチャットでつながり続けるわけです。
インターネットをしていると、どんどん時もたちますしね。だから引きこもりをしている
限り、彼らに未来はありませんね。だって、履歴書に5年も空白のある人を社会は必要としない
でしょ。立ち止まったり、引きこもってもいいという寛容さを示すのは簡単ですが、それを
容認することによって、そいつにどれだけ人生の重荷を背負わせてしまうかということです。
俺自身、高校中退したという荷物が一体どれだけ重かったか。
人の10倍、100倍やらないと、同じ扱いをしてもらえません。容易に引きこもりを認める
人は、一生、そいつの荷物を一緒に背負っていけるのか。
そこを考えてほしいですね。」